2002年5月4日 東京競馬場 芝1600m 3yo馬 18頭立て | |||||
馬番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | 調教師 | 備考 |
1 | テレグノシス | 牡 3 | 勝浦正樹 | 杉浦宏昭 | G2スプリングS2着で皐月賞は回避。 切れる末脚を持っている。穴を開けるとしたらこの馬だろう。 |
2 | ゲイリーファントム | 牡 3 | 池添謙一 | 鶴留明雄 | 母父がギャロップダイナでマル外馬というのは非常に違和感がある。・・・というかこの差別は早く無くしましょう!得意距離はマイルまで、しかし重賞では荷が重い。 |
3 | スペシャルストック | 牡 3 | 吉田豊 | 大久保洋吉 | 父ジェイドロバリー、母父ジャッジアンジェルーチ、どう考えてもダートでしか勝てない配合。しかもジャッジアンジェルーチの方が強く出ているようで、逃げの一手。 |
4 | キネティクス | 牡 3 | 小林淳一 | 新川恵 | フォーティナイナーの仔って日本では走らないね。どうしてだろう?? 古馬になってかな!? |
5 | アグネスソニック | 牡 3 | 横山典弘 | 森秀行 | 2yo夏から活躍している早熟馬。 成長力を求めることはできないが、この季節までなら大丈夫だと思う。 |
6 | キーンランドスワン | 牡 3 | 藤田伸二 | 森秀行 | 父はマイル得意のディスタントヴュー。新馬・500万下と連勝したが、1200mまでの感が強い。 |
7 | シベリアンメドウ | 牡 3 | 後藤浩輝 | 堀井雅広 | ダートや時計の掛かる馬場の方が向いている。決め脚が無いので逃げるか大まくりしか無いだろう。しかし、その様なスタミナもなさそうである。 |
8 | マヤノサリーダ | 牡 3 | 武士沢友治 | 安達昭夫 | 父マヤノトップガン。前走は500万下に勝ったばかり。 |
9 | タニノギムレット | 牡 3 | 武豊 | 松田国英 | 皐月賞は距離不向きで3着。得意のマイルで雪辱を誓う。勝てばクロフネ級になる率高し! |
10 | エンドレスデザート | 牡 3 | 郷原洋司 | 角居勝彦 | G3クリスタルC14着。前走は疝痛で取り消し。父はエンドスウィープで明らかに1600mは長い。 |
11 | カノヤバトルクロス | 牡 3 | 小野次郎 | 坂口正則 | 父タマモクロス。母父マルゼンスキー。 頑張れ、小野次郎! |
12 | サードニックス | 牡 3 | 石崎隆之 | 高橋裕 | 父キャンディストライプスはバブルガムフェローの半兄。ブラッシンググルームの直仔で底力満載。どちらかといえば晩成。 秋以降の期待したい。 |
13 | オースミエルスト | 牡 3 | 秋山真一郎 | 安藤正敏 | シンザン記念3着。きさらぎ賞4着。NZT5着。力はあるが勝ちきれず。 |
14 | スターエルドラード | 牡 3 | 和田竜二 | 森秀行 | この馬に1600mは長すぎる。 コーナーの無い新潟の1000mが最適。 |
15 | メジャーカフェ | 牡 3 | 岡部幸雄 | 小島太 | 小島厩舎、4連続G1連対を目指す。 前走、初の1600m挑戦で3着に入った。 なかなかセンスの良い馬である。 |
16 | タイキリオン | 牡 3 | 柴田善臣 | 田中清隆 | タイキフォーチュンの半弟。 前走はハイペースで折り合いに心配が無かったので勝つことができた。 今回はハイペースは望めないので折り合いが心配である。 |
17 | カフェボストニアン | 牡 3 | 蛯名正義 | 松山康久 | 新潟1000mの新馬戦でレコード勝ちするなどスプリント能力は類い希なものがある。 1600mは長すぎる。 |
18 | メジロマイヤー | 牡 3 | 田中勝春 | 田島良保 | 皐月賞前までは逃げて3連勝。 東京のマイルは逃げ切れないので苦しい。 雨でも降って悪馬場になれば・・・。 |
●皐月賞とダービーの間に開催されるこのレースは、この2〜3年すっかりレベルが下がったと言われていた。
それは、かつては猛威をふるっていた外国産馬の減少に因るところが大きい。
NHKマイルCは1996年から行われているが順に14-12-13-10-11-4というのが外国産馬の出走数。
フルゲートは18頭である。
3yoクラシックに今一歩足りない馬やクラシックに関係ない外国産馬にとってこのレースは格好のアピールの馬であったが、内容を見てみるとなかなか素晴らしい馬が出てきている。
シーキングザパール、エルコンドルパサー、クロフネなどのように国際舞台で大暴れした馬達はこのレースが出世レースだった。
昨年度からは外国産馬もダービーに出走できるようになり、皐月賞出走馬がダービー前のトライアルレースとしてNHKマイルCに出走するようになってきた。
かつてのG2NHK杯としての役割が復活してきたわけである。
マル外ダービーと呼ばれていたこのレースだが、さしずめ日本の2000ギニーの趣が強くなってきた。
近い将来、皐月賞は有名故実になってしまい、NHKマイルC-ダービー-JCが日本の近代3冠レースとなるかもしれない。
3yo馬1冠目が2000mというのはやはり異常である。
さて、第7回を迎える今年のレースはフルゲート18頭で行われる。最終登録馬は29頭だった。
ぶっ飛び娘サーガノヴェルの回避は寂しいが、彼女は生粋のスプリンターなので無理をさせることもないように思う。
抑えてマイルを走らせるより、思うに任せた1200mで彼女の走りを楽しみたいと思う。
皐月賞組からは1番人気で3着に敗れたタニノギムレットが来襲してくる。鞍上は天才武!
私はこの馬は天成のマイラーだと思っているので大賛成である。アーリントンCの走りが彼本来のものである。
父がブライアンズタイムということで中長距離向きと思われがちだが、あの切れのある末脚を生かせるのはマイル戦だろう。
母系のカロの血が出たのだろう。
距離不向きのダービーは回避して是非とも安田記念に向かって欲しいと思う。
同じく皐月賞からはメジロマイヤーが出てくる。この馬は偶然にも(失礼)きさらぎ賞に勝ってしまったため迂闊にもクラシック路線を歩もうとしたが2000mは長すぎたようで、ここに矛先を変えてきた。
京都や新潟のマイル戦なら勝負になるだろうが東京のマイルを逃げ切ることは不可能に近い。
悪馬場なら掲示板には残れるかもしれないが・・・。
只今絶好中の小島厩舎からはメジャーカフェが出てくる。
いくら何でも4連続G1レース連対はないだろう(笑)。
東京の1600mは中距離の重賞を勝てるだけのスピードとスタミナそして底力を要する。
4戦2勝で初の1600m戦のNZTに3着に入りセンスはある。ハイペースになれば折り合いの心配はないがスローになるとダメだと思う。
しかし鞍上は岡部翁だ、頑張って欲しい。
きさらぎ賞2着、スプリングS3着ながら皐月賞は回避してここに絞ってきたアグネスソニック。
好位からの抜けだしという正攻法な競馬をする。父は3yo春までなら大丈夫のアンブライドルズソング。
母父ヌレイエフはトゥザヴィクトリーと同じ。
ここに勝ってダービーに行きたいところだと思う。
前走のNZTに快勝して4戦3勝でここに臨むタイキリオン。兄は第1回の優勝馬タイキフォーチュン。
そんな馬でてたの?(^^ゞって感じで目立たなかった兄だが、弟の方は恐らく人気の1角でこのレースに出走する。
父は3yo春先までは重賞で勝負になるワイルドアゲイン。本来は晩成のダート血統だがナリタキングオーの例があるので侮れない。
しかし、本番の皐月賞でナリタキングオーが転けたように、タイキリオンも1番人気ではイマイチ信用はできない。
しかも出走歴は1600mが最長で、前走は時計は速かったがラッキーな勝利には違いなく、勝ち方ほど実力があるとは思えない。
明らかにサーガノヴェルが作り出した好タイムだと言える。
というわけで、今回のレースは1点勝負で行きます。
アグネスソニック-タニノギムレット。これだけ買えば大丈夫!?(核爆)
2002/5/2
●結果と反省・・・
"穴を開けるとしたらこの馬だろう"と言い切っておきながら、買ってない自分が悲しい。(笑)
スタートでアグネスソニックが出遅れたときにはもう終わったと思ったのだが、レースペースが速くなったので-1000m通過は57秒位か?-少しらっかんてきになった。
先行馬総崩れは当然となるこの流れで、タニノギムレットは直線勝負に賭けた好位置をキープしていた。
直線に入ったところで不幸なアクシデントが起こる。
大外に進路を取った、サードニックスが内側によろけた(様に見えた)あおりを受けて、後ろにいたタイキリオンが内に逃げようとしたがそこにはこれから追い出そうとしていたタニノギムレットがいた。
タニノは左にいたスターエルドラードとタイキリオンに挟まれるような形になって行き場を失った為にブレーキをかけた。
そのスターエルドラードはタニノの進路を空けるために内に行こうとしたが、そこには外に出ようとしていたテレグノシスが勢い付いてた。
テレグノシスがスターエルドラードの進路を妨害したように見えた。
結果的にはそこから抜け出したテレグノシスが素晴らしい末脚を発揮して快勝した。
出遅れて、仕方なく大外から直線強襲したアグネスソニックが2着。
不運なアクシデントにも負けず鬼脚を出したタニノギムレットが3着に入線。
レースは当然審議になったが、順位に変更はなくこのまま決着した。
タニノギムレットには本当に不運なアクシデントだったが、これが競馬だ!
連鎖反応的に起こったアクシデントなので、どんなレースにも起こり得ることでJRAの判断は正しいと思う。
優勝したテレグノシスの父はトニービン。7回目にして初の内国産馬の優勝馬となった。
ま、本来なら皐月賞に出ていても好勝負できたと思われる馬達が、このレースに照準を絞って出走してきているのだからこの結果は当然だね。
<テレグノシス> 牡・3yo 鹿毛 1999年5月11日生まれ
父:トニービン
母:メイクアウイッシュ(ノーザンテースト)
通算成績:7戦3勝
主な勝ち鞍:G1NHKマイルC、G2スプリングS2着。
オーナー:社台レーシングホース
生産者:社台ファーム
調教師:杉浦師(美保)
2002/5/4