●さて、春の天皇賞である。・・・・天候はどうなんだろうか?(゚_゚)
雨が降ったら、ナリタは消しのハナである。天気予報によれば週末は好天に恵まれるらしいが・・・。
まあ、今回の天皇賞の見物はTMオペラオーに引導を渡した2頭-ジャングルポケットとマンハッタンカフェ-とTM世代の生き残りナリタトップロードとの決闘である。
とは言っても、ナリタとジャングルは1勝1敗。
前走の阪神大賞典を見た感じだと3200mのレースではナリタに軍配が上がりそうである。
生まれながらのステイヤーのマンハッタンカフェとの争いの方が面白いかもしない。
しかし、前走の日経賞の結果をみると昨年の菊花賞・有馬記念の優勝はマグレか?と思いたくもなる。
鞍上のエビショーは原因は分からないと言っていた。(雨でのめったらしいが)
あの程度の馬場で力が発揮できないとなると大した馬では無いのかもしれない。
3200mのレースを走るにおいて、ナリタトップロードの優位は動かし難い。
単勝
1 118.6
2 26.5
3 64.4
4 2.1
5 3.2
6 42.0
7 4.2
8 71.6
9 10.8
10 33.8
11 85.3
複勝
1 17.8 49.7
2 1.4 3.1
3 9.1 25.0
4 1.0 1.0
5 1.5 3.4
6 4.3 11.3
7 1.3 2.6
8 12.0 33.4
9 3.4 8.8
10 3.4 8.7
11 14.4 40.1
さて、今年の天皇賞は11頭立てで行われる。
昨年、一昨年はTM大王が君臨していたので、対戦を避ける馬が多かったのか?
2001年は12頭、2000年も12頭立てで行われた。フルゲートは18頭立てなのに・・・。
と思ったが、調べてみると、フルゲートで行われたのは1995年のライスシャワーが2回目の天皇賞制覇を果たした年までさかのぼらなくてはならない。
長距離レースの不人気は今に始まったわけではないが、一応G1、それも天皇賞なわけであるから、やはりフルゲートで戦って欲しいものである。
今回のレースは登録した馬自体が16頭しかいなかった。で、5頭が回避。
もはや有名故実化しているとしか言いようがないと思う。
開催時期を変えるとか海外馬にも門戸を開くとかしないと益々この傾向は強くなるのではないかな?
奇しくもオーストラリアで行われるメルボルンC-オーストラリア最大のイベントレース-は日本の京都大賞典の勝ち馬に出走権を与えることをアナウンスしている。
このレースの開催日には学校も休みなるほどの大レースなのに、出走馬不足らしいのだ。
左の表は天皇賞の前売りオッズである。(金曜日現在)
1番人気は4番のマンハッタンカフェ。ちょっと危険なオッズではある。
やはり武騎手+ジャングルの組み合わせは怖い。外せないかも。
大阪杯に上がり33秒8の脚を使って快勝したサンライズペガサスが10倍もつくのは美味しい。
日経賞を上がり34秒3の脚で勝ち上がったアクティブバイオが42倍もつくのも美味しい。
と、ついアナに目がいってしまう自分が悲しいが多分大荒れはないと思う。
ただ、心配なのは天気だけ。雨が降ったら荒れるのは間違いないと言うか、全然思いもよらない馬が台頭してくるだろう。
馬番 馬名 馬齢 騎手 調教師 備考
1 トシザブイ     牡 6 池添謙一 音無秀孝 父ヴィジョンはカーリアン全弟だがその産駒成績はお寒い状態。この馬は超スローペースからのちょい差しなら3200m走りきれる。総合的にはスタミナ不足だ。
2 ボーンキング    牡 4 M.デムーロ 松田国英 兄フサイチコンコルド、姉グレースアドマイヤ。
昨年の弥生賞でアグネスタキオンに負けて以来1年以上勝ち星なし。デザーモが乗ってもエビショーが乗っても武が乗っても勝てない日々が続いている。
3 ホワイトハピネス  牡 5 小原義之 小原伊佐美 タマモクロス産駒で芦毛ときたら応援したくなる。
斤量が58Kgでのレースは辛すぎる。
4 マンハッタンカフェ 牡 4 蛯名正義 小島太 父サンデーサイレンス、母は英愛で16Fの準重賞に勝ったことがある。母系はスタミナのドイツ血統でもあり、長距離レースの為に生まれてきた馬である。馬場さえ良ければ33秒台の末脚が炸裂するだろう。
5 ナリタトップロード 牡 6 渡辺薫彦 沖芳夫 目の上のたんこぶTMが引退し、今年はこの馬の番である。父サッカーボーイ同様、鋭い末脚を発揮するが、馬場が渋ると全然ダメになる。
マークされると思うので鞍上の渡邊君には落ち着いて乗って欲しい。
6 アクティブバイオ  牡 5 四位洋文 崎山博樹 父はTMと同じオペラハウス。母父は7冠馬シンボリルドルフ。前走の日経賞は上手く流れに乗って末脚炸裂した。本格派してきたようである。
7 ジャングルポケット 牡 4 武豊 渡辺栄 昨年のダービー馬。菊花賞でも露呈したようにこの馬に3000m以上のレースは無理だ。
特に前半38秒を超えるようなスローペースになると非常に危ない。案外、逃げた方が面白いかも。底力は良いものを持っている。
8 キングザファクト  牡 5 後藤浩輝 谷潔 今年唯一のマル外馬。父のノウンファクトはウォーニングやマークオブディスティンクションを出しているように芝のマイル戦を得意としている。
貴重なマンノーウォー系。
母系も聞いたことのない様な異系血統の固まりで同馬の得意距離は全然分からない(笑)
9 サンライズペガサス 牡 4 安藤勝己 石坂正 父サンデー、母父ブライアンズタイムという掟破りの血統。この配合だとヘイルトゥーリーズンの3*4のインブリードとなる。『反応が良すぎる』末脚はこれが原因かもしれない。統計的にこのインブリードだとせいぜい中距離までしか保たないが、スローからの上がり勝負にならば十分勝ち負けできると思う。
10 エリモブライアン  牡 5 藤田伸二 清水出美 昨年の暮れのステイヤーズSに快勝したが、メンバーの揃った前走の阪神大賞典では力及ばず3着。成長力は認めるが、ナリタとの力差は大きい。
11 アドマイヤロード  牡 4 須貝尚介 橋田満 父サンデー、母フランクアーギュメントという超高馬!全弟は2000年のセリで32000万円で落札されている。良血馬ほど走らないとよく言われるがこの馬は4勝もしているのだから立派!
因みに同級生のボーンキングは14000万円で落札されている。

2002/4/26  

●結果と感想
それにしても、スローペースのレースは面白くない。
3200mの距離を設定する意味があるのだろうか?正味のレースはラストの1000mだけ。
昔の瀬古選手のマラソンを見ているようだった。スタミナよりは気性と瞬発力が重視される長距離戦とはこれいかに?!
結局人気の3頭で決まったわけであるが、マンハッタンカフェが国内最強馬と呼ばれるには異論がある。
確かに彼は強いとは思うが、決して速い馬ではない。はっきり言ってナマクラだ。
別に勝ち馬をけなすわけではないが、王者ならもう少し速いレースで決着してもらいたかった。
ナリタトップロードも本番になると何故に本来の走りができなくなってしまうのだろうか?
この馬には一瞬の鋭い脚は無いわけだから、早仕掛けで突き放すしか無かったはずなのに、マンハッタンの後ろから仕掛けては勝機は無い。
4角先頭でぶちかまししてもらいたかった。あれでは不完全燃焼であろう。
ジャングルポケットはやはり3200mは長すぎる。もう少し前で競馬をしていたらとは思うが折り合いがつかないのだろう。
厳しいよどみのない2000〜2400mのレースなら本気で走れるのだろう。
ボーンキングは力を出し切った。鞍上のデムーロ騎手は容赦なく追いまくり、死に馬状態のこの馬を4着でゴールインさせた。
さすがだ!
サンライズペガサスは後ろから行きすぎ。素晴らしい末脚を発揮したが、あれじゃ追いつかないよ〜〜〜〜。

優勝したエビショーは初の天皇賞・春制覇。
関東馬の勝利は1996年のサクラローレル以来6年ぶり。
小島調教師は今季絶好調で、桜花賞、皐月賞、天皇賞とすべて連対させている。
次のマイルCあたりは外してかかった方が良いかもね。(笑)

2002/4/29