●天皇賞では思わぬ伏兵アグネスデジタルが大外を強襲して王者TMオペラオーの野望を見事に阻んだ。
エリザベス女王杯ではどんなドラマが生まれるのか!楽しみです。

エリザベス女王杯が古馬混合のG1レースとなったのは1996年から。
この最初のレースは、3yo時には牡馬路線の菊花賞に果敢に挑戦したダンスパートナーが優勝したのだが・・・。
私が愛したヒシアマゾンが折角2着に入りながら、降着処分となって馬券は紙くずとなった!
クレームを付けたミッキーも気にくわないが、ちゃんと走らせる事が出来なかった中館はアホか〜〜!と怒濤の叫び。
この時から、このレースには全然愛着がわかないし、ツキもない。
以下、今年で6回目となるわけだが、このレースは俄然古馬が強い。
3yo馬で3着までに入った馬は2頭しかいない。96年にシーズグレイスが3着。99年にフサイチエアデールが2着。

牝馬限定のレースしか使われる事のない3yo馬より、混合のレースで揉まれている古馬の方が強いのは明らかで、結果もそうなっている。
斤量の差が2Kgしかないので、古馬だからといって不利な条件ではないことも大きい。
オールカマー優勝馬のメジロドーベルや天皇賞馬エアグルーヴらも出走しているのだから、経験の浅い3yo馬にとってはかなりの重圧なのだと思う。
ところが、本年は3yo馬が非常に有利だという事になっている。
古馬のG1馬がティコティコタックしかいない。(ヤマカツスズランもG1馬だが2yo時のもの)
その反対に、桜花賞・秋華賞馬のテイエムオーシャンとオークス馬レディパステルが参戦するのでインパクトは強い。
また、今年の3yo馬のレベルは高く、夏以降の混合レースでもその実力は証明されている。
で、恐ろしく強いテイエムオーシャンの上位は動かし難い。それに遜色ないレースをしているレディパステルやローズバドの実力も評価できる。
・・・・・・・という事になっているが、果たしてそうだろうか!?

先ず、古馬または牡馬との混合レースに出走していない馬(2yo時は除く)は疑ってかかりたい。
本レースには出走しないがG3フラワーC優勝馬のタイムフェアレディはガブトヤマ記念で7着にしか走れていない。
強引だが、レベルが高い世代ならもっと上位に来ても良かった。
しかも3yo牝馬クラシックの上位馬達は、限定レースの経験しかない。
ここに、ドゥバイWCで2着に頑張ったトゥザヴィクトリーや突貫娘のヤマカツスズラン。
昨年度秋華賞馬ティコティコタックらが加わる。
動じない精神力が必要となる。これまで、3yo馬クラシック馬が参戦しても勝てなかった理由はこれが大きいと思う。
秋華賞で燃え尽きてしまう馬もいるのかもしれない。

これらから、私が一番注目するのはティコティコタック
ヤマカツスズランとタイキポーラやトゥザヴィクトリーがハイペースを演出するだろうから、差し馬が有利となる。
昨年から勝ち星はないが、3着までには入ると思う。
トゥザヴィクトリーは休養明けが気になるが、3ヶ月ぶりに出走したG1フェブラリーSで3着するなど気性的には問題ないと思う。
3yo馬からは、最内1番枠を引いたテイエムオーシャンをピックアップする。
3yo牝馬には敵はいない。今まで通りのレースをすれば上位に残ると思う。騎手次第だ!
ローズバド、レディパステルは気性的にあてに出来ず・・・馬券を買うには危険すぎる。(笑)

もう1頭、古馬からマルカキャンディをピックする。2200mは少し長いが、前走府中牝馬Sでの末脚は素晴らしかった。

さ〜〜て、どうなるやら。

2001/11/10  

<考察>
う〜〜ん、やっぱ武は天才だな・・・。と思ったレースでした。
最後方からレースを進めると誰が思ったでしょうか?トゥザヴィクトリー自信も驚いたと思うぜ!ホントに〜〜。
逃げ馬が、あんな素晴らしい差し脚を持っているというか、発揮してしまうのは凄い!
馬の可能性を開拓するという意味では、武騎手は最高の相棒だ。
最後の追比べは絶叫しまくりで、興奮度120パーセント!!
5着のTMオーシャンまでの着差が半馬身余り。勝ちタイムは2分11秒2という素晴らしいレースでした。

4角から直線に入って、先頭に立ったTMオーシャンの脚色は素晴らしく、内のヤマカツスズランが本当に止まって見えましたね。
少し早すぎる仕掛けかなと思ったが、どんどん差を広げていたのでこのまま勝ってしまうと思われたが、外からぶっ飛んできたトゥザヴィクトリーの末脚も素晴らしかった。
本来は叩き合うと弱い面を出す逃げ馬同士の叩き合いは見ていて面白い。
互いに差し返す事2回。両馬の内外からティコティコタックとローズバドが突っ込んできて、アラアラになりながらもトゥザヴィクトリーがハナ差だけトップを守った。
TMはさすがに3yo馬。古馬のプレッシャーに怯んでしまったんだろう。(鞍上の本田騎手もその様な事を言っていた)
ティコティコタックは実力通りの競馬をし、3着に!(お陰で馬券は取れた)
もう1頭の3yo馬ローズバドはハナ差及ばず2着となったわけだが、馬が強いと言うより、鞍上の横典のファインプレーだと思う。
内に入って叩き合っていたら、恐らく怯んで下位に沈んでいたと思う。外を強襲するという一番プレッシャーがかからない戦法を取ったのが大きい。
それにしても、1、2着馬はサンデーサイレンス産駒。凄い種牡馬だこと!

2001/11/12