インサイダー取引!?
●2001年2月15日、川崎競馬所属の騎手及び調教師が内部情報を外部に漏洩し賄賂をもらったとして逮捕された。
日本競馬界の閉塞性が浮き彫りにされた形となった。
調べによると、両容疑者は昨年の9月に川崎競馬場で行われた4つのレースで、出走前に馬の体調や勝ち馬予想などの情報を外部者に提供し、現金にて謝礼を受け取った疑いだという。
情報を提供された本人は馬券購入の参考にしていたらしいが、あまり当たらなかったそうである。
そりゃそうだろう!! 2頭立てのレースなんか行われないのだから〜〜!
競馬が多頭数で行われる限り、みんなで手を組んで八百長をしない限りはレースをコントロールすることはできない。
例え、そうしたとしても”生き物”であるだけにアクシデントも考えられる。
内部の人間だろうが外部だろうがレースの勝ち馬の予想の程度は似たようなものなのだ。
日本の一般の競馬ファンが勝ち馬の予想するときに参考できるのは、競馬新聞・スポーツ新聞・競馬TV番組くらいしかない。
主催者側或いは内部からの情報はほとんどないのだ!
情報を出さない!ということで公正確保しているということが問題なのだ!!
だから、たいしたことのない情報に対してもお金を払ってでも手に入れたいという輩が出てくるのだ。
本来、八百長レースを防ぐという意味合いで制定された競馬法なのだが、その弊害が出たということである。
ファンは情報に飢えている。
情報提供ぐらいは自由にしても良いのではないでしょうか!?
レースが終わった後で『実は脚の具合が良くなかったんだ』とか『あの馬が勝つだろうとみんな言ってたよ』とか聞かされる事の方が公正を欠いていると思うのだが如何だろうか?
ま、勝負事だから自厩舎の情報をべらべらとしゃべる事もないだろうけど、逮捕された2人が出した情報くらいは許されるのではないでしょうか?
お金を貰ったのは実に拙かったと思うけど、この事件がきっかけで、より情報が遮断されるようなことになってはいけない!
諸外国では非常にオープンであり、調教師や騎手は自分の責任で発言し、競馬ファンは必要な情報を手に入れることができる。
だからといって馬券が取れるとは限らないのだが・・・。
問題なのは、内部の人間に対して八百長を持ちかける人物である。
この点に関しては、我が国の調整ルーム制度は優秀であると言われています。
出来レースを作るには莫大な費用と証拠隠しが必要で、大きなレースでは不可能です。
この程度のことで大騒ぎをしてしまうこの国の性格はどうしたものかと思います。
また我が国の場合・・・あからさまなペースメーカー馬は禁止されている。
例えばOTEF厩舎にオテフスターというG1馬がいたとする。次のG1レースには是非とも勝ちたいと思っている。
そこでOTEF厩舎から1頭のペースメーカー馬オテフダークスターという馬を同じレースに出走させ、ライバル馬を潰す役割を与えたとする。
レースにおいてオテフダークスターはライバルの本命馬トップスターを執拗にマークし、潰し、自らも潰れてレースを終えた。
そしてオテフスターは見事に優勝を飾った。
この場合・・・欧州やアメリカでは何の問題も起こりません。
我が国の場合・・・物議を醸すのはもちろん、競馬法に抵触するしないで問題になるでしょう。
OTEF厩舎はダーティーなイメージを持たれるのは勿論、厩舎としての仕事を取り上げられてしまうかもしれません。
”ギャンブル”に対して異常に”公正さ”を追求する国民性。
欧州やアメリカでは策士・名調教師と呼ばれかもしれないのに、この違いは何故か?
スポーツに不利やハンデは付き物であり、それを克服してこそ真のスポーツマンとなり得る。
エルコンドルパサーが彼の地で名声を博したのは、莫大な金にものをいわせた馬主の馬達を蹴散らした事。
全く不利なコース対戦相手の駆け引きに屈しなかった事。
競馬がスポーツであるのかギャンブルであるのか?これは国民性に依るところが大きいのである。