The 52nd Running King George VI And Queen Elizabeth Diamond Stakes

●ゴーランが遂に戻ってきた!昨年のJC以来の出走で見事にG1キングジョージに優勝しました。
同馬のオーナーであるウェインストック卿は長年の闘病生活の末に今週の火曜日に他界していました。
ゴーランを管理するサー・マイケル・スタウト師の素晴らしい仕事ぶり・・・師は244日ぶりのレースに優勝させた!

レースは意外な流れで始まった。
2頭のペースメーカーと先行馬がいながら、たいしてハイペースな流れにはならなかったからである。
1番人気となったグランデラは好位置をキープし、ゴーランは最後方の9番目に位置取っていた。
直線に入り、グランデラの鞍上L.デットーリ騎手がゴーサインを出すが思ったように加速していかない。
残り2Fでジンダバドを抜いて先頭に立っていたネイエフに挑むことができたのはなんとゴーランであった!
ネイエフはゴーランの追撃を迎え撃つべく、全力で追われる。
しかし、ゴーランは少しずつネイエフに接近し、最期にアタマだけ先にゴールしていた。
ジンダバドは何とか3着をキープしてゴールし、4着にはフランスの女王アクアレリストが入った。
※後でビデオで観たが、1回差を付けられそうになりながら再び追いついたネイエフの根性は素晴らしかった。
また、そのネイエフを絶対に前に行かせなかったゴーランのど根性には脱帽する。
JCに来るらしいので頑張って欲しい!

この馬にはドキドキさせられますね。
オーナーの死という悲しい出来事がありながら、しかも今季初出走でこのパフォーマンスを見せてくれるとは凄い。
故オーナーはこの馬をいたく気に入っていてこの馬が4yoになっての走りを楽しみにしていました。
(He fell in love with the horse and he was so looking forward to seeing him run as a four-year-old)
ファミリーの皆様方はゴーランのレースを非常に心待ちしていました。ただ残念なのはウェインストック卿がここにいないという事です。

とゴーランを管理するM.スタウト師はコメントしました。

ゴーランは昨年の英2000ギニー馬。昨年中に半分のシェアーをクールモアーに売却されている。
そして今季終了で種牡馬入りが決定しています。
次走について、マイルから1マイル半までのレースを考慮する必要がある為、師は明言しませんでした。
勝利ジョッキーのK.ファロン騎手のコメント:
自分から勝ちに行く競馬をしてくれました。いつもとは違って頭を低くしてやる気が満々でしたよ。
予定通り内側のコースを進んで、思ったように直線に入れました。が、スタウト師が私に言っていた事-馬群の中で競馬をさせると勝てないぞ。-をちゃんと守りました。


2着ネイエフを管理するM.トレゴニング師はネイエフのレース振りには満足した様で、手ごたえを掴んだようです。
次走の予定としてはBCをあげていて、しかもターフではなくクラシックだとか・・・。ホンマかいな(^^ゞ

3着のジンダバドの次走はG1カナディアン国際。
管理するM.ジョンストン師は、この馬は種牡馬になるより競走馬の方が遥に金を稼げる!と明言し(笑)来年もこのレースに挑戦する様なこともコメントしていました。

さて、1番人気で5着に敗れたグランデラ陣営・・・・
馬場が全く合っていなかった!
と固い馬場を敗因に上げたのは管理するサイード・ビン・スルール師である。
しかし、全ての調教師達が固すぎる馬場に関して注文を付けたわけではない。
ストーミングホーム(6着)を管理するB.ヒルズ師は言う。
散水のしすぎだ。この結果には非常にがっかりしています。うちの馬は残り2Fから全く走れなくなった。
どうして自然のままでレースをやらないのか私には理解できない。なんで自然に手を加えようとするのだろう?
鳥や蜂の為にならないことは決して我々の為にもならないはずだ。


結局のところこの馬場問題で直前になって回避したのは有力馬のサキーを含めた3頭だった。
ミネラリー、ハイピッチドらも馬場が合わないと言うことで回避してしまった。

単純な比較はできないが、JCで6着だったゴーランが優勝してしまう位だから日本馬のレベルは相当に高いと思われます。
秋から始まるアジアラウンドが楽しみになってきました。
King George VI And Queen Elizabeth Diamond Stakes (Group 1)
2002/7/27 アスコット競馬場 芝12F 3yo以上 馬場:良固 9頭立て
力強いフットワークで競り合うゴーラン(向こう側)とネイエフ
 
着順 着差 馬名 枠順 調教師 馬齢 斤量 騎手 人気

1

2分29秒70

Golan (IRE)

(8)

Sir Michael Stoute

4

 9-7

K Fallon

11/2

2

hd

Nayef (USA)

(2)

M P Tregoning

4

 9-7

R Hills

7/1

3

3 1/2

Zindabad (FR)

(1)

M Johnston

6

 9-7

K Darley

11/2

4

2

Aquarelliste (FR)

(10)

E Lellouche

4

 9-4

D Boeuf

8/1

5

2 1/2

Grandera (IRE)

(4)

Saeed Bin Suroor

4

 9-7

L Dettori

13/8F

6

1 1/4

Storming Home

(7)

B W Hills

4

 9-7

M Hills

10/1

7

14

Boreal (GER)

(11)

P Schiergen

4

 9-7

O Peslier

14/1

8

dist

Sir Effendi (IRE)

(12)

M P Tregoning

6

 9-7

W Supple

200/1

9

5

Narrative (IRE)

(6)

Saeed Bin Suroor

4

 9-7

J P Spencer

16/1

<ゴーラン> 牡・4yo 1998年2月24日生まれ 鹿毛
父:スペクトラム
母:ハイランドギフト(ジェネラス)
通算成績:8戦4勝
主な勝ち鞍:G1キングジョージS、G1英2000ギニー、G2ニエル賞、G1英ダービー2着。
オーナー:Exors Of The Late Lord Weinstock
生産者: Ballymacoll Stud Farm Ltd
調教師: Sir Michael Stoute

2002/7/29