2001年度 インターナショナルクラシフィケーション!



2001年度インターナショナルクラシフィケーション(International Classification以下IC))が1月16日にロンドンで発表されました。
大方の予想に反して(?)ランキングトップにはサキー(4yo)が選出されました。
英インターナショナルS、凱旋門賞の勝ち方は素晴らしかった。それは認めるが・・・相手関係・馬場状態を鑑みれば古馬チャンピオンとは言えないのでは?
BCクラシックを勝ったわけでもなく(しかもメンバーは手薄だった)、133ポイントってことはないだろ!!(・_・")?
せいぜい129ポイント位が妥当だと思うよ。
その妥当だと思える129ポイントに評価されたのは2001年度エミレーツワールドチャンピオンのファンタスティックライト。(笑)
BCクラシック勝ち馬のティズナウは128ポイントでした。
3yo部門は米2冠馬のポイントギヴンが130ポイントでトップ。2位はガリレオの129ポイント。
これは、最近でも低い部類の数値である。無敗の欧州近代3冠馬と言われたガリレオが130ポイントを超えないとはこれ如何に!
日本馬のクロフネはG1ジャパンCダートのパフォーマンスのみで125ポイントを獲得した模様。
これは、1998年のエルコンドルパサー(126ポイント)に次ぐ日本馬3yo歴代2位のランキングである。
JCを制したジャングルポケットは123ポイント獲得。
2yo部門は7戦7勝、無敗のBCジュベナイル馬、全欧・全米2yo馬チャンピオンのヨハネスブルグが文句無くトップランキング。
しかし、与えられた評価は126ポイントという普通よりはちょっと強いよって程度のものでした。

インターナショナルクラシフィケーションの委員の皆様はお疲れでしょうが、もう少し考えてレーティングしましょうね!(激笑)
● 2001年 Internationa Classifications 3yo馬部門 主な競走馬 ●( )の国名は調教国
 
レート S 5 - 6F M 7 - 9F I 9 1/2 - 10 1/2F L 11 - 131/2F E 14F〜
130 Point Given(米)
129 Galileo(愛)
128 Galileo(愛)
126 Squirtle Squirt(米)
125 クロフネ(日本) クロフネ(日本) Milan(愛)
Mozart(愛) Monarchos(米)
124 Storming Home(英)
123 Congaree(米) Banks Hill(仏) ジャングルポケット(日)
Noverre(UAE・英)
122 Xtra Heat(米) Milan(愛)
121 Flute-f(米) Flute-f(米) Golan(英)
AP Valentine(米) Sagacity(仏)
E Dubai(UAE・米)
Nayef(英)
120 Exogeonus-f(米) Macho Uno(米) Aquarelliste-f(仏) Vinne Roe(愛)
Fleet Renee-f(米) Viscount(豪) Morshdi(英)
Golden Ballet-f(米)
Unbrodled Elaine-f(米)
119 Victory Ride-f(米) No Excuse Needed(英) Dollar Bill(米) Anabaa Blue(仏)
Grandera(英) Grandera(英)
Tobougg(英)
118 Black Minnaloushe(愛) Black Minnaloushe(愛)
Millennium Wind(米) Invisible Ink(米)
Lailani-f(英)
117 King Charlemagne(愛) Affluent-f(米) Chichicastenango(仏) Blazing Fury(米)
Imagine-f(愛) Hawkeye(愛・英) Boreal(独)
Olden Times(英)
Vahorimix(仏)
116 City Zip(米) Street Cry(米) Diamilina-f(仏)
115 Above Perfection(米) Denon(仏・米) Camival Dancer(英) ダンツフレーム(日)
Tamburlaine(英) Okawango(仏)
Sabiango(独)
112 テイエムオーシャン-f(日)
111 グラスエイコウオー(日)
110 ローズバド-f(日) レディパステル-f(日)

3yo馬部門

私に言わせれば大問題の3yo馬部門!
トップに評価されたのは米2冠馬のポイントギヴン。まぁ、これは予想通りというか、ガリレオかどっちかだと思っていたから驚きはなかった。
が、与えられたレーティングは大問題だ!
ポイントギヴンは130ポイントしか与えられなかった。ガリレオは129ポイント。
2000年度のフサイチペガサスが127ポイントを与えられたことを思えば低すぎるような気がする。
因みに3yo馬トップの評価が130ポイントというのは1995年のラムタラ以来(1998年にデザートプリンスが128ポイントという最低の評価をされているが)の事である。
ガリレオにしても、2000年度の英・愛ダービー馬のシンダールが132ポイントを獲得したのにも関わらず納得がいかないことであろう。
シンダールは凱旋門賞でモンジューを破ってその鮮烈な記憶をそのままに引退したが、ガリレオはファンタスティックライトとの再戦で敗れ、BCクラシックに挑戦し無様な姿をさらけ出した。
恐らくだが、キングジョージを制した後、そのまま引退することもできたと思う。
しかし、クールモアグループの野望の片棒を担がされてしまった。(笑)
普通の目で見れば、古馬の挑戦を受け、果敢に米国まで遠征したこの行為は賞賛されることはあっても、おとしめられるものではないだろう。
パッパと勝って負ける前に引退した方が評価が高くなるようなICのシステム自体がおかしいとしか言いようがない。
歴代3yo馬トップは141ポイントのダンシングブレーヴ(1986年)であるが、彼はラストランのBCターフでは良いところ無く4着に敗れている。
当時、人々はその挑戦を賞賛し、改めてダンシングブレーヴの偉大さを評価したろうと思う。
IC委員の皆さんは、是非初心に戻って評価してもらいたいものである。
しかし、時にはこのパフォーマンス重視の評価法が嬉しい結果をもたらすこともある。
日本馬のクロフネが125ポイントを与えられて第4位にランキングされました。
ジャパンCダートのハデな勝ちっ振りが大きくアピールしたのだろう。
これは、1998年のエルコンドルパサー(126ポイント)に続く、日本馬3yo馬歴代2位のランキングとなった。
また、G1JCの勝ち馬ジャングルポケットは123ポイント。
これは、日本産3yo馬としては過去最高のレーティング。2002年の飛躍を期待したいものである。
● 2001年 Internationa Classifications 古馬部門 主な競走馬 ●馬齢( )の国名は調教国
 
レート S 5 - 6F M 7 - 9F I 9 1/2 - 10 1/2F L 11 - 131/2F E 14F〜
133 Sakhee(4英) Sakhee(4英)
129 Fantastic Light(5英・UAE)
127 Kona Gold(7米)
Delaware Township(5米)
125 Slickly(5英・UAE) Albert the Great(4米)
124 Caller One(4米) Lido Palace(4米) Aptitude(4米) Hightori(4仏)
Val Royal(5米) Bienamado(5米)
123 Swept Overboard(4米) エイシンプレストン(4日) Silvano(5独)
Jim And Tonic(7仏)
122 Fairy King Prawn(6香) Kalanisi(5英) テイエムオペラオー(5日)
Summoner(4英) Northerly(5豪)
121 Captain Steve(4米) Captain Steve(4米)
Medicean(4英) Skimming(5米)
Observatory(4英)
120 El Corredor(4米) Forbidden Apple(6米) アグネスデジタル(4日) King Cugat(4米)
Left Bank(4米) Left Bank(4米) Astra-f(5米) メイショウドトウ(5日)
Perfect Sting-f(5米) Futural(5米) Millenary(4英)
Golden Snake(5英) ステイゴールド(7日)
Timboroa(5米)
With Anticipation(6米)
119 Nuclear Debate(6仏) Bach(4愛) Kutub(4独・UAE) Persian Punch(8英)
Gourmet Girl-f(6米)
Mount Abu(4英)
Spain-f(4米)
Starine(4米)
Tranquility Lake-f(6米)
118 Alannan(5米) Broken Vow(4米) England's Legend-f(4米) Ekraar(4英)
Bet On Sunshine(9米) Guided Tour(5米) Holding Court(4英)
Dream Supreme-f(4米) Hap(5米) Hap(5米) Mutafaweq(5英・UAE)
Go Go-f(4米) Include(4米) Include(4米) Mutamam(6英)
Irish Prize(5米) Sky Heights(6豪)
117 Bahamian Pirate(6英) Brahms(4米) Endless Hall(5英) アメリカンボス(6日)
Pipalong-f(5英) Chilukki-f(4米) ホットシークレット(5日)
トロットスター(5日) Happyanunoit-f(6米) ナリタトップロード(5日)
Sunline-f(6NZ) Paolini(4独)
Samum(4独)
116 ブラックホーク(7日) ブラックホーク(7日)
China Visit(4英・UAE)
115 ノボトゥルー(5日)
ゼンノエルシド(4日)
114 ダイタクヤマト(7日) ブレイクタイム(4日) エアシャカール(4日) エアシャカール(4日) マックロウ(4日)
ダイタクリーヴァ(4日) レギュラーメンバー(4日)
113 シンボリスウォード(6日) アドマイヤボス(4日)
リージェントブラフ(5日)
112 アグネスフライト(4日)
ダイワテキサス(8日) ダイワテキサス(8日)
イブキガバメント(5日)
メイショウオウドウ(6日) トーホードリーム(4日)
タイキトレジャー(5日) トゥザヴィクトリー-f(5日) トゥザヴィクトリー-f(5日)
ウイングアロー(6日) ウイングアロー(6日) ウイングアロー(6日)
111 スカイアンドリュウ(4日) ミラクルオペラ(4日) マチカネキンノホシ(5日)

古馬部門

古馬部門、トップにランキングされたのはサキー(4yo)。
同馬は2001年度、後半戦から活動を開始したのだが、G1英インターナショナルSとG1凱旋門賞の大勝でこの評価を受けました。
その反面、春先から10月末まで休み無く、世界中を転戦してエミレーツワールドチャンピオンに輝いたファンタスティックライト(5yo)は129ポイント。
両馬の差・・・4ポイントはどの様な経緯があったのか詳しく聞きたいところだ!
サキーの大勝は明らかに、相手関係と馬場状態のせいであると私は考えている。
強い馬だとは認めるし、彼の勝利は賞賛するが過剰評価はしない。
私なら、サキーは129ポイント。ファンタスティックライトに132ポイントを与える。
3yo最強馬ガリレオとの2度に渡る死闘。愛・英・米におけるG1勝利。
そのファンタスティックライトに勝ったステイゴールドは133ポイントを与えたいところだ!!(笑)
まあ、客観的に見れば2000年度のトップがドゥバイミレニアムの134なんだからね・・・やっぱサキーは過剰評価だ。
1995年のシガーでも132ポイントだったのだぜ!
チーム・ゴドルフィンは大喜びなんでしょうね〜〜。
ところで、我が日本馬はアグネスデジタルではなく、TMオペラオーでもなく、なんとエイシンプレストンがトップにランキング。
G1香港マイルでの圧勝が効いた様である。
日本国内でしかレースをしていないTMオペラオーは貫禄で2番目の122ポイント。
国際G1レースの宝塚記念に優勝したメイショウドトウはアグネスデジタル・ステイゴールドと同じく120ポイントの評価に止まった。
アグネスデジタルの評価はもう少し高くなると思ったが、G1香港Cのメンバーが薄かったのと着差が無かったのが響いたのだろう。
笑えるのは、アメリカンボス・ホットシークレット・ナリタトップロードが同じ扱いになっているところ。
ゼンノエルシドがG1香港マイルで惨敗したためにかなり低い評価になった。
G1ドゥバイWC2着。エリザベス女王杯優勝のトゥザヴィクトリーが112ポイントの評価なので、2002年のドゥバイWCに選出されるかどうかは微妙だ。
2000年度日本ダービー・皐月賞の優勝馬の両頭はだらしなく低評価に並んでいる。
もう少し、頑張らんかい!(▼▼)///
● 2001年 Internationa Classifications 2yo部門 主な競走馬 ●( )の国名は調教国
 レーティング 馬名 性別 調教国
126 Johannesburg
122 Hawk Wing
Queen's Logic
119 Captain Rio
Dubai Destination
Rock of Gibraltar
117 Act One
High Chaparral
116 Zipping
115 Ballingarry
Castle Gandolfo
Landseer
Naheef
Shaanmer
114 FireBreak
Gossamer
Guys And Dolls
Redback
Tendulkar


2yo馬部門

おまけの2yo馬部門です。
もう文句無くヨハネスブルグで決まりである。
7戦7勝。無敗でBCジュヴェナイルを制し全欧・全米チャンピオン2yo馬になることは確定である。
米最強2yo馬と言われていたオフィサーらを敗ったBCジュヴェナイルは凄かった。
と言うか、馬が違っていた。1頭だけ違うレベルの馬が走っているように見えた。
しかし・・・だ。何で126ポイントなの?(・_・?)
ザール(1997年)の127ポイントより低いとは何事だ========!!!
126ポイントと言う評価は『普通よりはちょっと強いね!』という程度のものである。
だから1995年のアルハースなどが125ポイントの評価を受けた。
久しぶりに出た(アラジ以来の)大物だと認めたのなら128ポイントは与えたいところだ!
ストームバードやグリーンフォレスト級であると言っても誰も文句は言わないと思うがどうだろうか?
130ポイントを与えろとは言いません。
アラジは日本で言うところの長島・王選手の様な神聖な存在であるのですから・・・。^^;
注目すべきは122ポイントを与えられた牝馬のクイーンズロジックである。
この馬も無敗でシーズンを終えており相当強かったようである。
牝馬なのでセックスアローワンスの4ポイントを加味するとヨハネスブルグと同評価になる。
残念ながら彼女のレースを見てないのは悔やまれます。
歴代2yoチャンピオン・・・恐ろしいジンクスとしては・・・3yo時には凡庸な馬になってしまうと言うのがあります。
2yoチャンピオンで3yo時に活躍した馬は少なく、エルグランセニュール(1983年)、レファランスポイント(1986年)、ヘクタープロテクター(1990年)くらいしかいません。
2002年はケンタッキーダービー・英ダービーの両制覇を目論んでいるヨハネスブルグ陣営だが、頑張って欲しいものだ。

2001年度欧州2yo馬ではアイルランドのA.オブライエン厩舎が勝ちまくったので、順調に今シーズンを迎えることが出きれば昨年以上に3yo馬のレースを荒らしまくる率は非常に高い!
欧州クラシック全制覇も成し遂げてしまうかもしれない!>それはそれで見物だが<
面白くするためにも、新しいスターを期待するし、他の調教師の方達にも頑張ってもらいたい。

総評・・・ICの数値から読みとれることは、はっきり言って『ごく普通の評価』であるということ。
モンジューやドゥバイミレニアムやパントンセレーブルやシガー級の馬が不在であった。
(とは私は思わないが)とICの委員様には見えたのだろう。
ラムタラの年は本当は恐ろしくレベルが高い年だったのに、低評価を下してしまった徹を忘れたのだろうか。

2002/1/17