A.オブライエン師、頂点への道
●9月29日(土)にアスコット競馬場で行われるG1クイーンエリザベス2世S(芝8F)に無敗の天才馬ガリレオが参戦する事が発表されました。
同馬は無敗で英・愛ダービー、G1キングジョージSを制覇しており、12Fのレースにおいての力を示す事には大成功した。
今度は8Fにおいてもその能力を示してみようと言う事らしい。
既に、同馬は9月8日(土)に行われるG1愛チャンピオンS(芝10F)に出走する事を表明しており、12F、10F、8Fというそれぞれのカテゴリーの最高のレースを制覇する事で、万能性・スピードを示そうとしている。
ケチを付けるわけではないが、愛ダービーのメンバーは明らかにレベルが低かったし、キングジョージに至ってはG2クラスのメンバーであった。
しかし、今回のレースではマイルのスペシャリスト達がこぞって参戦してくる事になる。
G1コロネーションSの勝ち馬バンクスヒル、G1サセックスSの勝ち馬ノヴェール。
ガリレオの同厩馬であるモーツアルトやブラックミナルーシュも出走してくる予定だ。
モーツアルトやブラックミナルーシュらが正々堂々と戦う事になれば、真の欧州最強マイラー決定戦となるだろう。
古馬の代表格であるメディチアンが出走してくれればもっと面白いが・・・。
果たして、これらのメンバーを抑えてガリレオが優勝できるかどうかは全く解らない。
A.オブライエン師は『この馬は何もしなくても速い。天然自然に速い!』といつも言っているが、それがマイルの究極のスピードに対応できるかどうかは予想できない。
12Fと8Fのレースは全然別のモノであるが、8Fの勝ち馬が12Fの大レースを時々勝ってしまう事があるのは、その持ち得るスピードをコントロールして上手く発揮できた事により、スタミナ面の欠点を補正できた事によるもので、あくまでもマイルを勝ちきるスピードを上手く使った事によるものだ。
オグリキャップがJCで凄いレースをする事ができたのも、基本的に鋭い脚があったからなのだ。
もっと解りやすく言えば・・・マラソンの高橋尚子選手が10000mのレースに出ても勝てないと言うのと似ている。
馬主のクールモアグループとしては、ガリレオに昨年のモンジュー以上の活躍してもらって種牡馬として高く売りたいのであろう。
買い手のアメリカにアピールするにはスピードを強調する以外にない。
その為の10F、8Fのレース。そしてBCクラシックの参戦を計画している様だが、果たしてどうだろうか?
最初の関門であるG1愛チャンピオンSはハーフマラソンの様なものであるのでクリアできるだろうが・・・。
もしも、ここで躓くようなことがあれば全てが水泡に帰す。
考えて欲しい。TMオペラオーが安田記念に勝てると思いますか?
万が一、ガリレオがBCクラシックで好走するようなことがあれば、彼の天分を認めてあげましょう。