海を渡ったサンデーの子供達
●先程行われたセレクトセールにおいて、モハメド殿下はサンデーサイレンス産駒5頭を落札しました。
英国でデビューした現2yo馬のサイレントオナー(牝・2yo)は7月10日に英G2のチェリーヒントンS(芝:6F)に勝利し、2yo牝馬チャンピオンに向けてばく進中です。
この後も6Fのレースを中心に使っていき、来年度はオークスを狙わせるそうです。(ホンマかいな?)
個人的な意見として、サンデーピクニックが惨敗したエプソムのコースにはサンデーサイレンス産駒は適応しがたいと思うが・・・。
この馬は、モハメド殿下が日本に母馬のWood Vine(1993年生、父ウッドマン)を送り込み、種付け後アイルランドにて出産したものです。
また、現2yoには1999年のセレクトセールにて1億7千万円で落札したフジキセキの全弟(日本産)がおり、デビューを控えております。
そこで、サンデーコレクションに熱中しているモハメド殿下が他にどんなサンデー産駒を所有しているかに興味が沸きましたので、私・・・・調べてみました。
調べ元は、DarleyスタッドのHPです。興味のある方は是非どうぞ!^^
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見ていて非常に驚いたのはあまりにも殿下一族の所有馬・生産馬が多いということ。
その為、見落としがあるかもしれませんが、ご了承下さい。
●先ずはサンデーサイレンスの0yo馬(2001年度に生まれた馬です)
性 毛色 生年月日 母馬 ワンポイント 牡 栗毛 2001/2/22 Danseur Febuleux(USA) 兄は”1億年に1頭”と呼ばれたアラジです。母馬は1999年から日本で供用されているのだが、殿下が委託している様である。2001年もサンデーを種付けしている。 牝 芦毛 2001/4/12 Laiyl(IRE) この馬の兄弟はちょっと分かりません。2001年もサンデーを種付けしている。 牝 鹿毛 2001/3/7 Polent(GB) 2000年産駒もサンデー。本年もサンデーを種付けしている。
何とアラジの半弟がいるではないですか!アラジ自身は既に日本にて種牡馬として供用されており、2001年に日本供用の初年度産駒がデビューします。
母馬が日本で供用されている事は知っていたが、殿下の委託であるとは・・・!(おそらく)
血統的には非常に良血の集まりであり、底力、スピードは申し分ない配合なので、恐ろしく強い馬になる可能性はある。
期待しましょう!
●続いて1yo馬(2000年生まれ)。
性 毛色 生年月日 母馬 ワンポイント 牝 鹿毛 2000/3/22 Polent(GB) 2年連続でサンデーの仔を出産。2連連続で牝馬。 牝 鹿毛 2000/2/2 Polish Style(USA) よく分からん。(笑) 牝 栗毛 2000/2/19 シンコーエルメス 母父サドラーズウェルズ。母は活躍する事はできなかったが、成功して貰いたいものである。
2000年はセレクトセールにおいて、モハメド殿下は1頭のサンデー産駒も購入していなかった。
しかし、どういうわけか所有しているんですね〜〜!^^
セリ以外にも牧場などを調べ上げて購入しているのでしょうね。
ということは・・・知らないうちに北米とかにも買われて行っているのか!?
ま、いいか〜〜!
しかし、こうして見てみると、殿下の所有サンデーサイレンス産駒には牝馬が多い。
周知の様にサンデーサイレンスの日本での種牡馬実績を見てみると、牡馬に偏った種牡馬である事は明白である。
牝馬の産駒は往々にして”早熟”が多く、大物牝馬はダンスパートナー、スティンガーくらいしかいない。
G2・G3級の馬は沢山いるのだけれどもG1級となるとこの2頭くらいだ。
とは言っても、重賞勝ち馬がこれだけ居れば凄いことなのだが・・・。^^;
別の見方から言えば、牡馬の成績が良すぎると考えた方が良いのかもしれないかな(?.?)?
日本産の同じ血統の馬が(例えばフジキセキの全弟の様な)、育成・調教技術の違いや馬場の違いでどの様な結果を出すかに非常に興味が引かれます。
日本と同様に大成功するのか、反対に環境に合わず大失敗するのか!?
馬の扱いについては日本の5倍くらい歴史がある英国。
私は日本以上に成功してしまうのではないかと思っています。楽しみです。
この他には、現2yoで調教中にナショナルフラッグ(JPN)の産駒Flag Day(日本産・牡・鹿毛・A.ファーブル厩舎)。
この馬は1999年のセレクトセールで9200万円で落札されています。
Distant(USA)の産駒でこれも日本産のProfound(牡・鹿毛・J.オックス厩舎)が居ます。
この馬もまた1999年のセレクトセールにて6100万円で落札されています。
おまけとして、フジキセキ産駒のLowlander(英国産・牡・2yo)やNorthern Rock(日本産・3yoセン馬・父ノーザンテースト)も調教中です。
●ミラクルサイアー・・・サンデーサイレンスの勢いは止まる事を知らず、益々欧州をも飲み込まんとしています。
特にその活躍振りを目の前で見てしまったモハメド殿下が本腰を入れてサンデー産駒のコレクティングを始めました。
来年、再来年には一応の結果が出るでしょう。
その時・・・日本の生産者達の売り買いの対象は全欧州となるのです。
サンデー産駒を種牡馬として買いたい!というオファーも来るでしょう。
昔、日本の生産者が欧州からプリンスリーギフトやミルリーフの産駒を片っ端から導入してしまったようなことが欧州で起こる可能性はなきにしもあらずだ!
一方、北米は今のところ冷静だ。
北米にはサンデーサイレンスの産駒が本格的に進出していない事もあるが、アメリカに転廐したフサイチゼノンが万が一活躍してしまったら、彼らの見方も変わるだろう。
サンデーサイレンスを”血統の価値がない!”と言う理由で日本に売っぱらってしまったという”負い目”が有るとはいえ、目の前で活躍を見せられたら状況は一変するはず。
こうして、サンデーの血は世界中に広がっていくのだろう。
2001/7/17