<<<<<< インターナショナル・クラシフィケーションに物申す!>>>>>>
98年の年度代表馬が大方の予想通りタイキシャトルに決定しました。
外国産馬、マイラーである彼が選ばれた事は日本競馬界において大きな1歩だと思います。
最優秀4才馬もエルコンドルパサー。
国際G1を勝つことの価値がクローズアップされる結果となりました。
2冠馬セイウンスカイは無冠。
クラシックレースの位置付けを高める為にも早急な開放策をとるべきでしょう。
ところで、この度インターナショナルクラシフィケーションなるモノが発表されました。
これは七人の侍ならぬ7人の委員によって選考されたものです。
欧州5人、日米1人づつの選考委員の皆さんの良識が問われるところです。
さて、98年の競馬界のチャンピオンホースは誰に輝いたのか?
知りたいですか?んー、どうしようかなぁ。教えましょう!
それは・・・・
スキップアウェイが戴冠してしまいました。それも131ポイントという過去22年間で3番目に低い評価でした。
ちなみに最近のチャンピオンホースは下の様になっています。
1991年 ジェネラス (137ポイント) 1992年 サンジョヴィート(135ポイント) 1993年 ザフォニック(130ポイント)、コマンダーインチーフ、ホワイトマズル(127) 1994年 バランシーン(牝)130 1995年 シガー(132)、ラムタラ(130) 1996年 シガー(135)、エリシオ(134) 1997年 パントンセレーブル(137ポイント)、ピルサドスキー(134)
傑出した馬の居ない年の常なのか?98年度はレヴェルが低かったのか?
反対に非常にレヴェルが高かったために傑出した馬がでなかったのか?
その辺は時間の経過に委ねるしかありません。
ラムタラの評価を間違ったのもそんなに昔の話ではありません。
今思えば彼の世代はとてつもなく強かったと言わざるを得ませんから。
そんな事はさておき、我々が非常に気になるのは
我がエルコンドルの126ポイントは世界的に見て一体どのくらいの評価なのか?
また、タイキとスズカがなんで121ポイントで並ぶのか?
「高い評価をいただきました」ちゃん、ちゃん。で済ませるJRAの無責任な発表は
半世紀も前の大本営発表と何ら変わりません。
そこで、わたくしOTEFの出番でありんす。
以下、98年度インターナショナルクラシフィケーションの主なランキングを日本馬を交えて述べたいと思います。
4才部門
ポイント 馬名 主な勝鞍 128 デザートプリンス 愛2000ギニー、ムーランドロンシャン賞、クイーンエリザベス2S
(4歳では最高のレイティングではあるが史上最低の低評価でもある)127 リアルクワイエット ケンタッキーD、プリークネスS ビクトリーギャロップ ベルモントS ハイライズ 英ダービー 126 コロナドズクエスト トラヴァースS、ハスケル招待H エルコンドルパサー JC、NHKマイルC
(欧米以外の馬では最高のレイティング)サガミクス 凱旋門賞
(過去10年の凱旋門賞馬の平均レイティングは130.2である)123 ドリームウェル 仏ダービー、愛ダービー 121 スペシャルウィーク 東京優駿 120 キングオブキングス 英2000ギニー ケープヴェルディ(牝) 英1000ギニー ヴィクトリーノート 仏2000ギニー グラスワンダー 有馬記念
これらから解ります様に選手権距離である12Fもしくは2400mの勝ち馬の評価がとても低いです。
マイルG1を3本ぶっこ抜いたデザートプリンスは立派ではあるが4才でトップの評価というのは如何なものでしょうか?
エルコンドルはJC一発でのランキングにしては高評価ではあると思いますが、この馬を基準としてレイティングされたと思われるスズカの評価が低すぎます。
彼らは一体何処に目を付けているのでしょうか?
続いて古馬部門にまいりましょう。
古馬部門
ポイント 馬名 馬齢 主な勝鞍 131 スキップアウェイ 6 ウッドワードS、ハリウッドゴールドC、ピムリコスペシャルH 130 アウィサムアゲン 5 BCクラシック インチカーブ 5 クイーンアンS(G2)を8馬身差で勝った) 129 スウェイン 7 キングジョージS、愛チャンピオンS 128 シルヴァーチャーム 5 ドゥバイWC 126 ジェントルマン 7 125 バックズボーイ 6 BCターフ ダホス 5 BCマイルで大穴!! シャープキャット(牝) 5 ラフィアンH 124 エスセーナ (牝) 6 BCディスタフ フィージー (牝) 5 古馬牝芝最高のレイティング 123 モスフラワー 122 タイキシャトル 5 ジャックルマロワ賞
(なるほど、マイラーでは2番目の評価ですが、納得のいかない数値です)サイレンスズカ 5 毎日王冠、宝塚記念
(国際G1に出ていない為の低評価としか思えない)121 ジョワユーダンスール 6 アーリータイムスターフクラシック ラビーブ 7 ウッドバインマイル 119 ワンソーワンダフル(牝) 5 英インターナショナルS 118 エアグルーヴ (牝) 6 産経大阪杯、札幌記念、JC2着
主なところでこの様になっています。
因みに牝馬はセックスアローワンスによって4ポイント減じられているのでエアグルーヴは正味122ポイントとなります。
レースの格式よりも勝っぷりが大きく評価される傾向が強い為、G1勝ちの無いインチカーブがクインアンS一発で欧州年度代表馬に選ばれました。
わが国で言うならば金鯱賞一発でスズカが年度代表馬になるようなものか!
ん〜ん、だいぶ違うか?スズカはG1を勝っているもんなぁ〜。
欧州は懐が深いのか?見る眼が無いのか?
私に言わせればアホの一言ですが・・・
巷でささやかれている様に馬主のモハメド殿下のゴマ擦りにしてはやり過ぎだと思えます。
元来、世界中の競走馬をランク付けると言う事は非常に困難であります。
北米の様に各レースにポイントを付けてランキングをしている国においてさえ異論の出ることなのでなおさらでしょう。
早ければ今年からワールドシリーズなるモノが始まります。
これは、自動車レースのF1の様に各国を転戦し獲得ポイントによってチャンピオンホース、
チャンピオントレーナーを決定しようと言う物です。
これに伴い、香港も取り込まれるらしく、国際Cが1800mから2000mに変更されます。
我がJCの開催時期は既に決定されていますが、国際競馬委員会から申し出があった時には柔軟な対応ができるのでしょうか?
JRAの良識が問われます。
結論としてはこれらレイティングはサッカーのFIFAランキングの様なものであって
絶対的な物ではありません。
大人のお遊びと思って、深く考える事ではないのです。
とてもディープなお遊びですが・・・(^^ゞ
・・・参考文献 「Daily Racing Form」「Racing Post」「Sproting Life」