Dubai World Cup (Group 1) (4yo以上 ダート2000m)
2002年3月23日 アドナルシーヴァ競馬場(UAE) 馬場:速 11頭立て
力強くゴールするストリートクライとJ.ベイリー騎手
 
着順 着差 馬名 枠番 調教師 馬齢 騎手

1

2分1秒18

Street Cry (IRE)

(6)

Saeed Bin Suroor

4

J D Bailey

2

4 1/4

Sei Mi (ARG)

(10)

J Barton

6

J Velez Jr

3

4 1/4

Sakhee (USA)

(7)

Saeed Bin Suroor

5

L Dettori

4

2 1/4

Crimson Quest (IRE)

(5)

J Barton

5

E Coa

5

nk

Royal Tryst (USA)

(1)

J D Sadler

5

Craig Williams

6

5 1/4

Agnes Digital (USA)

(4)

T Shirai

5

H Shii

7

1/4

Best Of The Bests (IRE)

(3)

Saeed Bin Suroor

5

J P Spencer

8

nk

Keltos (FR)

(9)

C Laffon-Parias

4

G Mosse

9

4

Western Pride (USA)

(11)

J Chapman

4

P Valenzuela

10

9 1/2

State Shinto (USA)

(2)

Saeed Bin Suroor

6

T E Durcan

11

2 1/4

To The Victory (JPN)

(8)

Y Ikee

6

O Peslier

 
※J.ベイリー騎手にとって4度目の優勝となった第7回ドゥバイWC。
彼はこれまで、シガー(1996年)、シングスピール(1997)、キャプテンスティーヴ(2001)でこのレースを制していました。
『4度もこのレースに勝てるなんて凄いよ。これは良い馬に乗せてもらってるからですけどね。展開は完璧、末脚も最高でした。』と同騎手。
勝ち馬ストリートクライ(牡・4yo)は文句無い勝ちっぷりで、他の馬達が条件馬の様に見えました。
レース以前にL.デットーリ騎手が言っていたような、ハイクラスな馬だけど大レースの経験がないので勝ち負けは苦しいでしょうなんて言うコメントは吹っ飛びました。
本馬を管理するサイード・ビン・スルール師は『人生は愉快だね。本当に嬉しいよ!レース前はかなりプレッシャーを感じていたのです。(絶対に良いレースをさせなくてはいけないというプレッシャー)』
『昨年は復帰してから休養と軽い運動をさせることにしていました。最初の頃は死体の様な感じで動きがのろかったのですが、今年の彼は新しく生まれ変わったようです。』
単勝1.4倍の大本命だった僚馬サキーに関しては『私はサキーは良く頑張ったと思います。取りあえず連れて帰ってから様子を見てみますが今年の彼の主戦場はヨーロッパになるでしょう。』
とコメントし、サキーは基本的に芝馬であることを強調しました。
彼の場合、言い訳に聞こえないところが格好良いです。
しかし、この人は戴けない。(笑)
チーム・ゴドルフィンのレース監督S.クリスフォード師のコメント。
『サキーはチャンピオンホース。今年のチャンピオンシップを制するのはこの馬になるでしょう。
このレースに負けたことで彼が失ったものは何もありません。理由はともあれ今日のサキーは本来ではありませんでした。
ストリートクライはこの先、ダートのレースに使っていくつもりです。夏からはベルモントを拠点に活動を開始する予定です。』
相変わらず、負けず嫌いのクリスフォード君!
因みにストリートクライの今年のBCクラシックのオッズは9倍。(気が早すぎるが)

『あれは本来のサキーではありません!全くの別馬です!』と強調し『サキーは芝でこそ力が発揮できる馬なのです。』と付け加えたL.デットーリ騎手。
両馬共にチーム・ゴドルフィンなのだが、目標はそれぞれに違う。
サキーは欧州のチャンピオンをストリートクライはアメリカのチャンピオンを目指す。
彼のこのレースでの走りはサキーやアグネスデジタルが本調子ではなかったとしても、十分威張れるレースでしたよ。

それにしても中東の馬達は強かった。
1〜5着まで全て中東の調教馬。2着に入ったセイミと4着のクリムゾンクエストはサウジアラビア馬だし、5着のロイヤルトライストはUAE調教馬。
結局、遠征馬中で最も順位が良かったのはアグネスデジタルの6着。
まあ、全11頭中4頭しか遠征馬がいなかったわけですから仕方がないです。
昨年のJCやJCダートの仕返しをされたと言うことですね。
しかし、レース前から色々と盛り上げてくれたり、演出してもらった日本馬としてはもう少し良いレースをして貰いたかったとは思いますがこれがレースです。
次に期待しましょう。
トゥザヴィクトリー鞍上のO.ペリエ騎手のコメント
『良く走っていたし、直線の入り口では2番目にいたのだけどそこから止まってしまった。』
レースの勝ちタイムは2分1秒18でこれは昨年よりも1秒以上遅い。
大雨の影響で流れ出したダートの上に新たに砂を撒いたらしいので、それなりに重い馬場だったからだと思う。
トゥザヴィクトリーが末を全く無くしたのもこれに関係はあるだろう。
アグネスデジタルの敗因は精神的&肉体的なものでしょう。輸送時のトラブルでダメージを受けた馬体が回復しなかっただと思う。それと、遠征時には少なくとも僚馬を伴った方が良いということも言えるかもしれない。
たった1頭では精神的にまいってしまう。今までの遠征で良い成績を上げた馬には必ず僚馬の存在があったはずです。
 
ストリートクライ】 牡・4yo 1998年3月11日生まれ 鹿毛
父:マキャヴェリアン・・・アルムタワケルと同じ
母:ヘレンストリート(トロイ)
通算成績:10戦4勝 2着5回。
主な勝ち鞍:G1ドゥバイWC、G2マクツーム・チャレンジCラウンド3、UAE200ギニー。
昨年の3月に行われたUAE2000ギニーに優勝し、UAEダービーには2着。G1ケンタッキーダービーに進む予定だったが、怪我して休養入り。
昨年の10月に復帰したが3頭立てのレースで2着。
今年の2月まで休養&調教されてマクツーム・チャレンジCIIIで復帰し見事に優勝。

オーナー: Godolphin
生産者: Sheikh Mohammed Bin Rashid Al Maktoum
調教師: Saeed Bin Suroor