〜 ダービー後記 〜

1999年のケンタッキーダービーは波瀾の結果となりましたが・・・元々勝馬を当てるのが非常に困難なレースでもあります。
今年のダービーを振り返って感想などを述べてみたいと思います

@ダービーは過酷な生存競争である!
第125回ケンタッキーダービーは勝タイムが2:03 2/5で決着しました。これは、良馬場で行われた最近25年間で最も遅いタイムです。
25年前の1974年、キャノネード(Cannonade)が23頭立てのダービーを2:04で勝利しました。
稀に見る多頭数の19頭立てで行われた本年のダービーは非常に厳しいサバイバル戦となり、流れに負けない底力とスタミナ、
直線で競り合う事のできるド根性、出入りの激しいレースでは欠かす事のできない運、の全てを必要としたようです。
したがって・・・1つでも欠けてしまうと・・・思わぬ惨敗をしてしまいます。(我が国でも同じであるが・・・)
本命のジェネラルチャレンジ(General Challenge)に騎乗していたゲーリースティーブンス(Gary Stevens)はこう嘆いたという・・・・

「最悪な事はいつだってレース中に起こるものだ!」(My worst trip ever in horse racing !)

と。


ダービーウィナーとなったカリズマティック(Charismatic)は30-1(31倍)という人気薄。これは、史上3番目の高配当だそうです。
また、17番枠からの勝馬は史上初となりました。
A1番人気は勝てない!?・・・ジンクスはまたも守られた・・・
ここ20年間、1979年にスペクタキュラービッド(Spectacular Bid)が1番人気で勝って以来・・・1番人気馬の勝利無し!
本年は2頭の馬に1番人気勝利のチャンスがありましたが・・・・結果は・・・・・
エクセレントミーティング(Excellent Meeting) ----------------> 5着
ジェネラルチャレンジ(General Challenge) ------------------>11着
まぁ、1番人気と言っても9-2(5.5倍)だったのですけどね!(^^ゞ
勝ったカリズマティックは単勝31倍!
アメリカ人は案外馬券下手なのかもしれない!?(^^ゞ
B3歳チャンピオンは勝てない!
1979年にスペクタキュラービッドが勝って以来、3歳チャンピオンは勝っていない。
また、BCジュベナイル(Juvenile)の勝ち馬もダービーを勝った事が無い!
アンサーライブリー(Answer Lively)は奇しくもこの2つを証明する事となった。
C牝馬はやっぱりダメだ〜〜〜〜!
本年のダービーは久しぶりに牝馬の出走が3頭もあり、その内の1頭エクセレントミーティングは本命に押された。
しかし、彼女は5着に敗れた。残りの2頭もことごとく牡馬に叩きのめされた様だ!
また、女性ジョッキーも勝利の記録は無い。
やはり、女の子は前日のオークスに向かうべきであろう!
ちなみに、最も最近、牝馬でバラの戴冠を戴いたのは・・・1988年のウィニングカラーズ(Winning Colors)である。
彼女の娘がゴールデンカラーズであり、彼女の6着に入ったのがブライアンズタイムであった。
*牝馬のダービー馬は3頭しかいない*
*その後、オークスを楽勝したシルバーブレットデイ(Silver Bullet Day)をプリークネスS(Preakness Stakes)に挑ませる事を発表した!(5月5日発表)
D国外からの参加はやっぱり不利だ〜〜〜〜!
本年最初のヨーロッパ・クラシックレースである2000ギニーをゴドルフィンレーシングのアイランドサンズ(Island Sands)が
半馬身差で快勝したのがダービーの日の朝のことであった!
これに気を良くしたワールドリーマナー(Worldly Manner)陣営であったが・・・結果は7着であった。
アイルランドサンズは260日ぶりのレースであったが、ドゥバイでのギニー選考レースには快勝していたらしい。
一方、ワールドリーマナーは昨年の9月8日のデルマー・フューチュリティーを5馬身差で圧勝して以来のレースであった。
もちろん、この馬もドィバイのダービー選考レースを快勝しての参加だったらしいが・・・
ダービーはそんなに甘いものじゃありません!!
Eおまけ
アーカンソーダービー(Arkansas Derby)を電気ムチ使用の疑いで勝利したヴァルホール(Valhol)は何のペナルティーも
科せられること無くダービーに出走できました。
が、結果は15着。この時騎乗していたのは・・・ウィリーマルチネス(Willie Martinez)であったが、レギュラージョッキーである
ビリーパティン(Billy Patin)は当局により調査中であるらしい・・・。

*その後、ヴァルホールのレース失格が正式に発表された。
ジョッキーのパティンは今年いっぱいの騎乗停止処分とされた。(最も重い裁定である)
それに従い、レース賞金の30万ドルの返却命令が下り、2着だったサートゥン(Certain)の繰り上がり1着が発表された。
聞いた話によれば・・・彼(パティン)が怪しい部品をコースに捨てている状況がパトロールフィルムに映っていたそうである・・・

- 1999年5月10日 -

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