John Deere Breeders' Cup Turf (Grade 1)
2003/10/25 サンタアニタ競馬場 芝12F 3yo以上 斤量:3yo-121ポンド、4yo以上-126、牝馬--3
馬番(枠番) 戦績 馬名 調教師 馬齢 斤量 騎手

1(1)

11-158

Toccet

J Scanlan

3

8-9b

R Baze

2(2)

0-2133

Bright Sky

E Lellouche

4

9-0

D Boeuf

3(3)

31-113

High Chaparral

A P O´Brien

4

9-0

M J Kinane

4(4)

-14211

Sulamani

Saeed Bin Suroor

4

9-0

L Dettori

5(5)

1

Storming Home

N Drysdale

5

9-0b

G Stevens

6(6)

921143

Balto Star

T Pletcher

5

9-0

J R Velazquez

7(7)

-21726

The Tin Man

Richard E Mandella

5

9-0

M E Smith

8(8)

515121

Falbrav

L M Cumani

5

9-0

D Holland

9(9)

11-132

Johar

Richard E Mandella

4

9-0

A Solis

●さて、BCターフですが、このカテゴリーは既に欧州馬のものとなっていて北米では影が薄い存在。
なにしろ、北米の馬が最後に勝ったのは1998年のバックスボーイ。
確かこの馬はJCにも来たような憶えがある。しかし、全然印象に残っていないです。
今季の北米芝路線は欧州からの遠征馬をストーミングホーム唯1頭が迎え撃つという図式だった。
まあ、このストーミングホームも元々は欧州馬なので何とも言えないが・・・。
G1アーリントンミリオンでは殆ど勝っておきながらよもやの斜行で1着==>4着に降着してしまった。
あの走り、直線の伸びは他馬を圧倒していたし、スラマニも追いつけなかった。実に惜しいレースだった。

今回の出走馬中異例な存在はファルブラヴである。
この馬は昨年の前期イタリアで大活躍し、2000mを1分57秒台で走破する超スピード馬として脚光を浴びた。
元来軽い馬場を得意とするこの馬にとって、英国やアイルランドの重い芝は不得手。
結局、G1キングジョージ、G1凱旋門賞と痛い敗戦を味わった。
それが、暮れのG1JCに優勝してから馬が替わったかのように大活躍!
手始めにG1イスパーン賞に優勝。アスコットでのG1プリンスオブウェールズSではネイエフの5着に敗れたが、続くG1エクリプスSで雪辱を果たし優勝する。
12FのG1キングジョージに出走したが、悪馬場に苦しみ、また、1頭だけ大外を走るという奇策も成功せずアラムシャールの5着に敗戦。
G1英インターナショナルSでは再びネイエフを3着に沈めて優勝。
この時点で、欧州中距離王の地位を確かなものとした。
欧州古馬最強を目指すため、G1愛チャンピオンSに進んだが、ハイチャパラル鞍上のM.キネーンの巧騎乗にやられ、直線で前に出ることができなくなって2着に敗戦。
しかしながら、ハイチャパラルが強かったと言うよりは、M.キネーンの反則ギリギリのコース取りに敗れたと言ってもよいだろう。
レース後、ファルブラヴ陣営は愛ターフクラブに異議を申し立てたが、結局却下された。
そして、ファルブラヴ、英チャンピオンSに進む予定をキャンセルして、何とマイルのG1クイーンエリザベス2世Sに挑戦。
メンバー的には落ち目のドゥバイディスティネーションとロシアンリズムとホエアーアンドホエン程度のレースを2馬身差で快勝。
元来のスピードをアスコットのマイルコースで爆発させた。
これらから考察すると、欧州の12Fのレースでは馬場の具合+スタミナ不足で優勝するまでは行かない。
10Fなら・固い馬場なら勝てる。マイルならおそらくどんなコースでも対応できるだろう。
と言うことは、サンタアニタの12Fを克服できるのか?
先ず、サンタアニタのコースは、9月28日に行われたG1クレメントLハーシュメモリアルターフを参考にして考察してみる。
勝ち馬は今回もエントリーしているストーミングホームだったのだが、このレースはG1なのだが、4頭立てだった。
まるで、G2フォア賞の様な存在。
そして、ストーミングホームの勝ちタイムは2分1秒64。(10F)2着のジョハールとの着差が半馬身なので、レースの展開はスローからの上がり勝負になったと思われる。
普通、少頭数でスローになれば優勝タイムは遅くなるのだが、2分1秒64で走破しているので、比較的軽い・スピードの出る馬場だと思われる。
ファルブラヴにとっては有利だ。そして、コーナーが6回もあるという特異なコースによって、息を入れることができるのでスタミナ面に置いても心配はなくなる。
小回りコースなので、道中の位置取りや追い出すタイミングに全てが掛かっているだろう。
ハイチャパラル・スラマニ・ストーミングホーム・ファルブラヴの4強対決で一番気が気でないのはハイチャパラル陣営。
スピード勝負に弱いこの馬は、ライバルの脚をどうやって止めるか、策を練っているはず。
G1愛チャンピオンSではファルブラヴだけを見ていれば良かったが、今回は3頭もいる。
M.キネーンの腕の見せ所だ!
枠番を見れば、内の3-4-5枠のハイチャパラル、スラマニ、ストーミングホームが有利だが、9頭立てなのであんま関係ないかも。
あと、伏兵のブライトスカイが2枠にいる。
尚、ハイチャパラルが優勝すれば、BCターフ2連覇となって史上初となる。
【BCターフ過去の勝ち馬】
2002 High Chapparal
2001 Fantastic Light
2000 Kalanisi
1999 Daylami (Ire)
1998 Buck's Boy
1997 Chief Bearhart
1996 Pilsudski (Ire)
1995 Northern Spur (Ire)
1994 Tikkanen
1993 Kotashaan (Fr)
1992 Fraise
1991 Miss Alleged
1990 In the Wings (GB)
1989 Prized
1988 Great Communicator
1987 Theatrical (Ire)
1986 Manila
1985 Pebbles (GB)
1984 Lashkari (GB)

2003/10/24 UP