Breeders' Cup Classic (gr.1)
2002/10/26 アーリントン競馬場 ダート10F 3yo以上 馬場:速 12頭立て
大番狂わせ!ヴォルポニ快勝!

 着順 馬名 オーナー 調教師 騎手
1 Volponi
Cryptoclearance - Prom Knight
Amherst Stable & Spruce Pond Stable Phil Johnson Jose Santos
2 Medaglia d'Oro
El Prado (IRE) - Cappucino Bay
Edmund A. Gann Bobby Frankel Jerry Bailey
3 Milwaukee Brew
Wild Again - Ask Anita
Stronach Stables Bobby Frankel Edgar Prado
4 Evening Attire
Black Tie Affair (IRE) - Concolour
Mary & Joseph Grant, and Thomas J. Kelly Pat Kelly Shaun Bridgmohan
5 Macho Uno
Holy Bull - Primal Force
Stronach Stables Joe Orseno Gary Stevens
6 Dollar Bill
Peaks and Valleys - Saratoga Dame
Gary & Mary West Dallas Stewart Pat Day
7 Hawk Wing
Woodman - La Lorgnette
Mrs. John Magnier Aidan O'Brien Mick Kinane
8 War Emblem
Our Emblem - Sweetest Lady
The Thoroughbred Corp. Bob Baffert Victor Espinoza
9 Harlan's Holiday
Harlan - Christmas in Aiken
Starlight Stables Todd Pletcher John Velasquez
10 Came Home
Gone West - Nice Assay
William S. Farish, John Goodman, John A. Toffan, and Trudy McCaffery Paco Gonzalez Mike Smith
11 E Dubai
Mr. Prospector - Words of War
Godolphin Racing Saeed bin Suroor Jorge Chavez
12 Perfect Drift
Dynaformer - Nice Gal
Stonecrest Farm Murray Johnson Robby Albarado
●ビックリ仰天のレースだった!
なんと、単勝44.5倍(最低人気)の穴馬ヴォルポニ(牡・4yo)が優勝。4万6118人の入場者達も腰が抜けただろう。(笑)
アーリントン競馬場としては第2次大戦後最も多い観衆を集めたこの日。
7月5日に芝のG3ポーカーHに勝った程度の馬がBCクラシック史上最大の6馬身半差をつけて圧勝してしまった。
1番人気のメダグリアドーロは直線離される一方の2着。
2冠馬ウォーエンブレムは先行したが逃げることができず惨敗。これを引退レースとして日本に旅発つことになった。
ケームホーム、イードゥバイらも引退し種牡馬となる事が決まっている。
優勝馬を管理するP.ジョンソン師は当年77歳にして初のBC制覇となった。おめでとう御座います。
尚、ヴォルポニは来期もレースを続ける模様。

ヴォルポニ鞍上のJ.サントス騎手のコメント:
『僕は全然驚いてなんかいないよ。3日前に家の女房に多分勝つよって話してからね!凄く良い動きをしていたので、ブリンカーが効いてくれればとは思っていたんだ。以前、芝のレースで2回ほど乗ったことがあったんですが今日の脚は凄かったよ。
僕が指示したら直ぐに脚を使ってくれましたからね。』


2着、メダグリアドーロ鞍上のJ.ベイリー騎手のコメント:
『良く走ったと思う。でも僕はこの言葉は言いたくなかった。今日の馬場は合わなかったと思う。
馬場が中途半端過ぎたと思う。不良か速い馬場なら良かったんだけど。断じてファスト(速い)ではなかった。
まあ、ベストはつくしてくれました。勝ち馬には敬意を払うべきだよ。』

3着馬のミルウォーキーブルーの鞍上E.プラド騎手のコメント:
『良いレースができたと思う。勝ち馬は今日は別格だったね。』

2,3着馬を管理するR.フランケル師のコメント:
『これが競馬だ!両馬ともよく頑張ってくれたが、気まぐれを起こした奴(ヴォルポニ)がいたということさ、それが全てだ!』

ホークウィング鞍上のM.キネーン騎手のコメント:
『頭を低くして一生懸命走っていたが、走り慣れないダートコースに戸惑っていたようだった。1年間の長いキャンペーンをよく頑張ってくれたと思う。』

同馬を管理するA.オブライエン師もホークウィングはダートコースに戸惑っていたことを認めている。
同馬は来シーズンに向けて休養する予定である。

追記:この荒れた結果によって、BCウルトラピック6(BCディスタフとBCJFを除く6つのレースの勝ち馬を当てる馬券)の的中数はたったの6枚。1枚2ドルなので12ドルしか売れてなかったことになる。配当金はなんと、2ドル換算で42万8392ドル!
この当たり馬券を持っていたのがメリーランド在住のコンピューター関係者だけだったことから不正投票疑惑がおきているらしい。
的中者は最初の4レースを1点で的中(凄い!)させ、最後の2レースを総流しするなど不審な点が発見されたため、NY競馬賭け事委員会は払い戻しをストップさせ調査を開始している。
これは凄いことかもしれない。もし当たり馬券の偽造ができたとなると・・・今までもあったかもしれないし・・・大問題だ!

※調査結果※
なんと!やっぱ不正をしていたことが発覚し、関係者が逮捕されました。
FBIの調査によると、馬券を的中させたD.デーヴィスの携帯電話の通信記録から馬券を発売するオートトート社社員のK.ハーンへの通話があったことが発覚。
しかもハーンは10月30日に同社から解雇されていた。その後同氏から芋づる式にG.ダシルヴァを割り出すことができた。
この3人は大学の同窓生でコンピューター関係のサークルに入っていた。
しかし、内部の人間を使えば馬券の偽造ができてしまうというのはあまりにもお粗末だ。
尚、逮捕されたダシルヴァは他にも大きな馬券を当てており、余罪があると見られている。
人間、欲をかくとろくなたーない。<-ヘ->
<ヴォルポニ> 牡・4yo 1998年ケンタッキー生まれ 鹿毛
父:クリプトクリアランス
母:プロムナイト(サーハリールイス)
通算成績:23戦7勝
主な勝ち鞍:G1BCクラシック、G2ペガサスH、G3ポーカーH、G3ピルグリムH
生産者:アマースト・ステーブル
馬名の由来はイタリア語のずる賢い古狐から来ている。