●ダービーに比べて取り扱いが異常に小さいオークス。(笑)
今年はレース直前になって有力馬の回避が続出した。
昨年度の最優秀2yo牝馬のテンペーラは不幸にも他界してしまったし(※)、クロフネの妹ベルベラッチも直前で回避。
押し出されるように1番人気になったのがテイクチャージレディー。
前走UAEオークスでテンペーラを破ったインペリアルジェスチャーの力も相当なものだ。
鞍上はL.デットーリ騎手。彼は翌日には英国で2000ギニーにも出走する。
2yo時は無敵の勢いだったユーやハビビティーも巻き返しを狙う。
発走は5月3日である。
※・・・4月28日の夜、昨年度エクリプス賞最優秀2yo牝馬を受賞したテンペーラがケンタッキーの地で天に召されました。同馬は、5月3日に行われるG1ケンタッキーオークスの有力馬であり、突然の死に周辺は驚きを隠せません。
金曜日の朝から発熱の症状を見せていた彼女は、一時元気を取り戻したかにみえました。しかし土曜日になっても熱は下がらず疝痛の症状が現れたので獣医に詳しく診てもらったところ、蹄葉炎を発症している事が判明。
その為、日曜日の夜に安楽死処分がとられました。アーメン。
第128回ケンタッキーオークス枠順 | |||
枠順 | 馬名 | 騎手 | 人気 |
1 | Farda Amiga | Chris McCarron | 30-1 |
2 | Habibti | Victor Espinosa | 6-1 |
3 | Take The Cake | Rene Douglas | 15-1 |
4 | You | Jerry Bailey | 7-2 |
5 | Ms Brookski | Jorge Chavez | 30-1 |
6 | Gary Stevens | 3-1 | |
7 | Imperial Gesture | Frankie Dettori | 4-1 |
8 | Art Fair | Bill Troilo | 50-1 |
9 | Take Charge Lady | Tony D'Amico | 2-1 |
10 | Ile De France | Alex Solis | 30-1 |
2002/5/2
●G1ケンタッキーオークスは単勝21倍の穴馬ファルダアミーガが優勝しました。
2着以降は人気馬が実力通り入線。チーム・ゴドルフィンのインペリアルジェスチャーは直線伸びず7着に敗れた。
Kentucky Oaks Grade: 1 | ||||||||
2002/5/3 チャーチルダウンズ競馬場 3yo牝馬 ダート9F 馬場:速 9頭立て | ||||||||
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直線で1番人気のテイクチャージレディーを差しきりガッツポーズをする鞍上のC.マッキャロン騎手 | ||||||||
着順 | 馬名(騎手) | SP | 1/4 | 1/2 | 3/4 | Str | Fin | 人気 |
1 | Farda Amiga (McCarron, C.J.) | 6 | 7-Head | 7-2 | 5-Head | 2-1 1/2 | 1-1 1/4 | 20.00 |
2 | Take Charge Lady (D'Amico, A.J.) | 3 | 1-1 1/2 | 1-1 1/2 | 1-1/2 | 1-1 1/2 | 2-1 1/4 | 1.60* |
3 | Habibti (Espinoza, V.) | 5 | 5-1/2 | 6-2 1/2 | 6-1 1/2 | 4-2 | 3-1/2 | 5.70 |
4 | You (Bailey, J.D.) | 2 | 4-1 | 3-1 | 2-1/2 | 3-1 1/2 | 4-9 | 2.30 |
5 | Take the Cake (Douglas, R.R.) | 1 | 3-1 | 4-1/2 | 4-Head | 5-5 | 5-5 1/2 | 19.10 |
6 | Ile de France (Solis, A.O.) | 4 | 2-Head | 2-Head | 7-5 | 6-Head | 6-1 | 38.70 |
7 | Ms Brookski (Chavez, J.F.) | 7 | 8-2 | 8-1 | 8-4 | 8-12 | 7-7 | 52.70 |
8 | Imperial Gesture (Dettori, L.) | 8 | 6-1 | 5-Head | 3-1/2 | 7-3 | 8-13 1/4 | 3.50 |
9 | Art Fair (Troilo, W.D.) | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 9 | 98.50 |
通過タイム: 23.29, 47.81, 1:12.33, 1:37.38, 1:50.41 | ||||||||
※C.マッキャロン騎手鞍上のファルダアミーガ(単勝21倍)が直線最後の100mで1番人気テイクチャージレディー(1.6倍)を差しきって優勝しました。 着差は1馬身1/4。ダート9Fの勝ちタイムは1分50秒41でした。 この日チャーチルダウンズ競馬場にはオークス史上3番目に多い10万1923人の観衆がつめかけていたそうです。 C.マッキャロン騎手はこれがオークス3勝目。(1977年:スイートアリアンス、1990年:シーサイドアトラクション) V.エスピノーザ騎手が駆るハビビティーは3着。2番人気だったユーは3着。 エスピノーザ騎手がレース後、ファルダアミーガの進路妨害を主張したが、ビデオテープに因る審議の後却下された模様。 オークス・ダービーの2冠を狙っていたテイクチャージレディーを管理するK.マクピーク師は馬の状態が最高ではなかったとコメントし、翌日のダービーにこれまた1番人気で出走するハーランズホリデーに期待しているようであった。 勝ち馬ファルダアミーガはオールドフレンズInc、ウィナーシルクInc、ホセ・ド・カマルゴ氏達による共同所有で、パウロ・ロボ師によって管理されている。 師は16ヶ月前にブラジルからアメリカに移ってきたばかりの33歳の青年。レースの模様はブラジルでも生放送されたので師の携帯電話にはたくさんのお祝いのメッセージが届いたと言うことです。おめでとう! 勝ち馬ファルダアミーガの父はブロードブラッシュ。彼女は4回芝のレースに使われていたが、3月9日のサンタアニタオークスで初めてのダート戦を経験する。 この時はユーから差のない4着に終わっていた。 『彼女は素晴らしい馬だ!なんでダートに使わなかったのだろう(これが2戦目)!』 ロボ師はこうコメントしました。 |
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馬名のFarda Amigaは英語でfriendly silksを意味し、silkというのは勝負服の事なので、『友情クラブ』といった感じかな。 | ||||||||
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<ファルダアミーガ> 牝・3yo 1999年2月1日生まれ 父:ブロードブラッシュ 母:フライノース(プレザントコロニー) 生産者:ペイサンスタッド(ケンタッキー) 同馬の初勝利はデル・マーの芝の未勝利戦で昨年の9月。 それから4戦連続で芝のレースに出走し、クレーミングレースに1勝していた。 最初のダート戦は3月のサンタアニタオークス。 この時は勝ち馬ユーやハビビティーから2馬身あまりの4着だった。 |
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愛馬の勝利に喜びを爆発させたフリオ・カマルゴ氏。 |
2002/5/4