Breeders' Cup Turf (Grade 1)
2001/10/27 ベルモント競馬場 芝12F 3yo以上 11頭立て 馬場:固(firm)
 
着順 着差

馬名

枠順 調教師 馬齢 斤量 騎手

1

2分24秒3

Fantastic Light

(2)

Saeed Bin Suroor

5

 9-0

L Dettori

2

3/4

Milan (GB)

(12)

A P O´Brien

3

 8-10

M J Kinane

3

5 3/4

Timboroa (GB)

(8)

R J Frankel

5

 9-0

E Prado

4

3/4

Blazing Fury

(3)

James J Toner

3

 8-10

C Nakatani

5

3/4

Hap

(11)

W Mott

5

 9-0

J D Bailey

6

3 1/4

Chorwon

(4)

Hal R Wiggins

8

 9-0

J K Court

7

2

With Anticipation

(1)

J E Sheppard

6

 9-0

P Day

8

1/2

Lodge Hill

(6)

P England

4

 9-0

J R Velazquez

9

1

Slew The Red

(7)

A Fabre

4

 9-0

O Peslier

10

5 1/2

Quiet Resolve (CAN)

(9)

M Frostad

6

 9-0

R Albarado

11

5

Mutamam (GB)

(10)

A C Stewart

6

 9-0

R Hills

 
●BCターフで優勝したのはファンタスティックライト。
ターフのカテゴリーに関してはアメリカ馬は欧州勢には太刀打ちできない事を改めて証明したようです。
同馬は最終Fの時点で21/2馬身もリードしており、そのまま後続を抑えきりました。
2着はミランで最終的には3/4馬身差でした。
勝ちタイムは2分24秒36。これはスカイクラシック(1992年)のタイムを0.14秒上回るコースレコードだった。

ファンタスティックライトは本年、英・愛で3つのG1レースに優勝していました。(タタサルスGC、プリンスオブウェールズS、愛チャンピオンS)
オーナーのチーム・ゴドルフィンは最初BCクラシックに出走させる予定でしたが、水曜日になって正式にターフに出走させる事に決めました。
『もし彼が負けてたら、とてもがっかりしたでしょうね。』
とチーム・ゴドルフィンのレーシング監督S.クリスフォード氏は言った。

レーススタートから6Fまではウィズアンティシペーションとティンボロアがレースのペースを作りました。
その中、ファンタスティックライトは4〜5番手に位置していました。
2F24秒4。半マイル48秒02だから普通のペースである。(BCマイルではシティージップが半マイル45秒25で走れているのでよほど馬場は良かったと思える)
結局の所、上がりの半マイルも48秒前後で決着しているのでレースは締まったものになった。
向こう正面の終わりにはウィズアンティシペーションのリードは殆ど無くなっていた。
替わってティンボロアが先頭に立つ。残り2Fの時点でティンボロアは2馬身のリードを保っていた。
しかし、この時鞍上のエドガー・プラド騎手には分かっていた。---ゴールまでは保たないだろう---
『私の馬は順調だった。ウィズアンティシペーションの脚が止まり、私に馬が先頭に立った。私にはティンボロアがそんなには保たないだろうという事は分かっていた。何かターゲットを見つけねばと思った。』
と、プラド騎手は後でコメントしている。
ティンボロアは先頭で直線に入ったが、ファンタスティックライトを脅かす事はなかった。
『そんなに早く先頭に立ちたくなかったんだ。ティンボロアに行けるだけ行ってもらってから、自分の馬を追い出したんだ。
良い脚を使ってくれましたよ。』
と、デットーリ騎手は言う。
先頭に立ったファンタスティックライトにミランが襲いかかる。
『僕が怖れていた事は、先頭に立ってしまうと馬(ファンタスティックライト)が遊んでしまう事だった。
だから、僕は”もう少し頑張れるかい?”と馬に問い続けていたよ。』

そして、見事に先頭でゴールしたのだった。
チーム・ゴドルフィンにとってはここ3年で2回目の勝利となりました。
 
勝利を喜び合うデットーリ騎手とサイード・ビン・スルール師L.デットーリ騎手(ファンタスティックライト)
『勝ててとてもホッとしている。何としても勝ちたかったからね。
彼の走りはまるで高級ワインと同じで、年々上手くなっているよ。』

M.キネーン騎手(ミラン)
『ミランはハイクラスな馬で、ガリレオに比べて少しだけ見劣りするだけだと思う。レースでは本領を発揮してくれたと思います。』

サイード・ビン・スルール師(ファンタスティックライト)
『完璧な日でした。ダイラミ以来、2度目のBCターフを勝つ事が出来ました。
何故、サキーをBCクラシックに出して、ファンタスティックライトをBCターフ出す事にしたかについては多くの人が疑問に思ってる事と思います。今年のファンタスティックライトは強く、よりプロフェッショナルな馬になっていました。10〜12Fの距離は彼に一番合っています。最後の2F・・・ミランには追いつくチャンスがあった。しかし、遅すぎたね。』

A.オブライエン師(ミラン)
『良いレースをしたと思います。クリアランは出来なかったが良く走っていたと鞍上のマイケルも言ってました。次走は12月の香港ヴァースの予定です。』

サイモン・クリスフォード氏(チーム・ゴドルフィンレーシング監督)
『素晴らしい!彼こそ世界チャンピオンにふさわしい。世界中の何処にでも出掛けていってトップレースを戦う事が出来る。
彼は今年で引退しますが、その前にJCに出走させる予定です。
オーナーと相談の上決めたいと思います。』
 
<ファンタスティックライト> 鹿毛 牡 5yo
父:ラーイ
母:ジョッド(ニジンスキー)
オーナー:Godolphin
生産者:Gainsborough Farm Inc
調教師:Saeed Bin Suroor