Bessemer Trust Breeders' Cup Juvenile (Grade 1)
2001/10/27 ベルモント競馬場 ダート8.5F 2yo牡馬・セン馬 斤量122ポンド 馬場:速(fast) 12頭立て
先頭を突っ走るヨハネスブルグ(右端の馬)
着順 着差 馬名 枠順 調教師 騎手 人気

1

1分42秒27

Johannesburg

(3)

A P O´Brien

M J Kinane

72/10

2

1 1/4

Repent

(10)

K McPeek

A J d´Amico

42/1

3

1 1/4

Siphonic

(1)

D Hofmans

J D Bailey

93/10

4

3/4

Publication

(6)

T Knight

M E Smith

103/1

5

2

Officer

(2)

B Baffert

V Espinoza

3/4F

6

hd

French Assault

(7)

J K Desormeaux

K Desormeaux

62/1

7

hd

Came Home

(11)

J Paco Gonzalez

C McCarron

5/1

8

nk

Saarland

(9)

C McGaughey III

J R Velazquez

22/1

9

7

Ibn Al Haitham (GB)

(8)

E G Harty

D Flores

94/1

10

2 1/4

It´Sallinthechase

(12)

W L Brown

R D Williams

150/1

11

1 3/4

Jump Start

(5)

D Wayne Lukas

P Day

123/10

12

4

Essence Of Dubai

(4)

E G Harty

A Solis

33/1

ダート未経験。6F以上のレース経験無し。史上最もハイレベルと言われた今年のBCジュベナイル。
ヨハネスブルグはこれらの障害を乗り越えて厳しいレースをモノにしました。
2着には単勝43倍のリペントが1馬身1/4で入り、3着はサイフォニック。4着パブリケーション。
そして、5着に1番人気だった(1.75倍)オフィサーが入りました。

そのオフィサーは実績やその勝ちっ振りからダントツの1番人気に祭り上げられた。
しかし、ケイムホームとの激しいラップ争いを演じてしまい、6Fを1分11秒01で走破してしまった。
そして、直線を耐えるだけの余力は既に無かった。
結局、1着のヨハネスブルグから5馬身余りの遅れ。
負けたとは言え、掛かりっぱなしで大惨敗をしなかったのだから強い馬だ。
この人気での負け方はイージーゴアーやデヒアと同じで、オッズも両者と同じだった。
『オフィサーはゲートを蹴破るようにスタートしたよ。マズイなと思ったのはその後だった・・・。
他の馬がオフィサーを抑えてくれて、前に馬を置いて競馬をしてくれれば良かったのだが・・・。
彼はそのスピードに任せてケイムホームとやり合ってしまった。普段はそんな事はないのにね。
やはり厳しいレースを経験してなかったのが響いたのかもしれない。
まあ、3週間もあれば次の準備は出来るだろうが、遅すぎるよ!
彼には本当にがっかりしたよ。でも、次は良くなると思う。』
管理するB.バファート師の口は重い。

11着に敗れたジャンプスタートは(D.ウェイン・ルーカス厩舎)レース後の診断で左前球節を骨折している事が分かった。競走生活を終える事になったが、命は失わずに済んだ。

ヨハネスブルグ・・・どうして南アフリカの都市名なのかは不明・・・はアメリカ人にとって謎の馬、神秘的な馬としてBCに迎えられた。
彼は6戦6勝の無敗馬であり、3つのG1レースに優勝していた。
彼の父はヘネシーでヘネシー自身もBCジュベナイルに出ており(1995年)2着となっている。
この時もベルモント開催だった。
母父オジジアン(現在日本で繋養されている)。この血統から見るとダート適正は確かにある。
『彼はこのレースのために生まれたんだよ!自信はあったよ。』というのは鞍上のマイケル・キネーン騎手。
同騎手はこれが初のBCタイトルとなった。

スタート後、最初の2Fを過ぎた所でヨハネスブルグは5番手辺りを追走していた。その頃、ケイムホームとオフィサーが激しい先頭争いを演じていた。
コーナではサイフォニックとフレンチアサルトの間でレースを進める。サイフォニックが先頭に立とうとしても、キネーン騎手はゆっくりと馬郡の後ろにひかえたままだった。
直線に入ると、素早く前方に出し、その後軽くムチを入れるとぐ〜〜んと伸びて他馬を抜き去ってしまった。
勝ちタイムは1分42秒47。
『凄い馬だ!』とA.オブライエン師。師自身最初のBC優勝。
『彼は何でも自然にこなしてしまうし、スピードはあるし、力強い!彼のレースは美しい。』

『私はいつものように待機して、最終Fまで追い出すのを我慢しようと思っていた。
彼は”将軍(ジェネラル)”、あっちは”将校(オフィサー)”だったからね!』
マイケル・キネーン、なかなか気の利いたジョークである。

恐らく、多分、絶対に(笑)ヨハネスブルグは両大陸での2yoチャンピオンになるでしょう。
本当に強い馬でした。『マキバオー』に出てくるエルサレムの様な馬だな、きっと・・・。
 
<ヨハネスブルグ> 2yo 鹿毛 牡
父:ヘネシー
母:マイス(オジジアン)
オーナー:M Tabor & Mrs John Magnier
生産者: W G Lyster Iii & Jayeff 'B' Stables
調教師: A P O'Brien