それは、欧州最強古馬と若き挑戦者の激突であった。
勝利の美酒は若きシンダールに与えられたが・・・。
勝利騎手のJ.マータフ騎手はアイルランド国旗を振って勝利を祝った!
アイルランド管理馬の勝利は1978年のアレジッド以来のものであったからである。
シンダールは同年に英・愛ダービーと凱旋門賞を勝った最初の馬になりました。
スタート直後
シンダールは好スタート。
モンジューも位置取りもなかなか良い。
出遅れた割には合格でしょう。
向こう正面
シンダールのペースメーカーであるレイプールが先頭に立つ。
モンジューはいつもの位置でレースを運んでいる。
見せかけの直線
予想された通りの位置取り。
粘るシンダールをどこでモンジューが捕まえるか!?
直線
いつもの鬼脚が不発のモンジュー。
外から来たエジプトバンドにさえ差される。
牝馬2頭に遠慮してしまったのかな!?(笑)

ドイツ期待のザムーンは末脚のびず・・・。
ゴール前
シンダールが後続を完封し勝利!
勝ちタイムの2分25秒80はなかなかのタイム。

昨年の凱旋門賞も今年のような馬場であったら、エルコンドルパサーが逃げ切っていたかもしれませんな〜〜〜。
ジョン・マータフ騎手
偉大なる勝利だ!凱旋門賞を勝つまで長い時間が掛かりました!
レース中に不安を感じることは何もなかった!
思った通りのレースができました!

※彼はこの日行われたG1レースに3勝しました。
画像提供:Paris Turf

勝ち馬であるシンダールの父はグランドロッジ。
オーナー・ブリーダーであるアガ・カーン殿下の製産馬である。

さて、気になるのはシンダールのこの先のことである。
これまでのアガ・カーン殿下(祖父も含む)の所有したダービー馬(9頭)で5歳時も現役を続けた馬は皆無である。
来年のことについては、今週中にも話し合われる予定である。

明らかなのは、今シーズンは出走する予定はない事・・・ジャパンカップやBCには行かない。ということだ。

一方、敗れたモンジュー陣営・・・は
明らかに落胆の色は隠せないが、敗北については冷静に受け取っているようである。

『今日はモンジューの日ではなかった。休日でも楽しんでいるようだったよ。
彼はレースをしていなかった。スタートした時に滑ったとキネーン騎手は言った。もし、彼のベストの状態だったら・・・4着よりは上に行けてただろうね。2年間もトップに君臨することは非常に難しいよ!
彼には既に偉大なキャリアがあるし、ずーと勝ち続けるなんて事は無理な話なんだよ。
モンジューが今日は変だったことをたくさんの人達が知っている。たぶん、明日か明後日には、何が悪かったのかが分かると思います。』
と、管理するジョン・ハモンド師は語った。
無論、モンジューの今後についても話し合われるはずである。

勝利騎手:ジョン・マータフ
1970年5月14日生まれ。ジョン・オックス厩舎所属。
初勝利 :1987年7月6日。騎乗馬はシカゴスタイル。
愛・チャンピオン見習い騎手 : 1989年
愛・チャンピオン騎手 : 1995年、1996年、1998年。
主な勝ち星 : BCマイル(1995年、リッジウッドパール)、ダービー(2000年シンダール)、愛ダービー(2000年シンダール)
          凱旋門賞(2000年シンダール)。
勝利調教師:ジョン・オックス
1950年7月14日生まれ。・・・父のジョーンは愛クラシックレースを8度制している調教師。
1978年調教師免許取得。
最初の勝ち馬は1979年3月31日のオーケストラ。
英ダービー : 2000年シンダール
愛ダービー : 2000年シンダール
凱旋門賞 : 2000年シンダール
BC : 1995年リッジウッドパール(マイル)