GUINEAS GLORY FOR GOLAN

写真は"Sporting Life紙"より拝借!
2000ギニーを快勝したゴーランとK.ファロン騎手
2000ギニー全着順
●21世紀最初の2000ギニーを制したのはゴーランと言う名の単勝12倍の馬であった。
管理するサー・マイケル・スタウト師はこれで5回目の2000ギニー制覇。昨年に引き続き連続制覇である。
鞍上のK.ファロン騎手は昨年、重傷を負って再起不能では!?と言われていたがこれで完全復活したようである。

優勝したゴーランは一躍ダービー馬候補として脚光を浴びることになりました。
そしてスタウト師は2年連続制覇を達成しました。
昨年はキングズベストで制し、1985年にシャディードで1988年にドユーンで1997年にはアントレプレナーでも優勝しています。

K.ファロン騎手はレース半ばあたりで先頭集団にとりつき、残り2Fでスパートし2着のタンバーレインに1馬身3/4差をつけて快勝しました。
その後ろクビ差でフレンチマンズベイが3着に入線しました。

『本当に嬉しい事だ!』と満面の笑みを浮かべるスタウト師。
『オーナーのロード・ウエインストック氏にはとても感謝しています。私は彼や彼の息子サイモンの為に80年代後半から調教をしていますが、幸運にも何頭もの良い馬を持たせて貰っています。
彼らは多くのものを競馬にもたらしてくれるので、ゴーランのような馬を調教する事ができるのです。』

実はスタウト師はゴーランのゲート内での様子を心配していたらしい。
『私達は常にゴーランの事を思慮していたが、唯一心配だったのは彼の経験不足でした。
しかし、K.ファロン騎手自らの手でたくさん乗り運動をしてくれたり、ロイ・カーターは冬の間中殆ど毎日彼に乗ってくれていたんだ。
困難な冬だった!(何も私達だけではないと思うが)今シーズンが始まるまでに多くをやる事はできなかった
それに運も私達に向いていなかった。』
スタウト師はゴーランの気性の強さを誉める。
『時々、彼は後ろ向きに横たわり1,2度私達を威嚇する様なところがある。しかし、レースの時は非常に頼もしい。
この後はレースを使わないでダービーに直行する予定です!』

騎手のK.ファロンもゴーランのパフォーマンスを誉める。
『彼はグレートだ!あんな馬は見た事もないし乗った事もなかったよ!あの加速感は信じられないくらいだった。
あんなに後ろから追い込んでギニーレースを勝つなんて!ハンデレースならあり得るかもしれないけれど、クラシックではあり得ないよ!
ダービーには出たいよ。でもダービーの事は直前まで忘れている事にするよ。』

K.ファロン騎手は昨年のロイヤルアスコット開催の時に肩に重傷を負いました。
そして、本人は早期の復帰を公言していました。そして、完全復活となったわけです。
アイルランドのブックメーカーがつけた、ファロン騎手の5大クラシック完全制覇のオッズは151倍!
このオッズが高いか低いかは我々日本人には理解しがたいが、おそらく低い部類なのだろう。

人気馬だったトブーグ(9着)に騎乗したL.デットーリ騎手のコメント。
『道中はスムーズに行けたんだけど、ゴーサインを出した時には走る気がなかった様だ。』

もう1頭の人気馬ネイエフの調教師マーカス・トレゴニング師のコメント
『彼には5速目のギアがなかったようだ!ゴーランがダービーをも制しても不思議はないと思うよ。』

ゴーランのダービー制覇・・・英国ブックメーカーのオッズでは3.5倍というオッズをつけています。
●2000ギニー優勝馬のゴーランはここ数年のうちではサー・マイケル・スタウト厩舎からダービーに挑戦する馬の中でベストかもしれない。
しかし、ゴーランはキングズベストやアントレプレナーほどの評価はされていない。
BHB(英国競馬放送協会)のハンディキャッパーのドミニク・ガーディナーヒル氏はゴーランには一時的に122ポイントを与えたが、これはキングズベストの127やアントレプレナーの124には及ばない。
キングズベストはシーズンの終わりには結局のところ124ポイントに下がってしまったが・・・。
また、その他の2000ギニー優勝馬について見てみると・・・
アイランドサンズは116の評価しかされなかったが、この馬の力はそんなものであろう。
キングオブキングズは120でマークオブエステームは124ポイントであった。
このマークオブエステームは結果的に本当に力のあるマイラーであったのでこの評価は妥当であろう。
『評価が低いとお考えでしょうが、この数値が馬の全てを語るわけではないのです。
ゴーランは今シーズン緒戦だったし、まだ全2戦しか出走していないのですから!』
とガーディナーヒル氏は語った。

ゴーラン・・・2000ギニーに勝つ前日には102+の評価しかされてなかったのだ。
2着に入ったタンバーレインはレース前よりも7ポイント評価を上げて119ポイント。
3着のフレンチマンズベイは107から118ポイントに評価を上げました。
ま、そりゃそうだよね!
大きいレースで結果を出せば評価が上がるのは当然だ。
しかし、問題なのはレース自体のレベルがどうだったか?!ということだ。
近年の欧州馬のレベルは低い!20年前なら話は別だが。
数字だけが一人歩きをしてはいけないのだ。
ゴーラン陣営は仮にダービーを勝つことができたら、ニジンスキー以来の3冠を狙ってセントレジャーにチャレンジすることを表明しています。