「飛んで開いて 梅りんく」

京都の旅でも触れましたが、ちかごろ天神様に御縁があるような・・
そぞろ歩けば、梅に縁の風情あり、あちらこちらへ「飛び梅日記」

一月二十五日、初天神の日は新井天神へお詣りしました。
中野区の新井薬師周辺は、昔ながらの趣を残した所です。
この町は、二十代の頃勤めていた絵画教室があったので、
想い出の町でもあります。変わってしまった所も多いの
ですが、額屋、楽器屋、味噌屋などは当時のままですね。
この天神社では、道真公の他に保食神(うけもちのかみ)
という食物の神様も祀られているそうです。近くにある
西町天神も、町並みに馴染んだ素敵な佇まいがあります。

新井天神社境内の前で
二月十四日、足立区の梅島という所で演奏がありました。
「梅島」というくらいだから、こりゃぁピッタリですが、
梅田村と島根村が合併して、この名前になっただけとか。
駅の直ぐ近くに小さいながらも梅島天満宮がありました。
当日は「入場者ハ男性ニ限ル」という会だったのですが、
昼の開演で畳敷き、何となく昔の講釈場みたいで、良い
雰囲気でした。終演後には主催者から花束を頂きました。
地元の商店街に飴屋さんがあったので、梅干し飴を購入。

足立区エルソフィアでの会
二月十五日、杉並を散策しながら大宮八幡を訪ねました。
参道は広く緑も深い、正に鎮守の森の印象がありますね。
東京のほぼ真ん中に位置する、と云われて「東京のへそ」
とされています。そのせいか「へその緒」と結びついて
子育てや安産の祈願が多い・・最も御祭神の応神天皇は、
母君の胎内における逸話がありますので、そちらの方が
本筋だと思いますが・・弓矢八幡というくらいですから、
矢には厄除開運の力があると、お祀りをするのでしょう。

大宮八幡宮社殿の前で
そして境内には、天満宮もありました。今は受験の季節、
学問の神様ですから、合格祈願の絵馬で賑わっています。
幾つか拝見すると、志望校に私の努めている学校もある。
六つも七つも書いている人がいますが、あまり多いのは
どうなのでしょうかね・・それを見ている私もどうかと
思いますが・・そういえば遠いムカシ、高校受験の際に
亀戸天神にお詣りをして、合格をした記憶がありますね。
大学の時はそれをしなかった為か、随分と苦労しました。

同境内には天満宮が
二月十七日、国立博物館の妙心寺展へ。このお寺は昨年
訪れているので(春ばる京都漫遊記を参照)嬉しい企画。
一般的に禅宗の展覧会は、地味なものになりがちですが、
墨蹟、頂相、禅画、屏風等、随分見応えがありましたね。
この期間は国宝の「瓢鮎図」が呼び物であったようです。
一番感動したのは狩野山雪の描いた「老梅」の襖絵です。
梅の枝を垂直と水平に配置した、凄みのある構図でした。
こういう梅の木であれば、神様も宿ると思いましたよ・・

山雪作「老梅」
その日は画廊関係の方と一緒だったのですが、精養軒で
昼食を御馳走して下さいました。窓の外には不忍池です。
紙ナプキンがあんまり可愛いので、少しガメテキマシタ。
すぐ近くに、花園稲荷神社がありますね。公園の横道に
赤い鳥居が列を作り並んでいます。御祭神は、倉稲魂命
(うがのみたまのみこと)とあるので食物の神様ですね。
前身は忍岡稲荷というようで、上野寛永寺の建立の際に、
居場所を失った狐たちを祀る為に、社を祀ったそうです。

御存知上野精養軒
同じ境内には、五条天神があります。ここは薬祖神とも
関係が深い為に、病気平癒の御利益で知られております。
その為、昨年入院した時に、友人がここのお守りを私に
くれたのです。御陰様ですっかり元気になれました・・
実に有り難いことですね。そんな経緯もありましたので、
この梅の季節に御礼詣りが出来て、良かったと思います。
道真公と共に大己貴命と少彦名命が祀られているという、
茨城の大洗磯前神社(次回紹介)と同じというのも奇縁。

五条天神の境内にて
二月二十五日、知人の展覧会を観る為に、青梅まで出掛
けました。「青梅」というくらいだから・・と思った所
この土地の名の由来は、平将門の伝説に因るそうですね。
青梅宿には「もりたや」という明治創業のとんかつ屋が
あるのですが、その通りに延命寺という臨済宗のお寺が
あります。「子育て呑龍」と呼ばれた上人を祀ることで
親しまれております。この境内にも天神社がありました。
小さな御堂でしたが、天神様の御像が祀られていました。

延命寺内の天神社
延命寺は、六百年以上の歴史が有る古刹で、大阪にある
住吉明神をこの地に勧請したお寺とされています。その
住吉神社は街道沿いにあり、青梅総鎮守となっています。
石段を上り、社殿にみる欄間彫刻は、なかなか見事です。
この辺りは以前「青梅宿アートFes」の仕事でテクテク
歩き回ったものですよ・・「猫」に絡めた企画でしたね。
せっかくここまで来たのだから、二駅先の日向和田まで
足を伸ばして、吉野梅郷を訪ねてみることにしました。

神代橋から観る多摩川
折しも梅郷は「梅祭り」を開催中!恐ろしく川底の深い
神代橋を渡り(景色は美しいが下を覗くと本当にコワイ)
「梅の公園」へと向かいます。満開か!と思いましたが、
やはり青梅は寒いのですね、六部咲きという感じでした。
起伏に富んだ園内には百二十品種、千五百本の梅がある。
これで入園料二百円はかなりお得ですよ。付近の小山を
登るとそこは梅の里で、しっかり天神社がございました。
そして梅りんくは、水戸の偕楽園へ〜次回をお楽しみに!

吉野梅郷の天神社にて