北方の開拓民の村ブルグ。その村はずれにある小高い丘の上に、15年前に亡くなった伝説の英雄ドラゴンマスター・ダインをしのぶ塚がある。その塚の前に、はるか見知らぬ土地から吹き渡る風に赤い髪をなびかせながら、眼下に広がる世界を見渡しているひとりの少年の姿があった。彼の名はアレス。ダインの故郷ブルグ村で生まれ育った少年は、小さな頃からダインに憧れ、自らも冒険の旅に出ることを夢見ていた。
そして、女神の祭りも近いある日。村長の息子ラムスから白竜の洞窟へ冒険に行こうと持ちかけられたアレスは、持ち前の好奇心が抑えられなくなってしまう。かくしてアレスは、幼なじみのルーナ、ラムス、そしてケンカ友達のナゾの生物ナルと共に、伝説の魔法生物、竜が住むという洞窟へ向かった。かつてダインが竜の試練を受けたというその場所へ……。