ダイナマイト刑事 紹介

Prologue

ここ、夕闇迫るS.F.P.D(サンフランシスコ市警)の署長室に2人の男がいた。署長室に腰掛けて苦い顔をしている男は、机に肘をつきながら言った。
「君しかいないんだよ。案内役を務めてくらないか」
「署長、俺とあんたは長いつき合いだ。だが、女の子のお守りはごめんだ」
話しかけられたもう1人の男は、決して上等とはいえないMA-1がはだけるくらいの勢いで、署長と呼ばれた男に詰め寄った。
だが、署長と呼ばれた男は動じる風もなく、窓の外に目をやりながら続けた。
「君の手腕と犯人に対する執念は認めよう。だが、君の通った後にはペンペン草もはえやしない。この町を廃墟にするつもりか?」
「おいおい、それとこれとは話が別だぜ」
その時、不意に女性の声がした。
「今までの物的損害、約140億ドル。国が1つ傾くわね」
署長室の扉が開き、礼服を着た1人の婦人警官が部屋に入ってきた。
「シンディ・ホリデイ警部、ただいま着任しました」
長身の婦人警官が機敏な動作で敬礼すると、署長と呼ばれた男はせき込みながらこう言った。
「彼女が今度、我がSWATの隊長として就任したホリデイ君だ。警察学校を首席で卒業したエリー途中のエリートだよ」
MA-1の男はひゅうっと口笛を吹いた。
「彼が、我が署でも数々の難事件を解決してきた...」
「よく知っていますわ。ええっと、ミスター・ダイナマイトでよかったかしら...」
あぜんとする署長の表情を見て、MA-1を着た男は溜息混じりに答えた。
「おいおい、俺にはブルーノ・デリンジャーって名前があるんだぜ」
「失礼。よろしく、ミスター・デリンジャー」
「あぁ、ミス・ホリデイ」

Comment

基本的にはファイナルファイトタイプのゲームだが、演出の馬鹿さ加減(しかも天然)はかなりのもの。実際にこんなテロリストがいるわけないというような連中ばかりである。
ただ、ゲームの肝部分はしっかり作ってあり、難易度の難しさもクレジットを無限に稼げる仕様(同時上映作品(笑)のディープスキャンで点数を稼げばOK)になっているので、濃さを別にすれば誰でも楽しめる仕様になっているのがうれしい。
難点といっても操作性にやや難がある(といってもあまり気にならないが)のとディスクアクセスが頻繁なのが気になる程度でしかないので、ちょっとした息抜き程度に遊ぶにはもってこい。

Starring

Bruno Delinger/Cindy Holiday/Caroline Yoko Pawell/Wolf Hongo SATURN情報へ戻る