マサ              Aug. 2000
                                                                                 





毎日毎日仕事ばかりで息が詰まる・・・・どこか遠くにいきたいなぁ。
そう思ったときふと頭に浮かんだのがキリバス。

なぜキリバスという国が頭に浮かんだのか?
よくわからない。
神の啓示か、悪魔のささやきか、
僕の頭にはいつのまにか刷り込まれていたみたい。
それが神でも悪魔でもどっちでもいいけど
僕は"Mauri Paradise"にいくことを決心した。





無人島で朝食を囲んで

だけど"Paradise(楽園)"ってどんなところだろう?

何不自由なく暮らせるところ?
美しいものがあるところ? それとも・・・
そこ(Mauri Paradise)には電気も水道も電話もなかった。
そして高床式の寝室には視界をさえぎるものはなにもなかった。
でも何もないことがとても心地よかった。
ただ、トイレに戸がないのはまいった。
だって、近所の小さな子どもが珍しそうにのぞくんだから。
こんなときはなぜだかわからないけど笑ってしまうものなんですね。

この子にトイレ覗かれた...

今晩のおかず!!
YASさんどこから覗いてるの!

キリバスでの生活は日本から見れば不自由なことばかり。
地元おじさんがたろいもを掘りながらいっていた。
"キリバスで食べ物をとるのは大変だろ?"
日本ではお金を払えばなんでも買える。
しかしここではそうはいかない。
その日の食べ物を得るために海に潜り、
泥の畑に入らなければならない。
僕も暑い中、しゃこをとりにいったり、
ダイビングの帰りに漁をした。
そして無人島でも一晩を過ごした。
毎日を生きていくことの大変さに少し触れたような気がします。
日本では情報や物質があふれ
何が本当に大切なものかわからなくなっている。
キリバスにきて
何もなくとも楽しそうに遊んでいる子ども達の笑顔を見ていたら
本当の豊かさって何だろ?って考えさせられました。
そして「何もなくてもいいんだ」って思えたとき
心がすごく楽になりました。
まるで聖書の一節のように・・・

       "汝真実を知り、真実が汝を自由にする"   
         新約聖書 ヨハネの福音書8章32節より