竹竿を愛用している方なら
身に染みて解っていらっしゃると思いますが
竹竿のお手入れには非常に気を使うものですよね。
もともと安価には手に入れられないモノですから
使用しない時は
いかに家族・親戚・彼女(彼氏?)といえども
一切触らせずに大切に保管されていると思います。
メンテや保管方法にも十人十色で
色々な方法があると思いますが
ここでは今までの失敗も含めた
おじちゃんなりの方法を紹介します。
(ほとんど先達の方のパクリですが・・・)
なお、ここに書いたことは
あくまで私的なことですので
マネしても構いませんが
万が一失敗することもあるかも知れません。
あくまでも自己責任で行ってください。
愛竿のお手入れ
釣行後に必ず行うのは竹竿の全体点検です。
竹竿にはキャスト中のラインの絡みや
フライフックのヒットなど
色々なストレスが常にかかっています。
このため竹竿の表面には気が付かないうちに
細かい傷が当然出来ますが
ある程度のものならポリッシュなどの表面保護剤を
塗布しておくことで回避できます。
最悪なのはバーニッシュが剥がれ落ちる程の
深い傷が付いてしまった時です。
もちろんアクションが変わってしまう程の傷では
リペアしてもらうしかありませんが
ウレタン系のクリアラッカーを極薄にしたものを
数回に分けて重ね塗りすれば
完璧ではなくとも
ある程度元に戻すことは出来るようです。
もちろん完全に乾燥する前に使っちゃダメですよ。
曲がりや捻り
(いわゆるクセがつくというヤツ)の原因は
その人のキャスティングによるところが大部分なので
リペアが一番無難でしょう。
ドライヤーなどで熱を加えて直すのも手ですが
シロウトにはちょっと難しいかもしれません。
一生涯大切に使うつもりなら
磨耗が避けられない部分のメンテが
特に重要になります。
磨耗といえば各ガイドやフェルール
といったところが頭に浮かびますが
バーニッシュが塗られたロッド本体も
忘れてはならないところです。
やはりガイドも含めて
表面保護剤をこまめに塗ることが大切ですね。
もちろん毎回ラインにクリーナーを塗ることも
忘れてはいけません。
それとフェルールですが
以前使っていたロッドは
新品で購入したにもかかわらず
3シーズンほどで緩み始めてキャスト中に
バットとティップのガイドがずれてしまう
といった現象が起きました。
フェルールの交換しかないのか?
と観念しかけたところ
ある雑誌にメ○ルプ○イ○ーという
金属模型用無色透明の下地塗料の存在が
掲載されていたのです。
早速模型店で購入し何回かの重ね塗りで
見事にガイドのズレはなくなりました。
磨耗をなるべくさせないために
フェルールのオスには
毎回ロウを必ず塗るようにしています。
これは金属面の保護と
継ぐ・抜く時のスムーズさの両方に役立っています。
竿の保存については普通のグラファイトならば
竿袋に入れてアルミチューブに仕舞うのが常識ですが
竹竿に関してはそれをやってはいけません。
特にシーズンオフなど長い間横にしたまま、
あるいは立て掛けたりすると
竹竿の自重により加重がかかって
ヘンなクセがついてしまう可能性があるからです。
これを回避するには壁や天井などに釘やピンを刺し
そこから古いリーダーなどを利用して
垂直にぶら下げるのが一番の方法です。
しっかりした竿袋ならば
袋に入れたまま吊るしても問題はないですが
直射日光に当たらない
風通しのよい場所に保管するのが基本です。
高温多湿は絶対に避けなければいけません。
乾燥しすぎももちろんダメです。
コルクグリップの汚れは
台所用の中性洗剤を使いスポンジで
やさしく洗ってあげれば
意外と簡単に綺麗に落ちます。
リールシートは材質にいろいろなものがあるので
一概には言えませんが
おじちゃんの竹竿はウォールナットなので
普通に表面保護剤を塗っています。
どうしてもリールフットなどで傷が付きますが
あまり気にしてません。
他にもリングやワィンディングチェック、
フックキーパーなどもありますが
特にあまり神経質にはならなくてもいいかな
と思います。
それとあとひとつ注意しなければならないのは
ニッケルシルバーなどの金属部分に
表面保護剤を塗ると光沢が失われる場合があります。
こだわる方は気を付けたほうがいいでしょう。
その他雨の日の釣行後は竹竿はもちろんですが
竿袋やアルミチューブの中も湿っています。
家に帰ったら忘れずにこれらも
しっかり乾かしてあげましょう。
おじちゃんは念のためチューブの中に
そのへんのお菓子などに付いている
乾燥剤を入れてます。
竿の抜き時の注意
注意と言っても
継ぐときはあまり問題ないと思いますが
ヤバイのは抜く時です。
前の竹竿の時に雨で手が濡れていたのにもかかわらず
強引に抜こうとして
手が滑りティップ側の一番下のガイドを
変形させてしまったことがありました。
取れてしまったわけではなかったので
なんとか補修出来ましたが一瞬血の気が引きました。
マジで。(^_^;)
最良の方法はまず障害物のない広い場所を選び
バット側のフェルール近辺をしっかり握ります。
この時、間違って
ガイドを握ってしまわないように注意して下さい。
この後握っている手を高く上げて
ティップ側を上に向けます。
次にその手をティップが地面につかないように
注意しながら後ろに回します。
空いている手で今度は
ティップ側のフェルール付近をしっかり握ります。
この時の状態は背中側で両手を使って
ロッドを握っているかたちになります。
竹竿をしっかり握ったままの状態で
少しづつしゃがむ体制を取ります。
この時竹竿を両膝裏あたりまで
同時にゆっくりと下げます。
すると自然に両側に引っ張る力が加わり
無理に腕に力を入れなくても
素直に抜けることが多いです。
注意点なんですがやはり雨などで滑りやすい時は
時間をかけてゆっくり行うことですね。
また、おじちゃんはさらに慎重を期すべく
家にあった古いゴム手を使っています。
この方法にしてから今までヤバイと
思ったことは一度もありません。
新品より使い古しのほうがいいようです。
これは某プロフライフィッシャーのスクールに
一度だけ行ったときに教わったやり方ですが
もちろんどうしても抜けなくなった
グラファイトなどでも使えます。
あとは車のドア・バックドアなどを閉める時は
竹竿をくれぐれも挟まぬよう気を付けましょう。
竹竿を愛用するようになってから
車にロッドを立て掛けることも
自然にしなくなりました。
Copyright(C)2002- by mayfly2002
All rights reserved.
当HP内画像等複製及び無断転載使用禁止