2002・8 仙丈ケ岳ショート・ショート

南アルプス・仙丈ケ岳へ、夜行日帰りの登山をしてきました。


  8月10日 天候 くもりのち晴れ
    立川駅12:19発の急行アルプスに乗った。
   来週からお盆休みに入る人もいるだろうと、すし詰め状態を覚悟していたのに意外と少ない。
   隣りの八王子駅でなんと座れてしまったではないか。
   でも、甲府駅まで2時間ほど、あっという間に着いてしまった。

   夜中の2時に着いたのはいいがここからバス。
   最初のバスが出るのが3:00。
   このバスで大樺沢まで行ってもその先、北沢峠行きの芦安村営バスの始発6:50まで1:50は待たなければならない。
   大勢でゆっくり待てるような場所は確かなかったような気もするし。
   ということで、わたしは甲府駅ビル2階のコンコースでひと寝入りすることに決めた。
   同じことを考えた組がもう一組あった(居てくれたお陰であとで助かった)。
   わたしの横で寝る準備、わたしはそのままごろりと横になった。
   山へ行くものにとってどこでも寝られる特技は絶対といっていいくらい必要だと感じる。
   それから2時間途中一度目を覚ましたが、横の人の動く気配で時計を見ると4:15であった。
   あやうく4:30のバスに乗り遅れるところであった。

   4:30発のバスで大樺沢に着くと先のバスで来た人、そして自家用車で来た人などで北沢峠行きのバスは長蛇の列をなしていた。
   これはやはり3:00のバスで来て待っているべきだったのかと、半分後悔した。
   が、あまりの人の多さのためか定刻より大分早く運行をしてくれるようだ。
   でも、わたしのところまではかなりの人数がいるのだ。
   バス(ミニ)6台でのピストン輸送でとのことで待っていると戻って来るバスを待つことなく無事乗車。

 7:00過ぎに北沢峠に到着。
   結局予定より早く着くことが出来た。

 7:30 北沢峠発
   森林限界になるまでずーっと樹林帯の中である。
   樹林帯を抜けると正面に小仙丈の峰が聳えている。
   本来なら振り返れば甲斐駒が、そして鳳凰三山・富士と見渡すことができるはずであったが、ガスのなかである。
   ほんの一瞬であったが甲斐駒・富士が姿を現しただけである。
   頭上だけは気持ちよく晴れているというのにである。
   小仙丈の登りにかかるとようやくお花が見られるようになった。
   まず、薄緑のトウヤクリンドウ、そして紫のイワギキョウ。
   小仙丈に登ると正面には仙丈カールが見事な扇型を広げている。
   仙丈カールを眺めながら一息。
   もうひとがんばりで仙丈ケ岳の頂上である。
   再び歩き始めお花を楽しんでいたのも束の間、あっという間にガスに囲まれてしまった。
   こうして頂上に着いてはみたもののやはり見事にガスっており何も見えない。
   風もあり寒いくらいである。
   お茶を沸かしてゆっくりなどしていられるような気分にはなりそうもないので、頂上を後にすることに。
   仙丈小屋前で落ち着くことにして、ようやくここでお茶を沸かし暖を取ることにした。
   しかし、帰りのバスの時間もあるのでそうゆっくりもしていられない。
   お茶もそこそこに切り上げ下りの準備。
   相変わらずのガスの中の下り。
   馬の背ヒュッテを過ぎ、大平山荘と大滝ノ頭への分岐地点の水場で水の補給、といってもこれから先で必要な訳ではない。
   帰ってコーヒーを沸かしたり水割りを楽しむためである。
   だから、いつもお土産はほとんどなし。
   大平山荘への道を取って下り始める。
   途中小さな滝が涼しげである。
   このころになってようやく晴れはじめて、正面に白い岩稜の甲斐駒が姿を現してきた。
   3:30発の最終バスに乗るためここから後を走るように北沢峠への道を急いだ。
      

   3:00北沢峠に着くと帰りのバスを待つ人で溢れ返っていた。

   夜行日帰りでの仙丈ケ岳の山行はひとまずこれで終わりとしよう。

  最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。m(_ _)m


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