有線ブロードネットワークスの不具合

有線ブロードネットワークス（以下、有線）の「光ファイバー・ブロードバンドインターネット・サービス（以下、有線ブロード）」に関しては、設置までのストレスはかなりあったものの、その性能とアフターサポートについておおむね満足しているし、好感を持っている。しかし、問題が全然ないわけではない。有線をおとしめたい気持ちはまったくないが、その問題を取り上げておく事で、もしかしたら誰かの悩みを解消できる事になるかもしれないので、あえて文章にして公開しようと思う。もう一度念を押しておくが、これはクレームや、サポートセンターとのやり取り記録ではない。
有線ブロードが我が家に設置されてしばらく経った頃、僕が継続してやっているネットゲーム「うまいる」のトップページにアクセスができなくなった。正確に言うと、広告バナーとメニューの一部は表示される事もあったのだが、肝心のＩＤやパスワードを入力する入力フィールドが表示されないためログインできず、ゲームその物ができない状態に陥ったのである。この時はWindows2000pro（以下、Win2K）を再インストールする事で、良好な状態に復帰できた。
しかしその後しばらくして、また同じ症状が現れた。しかも今度は「うまいる」に限らず、いろいろなサイトで表示が完了しないというふうにかなり症状が進行している。基本的なところではYahoo!やMSNさえも表示がおぼつかない。興味深い事に、有線のコンテンツであるGate01や、有線のメールサービスである（webメール）、 GateMailにさえアクセスできなくなった。これは後に非常に意味が出てくる。また、更に興味深い事に、「２ちゃんねる」は爆速である。ハブを介して繋がっているMacでも同じ症状だ。繋がるところには繋がるのだから、設定や機器の不良とは考えにくい。となるともう回線しか考えられない。
とりあえずはもちろんコールセンターに連絡だ。症状を伝え、またマシンスペック等を伝える。回線のメンテナンス時期との合致でも調べるためか、症状が出始めた時期を聞かれたが、そんなにはっきりとは覚えていない。コンフリクトの可能性もあるわけでウイルスチェックソフトやファイアウォールソフトの有無も聞かれた。それらが速度低下の原因になるとも聞かされたがそんな事はわかっているし、低下ではなく不能なのだから次元が違う。よくあるトラブルではない事を確認した後、コマンドプロンプトから信号を発信して、回線のどの部位に障害があるのか特定する事にする。よくわからないがpingというのを飛ばしているらしい。結果はいろいろな対象に関して良好で、負荷をかけても0％ロスで帰ってくる。結論として導き出されるのは、「回線に異常なし」であり、この時点でもはや打つ手がない。しかしインターネット接続に障害が出ているのは事実だし、このままでは困ってしまう。絶対におかしいので見にきてくださいといっても、回線の不良が認められない～故障ステイタスにならないので人を派遣できないんだそうだ。コールセンターと僕は互いに押し黙ってしまったのだが、おそらくはLANポートから、webブラウザまでの間に問題があるのではないかとして、 OSのクリーンインストールをして様子を見る事になった。ウイルスチェックソフト等はもうアンインストールしてあるのだが、キャッシュや設定ファイル（？）等、削除しきれなかった物が干渉しているのかもしれないからだ。クリーンインストールの際にOSのバージョンアップ、つまりWindows　UpdateでSP2を入れるように指示されたが、調子が悪くなった時には既にSP2が入っていたのにダメだったし、有線の設定マニュアルにもSP2必須とは記されていないしで､ SP2が入っていない事が原因に直結するとは思えない、そもそも接続が安定しなくてはアップデータのダウンロードがまともに終えられないはずなので、 SP2に関しては「やってみるができないかもしれない」という事にしておいた。
電話が終わった後、クリーンインストールをしてみる。が、やはりweb閲覧の状態は回復しない（Windows Updateもできない）。コンシューマー向けOSならどうだろうと思って、Windows　XPもクリーンインストールしてみる。やはりダメである（ちなみに今後コールセンターとのやり取りがまた発生するのが目に見えていたので、動作保証されていないXPはまたアンインストールし、みたびWin2Kを入れ直しておく事にした）。平日は僕も女房も仕事なので、事態が進行するのは週末のみだ。１週間後、またコールセンターに電話をかけた。僕はいささか疲れたので、今週の担当は女房だ。初心者を装おうとするのだが、マシンが自作機であり、OSがWin2Kだからそうもいかない様子。
僕が一通りやったのと同じ手順を繰り返したが、結果は当然同じである。だがしかし、事態は急転直下する。女房の「とにかく有線さんのメールサービスも使えないんです」という訴えが効いたのか、女房が女性だからなのか、有線が様子を見に訪問してくれる事になった！これで、調子が悪い事だけは事実として認めさせる事ができる。
実は、有線では、メルコの周辺機器との相性の悪さの問題が出てきていたらしい。うちのシステム構成を聞いた時に、メルコの製品が含まれていたので訪問してくれる気になったのだろう。ちなみにうちで使っているLANカードは、有線ブロードのパンフレットで推奨されていたLGY-PCI-TXCである。推奨しておいて不具合もなにもない物だが、おそらく、回線の保全やちょっとしたアップグレードによって、適合関係が変わったのだろう。
１週間後に、技術者の方３人に来てもらっていろいろとチェックする。彼らの持参の端末でも同じ症状だったようだ。結構時間がかかったのだが、結論から言うとメディアコンバータの交換となった。今度も、前と同じPIRELLIで、見た目には違いがわからない。新しい物はメルコとの相性も改善してあるという。さらに、ハブ（これもメルコ）も念のために交換する事になった。また、家の中だけではなく、電柱（？）のほうも何やら調製していたみたいである。
数時間に及ぶ調整の結果、うちのインターネット環境は再び速度を取り戻した。但し、GateMailは復旧しなかった。これは別の問題に起因する事であるから、別途コールセンターに連絡してほしいという事だった。
まとめるとこうなる。
「有線ブロードネットワークスの光ファイバー・ブロードバンドインターネット・サービスで、表示できなかったり安定しなかったりするサイトがある場合、ユーザー側の設定などに問題がないなら、もしかしたらメディアコンバータに問題があるかもしれない。特に、端末環境にメルコの製品（有線ブロードネットワークス推奨の製品であっても）が含まれる場合、その不具合があらわれる事があるようだ。この場合、回線の点検では不具合は発見できない。コマンドプロンプトでpingを飛ばしても、ロスとしての回線不良はあまり認められない。この事から、有線ブロードネットワークスの一部では故障と判断できないスタッフもいるが、明らかに不具合である。話のわかるスタッフに聞いてもらえるまで、たんねんに相談したほうがいい。実際の対処方法としては、有線ブロードネットワークスに相談の上、メディアコンバータの交換をするのが一番現実的であろう。またはLANカードやハブをメルコ製以外の、相性のよい物に変えるといいのかもしれないが、これは私は試していないので何とも言えない。」
追記。
この問題に直面して一番困った事は、ユーザーの意見の交換の場がなかった事だ。公式BBSが欲しいとは言わないが、個人サイトの掲示板などがあったらいいのに、と思った（じゃあ作れと言われそうだが）。もっとも環境がユーザーごとに物理的に違うので、有益かどうかは疑問であるが、不安を抱える人には、仲間が必要な物なのだ。２ちゃんねるという手もあるが、有線ブロードネットワークスは固定IPなだけに、あまりいいチョイスでもないだろう。と思っていたら、最近になって「BROAD-GATE01　非公式サポートページ」を見つけた。こういうサイトには、がんばってほしいです。
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