オイル&オイルフィルター交換

今更過ぎるぐらい今更なんだけれど、オイル交換の手順を書き記してみます。
実は前回のオイル交換から、とても人には言えないぐらいの距離を走ってしまったので
自戒の念をこめる意味もあります。


僕のバイクはフルカウルの SS なので、まずアンダーカウルを外します。 夏の間は放熱のためにセンター&アンダーカウルは外していたいぐらいなんだけど、 僕のバイクはアッパーカウルだけだとデザイン的に成り立たないので、 仕方なく我慢しています。

アンダーカウルを外す機会はそう頻繁にはないので、 このチャンスに裏側を水洗いします。 ついでに、普段手の届かないエンジン下回りの汚れも拭き取ります。

エンジン内のオイルが排出されやすいように、 暖機〜少し近所を走ってエンジンを温めます。 その後すぐに作業に取り掛かると火傷をするので エンジン停止後、少し時間をおいてから作業にかかります。

オイル交換作業には結構時間がかかるので、 平行してバッテリーに充電なんかもしちゃいます。 夏の間は交差点で停まるたびにラジエターファンが回るので、 バッテリーもしんどいと思います。

バイクの下にオイルを受ける洗面器を置いてから、 エンジン下部のドレンボルトを外し、オイルを抜きます。 ネジが完全に外れるところまではボルトをエンジンに押し付けながら回さないと、 ドレンボルトが取れた途端にオイルが落ちてきてびっくりしますし、 ドレンボルトを取り落としてしまったら、洗面器の中でオイルまみれになっちゃいます。

しばらく放置してオイルがほとんど出なくなったなら、 バイクに跨り、左右に傾けてやったりして、落ちなかったオイルも なるべく落としてやります。 キックの付いているバイクや、簡単にプラグコードが抜けるバイクなら、 点火しない状態でクランキングしてやると、さらにオイルが排出できていい感じです。

ドレンからオイルを抜いたら、オイルフィルターの交換に取り掛かります。 僕のバイクのオイルフィルターはカートリッジ式で、エンジン前方にあります。 写真の黒い筒のような物がそうです。

オイルフィルターの周りを新聞紙などで養生してやってから、 オイルフィルターレンチで古いフィルターを取り外します。 思った以上のオイルが出てきますので油断は禁物、 下にはオイルの受け皿が必要です。 エキパイにかからないよう、新聞紙の滑り台を経て、受け皿で受けてやる感じです。

さて、今回のネタです。 ZX-9R(F) のオイルフィルターは、元々 16097-1070 なんですけれど、 部品が統合されて現在は 16097-0004(I/X) になっています。 そしてこれは W650 や ZZR-400 と同じです。 更にネット上で拾った情報によると、このオイルフィルターは、 ホンダ軽自動車用のオイルフィルター H1540-PFB-004(15400-PFB-004) と同じらしいのです。 というわけで、今回はホームセンターで売っているオイルフィルターを使ってみました。 写真の青い物がホムセンオイルフィルター、黒いのがカワサキ純正です。 カワサキ純正が \1218 (今現在)、ホムセンのが \980 ですから、 金額的にはどうって事はないのですが、 わざわざバイク屋に行かなくてもすぐ買えるのがメリットです。

色は違いますが、内部構造は同じに見えます。オイルの通る穴の大きさも同じっぽいです。

新しいオイルフィルターを取り付けます。 取り付け前に、パッキン部分にエンジンオイルを塗るように指示があるのでその通りにし、 エンジンにあてがったら最初は手で回し、手で回せなくなったら今度は オイルフィルターレンチをトルクレンチに付けて、そいつで締め込みます。 ちなみに ZX-9R(F) のオイルフィルターの締め付けトルクは 27N・m です。 う〜ん、青い色がちょっとかっこ悪いですが、どうせカウルに隠れて見えないので構いません。

さて次はドレンボルトを取り付けます。 ドレンボルトにはワッシャーが付いていますが、 このアルミのワッシャーは締め付けると潰れる事により、パッキン効果を発揮します。 したがって再使用は不可、ドレンボルトを外す毎に新品交換となります。 高い物ではないのでバイク屋に5個とかまとめて注文しておくといいと思います。

ワッシャーを取り替えて、ドレンボルトを取り付けます。 ネジを舐めたらとんでもない事になるので、最初は手で締めて、 回らなくなったらトルクレンチで締めます。 ZX-9R(F) の場合の締め付けトルクは 20N・m です。

さて廃油の処理ですが、オイルパックリは高いので、 僕はトイレットペーパーを使います。 芯を抜いて投げ込んでおくと、かなりの量を吸い取ります。 1L あたり、トイレットペーパー 1.5 個ぐらいかな。 その後は漏れないようにちゃんと袋に密封してから燃えるゴミです。 紙に吸い取らせるなんて事はせずに、GS に持ち込むのが環境にもやさしいのでしょうが、 あまりいい顔されなかったりするとちょっとブルーになっちゃいます。

今回入れるオイルはカワサキ純正の、しかし純正の中では一番安い SF グレードの物です。 もっとも、ZX-9R(F) の推奨オイルグレードは API SE,SF or SG 、API SH or SJ with JASO MA と なっているので、SF ならば一応(手前に SE という)マージンはある上、 僕はレッドゾーンまでの半分ほどしかエンジンを回さないので、 グレード的には問題ないだろうという判断です。

じょうごを使ってエンジンオイルを入れていきます…このじょうごはもう20年も使っているのですが、 今の ZX-9R(F) の場合はオイルフィラー(って言うのかな)の位置が エンジン側面に近く、じょうごの角度がまるで合いません。 次のオイル交換の時にはオイルジョッキか何かを用意しようと思います。

ある程度の量のオイルが入ったら、時々バイクを立てて、 エンジン下部に付いたオイルレベルゲージの窓をチェックします。 バイクを立てながら写真を撮る事ができなかったので、 写真ではオイルが上がってきていませんが、 実際にはアッパーレベルとロワーレベルの間になるように オイルの量を調整します。

オイルを入れ終わったらオイルフィラーキャップを閉めます。 しかしこれで終わりではありません。 今の段階ではオイルがエンジンの隅々まで行き渡っていないので、 一度エンジンをかけてやらなくてはなりません。 そしてその後、エンジン各部までオイルが行き渡ったならば 改めてオイル量のチェックをする事になります。 今回はオイルフィルターを交換した事もあり、 オイル量が足りなくなる可能性がありますので、 またしても近所を一回りしてきました。 エンジンを止めてしばらくしてからバイクを立ててチェックすると、 オイル量は OK です。

試運転の前にはバッテリーの充電も終わっていました。 ニコニコマーク、OK です。


あとはアンダーカウルを取り付けておしまいです。
オイルが劣化するとシフトの感触が悪くなったりしますが、
僕のバイクの場合は、シフトの感触に節操がない感じでした。
ヌルヌルし過ぎ、という感じだったのですが、
オイル交換した事でカチっとした感じが戻りました。

そうそう、本当は安いオイルでフラッシングをしたいのですが
変に安売りのオイルはフラッシングのためだけでも入れたくないし、
フラッシング剤はもっと嫌だし、
まぁ次の交換を早めにするという事で、その代わりとしましょう。

今回のオイル交換費用:オイル \5103 、オイルフィルター \980 、ドレンワッシャー \80 、トイレットペーパー6つ。