パンク・タイヤ空気圧トラブル

チューブレスタイヤの場合、修理はさして難しくない。
スリーボンドのタイヤ パンドー等の薬剤充填タイプは使った事がなく、
タイヤやホイールにどんな影響があるのかないのかわからないけれど
ゴムのプラグを突き刺すタイプは
極端な話、使った経験がなくても、買ったままの状態で
マニュアルが付属していれば問題なく使える。
あえて付け加えるなら、探し当てた穴の位置を
タイヤに書き込める筆記具(ゴムに書ける、チョーク等。僕はダーマトグラフを使う)があるといい。
タイヤから飛び出たプラグを削り取るカッターナイフも必要だ。

ちょっとどうしようか悩むのはパンク修理後の空気入れである。

パンク修理用には、小さな CO2 ガスボンベが売られている。
キットに含まれている事もある。たいへんコンパクトだ。
こいつで穴の塞がったタイヤにエア代わりの CO2 ガスを入れるわけだが
この CO2 ガスはタイヤの成分を、空気よりも簡単に通り抜けてしまうらしい。
つまりかなりのペースで空気圧が逃げてしまうのだ。
従って、緊急で CO2 ガスボンベを使ったら、
速やかにガソリンスタンド等でエアを入れ直すのが鉄則だ。
しかし、修理の時にエアポンプ〜空気入れを使えば後処理は不要になる。
悩みどころなのはボンベに比べて圧倒的にかさばる事だ。

実は今回、パンク修理キットの消耗品を入れ替える事にして、
CO2 ガスボンベの買い増しをしようとしたのだが
改めて考えてみると意外に高額なので驚いてしまったのだった。
2本セットで1500〜2000円程度なので、
いわゆる「困った時」には安い買い物かもしれないが
僕の 9R だとリアタイヤが大きいので、ボンベは3本使いそうである。
そうなると1本予備を付けて4本。3〜4千円だ。ちょっと高い。

というわけで急遽、エアポンプを購入リストに入れる事にした。
何軒か用品店を回ったが、軽量コンパクトを狙い過ぎてか
華奢な作りの物が多く、能率も悪そうなら耐久性もなさそうである。
車用品店やホームセンターでよく見かける足踏み式のフットポンプは、
すぐ壊れたという記事をいくつか見かけたし、
いくらなんでもツーリングユースにはちょっと大きい…というか
パッキングしにくそうな形が気に入らない。

そんな中、インターネット上の評判では
DRC のミニフットポンプというのがよさそうである
(ホームセンターに、似た物がもっと安価でよくあるというが僕は発見できなかった)。
置いてある店舗を探すのに手間取ったがなんとか購入したそれは、
思った以上にコンパクトである。
ホームセンターで見かけたナショナルの自転車用ポンプと構造は一緒でも、
DRC の物のほうがはるかに小さい。
ちなみにネット通販ならアルミチューブやツインチューブも手に入るが
それらには大きさの記載がなかったので敬遠した。

さて、トラブルが起きて初めて使うのも怖いので試しに使ってみる事にする。
ストロークからいっても、ゼロからではかなりしんどい作業になりそうだったので
適正値 290kPa のリアタイヤを 250kPa まで減らして、そこから始めてみた。

やってみた感じ、体重が使えるので非常に楽である。
片手をポケットに入れて口笛を吹きながらでも空気が入っていく。
想像でしかないが、ハンドポンプ型より格段に楽だろうと思う。

このフットポンプは 10ber まで充填可能だといい、
9R のリアタイヤは 290pKa 、つまり 2.9ber(3.0kgf/cm2)なので数値的には楽勝なのだが
果たして、250kPa から 290kPa まで上げるのは実に簡単だった 。

※数値は自前のゲージの誤差分を考慮して、10kPa 引いてある。



15〜20年物のパンク修理キット。


この頃は、エーモンから CO2 ボンベが出ていた。
TUBELEST というのはニシノコーポレーションの商標らしく、エーモンに納入しているようだ。
だが現在、エーモン&ニシノコーポレーションから CO2 ボンベ及びそれを含むキットは販売されていない。
ボンベではマルニ工業というところの物がメジャーで、他には輸入品がちらほら、という状況のようだ。
だからエーモンの替えボンベはもう手に入らないのだが、
おそらくはマルニの物と、ネジのピッチなど互換性があるんじゃないかと思う。
もっとも店の陳列を視認しただけなので、自己責任でお願いします。


ボンドはまだ柔らかかったしプラグも余っていたが
経年劣化が恐ろしいので消耗品のスペアキットを購入した。

それと、僕はあいにくトラブルの経験がないのだが
よく聞く話ではあるし、どうせ小さな物なので
タイヤのムシと、ムシ回しも装備に加える事としよう。

パンク修理等に必要な物
ゴムプラグ式パンク修理キット
ダーマトグラフ
カッターナイフ
エアポンプ
ムシ、ムシ回し