ツーリングでのメカトラブルに対処する

バイクは一応耐久消費財に相当すると思うのだが、
趣味性が高いからか、転倒するのが前提だからか
四輪車よりも故障や破損「するもの」とされている、と思う。
少なくとも、正規ディーラーで高い料金の車検を受ければ
次の車検までノーメンテ、なんて事は
ビッグスクーター(車検付き)であっても実現不可能だろう。
コワレモノである以上、対策を立てておかなくてはならない。
特に人里離れた場所に行くならなおさらだ。

まず、壊れないようにメンテナンスを行っておく事。
また、壊さないように走る事。
そして、壊れても何とかする事、である。

このテキストでは最後の「対処」について取り上げたい。
なぜというに、僕は今、ツーリングに想いを馳せているのだが
車載工具を、使うにあたって支障のない、そして必要な物を加えた内容に
リファインしようかと考えているからである。
その前に、出先でバイクが壊れたらどうするか考えてみよう。

「大破」
どうしようも何も、道端にでも置いておいて廃棄物処理を発注するしかない。

「中破」
自走不可能で、自力での修理が手に余る場合。

「小破」
走行可能な状態まで自力で修理が出来る場合。

「中破」と「小破」はちょっと分類が難しい。
例えばチューブタイヤのパンク修理はできる人とできない人がいる
(僕はできない。次にオフ車を買ったらぜひ覚えたい)。
これは知識とチャレンジ精神、それに必要性と機会の問題であり、
人それぞれ基準が違っていて構わないと思うから
分類もその人による、というわけだ。
さて僕の場合だが、もう年齢的にも立場的にも
お金を払ってでも身体をいたわる必要性がある。
だからバイクを押してウンkmなんて無理だし、
原因が特定できないのに、道路際に店を開いて徹夜するのも遠慮したい。
それらが必要なトラブルが起こったら仕方がない、
高くつくが、ロードサービスに電話するのが一番だ。
しかし旅を続けるためにも出費を抑えるためにも、
ある程度の修理は自分でしてしまいたい。
ここではそのための工具と
準備しておくべきスペアパーツを洗い出そうと思う。

しかしその前に、絶対に必要な物がある。
任意保険、…はもちろん必要だがバイクの機械的トラブルには無力だ。
絶対必要な物とはずばり、クレジットカードである。
大金をキャッシュで持つならともかく、カードがないと
自宅までの交通費・壊れたバイクの運搬費・ショップでの修理代・
助けてくれた人への費用、謝礼の支払い、ができない、心許ない。
割賦や消費者金融という手もあるが、うまく利用できるとは限らない。
やはりクレジットカードは必需品だろう。

さて、どんなトラブルを想定しておけばいいか。
まずは自然故障の可能性があるものから挙げてみよう。
安全運転をしていても起こりえるトラブルだ。
・ガス欠
・パンク・タイヤ空気圧トラブル
・ケーブル・ワイヤー切れ
・チェーン切れ・チェーン噛み
・灯火バルブ切れ・ヒューズ切れ・バッテリー上がり
・キー紛失

立ちゴケ程度の転倒で発生する不具合のうち、
このレバー折れという奴は、単純なくせにどうにも困ってしまうトラブルだ。
ツーリングの予備装備としてはポピュラーなので挙げておく。
・レバー折れ・ペダル類破損


さて、以上の項目で必要な工具や材料をまとめるとこのようになる。

工具
スパナ 5.5mm、10mm×2、12mm×2
メガネレンチ 10mm
T 字レンチ 8mm、10mm
32mm のレンチ(車載工具)
ヘキサゴンレンチ 4mm、5mm、6mm
プラスドライバー #1、#2、#3
マイナスドライバー #2、#3
プライヤー
カッターナイフ
ムシ、ムシ回し
エアポンプ
ワイヤーインジェクター(2007.4.8 補足)
鉄工用ヤスリ
チェーンカッター
プラスチックハンマー

補修材料
ガソリンの缶詰 1リットル
ゴムプラグ式パンク修理キット
チェーンオイルスプレー(2007.4.8 補足)
予備のクリップ式ジョイント
バルブ 12V 5/21W、12V 21W
ヒューズ 30A、20A、10A
予備のステー( 20cm 程度)
予備のボルトナット類

スペア純正部品
クラッチケーブル
アクセルワイヤー
チョークワイヤー
クラッチレバー
ブレーキレバー

その他
ダーマトグラフ
黒ガムテープ
スペアキー

純正車載工具のスパナをいい物に換えて5.5を足し10-12をダブらせ、
メガネレンチも一揃い入れて、8、10を含む Y 字レンチを入れよう。
ドライバーは差し替え式にしてコンパクトにし、
プライヤーはバイスプライヤーにしておこう。

あとは針金、電線、ビニールテープ、タイラップ、ミニマグライトを入れれば
僕的にはほぼ万全ではないかと思う。


ちなみに 9R の純正車載工具は
スパナ 6、8-10、10-12、14-17、32
ボックスレンチ 10、16(プラグレンチ)
ヘキサゴンレンチ 3、4、5、6
プラスドライバー 2、3
マイナスドライバー 3
プライヤー、となっている。