酔っ払いの記憶

  

 近所迷惑

学生時代、関連の深い3つの大学の親睦を深めるための 合同の学祭の実行委員をしていた。
もちろん各大学独自の学祭は別にあり、それぞれ秋に行われる。

さて、5月の本祭典が終わったあと、しばらくたって実行委員の打ち上げコンパが行われる。
規模は200人程度だっただろうか。

会場は学祭会場である大学内の学生会館。
食べて飲んで踊って…あとはそれぞれの担当部署のグループに分かれて夜通し騒ぐ。

確か1年目は徹夜で遊んだ翌日、 私のいたグループは朝からみんなで堺の大仙公園でごろ寝していたような…。

あれは2年目だったか、全員一緒の大騒ぎが一段落したところで、 当時特殊な?部署にいたので、一緒に夜通し騒ぐ仲間もおらず、 同じような境遇の彼氏(現夫)とドライブにでも出かけようかと思っていたら…。


肝心の彼はすでに酔いつぶれておりました。。


この状態で仲間に混ぜて遊んでやろうという奇特なグループもなく、 彼も介抱しようにも、そのへんに転がしておいた方がいいような状態で…。

あぁ、夜中のドライブは? 夜景は??
せっかくこの夜のために自宅から車を持ち出してきたというのに…。



私だって、後輩にウィスキーの日本酒割などというわけのわからんもんを 飲まされたんだぞぉ〜。




つついても、ころがしても、うんともすんとも言わない彼。



・・・・・なんだか怒りが込み上げてきた。
だけどこの怒りを誰かにぶつけるわけにもいかない。。

ふらふらと会場である学生会館を離れ、足は喧騒から遠くへ遠くへ…。


西門近くの暗闇に向かって、声の限り怒りをぶちまけて絶叫した。

ぅわぁぁあああ〜〜ん!
もぉいやぁぁぁぁあああ〜!!
○○○のあほぉぉぉおおお〜!!!
ぅえぇぇ〜ん。ひっくひっく。。。(泣)


暗闇にうずくまり泣きべそをかく私。







「どうしたの?」



突然の声に驚いて顔を上げると、
小学6年生くらいの大きな男の子を連れたおばさんが…。

すでに日付も変わっている深夜。しかも場所は大学構内。

とても場違いな人たちの登場にびびる私。
あちらからすれば、暗闇にへたりこんで泣いている私こそ 場違いな存在だったに違いない。


「い、いえ、なんでもないです。だ、大丈夫です。」(汗)

ヨロヨロと立ち上がり、再び学生会館方面へ逃げるように去る私。





あぁ、びっくりしたよぉ〜。
きっと叫び声がしたんで、か弱き乙女が(おいっ)襲われてる んじゃないかと心配して来てくれたに違いない親子。


ごめんよぉ〜。西門のすぐ向こうに団地があったの忘れてたよ。。







余談だが、
昔から噂はあったが、これらの大学はとうとう今年本当に統合されてしまうらしい。
大阪府も財政難だから仕方ないか…。でも母校がなくなってしまうのは悲しい。

2003.2.5
思い出してごらんindex  HOME