2週に渡って週末に行った足周りブッシュ交換の記録です。

僕の定常円師匠とも言える長瀬さんのページに書かれていたブッシュ交換の記事を見て、どうしてもやってみたいと前々から思っていました。
が、しかしショック交換もやった事ないんです、バイクの空冷エンジンまでならけっこうバラせると思うのですが、車にかんしてはズブの素人の私がこんな事やってもいいものかどうか結構悩みましたが15万キロを超えたのをきっかけに始めたロドスタリフレッシュ第2弾としてやってみました。

使った物
工具

購入部品

部品番号 名称 個数 値段
NA01-34-460A ロアアームラバーブッシュ 2.0 3,300
NA01-34-390 ラバーブッシング 2.0 1,920
NA01-34-480A ロアアームラバー、ブッシング  4.0 6,600
部品番号 名称 個数 値段
NA01-28-460 ロアアームブッシング 4.0 4,040
NA01-28-480 ロアアームラバー、ブッシング 2.0 2,020
NA01-28-4D0 ロアアームラバー、ブッシング  4.0 2,020
NA01-28-4C0B ラバーブッシュ 6.0 5,100

スプリットピン

なお、マツダスピードより、強化ブッシュが出ているのはみなさんご存じだと思いますが、それの種類が増えているとの情報を頂きました(Kさんありがとうございます)。どうせ交換するならこちらにしてしまうのもいいかも知れません。(ゴムが固いだろうから万力で作業出来るかどうかは保証の限りではありませんが)

左の写真のパイプが今回の作業用に作ったカラーです。近くのホームセンターで 260円/m の足場用鉄パイプを購入して作りました。
これより少し口径の小さいパイプならもっと良いみたいです。MLでショックをぶった切ったらちょうど良いのでは?という意見も頂きましたが、手元になかった為にこれでガマン。約1cm、4cm、8cmの長さに切断してからグラインダーで円周上の1箇所を削っておきます。この削った部分がアームの溶接部分の逃げとなるようです。ケガしないように&アームを傷つけないようにキレイにバリを取っておきましょう。

フロントサスペンション(作業日 05,30,1999)

フロント側は写真撮ってないんで、手順だけ説明します。リアとの違いはボールジョイントを2カ所外さなくてはならない事くらいですので、リアのほうの写真を併せてご覧になってください。

ジャッキアップしてウマをかけます

アンダーカバーを外す

スタビライザーから外していくわけなんですけど、この時点であちこちのボルトを緩めておくと後々の作業がラクになりますんで、ロアーアームとナックルの結合部の水平に入ってるボルト、ナットと垂直に上から入ってるボルトの2本、タイロッドエンド(外さなくても出来るんですが、トルクレンチがかけられなかったので外しました)のナット、ナックルとアッパーアームの結合部のナットを軽くゆるめておきました。また整備書を持っていれば問題ないんですが、外してしまうとボルト&ナットの方向が分からなくなってしまうのでメモを取っておくといいと思います。

スタビライザーとショックのロアーアーム結合部を外す

アッパーのボールジョイントを外す

ショックのアッパーブラケットのナットを緩めます

これでショックが取り出せるようになりましたのでボディに傷を付けないように注意して外します。

先に緩めておいた、ロアーアームとナックルの結合部のボルト2本を外して、ボールジョイントはナックル側に残したままにしておきます。この時にブレーキラインに負担をかけないようにヒモや針金などでナックルを吊っておきます。

アッパーアームの根本の長いボルト&ナットを外します

これがもうスッゲー固かったです。

ボルトをフロント側へ抜きます。スタビライザーのマウントボルトが邪魔するかも知れませんので、ぶつかって抜けない時はこれを下から緩めて下さい。

ロアーアームの取り付けボルトはアライメント調整もかねているので、外す前にどの位置にあったかをマーキングしておくと良いでしょう。正確には戻せませんが、アライメント屋さんに行くまでのつなぎにはなりますので。

これでアームが上下とも外れました。この状態で愛車を眺めると解体屋さんに置いてある車のようで少し悲しくなります(笑)そのうえこのような作業が初めての私は元に戻るか心配で、すでに激しく後悔し始めていましたが、気を取り直して作業を進める事にします。

ここからは万力を使用してブッシュを交換するのですが、リアのほうに写真付きで説明してますので省略。

ブッシュの交換が終わったら外した順番の逆で組み付けて終了です。

ちなみに組立の時なんですが、ジャッキダウンして空車荷重をかけた状態で締め付けるとありますが、これって素人はどうやればいいんでしょうか?誰か良いアイディアあったら教えて下さい。

 

リアサスペンション(作業日 05,16,1999)

前回は家の駐車場でやったのですが、炎天下での作業に懲りたので、今回は土曜日に会社の工場内に車を乗り入れて作業。

ジャッキアップしてホイールを外した状態です。汚いです

この状態にしたら、これからバラす部分のボルトとナットにWD-40やCRC556等の浸透性潤滑剤をたっぷりかけておきます。んで染み込むのを待つ間に整備書等で手順をよーく確認しました。

スタビライザーリンク、ショック、アッパーアームナックル側、ロアーアームナックル側という順番でボルトを外していきます。これが正しいかどうかはわかりませんが、私の場合はここで、これから外すボルトを手の入る所は軽く緩めておきました。特にブレーキキャリパーのネジなどはナックル単体の状態だとけっこう緩めるのが大変そうなので、ここでやっておいたほうが良さそうです。

アッパーアームのナックル側を外した所でサスを抜き取りました。ナックルってけっこう重いので、この作業の前にロアーアームの下を純正のパンタジャッキで支えておきます。

こんどはロアーアームのナックル側です。ブレーキキャリパーをヒモや針金で吊っておきましょう。ここでキャリパーは後ろのボルトを2本抜いて、ピストンの裏側にあるボルトを外すとセットスクリューが入っていますので、これを4 mm の六角レンチで緩めるとナックルから分離出来ます。

はい、バラバラになりました。ブレーキラインなどが引っ張られないように台に乗せるか、吊っておきましょう。ナックル側のブッシュも交換する予定でしたが、ドライブシャフトを外すのはメンドいのでデフの交換時にやる事にして今回はパスしました。(つまりキャリパーは外さなくても良かったみたいです)

車体から外されたロアーアームとアッパーアーム。ここで各種ボルト類に付いた錆や汚れをWD-40等をかけながらカッパーブラシでキレイにしておくと良いと思います。アームはジャブジャブと洗剤と水で洗った後で同じように錆などを落としておきました。ホントは塗装がはがれている部分もちゃんと塗装して錆対策しておけば良かったんでしょうが、そんな余裕はこの時はなかったです。

一通りキレイにしたら、どのブッシュがどこに付くのか間違えないように並べてみました。

ここで古いブッシュを抜きやすくするために耳の部分にカッターでグルリと切り込みを入れて取ってあげます。

作ったカラーでは少し口径が大きかったので会社にころがっていた、パイプクランプを使っています。この時はまだ100mmの万力で作業中です。ストロークが無いために手前側に入れる押し出す為のジグにM10のナットを使用しています。150mmストロークの物であればソケットのコマなどを使えるので作業効率がグンとアップします。どのみちロアーアームのメンバー側は150mmストロークの物でないとブッシュの抜き取りすら出来ませんでしたので、最初からガソリンスタンドの物をお借りしておけばもっとはかどったかも知れません。

古いブッシュを抜き取ってみると結構さびが浮いていました。ササッパー(うちの会社ではこう呼ぶんですが、ブラシの手前に写ってるヘラみたいなヤツの事です)や半丸ヤスリなどでキレイに取っておきます。

会社の100mmの万力ではストロークが足りない為、ガソリンスタンドのガレージで150mmの物をお借りしました。

これはリアのロアアームのナックル側ブッシュを圧入している所です。向こう側にカラー、手前にソケットのコマを入れて、潤滑油のスプレーをふきセッケン水を付けながらギリギリと締めていきます。

注:WD-40などは溶剤はいってるのでゴムにかけちゃダメみたいです。うひー!

交換前と交換後

こうやって写真で見ると交換後のほうはアームまで新品になってるように写ってますが、現物は錆びてて汚いです(笑)

前回フロントの作業をした時にアライメント調整用の偏心カムボルトがダメになっていたので、新品を注文しておいた物に今回交換します。新しいやつは改良されているようで強度的にも強そうです。写真左が新品、右が古いヤツです。

あとはバラした順番と逆に組み付けて行けば完成です。足周りは安全にかかわる所だけにトルク管理はしっかりやったほうがいいと思います。なお、上下アーム、ショックアブソーバ、スタビライザリンクのボルト、ナットは車両をジャッキダウンして空車加重をかけて締め付けるそうです。

そんな事はここでは出来ないので、パンタジャッキでサスを縮めてから規定トルクで締め付けました。アライメントを取る時にリフトアップするのでそん時にでも締めなおそうかと思っています。

MLのほうでこの方法で良いらしいという情報をいただきました。ジャッキを上げていって一番近くのウマから車体が離れるか離れないかくらいのところでだいたい1GかかってるのでOKらしいです。

後日、自分でカンタンにアライメント(トーインだけですが)を調整するのも兼ねて下の写真のような状態にして締め直しました。