ひまわり号を走らせる全国連絡会が「ひまわり号」10周年を記念して制定した憲章です

ひまわり号憲章

 障害者の「列車に乗ってみたい」「旅をしたい」という要求実現から出発した「ひまわり号」にかかわるわれわれは、日本国憲法の精神にしたがい、なににもまさって個人を尊重しようという原理を、人間社会の最高の価値と認め、障害児・者の「完全参加と平等」の権利が現実のものとなるには非常に大きな努力が必要であることを考慮し、政府・関係の非政府組織、教育者、家庭および個人の導きとなり、広め、実践を促すためのものとする。
 ここに、すべての障害児・者の健康と安全および幸福をはかるための一翼を担うことを確認し、「ひまわり号憲章」を定めることを提唱する。

1.すべての障害者は、その障害の種別を越えて人として尊ばれる。

2.すべての障害者は、社会の一員として対等、平等の関係のなかでふつうの文化水準にみあう生活がおくれる。

3.福祉の向上と平和を願うすべての国民による住みやすいまちづくり運動の連携と共同の機会とし国民福祉の発展に貢献する。

4.「ひまわり号」の運動は、障害をもつものも障害をもたないものも安心して住めるまちづくりをめざす。

(1)「ひまわり号」に集う仲間たちとひとりひとりが主人公となり、人間交流の楽しさと、ロマン、ドラマに満ちた旅を満喫しあおう。

(2)すべての障害者が自らの力で安全に、そして自由に利用できる駅づくり、ターミナルづくり、交通体系の是正と整備を促進させあおう。

(3)地域社会、コミュニティーのすべての住民に障害者、高齢者、長期療養者があたりまえの暮らしがおくれるように建物、道路、乗り物、住宅の不自由さをとりのぞくことは、健常者にとっても暮らしやすいまちであることを草の根の哲学としあおう。

(4)その他、その地域で走らせた経験を学び合わせ、社会的弱者と福祉の問題の新しい目、新しい考え、新しい姿勢を培いあおう。

(5)「ひまわり号」の運動は、政治上のその他の意見、財産、人権、性別、社会的身分または宗教、思想信条によって差別されないことを守りあおう。

1991年11月3日

フレンドシップ・トレイン

ひまわり号を走らせる全国連絡会

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