これが、その第2のモノ。
「昭陵」の「入口」である。
「なんてことない、タダの回転バー式のゲートじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるだろう。
というか、実際その通りなんである。
しかし、その「タダのゲート」を「タダのゲート」にしてしまわないのが中国の良さ(?)なのだ。
この入口を通るには、まず公園の正面入口で買い求めた「昭陵」の紙の切符を、ここの切符売り場に持って行って、このゲート専用のカードに換えてもらう必要がある。
「なるほど、カード式のゲートなんだな」と、カードを持ってゲートに行くと、やはりカードを入れるべき投入口がある。
ところが、カードを入れようとすると、この投入口が頑固に挿入を拒む。
投入口にケンカを売ってガシガシやっていたら、横っちょにいたおばちゃんがやって来て、
「チケットを見せろ」
と言うので見せると、
「入れ」
と言う。
そんなこと言ったって、カードを入れないとこのバーが回らな・・・・・回った・・・
よくよく見ると、カードの挿入口には赤ランプが点いていた。
元からカードは入れなくても、バーは回り放題だったわけだ。
それだったら、別にわざわざチケットを交換しなくても、紙の切符のままで渡せば良いじゃないか、と思うが、そういう論議は大抵虚しいものになるのでやめておく。
「昭陵」を出て、池のほとりに出る。
広い池の上を渡って来る風を感じながら思った。