《The White Company》、日本では『白衣団』と訳されるこの作品は、シャーロック・ホームズでお馴染みのサー・アーサー・コナン・ドイルの筆になる歴史小説。コナン・ドイルは本来シャーロック・ホームズものよりも歴史小説のほうに興味を抱いており、これは彼が「最後の事件」でホームズを葬ってしまおうと考えていた時に書いていたもの。
日本では『白衣の騎士団』という題で原書房から上・下巻で邦訳が出されているが、これ、掛け値なしに面白い。ホームズを書いたその人が、イングランド、フランス、そしてスペインにいたる広大な世界を冒険する主人公とその仲間たちを思い入れたっぷりに描いていて、全く飽きない。
*時代
百年戦争のただ中。エドワード黒太子(ブラック・プリンス)がフランスの地に勇名を轟かせている頃。
*登場人物
作ったものの、ちょっと当分更新できないかもしれないので、主要人物だけでもここに。
| アレイン・ エドリクスン | 物語の主人公。ビューリー大修道院を辞して世俗に戻り、家を継いだ兄の下に帰るが拒絶され、 ジョンやエイルワードとともに『白衣隊』に入り、フランスへと渡る。 聡明で、普段は物静かな少年だが、いざとなると無謀なほど勇敢な行動をとる。 | 
| ホードル・ ジョン | またはジョン・オブ・ホードル。巨体のため「ビッグ・ジョン」と呼ばれることも。 若くして大修道院に入ったが、その放埓な性格のため、追放されてしまう。 エイルワードにスカウトされ、『白衣隊』へと入る。 | 
| サムキン・ エイルワード | 長弓隊『白衣隊』に所属する射手。 豪放磊落な性格。射撃の腕は一流で、長弓をとっては百メートル以上先の的も射抜く。 | 
| エドワード三世 | イングランド王。フランス王位継承権を主張して百年戦争の口火を切った王様。 イングランド王ですが英語が喋れません。フランス語ペラペラです。 | 
| サー・ナイジェル・ ローリング | 『白衣隊』の長となる騎士。勇敢でちょっと向こう見ずなところがあるが、人望は篤い。 | 
| レディ・モード・ ローリング | サー・ナイジェルの娘。 | 
| サー・ジョン・ チャンドス | イングランド史にその名を輝かせる騎士で、その勇敢さと高潔さで英仏双方より敬愛された。 | 
| エドワード黒太子 | エドワード三世の長子。 「ブラック・プリンス」というあだ名でつとに知られるイングランドの誇る英雄。 | 
| ベルトラン・ デュ・ゲクラン | フランスの名将。イングランドに奪われた領土奪回に目覚しい活躍を見せた。 その勇名は、彼の紋章「双頭の鷲」とともに青史に隠れもない。 | 
| ペドロ | カスティーリャ王。「残酷王」のあだ名を持つ。王位を追われていたが、エドワード黒太子は彼を支援した。 | 
| エンリケ・ デ・トラスタマラ | ペドロの異母兄弟。王位を彼と争い、最終的に勝利した。 | 
*序盤のあらすじ