むらさきぐま日記2008.その他


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1.関西学生リーグ第11節・鶴見緑地9/7

9月7日 鶴見緑地球技場 晴のち雨のち曇
関西学生リーグ第11節
関西大学VS京都産業大学
阪南大学VS大阪教育大学

 前日飲み会とかあり、出先の宿舎へ帰るとうっかり寝てしまい目が覚めたらバーレーン戦後半だった。おお勝っとるわとか思いながらぼーっと見ていると寿人イン。3点目が入り、もういいやゴールできればいいけどなるべく怪我するなよーとか思っていたら左サイドのケアが遅れてクロス入れられ、今野の怠慢と内田の対応ミスでマークはずして失点、さらに飛び出した楢崎の横を抜く釣男の見事なヘッドであっという間に1点差。でも勝った。
 慈英の「むむー!?」に細かすぎて伝わらないモノマネ選手権思い出して思わず爆笑しながらシャワーに行き、近鉄の時刻調べてみて慌てて歯を磨いて宿舎を出る。
 特急で鶴橋まで行き、JR環状線で京橋、そして地下鉄長堀線で鶴見緑地へ。
 駅を出ると、夏のような陽射しが降り注いでいた。あっつー!
 球技場へ行く途中のスペースに木下大サーカスのテントが出ていた。

 先に近くのコンビニで食べるものを買い、球技場へ。今日は無料開催で、カタログだけ買ってスタンドに上がる…が、まだ試合開始まで一時間弱あったのでいったんスタンドから降り、日陰で涼む。ここはスタンドに屋根がないのがいかん。今日ぐらい長居第2でやってー
 スタンドへの階段のところには第一試合の関西大VS京産大のメンバー表が貼り出されていた。

関西大:
GK1児玉(京都Y)
DF3宇佐美(C大阪U-18) 26清水(星稜) 12平野(東邦) 2田中(野洲)
MF28西口(初芝橋本) 21大屋(広島Y) 27保手濱(広島Y) 24藤澤(広島Y)
FW19金園(立正大淞南) 17阪本(立正大淞南)

京産大:
GK1吉田(G大阪Y)
DF2渡邉(桂) 5吉川(守山北) 4村中(玉野光南) 14笠原(笠岡工)
MF6市川(C大阪U-18) 8櫛田(桂) 7馬場(草津東) 13稲本(滝川二)
FW16小笠原(愛媛FCY) 11木付(筑陽学園)


 11時が近づくと(キックオフは11:30)、両チームの応援団(ほぼ部員)がスタンドに上がってきた。関大のほうは部員ほぼ全員?で、赤いユニでホーム側を赤く染めている。そしてピッチに出てきた選手たちに口々に声をかけていた。
「チャッピー!」
「ホテー!」
とか。
 サンフレッチェ広島ユースOBで主将の大屋翼はこのたび神戸加入が内定。おめでとう!しかし今年は中盤をやっているのか。ボランチをやっているようだけど、どんなものだろう。ユースではセンターでのプレイがなかなかうまくいかず、サイドバックにコンバートされてブレイクしたという経緯があるだけに。
 2年の保手濱&藤澤もスタメンに名を連ねている。どれくらいのプレイを見せてくれるか。
 京産大応援団は関大に比べ少なめ。といっても、関大が多すぎるんだけど。
 京産大サイドバックの渡邉将基はサガン鳥栖への加入が内定している。
 サンフユースOBの江本・金田は今日のメンバーには名を連ねていない。残念。

 陽射しがかなりきつく、目がくらむほど。芝が深い緑色に映える。
「今日の芝きれいやなー」
という声が聞こえてきた(鶴見緑地球技場は頻繁に様々な球技に使われるため、芝の状態が良くないというあまりよろしくない評判がある)。昨日の2試合でややめくれているところがあるものの、いい感じの芝だ。今日は。

 両チームの選手がアップを終えて引き上げ、いよいよ入場。関大は正ユニの赤、京産大は副ユニの白で出てきた。整列、挨拶、写真撮影。円陣を組み、気合を入れてピッチに散る。さあ、キックオフ。



 京産大が左サイドつないでゴールライン際競り合い、CKをとる。左CK、MF6市川のキック、クリア、こぼれを放り込む、クリア、拾ってタテに入れ、左サイド切り込みセンタリング、ブロックでCKに。左CK、市川のキックは中央で京産大のファウル、関大ボールに。
 まずは主導権の取り合い。京産大はまず自陣に引いてがっちりと守っている。それを崩そうと関大が仕掛ける、という図式になってきた。
 関大、ボランチの21大屋翼から右サイドを走るMF28西口にロングパスを放つが、やや内側すぎてGKキャッチ。関大の中盤は翼ワンボランチ、トップ下保手濱、右西口に左藤澤というダイヤモンド形。京産大は櫛田・馬場のドイスボランチに右市川、左稲本というボックス形。
 関大のFW金園が足を痛めて外に出る。脚を押さえてうずくまったまま立てない。
 関大、中盤ボールカットから翼が中央ドリブル突破、倒されてFK獲得。
 中央やや遠め。ボールの右に阪本、やや後方に翼。どっち・・・阪本キック!ボールはぐんと旋回してゴール左スミに―――GK横っ飛びでセーブ!見事な反応ではじき出した。左CK、阪本がセットしキック!DFクリア、こぼれを上げるが、これも京産大クリア。そしてカウンター、中央キープから右サイドへ展開、FW16小笠原が高い位置で受けてセンタリング、ファー飛び込むFW11木付(きつき)が合わせるが、左に外れた。
 関大選手交代、FW金園に代わり、FW18佐藤悠希(奈良育英)。金園は担架に乗せられてゴール裏を回り、ベンチへと戻ってきた。大事でなければいいけど・・・


 関大右サイド、西口がファウルをもらってFK。宇佐美が素早く翼にはたいて西口へ、折り返すところに右サイドバックの3宇佐美受けるがカットされ京産大のカウンター、しかし西口がクリア。 今度は左からサイドチェンジし右サイド西口→宇佐美、中へ切り込んでいったんはDFに引っかかるもこぼれを思い切ってシュート!GKセーブ、こぼれをキャッチ。
 京産大、右サイドの競り合いでファウルをもらい、FK。PAに近いやや高めの位置、タッチライン際。市川がセットする。ゴール前で選手たちがせめぎあう。キック!ファーに飛ぶ、しかしGK出れない、そこへ京産大DF5吉川がぐいと前に出てジャンプ、完全に競り勝って思い切りヘッドで叩きつけ、ワンバウンドしたボールはゴール右スミに飛び込んだ。
 ゴール!
前半13分、堅い守備から機をうかがっていた京産大がセットプレイから先制点を挙げた。

 関大の中盤横パスを京産大がカット、FW木付がスピードドリブルからシュート!左に外れる。さらに京産大がボールカット、スルーパスにまたも木付が反応、DFとの競走を制して抜け出しシュート!決定的だったが、わずかに上に外れた。
 関大は前がかりになってしまい、両サイドMFが高い位置に張ってしまっているので翼と前線五人の間に深い溝ができている。そのため前へのパスはことごとく引っかかり、仕方なく機をうかがって回す中盤での横パスも京産大ツートップに狙われて追い回され、みるみるペースを失ってきた。
 関大、ようやく藤澤にボールが入り、倒されてFK。中央左、やや遠め。阪本と翼が立つ。阪本キック、は壁に当たる。
 京産大、左サイドに出しFW小笠原が受けてバックパス、ダイレクトで前に出すボールに左サイドバック14笠原がオーバーラップで抜け出しドリブル切り込んでセンタリング、わずかに合わず。さらに中盤で渡邉がボールカットしスルーパス、これにFW木付が完璧なタイミングで飛び出し、完全にDFを置き去りにしてボールを受け独走―――

ゲット!

GKとの一対一も冷静に制してゴールに流し込み前半22分、京産大がリードを2点に広げた。

 京産大、右サイドに出しアーリークロス、ニアに走り込んだ木付が胸トラップ、はオフサイド。次いで木付が右サイドをドリブル突破からシュート、DFに当たってCK。右CK、市川のキックは中央吉川のファウルで関大ボールに。
 関大、翼から左へ、サイドバック田中が走り込みドリブル突破からセンタリング、ファーから飛び込んできた西口が合わせるが上に外れる。今の場面、田中が一人で切り込んでいったが、もう一人寄って行っていればもっとチャンスになったかもしれない。関大はどうも前線での連携がなく、個人任せになっている印象。もっと前後左右に動いてボールを引き出さないと。
 関大、左SBの田中から右サイドのスペースに走る西口へサイドチェンジ、ぴたりと通ったボールをクロス、はDFブロックしCK。右CK、阪本のキックに中央合わせる!・・・がわずかに左に外れた。
 今度は京産大、左サイドでリズミカルにパスをつないで持ち上がり、折り返したボールをPA前中央左でFW小笠原が受ける。そのまま中へ真横に持ち込み、DFが一人ついてきた、ところでそのマーカーの右にちょんとボールを出し、自分は左にスッと飛び込んでその裏へ回り込みボールに追いつくやそのままゴール右スミを狙うコントロールシュート!

ゴール!!!

鮮やかな個人技からのゴラッソ!前半31分、京産大が3-0とさらにリードを広げた。


 京産大は、堅い守備からボールを奪っても闇雲に蹴るのではなく、しっかりと中盤でパスをつないでからFWを走らせるしっかりしたカウンターを繰り出している。攻め急いで完全にバランスを崩している関大はその術中にずっぽりとはまってしまっており、もがくばかりで一向に抜け出せないというところ。
 関大、保手濱がキープから反転シュート、DFに当たってこぼれるところをFWがシュート、DFに当たって外れCKに。右CK、阪本のキックはDFクリア、こぼれを拾って右サイドフリーの宇佐美へはたくが、そこへボランチの櫛田が猛然と詰めてタックルでクリア。速い。京産大、3点リードにも集中を切らさずしっかり守っている。
 35分を回る。関大、藤澤へボールが入る。中へ持ち込みミドルシュート、左に外れる。今度は京産大、タテにボールを出し木付がDFを背にして受け、反転からスピードでわずかに前に出てシュート、GKキャッチ。
 関大フィード、左サイド阪本が飛び出しかけるがDFがブロックし、ボールはゴールラインを割ってゴールキックに。ここで阪本がややエキサイトしてDFともめ、主審が割って入り注意を与えた。関大、今度は宇佐美のドリブル突破からFK獲得。中央右、PAからやや離れたところ。翼がセットする。そしてちょんと軽く浮かせたボールを入れ、そこに西口が飛び込みシュート、しかしGKも果敢に飛び出してブロックし交錯、こぼれはDFがクリア、そして京産大がつないでカウンター、FW小笠原に入り、小笠原は潰しに来たDFをするっとかわして中央突破、そのままドリブルでPAに突っ込むが、マークに来た別のDFを振り切ろうと大きくドリブルしたところへGKが飛び出してキャッチ。
 ここで、今の交錯で京産大GK吉田が痛んで倒れ、治療でしばらく中断する。空は雲が出てきてやや涼しくなった。40分を回る。

 再開。関大、FWにいいボールが入り、佐藤悠がシュート、CKに。左CK、翼のキックにニア阪本がヘッド、右に外れる。
 アディショナルタイム。関大、藤澤が中央をドリブル突破、倒されてFK。素早く横に出して翼シュート、ブロック、右に流れる、クリア、スローイン。関大スロー、しかし京産大カットしてクリア。今度は左サイドタッチライン際つないで折り返し、藤澤が受けてドリブルで切り込み左からふわりとしたセンタリング、中央飛び込んだ阪本がGKと競る、しかしボールはその上を越え、ファー落ちてくるところへ宇佐美飛び込む!

上!

決定的場面だったが、ボールはゴール上へ。そして前半が終了した。


 両チームのリザーブメンバーは以下のとおり。

関西大:
GK16勝井(草津東)、DF6佐藤祐(G大阪Y)、32櫻内(作陽)、MF23鳥本(京都Y)、7中村昌(洛北)、14中村祐(大分U-18)、FW佐藤悠(奈良育英)(途中出場)
京産大:
GK21本間(C大阪U-18)、DF15濱田(境)、MF24森田(星稜)、35稲本(洛南)、17篠崎(筑陽学園)、FW18宮脇(枚方フジタSCY)、47中武(野洲)

 立ち上がりはどちらのペースともつかなかったが、徐々に攻める関大、守る京産大という図式となり、その中セットプレイから京産大が先制するとあとは関大をカウンターの罠に嵌めて殴りまくった。関西リーグは何試合か見たけど、ちょっとしたことで主導権がものすごい振れ幅で行ったりきたりする印象がある。関西地方はノリツッコミの世界なので、選手のメンタルがモロにゲーム内容に反映されるんだろうか。なので、関大も後半ペースを握り返せば、戦力は上なんだし充分盛り返せるだろう。
 関大は翼がワンボランチをやっているけど、彼はフィジカルを活かした守備や突破、クロスは得意だが中盤の底を一人で務めるのはいささかきつい。ボランチをやらせるなら、守備専ボランチを隣に置いてどんどん前へ飛び出させるほうが彼にはあっているだろう。この試合ならば保手濱をボランチに下げるか、藤澤をトップ下にして保手濱を守備のフォローのため左サイドに出したほうがいいか。とにかく選手間の距離が離れすぎており連動性がまるでないので、ロングボールか時たま前線に収まってからの個人技突破しか攻め手がない。現在リーグ得点ランクトップのFW金園が早々に負傷交代してしまったのも痛手だったか。
 京産大は、前期11位が嘘のような見事な試合運び。ていねいなパスを素早くつないでFWに出すシンプルかつ脅威のカウンター攻撃で前期2位の関大を圧倒した。スピードある木付とフィジカルとテクニックに優れた小笠原のツートップが攻守に活躍、堅実なプレイヤーぞろいの中盤と絶妙なコンビネーション。夏の間に相当鍛えたものか。3点差、このままいけば勝利は間違いないところだが、この暑さの中、最後まで集中できるか。

 明石公園での途中経過がアナウンスされる。関学VS大院大は前半2-0で関学リード。よーし。

 選手が出てきた。関大は選手交代、DF28西口に代わってDF32櫻内イン。作陽出身の1年だ。センターバックに入り、清水が右サイドへ。
 キックオフ。関大が攻め込む。右に開く阪本にボールが入り、外にはたいて宇佐美が受けそのまま右サイドをえぐってセンタリング、大きい、しかしファーに流れるところを詰めていた左SBの田中がトラップ、ゴールに背を向けた状態だったので上がってきていた藤澤に戻す。ボールを受けた藤澤、中を見る、DFが向かってくる、勝負か、と、藤澤は左に開きなおして体勢を整えていた田中にパシッとはたいた。藤澤にマークが行っていたためフリーで受けた田中、ドリブルで切り込んでグラウンダーのセンタリング、ニア佐藤スルー、そして中央待ち構えていた阪本が左足でミート!

ゲット!

後半開始直後、関大がいきなり反撃ののろしを上げる。2点差、これはわからなくなってきた。

 中盤で関大がボールカット、藤澤にボールが入る。ドリブルで持ち込みシュート、DFブロック。左スローイン、藤澤が受けてクロス、競り合い、京産大クリア。左サイドバック田中から藤澤へクサビのパス、藤澤がトリッキーなダイレクトヒールで裏に落とし、佐藤が飛び出してセンタリング、DFクリアが小さくゴール正面へ、阪本が追ってトラップし持ち込む、がハンドをとられた。
 藤澤が頻繁に中盤に降りてきてボールを受けて捌くようになり、左サイドの攻撃が活発になってきた。

 京産大応援団がポッポッポと鼠先輩のあれを歌いだした。応援歌でそれはないわと思った。

 しかし京産大もカウンター、フィードに中央、関大センターバックの間にいた小笠原がするっと抜け出しシュート!セーブ!しかしこぼれたボールに飛び込んだ木付が無人のゴールにシュート!

ブロック!

右から飛び込んだ翼が決死のタックルでボールをはじき返した。ビッグプレイ!
 京産大右CK、市川のキックにファー渡邉がヘッド!しかしGKキャッチ。そして関大カウンター、パスカットから宇佐美がドリブル突破、しかし京産大もこれをカットしクロスカウンター、右サイドを木付がドリブル突破しセンタリング、中央小笠原飛び込む、競り合い、こぼれる、これはGKキャッチ。

 藤澤のドリブルからFKを獲得し、素早く右にはたいて清水がクロス、これにファーから飛び込んできた藤澤(ホテだったかもしれん)がヘッド!ジャストミートで叩きつけたが、バウンドするボールをGK吉田が飛び出しながらの左手一本でスーパーセーブ!こぼれを保手濱がキープ、DFともつれ倒れるもなおも足を伸ばして何度もキープしようとする、しかし最後はGKキャッチ。惜しかった。


 後半15分、関大が波状攻撃を仕掛ける。最後はドリブルから右にはたき田中がシュート、GKキャッチ。関大ペースが続く。京産大は守備ブロックが自陣ゴール前にシフトし、PA前のスペースが空いてきた。クサビのボールを佐藤悠がポストで左に落とし、田中クロスにファー飛び込んできた宇佐美がヘッド!DFに当たりCKに。右CK、阪本のキックはニアへ、低い、DFクリア、スローインに。スロー、櫻内が走り込んでセンタリング、DFクリア、CK。右CK、田中のキックがGKの上を越え、ファー宇佐美がヘッド!しかし左に外れる。

 ポストの佐藤悠から右へ、宇佐美キープから中央に折り返し、田中走り込みミドルシュート、DFに当たりCK。
 ここで関大選手交代、27保手濱に代わってDF6佐藤祐イン。
 左CK、田中のキックは右に流れる。清水がキープしてクロス、櫻内走り込むがGKキャッチ。
 左サイドつないで藤澤から一人経由して田中へ、田中クロスに阪本走り込んでヘッド!右に外れる。
 京産大カウンター、翼のパスをカットして持ち込みセンタリング、はクリア。またもカウンター、木付へのスルーパス、GK児玉飛び出す、交錯、木付のファウル。関大反撃、右からのクロス、こぼれを佐藤悠が拾ってシュート、DFに当たってCK。左CK、翼のキック、ゴール前GK飛び出しパンチ、またCKに。右CK、田中のキック、ファー佐藤悠競り合うがGKキャッチしそのままカウンター、前線の木付に渡り、そこから右サイドを駆け上がる小笠原の前のスペースにフィード!渡れば決定的な場面だったが、GKが飛び出してクリアした。関大、セットプレイのチャンスは多いのだがなかなか決まらない。

 関大は、先ほど入った26佐藤祐がDFに入り、6清水が右アウトサイドに出、右サイドバックだった宇佐美は中盤に回っている。翼はフォアリベロ的に最終ラインをカバー、両サイドは、特に左サイドの田中がかなり高い位置を保っている。
 後半半ばを過ぎる。関大が圧倒的にボールを支配して攻めているが、京産大もしっかりとゴール前を固め、決定的な場面を許さない。
 京産大カウンター、7馬場がドリブルで持ち上がりシュート、GKキャッチ。ディフェンスがよく追いついてギリギリのところで体を寄せていたので決定的なシュートにはならなかった。
 京産大選手交代、MF市川に代わってMF17篠崎イン。そのまま中盤右サイドへ。
 翼から中央佐藤悠へ、ポストのこぼれを拾って左に出し、阪本が受けてシュート!ゴールネットが揺れたが、左サイドネット外側だった。
 京産大選手交代、MF13稲本悠人に代わりMF35稲本卓真。

 関大、右サイドからボールをつなぎ宇佐美がドリブルでPAに切り込み、DFともつれて倒れる、笛が鳴る、しかし宇佐美のファウルで京産大FK。関大サイドのスタンドから悲鳴と抗議の声が上がる。次いで関大、右サイドから翼に渡り左サイドへ開いて田中が受けクロス、ブロックされるがこぼれを田中拾ってキープ、アウトサイドにかけて中央へ折り返しそこへ走り込んできた宇佐美が受けシュート!左に外れる。
 左サイド田中から宇佐美へ、クロス、京産大クリア、拾ってクロス、クリア、こぼれを翼シュート、DFブロック、クリア。田中が左からアーリークロス、阪本走り込む、しかしGKキャッチ。
 京産大右からフィード、篠崎が右サイド抜け出して折り返し、中央木付が飛び込む!がギリギリタイミングが合わず、トラップしようとしたところをGKが抑えた。
 
 藤澤から左の宇佐美へ、中央に切り込みキープ、戻して櫻内と藤澤がパス交換、翼に出して藤澤を経由し左サイド田中へ、そこから逆サイドの佐藤祐に振りクロス、は中央誰も居ない、DFクリア。拾って左サイド田中から宇佐美、上げる、クリア。佐藤祐拾う、中央翼から田中へフィード、田中と宇佐美がヘッドでつなぎ、キープからまた宇佐美に出てドリブルで切り込みクリアされるもCK獲得。左CK、翼キック、クリア、京産大木付が拾う、キープから前へ、馬場が受けてアーリークロス、関大クリア。
 後半40分を回る。京産大、FW小笠原に代えてFW47中武イン。

 関大、パスをつないで右サイドに開き、佐藤悠→清水と渡ってクロス、しかし合わない。中に四人はいたのだが・・・もっとよく見ないと。京産大、右サイドへ展開し、入ったばかりの中武クロス、ニアへ木付が飛び込んで合わせるが右へ外れる。ゴールキック、競り合いで京産大DF渡邉が倒れて立てない、いったん外へ出される。がすぐに復帰した。
 関大、右サイドつないで宇佐美クロス、ブロック、右スローイン。入れる、佐藤祐→櫻内→佐藤祐→清水→櫻内→清水とつなぐが、狭い空間でのパス回しで、プレスを受けカットされる。
 アディショナルタイム2分表示。
 関大、左サイド田中のフィード、GKキャッチ。京産大、木付から馬場へ、クロスを木付が受けてキープ、中武に出して中武シュート、GKキャッチ。関大がボールをつないで必死で攻めるが、京産大もFWまでしっかりと守備しシュートを打たせず。そのまま試合終了の笛が鳴った。

 後半途中からは、ゴール前をがっちり固める京産大の前に関大が有効な攻めを繰り出せなくなった。ボールは支配していたものの有効な攻撃の手段がなく、クロスも不正確。セットプレイのアイデアも特にない。これでリーグ2位なのか、というパフォーマンスだった。前回の対戦で圧勝していたようなので、油断していたのか。
 個人的には、翼はサイドか前めのボランチで使わないと彼の特質が生きないので、(いつもがどうなのかは知らないが)この布陣ではチームを十全に機能させるのは難しいだろうと思った。でノリはトップ下でホテはサイドかセンターで。トップ下はいまいち彼向きではないと思うのことよ。宇佐美・田中というところはいいプレイヤー。守備専ボランチもしくはある程度ボールを捌けるDFがいれば迷わず中盤の底に起用すべきだと思うが・・・いないからこういう布陣なのかもしれない。
 京産大はカウンターサッカーの理想的な試合運びで快勝。いいツートップがいるし、このサッカーを徹底すれば充分浮上が見込めるだろう。

 続いて第二試合、阪南大VS大教大。しかしここで夕立が降ってきた。全員避難。さっき買ってきたおにぎりを食べる。




 雨が止む。スタンドに上がり、座席が乾くのを待つ。フィールド上に選手たちの姿はなかった。ちゃんとアップできたのだろうか。
 観客たちが席に戻り、試合開始時間の14時が近づくと、両チームの選手が入場してきた。

 
阪南大:
GK1竹重(西京)
DF30魚谷(帝京長岡) 4吉川(守山北) 20久野(関大一) 3野田(筑陽学園)
MF14東(FCみやぎ) 18隅内(四中工) 8中濱(C大阪U-18) 7小寺(青森山田)
FW45宮脇(帝京第三) 11木原(広島ユース)
リザーブ・・・GK31麻生(熊本学園大附) DF5澤崎(京都ユース) 37今村(守山北) MF26長瀬(神戸ユース) 17永岩(鹿児島実) MF16平野(東海大五) 46武井(帝京大可児)

大阪教育大学:
GK1金川(鵬翔)
DF30大庭(C大阪U-18) 5大久保(滝川第二) 23林(平城) 6山本(滝川第二)
MF16田中(狭山) 20田代(広島観音)10三好(大分U-18) 7仲宗根(市立尼崎)
FW22佐藤(初芝橋本) 9森原(千里)
リザーブ・・・GK12小門(近大和歌山) DF4高垣(初芝橋本) 24中村(西宮) MF15鳥尾(夢野台) 8新田(千里) 11土屋(近大和歌山) FW18伊藤(西条)

 リーグ前期首位と最下位の対決。阪南大は関西学生選手権を制し、総理大臣杯は準優勝。天皇杯の大阪府代表でもある。堅固な守備を武器に安定した試合運びを見せるイメージ。西田・木原の強力なツートップもいる。この試合、西田はいないけど(8月31日の天皇杯大阪府予選決勝・アイン食品戦で左足を負傷)。
 木原、遠目には印象はまったく変わっていない。
 大教大は今期から1部に復帰も、苦しい試合が続いている模様。広島観音の中盤の一角を担った田代が1年ながらスタメンに名を連ねていた。

 試合開始。まず阪南、右サイド、木原から右のスペースに走る東へパス、倒されてFK。PAの右、いい位置。木原がセットする。木原、プレイスキックも蹴ってるのか。見せてもらおうかッ!キック、ファー、大教クリア、阪南こぼれを拾ってクロスにDF20久野がヘッド、クリア、こぼれをまた久野が拾うが、収めきれずにゴールラインを割ってしまう。
 大教は早めにFWへフィードを入れてくるが、それらをことごとく阪南のセンターバック・吉川が撃墜。大教に形を作らせない。阪南、ボランチの隅内が粘ってタテに出し、中央左へ走り込んだ宮脇がパス、木原シュート!は上に外れる。
 阪南、吉川がボールカットし右サイドに開く木原へパス、木原クロス、クリア、こぼれを阪南拾って右にはたくがタッチラインを割る。またも吉川のフィード、右サイドバック魚谷受けて小寺へ、クリア、スローイン。魚谷入れて小寺を走らせるがゴールラインを割る。


 阪南、左サイドでつないで木原に出るがオフサイド。次いで吉川から右サイドへフィード、FW宮脇が追いかけ、DFと競りつつセンタリング、DFに当たってCKとなる。右CK、木原のキック、ファー競り合うもボールはゴールラインを割り、ゴールキックに。さらに右サイドスローインから木原がボールを受け、CKを取る。右CK、木原のキックはDFがクリア。
 大教反撃、右サイドへのフィードがMF16田中に渡る。そのままドリブルで仕掛け、ゴールラインギリギリまで持ち込んでセンタリング、ゴール前に抜けるところを飛び込んできた選手が合わせる!

セーブ!

GK竹重が足で見事にストップ、しかしボールはPA内に落ちてくる、そこをMF7仲宗根がオーバーヘッド!は左に外れた。阪南、ひやり。大教、さらに中盤でボールを受けたMF10三好がロングシュートを狙ったがジャストミートせず、枠を外れて転がってくるボールをGK竹重が落ち着いて足でトラップ。

 阪南、左サイドからタテパス、木原が飛び出しセンタリングはDFにはね返される。
 阪南は、時折フィードも織り交ぜるものの基本的にはしっかりとパスをつないでじっくりじっくりと攻めるサッカー。一枚ずつパネルを動かしていって絵を完成させるパズルをやってるみたいな感じ。なので、ペースは握っているものの決定的場面はまだない。
 阪南、パスをつないで左サイドに展開し、受けた木原がドリブルで仕掛けてCKを取る。左CK、MF7小寺のキックはニアでDFクリア、もう一度CK。小寺のキック、ファー、しかし誰もおらずそのままゴールラインを割る。大教反撃、PA前でダイレクトパスをつなぎMF20田代シュート!はDFブロック、こぼれをGKキャッチ。田代、惜しい。阪南、左サイドから宮脇のクロス、木原が受けるもチェックを受けボールを失う、しかしすぐさま追いかけて背後からのタックルでボールを射抜き、こぼれたボールをMF東がクロス、走り込んだ宮脇がシュート!

セーブ!

GK金川がファインセーブではじき返す。そしてクリア、大教の反撃。フィードからFW9森原が走り、ボールを受けるとDF吉川をかわして裏を取り、そのまま独走。GK竹重飛び出す、森原かわしにかかる、しかし竹重は完璧な反応でぴったりと森原にくっついていきその行く手をブロック、こぼれたボールをキャッチ。竹重、またもファインセーブ。なおも大教、クサビのボールをMF16田中が右にはたき、右に開いていたFW森原が受けて左サイドに振る、受けた仲宗根が中央に折り返し、三好がミドルシュート!上に外れる。
 阪南の右サイドバック魚谷、いまいちゲームに入りきれていないようで、周囲とコンビネーションが合っていない。
 大教のバックパスに木原が猛然と詰め、GKが大きくフィードしようとする前に飛び込む!ボールは木原に当たって跳ね返り、ゴールラインを割ってゴールキックに。ここらへんのアグレッシブさは変わっていない。

 阪南、中盤でMF東がうまく一人かわしてスルーパス、これに中央右から木原がパーフェクトな反応、完全にDFの裏へ抜け出して独走しGKと一対一、シュート!

ポスト!!

ニアを狙った鋭いシュートだったが、反応したGKの左手にわずかに当たっていた。惜しいいいいいいい!
 はね返ったボールはDFがゴールラインに逃げ、CKに。右CK、木原のキック!GKパンチ、こぼれを拾ってクロス、DFクリア、そして大教カウンター、田代がドリブルで中央を駆け上がる、その両側に味方の選手が二人開く、阪南の守備は三人、3対3だ、どうする・・・・・・田代そのままミドルシュート!は右に外れた。これも惜しい!ワンツーのひとつでも混ぜたかった。
 前半30分を回る。

 阪南が主に左サイドでパスを回しチャンスを作っている。だがパスが慎重すぎてもうひとつ崩しのアイデアが足りず、シュートにまでいけない。右サイドはどうしてもコンビネーションがうまくいかず、奪われてしまう。やや戦況が膠着してきた。
 一旦は晴れた天気だったが、向こうのほうからまた黒雲が広がってきて、風が強くなってきた。遠くから雷鳴が聞こえ、稲妻が閃くのが見える。
 大教、右サイドからのFK、ゴール前に上げるが跳んだ三好に合わず、ゴールラインを割る。その三好、今度はロングシュートを狙ったが左に外れた。その位置でフリーだったらドリブルで持ち上がるなりパスするなりしたほうが良かったと思うが、さっきからミドル多いし、好きなのか。
 と、その時ぽつぽつと大粒の雨が落ちてきた。だんだん量が増えてくる。物凄い大粒で、雹でも降ってくるかと思った。観客たちがどんどん避難を始める。ピッチでは主審が試合中断を宣告し、選手たちに避難を促した。選手たちが急いで控室に消えていく。

 ほどなく豪雨となった。ゲートからは雨水が滝のように流れ落ちて来、稲妻が閃いたと思ったらすぐさま雷が轟く。 とんでもないことになった。午前中はクソ暑かったのに、なんて変わりよう。
 なかなか止まない。一度おさまるかと思ったら、また激しく降りだした。二回ほど遠くで救急車のサイレンの音がした。この雨で事故でもあったのだろうか。
 15時を半ば回った頃、ようやく小降りになってきた。そしてスタッフさんたちが動き始める。どうやら再開の方向で進んでいるようだ。
 雨が上がる。スタンドに上がってみると、両チームの選手たちがアップを開始していた。再開するらしい。しかし、ちょっと帰りの時間のこともあるので、ここで会場をあとにした。雨が降らなければ・・・
(試合は、後半にセットプレイから阪南が1点を取り1-0で勝利)

 木原は実に木原だった。闘志を前面に出してよく動き、ドリブルで仕掛けに仕掛け、ゴールに向かっていた。このままさらに精進していってほしい。
 関大勢はチームパフォーマンスが悪く、個人がどうといえないレベル。もっといい試合が見たかった。京産大のツートップはいいのがそろっている。江本もがんばってほしい。パンフじゃMF登録になっていたけど、中盤転向したんだろうか。