むらさきぐま日記2005.お正月杯


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1.横浜vsホリコシ10/9 2.vs葵11/3 3.vsパル12/10

第85回天皇杯日程。


12月10日 広島スタジアム 晴
天皇杯5回戦 VS清水エスパルス

 仕事でいろいろと体を動かしたため体の節々が痛い。ひどく疲れていたため前日の19:30ごろからうっかり寝てしまい、起きたら23:30過ぎ。どうしても眠れないので、W杯組み合わせ抽選会まで起きていようとしたが、直前からまた眠くなってきた。それでも5:30ころまでは踏ん張っていたが、各国紹介の映像見てたら超絶眠くなってしまい、気づくとすでに組み合わせ決定してた。オーストレ(ラ)イリア、フルヴァト、そしてブラジウ。ブラジルはほっといて、その前の二戦で勝点4取れればなんとか2位で・・・ポパと対戦か。豪はともかく、クロアチアから点が取れるかどうか・・・また意識が飛ぶ。
 起きたら10時前。いかん広スタへ行かないと。しかし体が痛む。頭もぼうっとしていて、ひどく気だるい。まともになるまで休んで、ようやく12時過ぎに家を出る。試合開始には間に合わないので、ハーフタイム中に着ければ。
 うっかり携帯を忘れてしまったので、スタメンも試合経過もわからない。そのぶん運転に集中し、虎眼流の掴みでハンドルを操って山陽道を飛ばして五日市ICまで行き、そこから草津有料道路を抜けて広スタへ。広スタ前の駐車場にまだかろうじて空きがあったので、そこへ車を停めて出る。
 オレンジのシミサポさんたちがゴール裏でゆったりとくつろいでいた。笑顔も見える。あれ?まさか・・・いや、まあスコアレスの同点だろ・・・入場して急いでゴール裏に行き、スコアを聞く。

0−2

(゚Д゚)ハァ?

なんかもう全然ダメらしい。

メンバーは、

サンフ:
GK昭大、DF駒野、西河、ジニーニョ、服部、MFハンジェ、大木、カズ、ベット、FW寿人、ガウボン。
リザーブは上野、吉弘、纉c、盛田、俊介。
清水:
GK西部、DF市川、青山、高木和、山西、MF兵働、枝村、伊東、高木純、FWマルキーニョス、久保山
リザーブは黒河、森岡、平松、北嶋、岡崎。

チョ・ジェジンいない。チェ・テウクもいない。清水の戦力はこの前とほとんど変わっていない。それに清水は二週連続の広島遠征。それに0−2?なにやってんだ。
 後半開始。ハンジェに代わって纉cイン。

いったいどんな試合なんだ

なるほどこりゃひどい

 運動量、出足で完全に負けており、セカンドボールはことごとく清水。中盤を完全に支配され、両サイドをいいように破られている。サンフの選手は守備にあたふたするばかりで攻撃どころじゃない。纉cもチーム全体がこんなだからどうしようもなく、どう動いていいのかわからず完全にキョドっている。そして彼のパスミスからマルキーニョスに決められ0−3となった。
 俊介もドリブルで魅せるがそのあとにつながっていかない。ベットが中盤で鬼神のようなキープと散らしを見せ、大木がタイミングのいい読みでパスカットしまくるが、チームの推進力は上がらない。清水は順次選手交代しながらサッカーの質を保持、そして北嶋まで出てきたぞ。
 清水は中盤のプレスがパーフェクトに機能し、青山、枝村、兵働といったルーキー勢も溌剌とした動きを見せ(それでも枝村あたりはそうとうコンディション的にきつかったようだが)、サンフを圧倒したまま試合終了。準々決勝は丸亀で磐田との静岡ダービーに臨むことになりました。
 サンフはもう全然ダメ。溌剌とした清水に対し、まるで爺さん集団みたい。ああ、それも元気なお爺さんたちに対して失礼だ。リードされていようがまったく淡々と、さしたる抵抗もせずに試合を終えた。各個人としてはなんとかしようと頑張っていたが、サッカーはチームスポーツなので、それが組織に生かされなければまったく何の意味もない。個人が頑張ればいいなら、この自分でもJリーガーが務まる。天皇杯にホーム&アウェイの概念はないが、広スタでやる限りはホームといっていい。そこでこんな試合をやるとは、まったく人をナメてるとしか思えない。
 試合後に選手達が挨拶に来たが、「まあお疲れ」とだけ言っておいた。とっとと休養して来年に備えろ。J2に落ちないために。
 それから来季の契約をしない選手たちが、メグさんを先頭にやってきた。吉田、龍朗、ジョルジーニョ、ガウボンへそれぞれコール。いずれも実力はある選手なので、新天地で頑張ってほしいと思う。しかしサンパイオの最後のホームゲームやオムさんの350試合出場の時もそうだったが、チームメイトのいろいろな節目となる試合でここまで情けなく酷く惨めな試合をするとは、彼らには「人のため」という概念はないのかと思ってしまう。今日も、サポーターたちは関東や北陸などからもはるばる来られていた。チームは確かに遠距離移動で大変だが、サポーターもそれは同じだ。選手やスタッフはクラブの金で懐は痛まないかもしれないが、こっちはそういうわけにはいかない(試合によってツアーがあるとはいえ)。その前でこんな銭を取るにも値しないゲームをするとは、本当にサポーターにおんぶにだっこしている。もっと自分たちのサッカーの価値を高める努力をし、それを会場に集まった人々に自信をもって披露できるようにしてほしい。それが社会人、プロというものだ。「お客様に感謝」とか言っといて不良品を頻発するなど、極論したら松下電器みたいなもの。猛省してほしい。最初から無理なことは誰も期待していない。もっと出来るはずだろう。
 それから市内の某フタバカフェに言って入れ替え戦の経過を見る。

バレー
バレー
バレー
バレー
バレー
バレー

出来ておる喃・・・バレーは・・・

試合終了、甲府J1昇格!

やってくれた喃!早野!

仕置きだ仕置きだ

 これで茂原は完全移籍できそうー。あとは玉田、明神、大野、小林祐三、小林亮とかいうところの争奪戦になるか。柏は成績はともかく、いい選手は多いから。
 適当に買い物して帰る。試合のことを考えるとはらわた煮えくり返って思わずスピードが出てしまった。あんな試合を観に、痛む体を引きずってわざわざ広スタへ行ったとは・・・
 まあいいか、ユースやジュニアユースに集中できるし。甲府か・・・小瀬もなかなか面白いところだったし(試合はドローだったけど)、また行きたいかも。

11月3日 広島ビッグアーチ 晴のち曇
天皇杯4回戦 VS水戸ホーリーホック

 何かずいぶんトップチームの勝利を見ていない。ホームでの勝利は今のところ8月24日の大宮戦が最後なのだが、自分はそれを観ていないので、最後にトップチームの勝利を見たのは7月23日の緑戦。3ヶ月と三分の一になる。
 そのトップチームは先日の磐田戦で3ゴールを挙げて勝利、遅ればせならラストスパートに入りそうな気配。その前の、いずれも勝てたはずの三試合をものにしていれば今頃は首位と勝点3差の3位だったのだが・・・鹿島はともかく守備の弱いガンバがコケ倒すのは充分予想できるんだから、それを信じて(かなり分のいい賭けだと思う)あきらめずに戦っていれば、と思うけど、済んだことをあーだこーだ言っててもしょうがないので(もちろん未練はあるけど)、残り試合に集中したい。
 今週はナビスコカップ決勝があるためJ1はお休み。今日の天皇杯には主力を投入しても差し支えない。もっともJ2は中二日で日曜日に開催されるという殺人的スケジュールだけど。小野監督は天皇杯初戦でもガチメンバーで勝負を挑むので、ニューフェイスの起用はあまりないかな(といっても、今年のルーキーをここまで実に七人中五人を実戦起用しているけど)、と思っていたところ、U−20日本代表ベトナム遠征帰りのマナがベンチ入りすると聞いて驚いた。今年一年は下積みの年だと思っていたのに。「ロングスロー投げます」とかコメントしているので、楽しみにする。
 3日は雨降るかも、ということだったが、起きてみると天気は特に問題なさそう。早めに出て広域第一や補助で行われる高校選手権広島県大会2次リーグを観たかったけど、いろいろあって家を出たのは11時。広域公園に着いたのは12時30分だった。駐車場はまだ空いていたので、あまり人は来ていないようだ。
 補助競技場では観音と山陽の試合が行われていた。山陽応援団の声がよく出ている。試合も拮抗しており、互いに決定機を作っている。しかし前半終了間際に観音が右ロングスロー、ゴール正面PA外へボールがこぼれるところを拾った主将の田中くんがひとつ持ち込んでシュート。GKが反応するも止めきれず、ボールはゴールに飛び込んで観音が先制。そのまま前半終了となったのを見届けて、ビッグアーチへ。
 これほど人がいないビッグアーチに来たのはかなり久しぶりだ。人ごみに吸収されないので、コールも響く響く。水戸サポは十人いるかいないか。10時から第一で試合をやっていた皆実の選手たちがバックスタンドのほうへ歩いていく。
 両チームのスターティングイレブンとリザーブ、そして監督の名前がアナウンスされる。両監督の名前のあとにだけ「〜さん」と敬称が入るので、スタンドはちょっとズッコケ&笑い。

サンフ:
GK昭大、DF西河、ジニーニョ、小村、MF茂原、ベット、大木、カズ、服部、FW寿人、ガウボン。
リザーブは上野、マナ、ハンジェ、龍朗、俊介。
水戸:
GK本間、DF小椋、吉本、深津、大和田、MF関、永井、栗田、秦、FWファビオ、岩館。
リザーブは原田、須田、秋田、眞行寺、磯山。

 今日は駒野はお休み。3−5−2で、右に茂原が入る。マナは、出てくるならば右ウイングバックだろう。
 皆実OBの秦の名前が読み上げられると、バックスタンドから拍手が。B6では、せっかくやってきた水戸の選手を全員スルーするのも何だから誰かにブーイングしようということになり、こいつが一番凄い奴だろうということでファビオのときに大ブーイング。
 ようやく涼しくなってきた秋晴れのもと、13時キックオフ。
 とりあえず得点をとられそうな気配はあんまりないが、水戸もしっかり引いてプレスをかけてくるので、こちらもボールがつなげない。ちょっと運動量が足りず、選手間の距離が空きすぎていて前へとボールを運べない。バックラインでボールを回す時間が多く、そこからのパスをカットされて反撃される、という場面も。その中、カズのスルーパスから寿人が抜け出してシュートを放つが左に外れ、またうまく展開して左サイドに出し、PA内に走り込んだ服部がフリーでクロスを入れた場面が二度あったが、いずれも合わず。その距離からなら、出し手受け手どっちも合わせてほしい。
 前半途中から、茂原と服部の位置が変わった。さらに中盤もかなり流動的に選手が動いているし、西河・小村のセンターバックも積極的に上がってゆく。いろいろ試しているな・・・しかし、有効な攻め手をなかなか見出すことができない。ここぞというときのミスが目立つ。ジリジリしたまま前半が終了した。スタンドからは大ブーイング。観ているほうからすればフラストレーションが溜まる試合で、選手もイライラしているようだったけど(特にオムさん)、これからどうするか。
 メインスタンドのほうに飲み物を買いに行ったら、正面階段のところで吉弘が携帯でメールを打っていた。
 選手交代はなしで、後半開始。
 立ち上がりから走り回り、ボールを早く動かし、水戸を押し込んでゆく。おお、ちょっとよくなってきた。セカンドボールも拾い、波状攻撃を繰り出す。そして、相手のクリアボールをベットがカットしてドリブルで持ち上がり、右へ出す。引き続き右WBをつとめていた服部がこれを受け、ルックアップすると左足でクロスを上げた。
 左足ゆえゴール方向に曲がり落ちていくボール、寿人がゴール前に飛び込むがボールはその後ろに落ちる、その落ち際に走り込んできたのはガウボン、左足で踏んづけるように合わせ、むぎゅっと弾んだボールはぽうんと跳ねると、ゴール右スミに飛び込んだ。
よーし!
どっちかというと「面白い」ほうの部類に入るゴールだったが、オウンスロー(南雄太)でも股間ゴール(上村健一)でも、決まればよし。後半7分、いい感じに水戸の出鼻を挫いた。
 これでサンフがボールを回すようになった。といってもまだ慎重に、という風だったが、追加点は今度も右サイドから生まれた。右サイドに戻ってきた茂原が大木、ベットと絡んでボールを回し、ベットが中央に折り返す。これを上がってきていたカズが受けてスルーパス、そして寿人が中央抜け出してシュート!決定的だったが、GK本間がファインセーブではじき返した、ところへ大木が詰める!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
大きくバウンドしているちょっと難しいボールだったが、ジャンプ一番うまく蹴り返し、ゴールに叩き込んだ。大木、こういうのは外さない。後半22分、2−0と突き放す。
 これで勝った、という状況。でももう一点はほしい。後半30分過ぎからはちょっと中盤のプレスのかかりが緩くなり、両サイドを結構いい具合に破られちゃったりしたが、クロス精度に助けられて事なきを得る。J1ならやられてたろうけど。サンフはそれからも大木のミドル(GKセーブ)、西河のミドル(寿人の後頭部)といいシュートを放つ。西河のミドルは抑えの利いたすんごいシュートだったが、ちょうどその前のクロスプレイでゴール前でうずくまっていた寿人の後頭部に当たってはね返ってしまった。惜しい。ガウボンと交代出場で入った俊介も積極的にドリブルで仕掛ける。
 後半37分、マナ登場。大木に代わってピッチに入り、右サイドへ。公式戦初出場のマナに大きな拍手。
 と、その1分後、自陣PA左でオムさんが相手を引っ張ってしまいファウル、FKを与えてしまった。PAすぐ外、相当まずいところ。壁二枚、水戸のキッカーは途中出場の眞行寺、ゴール前に上げたボールをニアの深津がヘッドで合わせ、ゴールに叩き込んで2−1、1点差となった。迂闊な失点。
 後半40分を回る。寿人が左サイドコーナー付近でキープ。水戸相手にキープはないぞ、1点取り返しに行けっ。二回ほどキープし、水戸クリアで左サイドスローインとなった。ここで、右サイドからマナが走っていってボールを受け取る。お、ロングスローくるのか。どれだけ飛ぶんだろう。

走った

投げた

ファーサイドまで弾丸ライナー一直線

投げすぎ!

力んでしまったのか、ゴール前の密集の上を越し、その勢いのまま逆サイドに抜けてしまった。なるほどこりゃすごい。スタンドが大いに沸く。
 これでサンフが最後の一押しに出た。俊介がドリブルで右サイドに抜け出すところ、PA右すぐ外で倒されてFKゲット。これも絶好の位置。角度がややないので直接は難しいが、ゴール前に上げればあとは煮るなり焼くなり、の距離だ。ボールのそばにベットと服部が立つ。後方から小村と西河も上がってきた。点取りにきたよ。ベットが蹴る気満々の仕草でゴール前を見据えている。ベットが入れてくるか?笛が鳴る。ベット、スタート。蹴る、と見るや脱力して通り過ぎる、服部がスタート、入れてくる、と思いきや真横にグラウンダーでスパッと出した。そこへカズがファーからゴール前を横切って走ってきて、ダイレクトで合わせる。

ゴール!

ボールはゴール右スミに吸い込まれた。GKは一歩も動けず見送るのみ。完全にトリックプレイに嵌めて実にあっけなくとどめの一撃、後半42分3−1。
 おっとまだ終わらない、俊介が中盤上がり目でボールを受けるとそのままドリブル開始!文字通り中央突破、三人ほどかわしてPA侵入し、シュート!は惜しくもGK本間のセーブに防がれた。決まっていれば今日はお祭りだったが、それにしても素晴らしいドリブルだった。
 そして試合終了、後半はしっかりと盛り返して天皇杯初戦を飾った。
 前半終了時はどうなることかと思ったけど、まったりしがちな試合で3ゴール奪って勝ったし、まずはよし。戦術的にもいろいろ試せたようだし、結構収穫の多いゲームだったかもしれない。選手たちが挨拶に来たが、西河、相変わらずいい笑顔。
 他会場はJ1勢が揃って勝利。次の相手は清水になった。リーグ最終戦でやった次の週にまた対戦となるが、よろしくお願いしたい。ヤンマーVSホンダ、柏VS神戸は延長でも勝負つかずPK戦でヤンマーと柏が勝利。神戸、三人退場でよく120分踏ん張った。松尾(主審)スゲー。次が大変だが、結果がどうなるにせよ最後の最後まで戦い抜いてほしい。
 14時から吉田で行われていたサハラカップのグループリーグ、ユースは終盤に追いつかれながらもロスタイムに平繁のゴールで2−1で勝利、4連勝であっさり決勝トーナメント進出を決めた。あとはグループ首位をかけた大分との二試合。これも勝って1位突破し、決勝トーナメント1回戦はまた吉田でやるように。

10月9日 三ツ沢公園競技場 雨のち曇
天皇杯3回戦 横浜FC vs FCホリコシ

 前日の高円宮杯準決勝でユースが敗れたので、この日は帰る前に三ツ沢で天皇杯を観て帰ることにする。
 7:30過ぎに目が覚めたので、TVをつけるとマジレンジャーやっていた。

男塾キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

やるぜアニキ。
 響鬼観る。

あああザンキさんまで人格破壊かよ

つまらん。プロデューサー・脚本が替わって浅薄になった。「輝く少年」が最終回、ということでFA。
 チェックアウトして近くのマンガ喫茶行って、それから電車に揺られて横浜駅。メシ食ってから行こう、と横浜ルミネで食べてからバスで三ツ沢へ。雨は朝から降り続いており、止みそうにない。
 待ち合わせしていた方と合流し、会場内へ。キックオフ間近、スターティングイレブンが発表されていた。
横浜FC:
11三浦 3富永
10内田
8吉武       17北村
30山口
27中島 31浮氣 4トゥイード 5早川
21菅野
 FWには三浦和良、ボランチには山口素弘と、元日本代表二人が顔を並べる。城が負傷で不在ということもあり、FWには、現在はDFだがもともとはFWの富永が入っていた。
FCホリコシ:
7アマラオ 8エリーニョ
15平間 29斉藤
        
2高木 26矢部
4リャン 22川股 13山田 9藏川
31鏑木
 J2入りを目指して奮闘するホリコシの前線には、元キング・オブ・トーキョーのアマラオが立つ。瓦斯サポさんもけっこう来ているようだ。元横浜FCの高木には、大きなブーイングが浴びせられていた。ゴール裏には「Great Gumma」「上州魂」などの断幕が。赤一色のサポーターたちが繰り出す「高崎ホリコシ!」のコールが勇ましい。
 キックオフ。ボールが行ったり来たり。カズは素早い判断でボールをはたき、ゴール前ではまたぎを見せたりフェイントからシュートを放ったりと、別格のプレイ。ただ周囲のスピードがもうちょい足りない。ボランチの山口も、いまいち中盤を掌握しきれていない。ゴール前にトゥイードがいるのでとりあえずは大丈夫、という感じ。富永は、さすがにプロに入ってからはDFとしてのプレイが多かったので、前線でのポストプレイは思うに任せない。
 ホリコシはブラジル人ツートップのアマラオとサントス・エリオ“エリーニョ”が奮闘。アマラオは前線から中盤まで幅広く動き回ってボールに絡み、エリーニョはスピードを活かして横浜DFラインの裏を狙う。高木・矢部のドイスボランチが踏ん張り、サイドからの攻撃もなかなか機能している。アマラオがボールを持つと、「アマ――――!」という某東京サポ氏の大声が左手のほうで響いていた。
 横浜が右サイドに展開、吉武のクロスに中央カズが飛び込むがGKセーブ、こぼれたところへ富永が飛び込みGKを背負ってキープ、後方へ落としたところへ背番号10、内田智也が右足一閃!ゴール左スミに突き刺して29分、横浜が先制。四中工出身の小柄なテクニシャンが決めた。
 さらに左サイドでカズがキープ、ドリブルで切り込むところファウルを受けFK。PA左やや外、絶好の位置。PA内に壁三枚。蹴るのは内田。中央で富永とトゥイードが話し合う。と、後ろのほうにいた浮氣がスルスルと上がってきて大外に走り込みボールを要求。このタイミングで入れればチャンスだったが、内田がタイミングを合わせることができず。内田のキックは浮氣のところに飛んだが、すでにDFがマークに行っており、競り合いはゴールラインを割ってゴールキックに。バレたのなら普通にトゥイード狙えばよかったのに。
 横浜のカウンター、左サイドから吉武が上がる、三対三、吉武はそのままシュート!わずかに右に外れる。中盤の競り合い、トゥイードが激突で転倒し立てない、ホリコシは右に展開し平間がセンタリング、しかしミスキックでゴールラインを割る。
 ホリコシの右スローイン、エリーニョが倒されながらもボールをつないで中央に入ってきていた藏川がダイレクトシュート、上に外れる。それからはホリコシが押し込み、藏川スルーパスから平間が飛び出しセンタリング、DFブロックでCK。右CK、斉藤のキックはゴールラインを割る。
 ロスタイム、ホリコシ平間のクロスを中央走り込んだアマラオがヘッド!右に外れ、前半終了。
 後半開始。横浜、中島とカズがワンツー、中島のクロスは中央富永の上、ファー北村にはわずかに合わず!ボールはそのままゴールわずか右に切れる。続いて横浜、右サイドでカズがボールを受け一対一、そして一回二回とボールをまたぐ!三ツ沢が沸いた。そこからはゴールには結びつかずも、これで銭の取れるカズは偉大。
 ホリコシの右CK、ゴール前混戦から矢部次郎がボレー!しかしDFがブロック、横浜のカウンターに。内田から左サイドを走るカズに、合わない、しかしカズは反転して戻ってくるとそれをキープ、上がってきた吉武に渡す。吉武ミドル!は右に外れた。ホリコシ、斉藤が藏川とのパス交換からドリブル突破、DFカット。続いて斉藤からエリーニョへスルーパス、エリーニョとトゥイードのPA内マッチアップ、エリーニョが二回切り返してトゥイードをはがし、シュート!上に外れる。ホリコシ、健闘している。
 横浜、右サイドで北村がファウルをもらう。内田のキック、ファーを狙ってトゥイードが折り返し、中央競り合いから富永シュート、こぼれはGKキャッチ。
 そしてホリコシ選手交代、平間に代わって、片桐イン。名古屋の遅刻王登場だ。岐阜工で猛威を振るっていたキレのあるドリブル、見せてくれるか。
 ホリコシのカウンター、右サイドをエリーニョが走るが、中島が体を寄せてカット。抜かれたらまずい局面だっただけに、ナイスディフェンス。横浜のフィード、競ったこぼれがホリコシDFラインの裏にこぼれ、そこへ飛び込んだ北村シュート!上に外れる。続いて横浜カウンター、内田からカズへのスルーパス、はオフサイド。微妙な判定で、それを目の前で見ていたメインスタンド観衆が「チガウチガウ!」と大きな身振りでアピールしていたのが可笑しかった。
 おお、J−WESTが3−1か。西野監督じゃなきゃ、やっぱ西が強いよな。しかし今年のオールスター、関八州VSその他か。
 片桐は長髪を振り乱しながらプレイ。もうちょっと切るか、ちょんまげにしろ。横浜、右サイドでカズがキープ、前へ出す。早川がオーバーラップからセンタリング、DFクリアでCKに。右CK、内田のキックはGK鏑木キャッチ。そこからつないで右サイド、斉藤から片桐へ、片桐突っ込むか、いやリターンパス、斉藤センタリングはゴールラインを割る。この時ゴール前の競り合いで内田が痛んで倒れ、いったん外へ。
 横浜クリアをアマラオがカット。左へ展開し、片桐が受けてドリブルで持ち上がる。そしてひょいと浮かせてDFラインの裏へパス、そこへ斉藤が飛び出して抜け出すところ、トゥイードが後ろからチェックし斉藤倒れる!PKか、と思われたが笛はなし!ボールはそのままラインを割ってゴールキックに。近くにいたホリコシの選手が一斉に抗議、ゴール裏のホリコシサポーターが猛然と主審にブーイングするが、判定は覆らない。うはー、厳しい判定。PKちゃうの。
 しかしホリコシ、くじけず攻める。斉藤からエリーニョ、エリーニョのクロスに中央アマラオが跳ぶ!タイミングドンピシャだったが、その前でトゥイードがヘッドでクリア!惜しい。藏川からものごっついスルーパス、斉藤が抜け出してセンタリングにニア飛び込んだエリーニョがシュート!右に外れる。中央で高木がフリーだったので、スルーしたら確実だったかも・・・
 押しまくられる横浜、富永に代えて小野智吉イン。入場者数3090人の発表。雨が降ってなければ(あとNHK総合での放送がなければ)、元日本代表勢にアマラオという有名選手が集うこのゲーム、もっと入ったろう。この頃には雨は止んでいたが。
 ホリコシ右サイドからのパス、アマラオが受けてドリブルで切り込み、左へ開いて左サイドバックのリャン・ヨンイがクロス!逆サイドに流れる、競り合いになってホリコシがキープしファウルをもらってFKゲット。右サイドタッチライン際から片桐のキック!はGKキャッチ。
 横浜、ボールをつないで中央吉武からカズへ、カズキープするも、ボールコントロールをミスって足元から離してしまい、ホリコシクリア。
 横浜選手交代、中島に代え、18番、小野信義イン。信義きたー。吉武が左サイドバックに下がり、信義は中盤左に入る。
 左サイドで受けた信義が右サイドへと展開、早川が受けてドリブルもDFカット。ホリコシ、アマラオから右サイド藏川、片桐に渡して片桐スルーパス!PA内飛び込んだエリーニョが折り返す、DFクリア。片桐、ドリブルよりもパスでチームを引っ張っている。宗旨替えしたのか。
 ホリコシ選手交代。エリーニョに代え、10番森イン。
 ホリコシがダイレクトパスをつなぎPA内へスルーパス、飛び込んだ森が倒されるがまたしても笛なし!ゴール前の判定にビビってないかー!?ホリコシ、片桐がタテにフィード、斉藤走り込むがGKキャッチ。
 押される横浜は信義に集めて打開を図る。信義からカズ→山口→内田と右サイドに展開し、内田から智吉に出してセンタリング、はクリアでCKに。右CK、内田のキックはショートコーナー、智吉のクロスはDFクリア。後半35分経過。
 横浜、北村から信義へ開きクロス、DFカットをまた拾ってつないで山口から右サイド内田へ、内田クロス、DFクリア、これをアマラオがキープしてファウルをもらう。ホリコシサポ、そしてバックスタンドから大きなブーイング。
 ホリコシ反撃、右サイドで片桐がキープから切り返してクロス、アマラオとトゥイードが競り合い、こぼれたボールを矢部がオーバーヘッド!左に外れる。横浜左CK、信義のキックはクリア、こぼれを左に回してもう一度信義クロスをトゥイードヘッド!GKキャッチ。鏑木から右サイドへフィード、片桐が受けるが、カットされる。片桐、バランスを崩しながらも食い下がろうとし、思わず相手のパンツにしがみついてしまってイエロー。幸いずり下がりはしなかった。危ない危ない。全国放送でモロ出しはいかん。
 ホリコシが攻め入り、ボールが右にこぼれるところへアマラオが走り込んでミドルシュート!ボールは一直線にゴール目がけ飛んだが、GK菅野がパンチングでクリア!CKに。左CK、斉藤のキック、クリア、右スローイン。片桐がボールを受け取り、ロングスロー!DFクリア、カズがキープしてつなぐがDFクリア、ホリコシが拾って斉藤がドリブルで持ち上がり、カットされるも片桐がキープし一対一、勝負は片桐ファウルで横浜ボールに。
 横浜、右CKを得る。信義ショートコーナー、内田が戻して信義クロス、ファーのカズへ、しかしDFクリア。左CK、これをカズが蹴りに行く。場内が沸く。カズのキックはショートコーナー、受けた智吉が反転切り込もうとするが、遮られて引き返しカズへ戻す、ホリコシは素早くそこへもチェックをかけクリア、横浜スローインに。横浜スロー、そしてキープに入った。ロスタイム3分表示が出る。
 キープする横浜、しかしホリコシもボールを奪って最後の攻撃に出る。アマラオから斉藤にパス、斉藤がドリブルで突き進む、トゥイードがクリアしCKに。ショートコーナーから片桐がクロス、ファーの高木がヘッド!しかしゴールラインを割る。横浜のリスタート、そしてコーナーへ持っていってキープし、ホイッスル。1−0で横浜FCが何とか逃げ切り、4回戦へと駒を進めた。
 両チームの選手が整列し、挨拶。ホリコシの選手はみんなカズに握手を求めていた。それからゴール裏へ行き、赤いサポーターたちから拍手を受ける。バックスタンドからはアマラオを呼ぶ声が多く、アマラオもそれに対して手を挙げて応えつつ、他の選手たちとともに控室へと戻っていったが、メインスタンドにいた数人のファンから声をかけられ、それに応えていた。その間もバックスタンドからはアマラオを呼ぶ声が多く、「こっちこいよー!」とかいう叫びも。しまいにはアマラオコールが起こった。まさかこれ全員瓦斯サポなのか、と思ったとき、アマラオが再びピッチに姿を現し、片付けの始まった中を、まずゴール裏のサポたちと握手し、それからゴール裏へと歩いてきた。
 すると、バックスタンドにいた観衆たちがどっと最前列へと降りていった。そしてアマラオコール。FC東京のユニを着た人もいる。バックスタンドの大部分の人は瓦斯サポだった。アマラオは最前列の人々といちいち握手してゆく。ここはいったいどこのホームだ、といいたくなるような壮観な光景だった。彼は、湘南を経て今は「キング・オブ・タカサキ」となっているが、それでも今なお「キング・オブ・トーキョー」でもあった。ちょっと感動。
 歩いて横浜駅へ。J−WESTが3−2で勝利、MVPはマグノ。高松もゴールしてるし、大分サポにとってはこたえられない一日だったか。札幌は0−2負け、湘南も北陸アローズに延長戦の末1−2で敗れた(一緒に観ていた富山出身の方大喜び)。仙台と仙台大の仙台ダービーは1−1で延長突入、延長でも1点ずつ取り合ってPK戦、なんとか仙台が4回戦行きを決めたようだ。
 いったん品川駅へと戻り、指定席を買ってから食事をとり、お土産を買って新幹線で帰る。