むらさきぐま日記2005.ver.2


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1.VS緑7/23 2.VS犬9/3 3.VS脚9/10 4.VS赤9/18
5.VS鯱10/1 6.VS桜10/23 7.VSトリ11/12 8.VS柏11/23
9.VS牛11/27

2005J1リーグの日程。


11月27日 神戸ウイングスタジアム 晴
J1リーグ第33節・VSヴィッセル神戸

 前日の23時30分ちょっと前、今日は気分転換に散髪もしたしさーてそろそろ風呂入って寝るかあと思ったとき、ようやく
「しまった、チケット買ってない」
と大事なことを思い出した。近場だと忘れやすくて困る。
 すぐに車でローソン(ちょっと遠い)行ってビジターゴール裏を買い、戻ってまたちょっといろいろやって、結局寝たのは遅めの時間。

 目が覚めると6時過ぎだった。今日はサポーターのツアーバスで行くことにしており、福山SAに8:30という予定だったので、まだいいかとまどろんでいたら、いつの間にか7時20分になっていた。寝てもーた。急いで家を出る。
 8:20ごろ福山SA着。サポーターツアーではINFSとURSUSがバスを出しており、何人かの方々がそれぞれのバスを待っていた。自分はINFSのほう。
 電話があり、高坂PAで一人乗せるので福山SA着は9時頃になる、とのこと。朝食を食べていなかったのでそばを食べながら待っていると、やがてバスがやってきた。広島からやってきたバスはここでいったん休憩ということで、全員降りてきてお手洗いに行ったり何か買ったり。自分も外の売店の前を歩いていたら、たこ天屋のおばちゃんにいきなりたこ天試食を勧められ、食べてしまったので買わなきゃ悪いなあ、と思って買ってしまった。
 そして一同バスへ乗り込み、一路神戸ウイングスタジアムへ。車内TVでは、94年サントリーシリーズ制覇時のドキュメント映像が流れていた。
風間さんにポイチさん若い!そして高木強えええええええ!チャージされてもびくともしない。ポストは正確だし、切り返してのアドリアーノ級豪快弾といったら。清水戦のゴールはいつ見ても凄い。緑戦のハシェックのガッツポーズにも燃える。ノーさんも速い(ビデオも中盤戦を回っていたので、すぐに韓国代表合流でいなくなってしまったけど)。佐藤&柳本のカバーリング速ええええ!裏取られてもどっちかがあっという間に追いついてクリア。左サイドには片野坂に路木。右サイドにはゴリさん。GKは、前川が負傷したため河野。でもいきなりトンネル映像だった。トニーニョ封じの上村。松田さんも島さんも出てきた。笛も。市原戦では影山さんも。
 で、磐田戦、高木の同点ゴールに続き、ロスタイムの中央・風間→右サイド・森山→中央・チェルニーの優勝決定弾。そのシーンについてのゴリさんのコメント、
「あれは折り返したのではなく、GKが先に触っていた。しかし絶対にラインを割らせまいとして足を出した、その気迫がボールをあそこ(ゴール正面、走り込むチェルニーの前)へ運んだと思う」
カッコよすぎ。人間のやること、最後にものを言うのはメンタル。今の選手たちも、ゴリさんのような最後まであきらめない強い気持ちを持ってほしい、と思った。
 それから2002W杯グループリーグ全ゴール集&日本代表ドキュメントのビデオになったが、眠くなったので寝た。
 高速を下りたところで目が覚める。間もなくウイングスタジアム前着。バスから荷物を降ろし、アウェイ側へ。「あやかちゃんを救う会」募金が行われていたので、手術が受けられるよう願いつつ募金。そしてそこいらをうろついているスーパーウイング氏に挨拶。開場前だが断幕張りは許可されており、断幕を持っている人々は中へ。
 空は晴れていたが、通り雨が降ってきた。ごみ袋をいただいてカバンを包み、雨宿りに。しかしほどなく晴男としての定評がある某氏がやってくると、雨は止み陽の光が差した。そして開場の13:00となり、中へと入る。
 空は晴れ、ピッチの中央は美しく照らされている。しかし、芝はまるで「クイックス」(古っ)の陣取りのようにかなりの継ぎ接ぎがされていた。このスタジアムは四方に大きな屋根が付いているので、芝への日照量がかなり少ない。昨年は試合開催も危ぶまれたほどだが、管理の大変さは今年も変わっていないようだ。
 携帯でメンバーを確認。

サンフ:
GK昭大、DF駒野、ジニーニョ、小村、服部、MFハンジェ、纉c、カズ、ベット、FW大木、寿人
リザーブは上野、西河、龍朗、ガウボン、俊介。

神戸:
GK徳重、DF河本、佐伯、北本、MFパク、丹羽、栗原、遠藤、坪内、FW播戸、村瀬
リザーブは本田、石澤、金古、田中、北野。

 ジニーニョ、ベットが復帰。纉cは今日もスタメンで、大木がFWに入っている。
 神戸もシーズン開始当初はけっこうな陣容が揃っていたはずなのに、何でこうなったのか・・・って、フロントがアレなんだけど。
 広島、関西、関東サポが集まり、ゴール裏はかなり紫に染まった。対面の神戸サポも陣容を整えている。そのわりに両サイドのメイン・バックスタンドへの入りがさびしいのが残念。ホーム最終戦だというに。
 さんまと上野が出てきてアップを始める。さんまも最初に比べれば落ち着いてきたが、望月さんの入れるクロスに一回かぶってしまう場面があり、やはりリーグ戦はまだ緊張するようだ。でも下田のデビュー当時よりは安定している、と思う。デビューしたてのころの下田は、もう危なっかしくてたまらなかったし。
 それからフィールドプレイヤーのアップ。ゴール裏からのコールも最初から飛ばしている。今日は、現時点で狙える最高順位・6位(大混戦上位5チームの後ろ)に向けて絶対に勝たなければならない試合。最後まで気合入れていくぞ。
 15:00になるが、まだスターティングイレブンが発表されない。と、ようやく始まった。最後まで待っていたら間に合わないので、神戸リザーブ選手発表中に“Smoke on the Water”開始。しかしウイング、スピーカーの音量大きすぎ。そして選手発表が終了してすぐに選手入場、15:04試合開始。
 立ち上がりはごちゃごちゃしていたが、徐々にサンフがペースをつかむ。まず左CK、ハンジェのキックにニア飛び込んだカズがバックヘッドでゴールを狙うが、上に外れる。サンフのディフェンスは集中しており、神戸はパス回しにミスが多く、なかなか前へ出て行けない。時々サイドを破ってクロスを上げるが、DF陣がしっかりとクリアする。ただサンフのほうもサイドを破って何度もクロスを上げるが、神戸DF陣も体を張ってなかなか決定機に持ち込めない。
 その中、中央遠めでFKゲット。駒野がボールをセットする。遠いが、後ろから見ていると直接ぶち込めそうな感じがする。ゴール右上スミとか。駒野も直接狙うようだ。長い助走を取って―――キック!鋭い一撃は自分の予想とは違って左へ飛んだが、ぐんぐん曲がりながら急激に落ちていく。GK飛びつくが捕れない、これは決まる!と思った瞬間、ボールはポストに当たって左にはね返った。
 あああ惜しい!と頭を抱えようとした時、そのボールにオムさんが追いつき、浮き球で折り返した。それをファーのハンジェがヘッドで折り返し、中央、そのボールに飛び込んだのは背番号11!
ゴール!!
頭で押し込み、前半32分、サンフ先制!
 直後の神戸の攻撃を食い止め、サンフなおも攻める。FKトリックプレイからカズがシュート、こぼれを放り込んだところに寿人、絶妙の反応でDFの裏を取り抜け出してシュート!GKの脇を破り、2点目!と思ったが、ギリギリで北本が追いついてクリアした。
 しかし、この辺りから雲行きがあやしくなってくる。攻撃がダイレクトプレイの速攻一辺倒になり、無理なダイレクトパスをカットされ、中盤でのプレスもかからずに神戸にボールを回されるようになってきた。そして前半40分、神戸は右サイドでボールを回しクロス、これはDFクリアも神戸は左サイドでボールを拾い、フリーで上がってきた坪内に戻すと坪内はキープからクロス、ニアに飛んだボールに栗原が飛び込み、昭大に競り勝ってヘッド、ゴールに放り込んだ。1−1。
 昭大の飛び出しも遅かったが、そこに至るまでの神戸の選手が全員ほぼノーマークだった。ペースを握っているのに、自分からバランスを崩してしまい、あっさりと失点。リードしているんだから、もっと回していけばいいのに・・・それからもその流れのまま、神戸が盛り返したところで前半が終わった。
 あまりにも最近のパターンどおりなので、ゴール裏は声もなかった。J2降格が決まった上、三浦アツや外国籍選手など主力をごっそり欠いた神戸にまでどっこいどっこいの勝負とは・・・ジニとベットが復帰してもなお、こうなのか?何とかハーフタイムで立て直してほしいが・・・
 後半開始早々、中央やや左からのFK、パク・カンジョのキックはゴール左スミを捉えたが、昭大が横っ飛びでセーブし、上に跳ねたボールを飛んだ勢いのままエビ反りの背面ヒールキックでクリア。これはスーパーセーブだった。しかし神戸が圧倒的に攻めまくる。サンフはなかなかボールを奪えず、神戸にボールを回される。そして後半9分、ジニーニョがPA付近カバーリングに出て行ったがボールの処理にもたついたところを村瀬がさらって突破、こぼれたボールを「そこにいた」北本がフリーで蹴り込み、これもあっさりと逆転されてしまった。
 それからも神戸がかさにかかって攻め立てる。もう中盤が死滅してしまい、全くプレッシャーがかけられないまま無駄に走り回らされ、それをあざ笑うかようにダイレクトでポンポン回される。どうしようもない状況になってきた。ここでサンフ、纉cに代え俊介。何とか打開できるか・・・と思ったが、その俊介はいきなりボールを奪われてカウンターを食らい、何とかクリアしたものの神戸がまた押し込み、その中ジニーニョが足を痛めて倒れ、担架で外に出てしまった。それと同時に、神戸はパクに代え石澤。パクがいなくなるのは助かる。
 ジニーニョは無理のようで、西河が交代投入された。状況がどんどん悪くなってくる。俊介は両サイドに飛び出し中へ切り込もうとするが、神戸DF陣の壁を破れず。前線でキープできず、中盤でも回せず、ボールも奪えない。全員前へ前へと焦りすぎて相手にボールを渡しまくり。ただ、守備陣は奮闘して相手の攻撃をはね返し続けていた。オムさんはかなりコンディションが良くないのか、播戸にも競り負ける場面もあったが、本当に身を挺して守る。西河も、前線へのパスは通らないものの、守備はしっかりとこなす。同じ意味でハンジェもよく守り、中盤からゴール前までをカバーしていた。
 苦しい、しかし神戸も、まだ早い時間帯からゴールキックやCK時などになかなか蹴りに行かないなど、かなりあからさまに時間稼ぎをしてきた。押している状況ながら、1点を守りきろうとする意識も強い。ここにつけこめれば・・・左サイドからボールが中央のカズへ。カズはテンポよく右にはたき、上がってきた駒野がボールを受けた。前にはスペースが。
 駒野、猛然とドリブルを開始した。右サイドにぽっかりと空いていた「道」を一直線に爆走し、そして鋭いクロスを放つ。ボールはゴール前のDFの上を越え―――ファーに回り込んでいた寿人の足元にピタリと納まった。寿人、ワントラップから左足一閃、
ゲット!!
後半28分、クリアに飛び込むDFもものともせずゴールに蹴り込んで同点!!寿人は一目散にコーナーフラッグに走っていって旗をべしっとはっ倒すと、全力で自陣に戻っていった。いい時間に追いついた!あと1点とって逆転!ゴール裏も生気を取り戻す。寿人、見事な「消える動き」でファーサイド完全フリーになっていた。これぞ「ストライカー」の動き。
 大木に代わってガウボン。神戸も栗原に代え北野翔。
 同点に追いついたとはいえそれまでは圧倒的神戸ペースだったので、一気にペースを取り戻すまでにはいかない。しかし、15分以上を残して追いつかれた神戸は結構なショックだろう。そして、サンフはここら辺からカズとベットが中盤で粘り強くボールキープし、前線によいボールを供給するようになってきた。同時に、両サイド、特に服部がガンガン上がってくるようになる。徐々にサンフが神戸ゴール前に迫り始めるが、神戸も人数をかけてゴール前を固め、なかなか決定的シュートを撃たせない。
 後半40分を回る。ゴール裏は「アレアレ広島!」を歌い始める。サンフが押す、神戸も反撃、村瀬が右からシュートを放つが、DFがしっかり寄せて限定し、昭大ががっちりと正面で抑える。次はサンフ、寿人が走ってボールに競りCKゲット、駒野の左足キックはDFクリア、こぼれをハンジェがダイレクトでミドル!しかし大きくそれる。枠に飛ばしてくれっ!
 時間表示が消えた。ロスタイムに入った。何分?見てなかった。まあいい関係ない、とにかく何とかゴールを・・・神戸の攻撃、はね返す、中盤つないでベットがフィールド中央でボールを受け、前を向く。
 「公太ー!」
 ゴール裏の数人がそう叫んだ瞬間、ベットは左サイドのスペースにスルーパスを放った。そこへ、服部が猛然と駆け上がってきてボールを受ける。かつてのサンパイオ−服部ラインを思わせるような、完璧なパス。服部は無人の左サイドを切り裂き、中を見てクロスを放った。ニアにガウボンが飛び込む、その上をボールは越えて落ち、そこへ寿人がDFと競りつつ飛び込んできて、地を蹴った。競り勝て!当たれ!
 ボールの方向が変わり、しばらくの滞空時間の後、ゴール右上スミネットを内側から揺らした。
――――――――――――――!!!
絶叫した後、前の座席を飛び越え、最前列に飛び出すと身を乗り出す。そして、看板を飛び越えゴール裏の前を横切って走ってきた寿人に
「寿人!寿人――!」
と叫びながら拳を突き出した。寿人は喜びの表情ではなく超マジ顔で胸のサンフレッチェのエンブレムを掴み、こちらを見上げる。凄い気迫だった。ロスタイム、寿人のハットトリックでサンフ逆転!
 あと何分かはわからないが、戻っていく選手達に向けて一斉にサンフレッチェ・コールが沸き起こり、キックオフから最後まで途切れず叫び続ける。寿人のゴールで全員の心に火がついたか、凄い声量。自分も相当喉が枯れていたが、自分でも考えられないくらいの声が出た。この時のコールは、全員の心がひとつになっていたと思う。合唱で、フォルティシモでのハーモニーがピタリとはまった時の感覚に近かった。「斎太郎節」で、最後の「大漁だ、エー」の「エー」がバシッとはまったときの感じ?(わかる人限定しすぎ)
 最後に神戸にセットプレイのチャンス、これを全員ではね返し、神戸のシュートは上に浮きゴールの上。笛が吹かれ、終わりか!と思ったがまだ。昭大がゴールエリアにボールをセットする。そして助走距離をとった時ー―主審の手が上がり、笛が吹かれた。
勝った――――
 ほっとした。最後にトップチームのリーグ戦勝利を見たのが7月23日の緑戦なので、実に四ヶ月ぶり。一年の三分の一の期間を経て、ようやくリーグ戦勝利を見た・・・・・・
 選手たちが挨拶に来る。拍手できるのも久しぶり。カズやベットにコール。そして入れ違いに、インタビューを終えた寿人が小走りに走ってきた。元の場所に戻っていたので、人に隠れて寿人の姿が見えないが、とりあえず寿人コール。この時、寿人は、「次!次も絶対に勝つ!」というようなことを叫んでいたらしい。
 そして彼が引き揚げていく時、
「佐藤寿人、ラララララーラー佐藤寿人、ラララララーラー・・・」
と、「君の瞳に恋してる」の節に寿人の名を乗せた歌が始まり、たちまち全員がそれに和した。これはかつてサンフのエースだった久保竜彦のソングだったもの。これはもう、寿人にはこの歌でいっちゃうのか!?寿人はサンフの絶対的なエースということでFAという解釈でいいのかな?もちろんそれで一向に構わんッ!今日の働きは疑いなくエースの働き。今季二度目のハットで通算17得点とし、得点ランク4位タイ。さらに大黒を抜いて日本人トップに躍り出た。最終節も決めてほしい。
 神戸のホーム最終戦セレモニーが始まるので静粛にし、撤収に入りつつこれを見る。まず三木谷氏の挨拶。大ブーイング。神戸をJ2に落とした総元締めゆえに当然のこと。我を通して神戸のチームカラーを白黒から血の赤に変え、血塗れにしてJ2に落とすとは、笑える冗談だ売国奴。サンフサポもふるってブーイングに参加する。オーナーになるなら、もっとサッカーを知り、好きになることだ、三木谷。
 続いてパベル監督の挨拶。ブーイングもあるが、彼は運悪くババを引いてしまったというところなので、かわいそうなところもある。フロントも、もっと松永監督を信じるか、レオンに全てを預ければよかったのに。ここのフロントは、毎年毎年よくも飽きずにチームをぶっ壊せるものだ。破滅願望が現実のものになって、彼らとすれば本望なのだろうか。
 そして主将・三浦淳宏の挨拶。彼には大きな拍手。「日本代表」と「残留争い」という両極端にハードな状況の中、たった一人でよくチームを引っ張ったと思う。来年W杯ということで、日本代表の一員である彼はどうするのだろうか。
 それから選手・スタッフの場内一周。まずこっちに来た。一番近いアウェイなんだから、来年なんとか頑張って復帰してくれ。一応お疲れ様ということで、しばらくの間拍手する。せっかく回ってきたのに無視もなんだし。
 撤収し、外へ。もう真っ暗。U−18日本代表はまだ0−0のようだ。バスへ荷物を収納し乗り込むころ、ガンバ安田兄のゴールで日本先制。やた。そしてそのまま日本勝利。よかった。柏木くん、北澤豪に絶賛されていたとな?

 帰りのバスでは、ジャンケン大会やったり、車内TVで「天才たけしの超元気が出るTV」見て、GENKI FCに土肥洋一キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!とか盛り上がっていた。龍野西SAで休憩になったときTSS携帯サイトを見たら、監督コメントよりも早くレビューが上がっていた。早い早い。やはり勝つと負けるとでは大違いだ。今日で8位に上がったし、最終節も勝って、磐田と川崎がコケて6位に上がれれば。寿人、また点を取ってほしい。

11月23日 広島ビッグアーチ 曇
J1リーグ第32節・VS柏レイソル

 土日に気分転換に京都へ行き、洛北の鞍馬寺や貴船神社を回ってきた。徒歩で鞍馬山を登ったり下りたりして足が非常に疲れ、こりゃ筋肉痛になるなと思ったらそれほどならなかった。そのかわり体力を非常に消耗し、この日はついぐっすり寝てしまって起きたのは11時過ぎ。飯を食べて家を出たのは13時ちょっと前だった。
 給油して三原久井から高速で五日市へ。途中ノンストップで、14時30分過ぎに下の有料駐車場へ。一息ついてから上に上がる。さすがに上り坂では足にきた。
 携帯では、今日のメンバーは

サンフ:
GK昭大、DF駒野、西河、小村、服部、MFハンジェ、カズ、纉c、一誠、FW大木、寿人。
リザーブは上野、吉弘、龍朗、ガウボン、俊介

柏:
GK加藤、DF永田、波戸、バウル、MF増田、小林祐、大谷、大野、平山、FW宇野沢、矢野。
リザーブは南、石川、谷澤、鈴木、イ・チュンソン。

となっていた。ジニーニョは今節まで出場停止。ベットは調子が上がらないらしく、メンバーに入っていない。ジニーニョのところには前節と同じく西河が入る4バックで、中盤の左に一誠、トップ下に纉cが入っている。さんま、西河とあわせてルーキー4人がスタメンに名を連ねるフレッシュな布陣。これが現状打開につながるか。
 柏は一応Jでも出場経験のある選手をそろえているが、その実玉田、レイナウド、クレーベル、明神、小林亮、近藤、南というレギュラークラスを負傷や出場停止などで欠くという非常事態。しかし今日敗れて清水が勝利すれば16位以下が確定し、まずは入れ替え戦出場が決定するため、絶対に勝たなければならない状況。選手たちの覚悟と気迫は相当のものだろう。
 試合開始直後にB6下に入る。
 立ち上がりから拮抗した展開。サンフがボールを保持するが、柏のプレスの前になかなかボールを前へ運べない。中盤でパスがつなげず、ボールを持ったら一人二人かわしてでないとパスが出せない状況。もっと動いてボールホルダーをサポートしないといけないのに、選手間の距離が空きすぎて完全に分断状態。そこで後方からフィードを出すが、これも全く不正確。イライラがつのる。
 それでもハンジェのミドルを口火として、右サイドに展開しての駒野のクロスにファー寿人がバウルと競り、中央こぼれたボールに大木が飛び込んでシュート!を放つが、バウンドを合わせそこねて右に外す。さらに中央のパス捌きから右サイドハンジェが飛び出しシュート、はDFに当たりCKに。そして駒野のクロスに中央飛び込んだハンジェがヘッド!は当たりきらずに左に外れる。いい場面は作るが、決められない。セットプレイではいろいろと細工をしてくるが、開始直後のFKではハンジェが流して駒野シュート、は思いっきり宇宙開発、ハンジェのシュートで得たCKでは、ショートコーナーにいくも受け手が詰められてクリアされるなど、うまくいかない。
 柏はとにかくしっかり守って素早く宇野沢と矢野へ、という攻めを徹底。サンフは徐々に押され始め、両サイドを破られて平山のCKや増田のロングスローに脅かされるようになっていく。サイドからの折り返しに中央合わされる場面もあったが、ここは柏の流れの悪さのためか、枠を捉えない。
 サンフは中盤でキープができず、またなかなか相手を止められないので、最終ラインへの負担が大きくなってきた。それによってチーム全体が後ろに下がってきて、思うような攻めができなくなる。中盤でキープできずフィードも不正確なので、飛び出しを身上とする纉cもなかなかチャンスに絡めず、一誠はどうにも檻に入っているかのようなプレイぶりで、守備面ではがんばるものの、攻撃面ではサポートのない中何とか個人突破しようとしてあっさりボールを奪われるなど、いいところを見せられない。ハンジェと大木が走り回ってボールをさばいていたおかげで何とか中盤をもたせる中、前半が終了した。
 これじゃ点が入りそうにない。一誠と纉cに代えて吉弘と俊介を入れ、大木トップ下の3−5−2に布陣変更して後ろをがっちり固め、後顧の憂いをなくして攻めるしかないだろう。別に西河と小村が破綻しているわけではないしこのままでも「守れる」だろうが、今のままじゃ引きすぎていて攻められない。前と一対一に強い吉弘を入れてガツンと奪い、素早く展開しなければ。今のサンフは相手に攻撃権を渡したら、中盤で奪えずにズルズルゴール前、そしてフィニッシュまで持っていかれてしまう。さらに今日の柏はFW目がけ放り込んでくるんだから、この試合に関してはスリーバックのほうがいい・・・と思った。
 腹が減ったので売店に行き、つくね串を買ったら美味しかった。戻ると、ガウボンが出てきている。一誠に代えて投入、大木がトップ下に入る。ガウボン・・・か。
 サンフはガウボンにボールを入れてくる。ガウボンはコンディションがいいようで、ハイボールにも競り勝つ。ちょっと前までは俊介より空中戦できなかったのに、これならひょっとして・・・大木が中盤に下がってボールがよく回るようになり、纉cも左サイドに回ってからは果敢な飛び出しでチャンスを作る。カズがいい形でボールを持ち、寿人を走らせる形も出てきた。そして押し込んでこぼれたボールを大木が拾い、DFが寄せてこないのを見ると狙いすましてミドルシュート!GKの届かない左上スミを狙い、GK届かない――バー直撃!こぼれたところにいた寿人がトラップして蹴り込むも、オフサイドでノーゴール。さらに右サイドを破ってCKを得、ハンジェのキックはDFクリアでもう一度CK、今度はカズが向かってショートコーナー、ハンジェが受けて駒野へ落とすと見せかけヒール、フリーで走り込んだカズがゴール前へ上げると見せかけて一気にファーへ大きなボールを上げ、後方から走り込んできた服部がダイレクトで合わせる!凝りに凝ったCKだったが、しかし上に外れた。
 後半20分を過ぎると、柏が勢いを取り戻した。サンフは攻勢が止み、逆に押され始める。それでもガウボンがカウンターからドリブル突破、バウルのファウルを誘ってFKゲット。やや遠いが、直接狙える位置。駒野が立つ。決めろ!と、駒野は壁の横にいたカズにボールを入れる。しかし柏DFが素早く寄せてクリアしてしまった。何やってんだ。トリックプレイばっかりやって。ここ二日はその練習ばかりやってたのか?
 ガウボンの中盤横パスがカットされて柏のカウンター。一気にゴール前まで運ばれてシュートを撃たれたが、これはさんまががっちりとキャッチした。ガウボン、投入直後の勢いはもうなくなっている。
 柏は谷澤投入、そしてサンフは大木に代え俊介投入。柏は次いで宇野沢に代え鈴木投入、何とか勝ちにいこうとする。柏のセットプレイをはね返し、俊介がこぼれを拾ってドリブル突破、倒されて平山にイエロー。柏もなりふりかまっていられない。サンフ、纉cに代えて龍朗、三枚目のカードを切った。
 サンフはいつもどおりガス欠になり、推進力がなくなった。相手の攻勢を食い止めてロングボールを蹴り出すが、ガウボンが競ったこぼれ球を拾うことができず、俊介もボールに絡めない。ロスタイム直前のFK、ハンジェのキックにゴール前競り合ったがゴールならず。ロスタイム終了直前にも攻め入って右からのスローイン、つないでクロスを入れるがDFクリア、左サイドでサンフが拾ったもののここで試合終了のホイッスル。スコアレスドローとなり、これでホーム三ヶ月間勝ち星無し、となった。
 ブーイング。自分も初めて自チームの選手に三秒間やってしまった。まったくサテライトリーグみたいな試合。日本最高峰のJ1リーグでこんな淡々とした90分をやるとは。J2、JFLのほうがまだマシだ。ホームで二ヶ月以上も勝ちがない、この異常事態に対しても、柏のモチベーションを上回ることができず、1点すら取れない。頑張っているといっても、守備だけ。攻撃時には全然走っていないし、迫力が全くない。チャンスも相手のミスもしくは偶発的なもので、狙って崩そうとしたパスはほぼ失敗。この時期になってこんなレベルのサッカーするなんて、どうなってるんだ。
 主力が欠けたといっても、代わりの選手がチーム戦術に基づいてプレイすれば普通はそう大崩れしないし、それをやるのが「チーム」というもの。しかし代わりの選手はわたわたする、主力選手も普段と勝手が違うから自分のことで精一杯、結果チームばらばら、時々うまい具合に個人がかみ合わないとチャンスにすらならない。今まで何をやってきたんだ。「精度高める」って言ってるけど全然上がらないし。本当に、ここまで積み上げも成長もなく、ただ「レギュラー選手の個人能力頼みでやってきた」と言われてもしょうがないような試合だった。来季は体制にメスを入れるか、今年以上の大型補強をしないと中位から上にいけないだろう・・・と、試合終了後は非常にいらいらしていた。
 でも、次の神戸にも行く。選手がやる気あろうとなかろうと、自分は「サンフレッチェ広島」をサポートするんだから。

11月12日 広島ビッグアーチ 晴
J1リーグ第30節・VS大分トリニータ

 11時20分ごろ広域公園着。高校選手権広島県大会準決勝があるため、すでに駐車場は満車になっていた。下の有料駐車場に停め、急いで第一球技場まで上がっていったが、もう第一試合(皆実VS如水館)は終わっていた。パンフレット売りの高校生に訊くと、4−0で皆実勝利とのこと。さすが。如水館もあと一歩のレベルアップができれば。
 準決勝からは入場券が要るので、購入してからいったんビグアーチ前まで行って牡蠣とか軽く食べ、また第一球技場へ。
 スタンドに上がると、かなりの人で埋め尽くされていた。空席を探しながら歩いていき、結局アウェイ側の観音サイドの席に腰を下ろした。試合は開始されたばかり。
 国泰寺は前線に立つ10番の主将・立川を中心にし、彼のポストからチャンスを作る。そして右サイドでFKを得ると、ゴール前に上げたボールが密集の中ピンボールのようにはね返ってこぼれるところへ国泰寺DF春貝地が素早く詰めて蹴り込み、国泰寺がいきなり先制した。
 風上に立ち、意気揚がる国泰寺は観音のサイドアタックを粘り強く中央ではね返し、カウンターを狙う。観音はいい形を作るものの、シュートがGKに阻まれたり、ゴール前フリーの決定機で確実にいこうとしすぎてシュートの機会を失うなど、思い切りを欠いたプレイでなかなか追いつけない。前半の終わり近くに早くも鍋原・山本哲を投入してスリートップにし点を狙いに行くも果たせず、観音は前半0−1で折り返した。
 後半、風上に立った観音は更なる攻勢に出る。そして右CK、左山(晋平、ベガルタ仙台加入内定。FW21左山駿介は弟)のキックからゴール前混戦になったところ最後は交代出場の鍋原が押し込んで観音がついに追いついた。こうなると観音のペース、風下(けっこう強風だった)ということもありなかなか前へボールを運べない国泰寺はほぼ一方的に押し込まれる。俊足・鍋原がスピードで抜け出しGKと一対一からシュート、決定的だったがポストに当ててしまう。今度は左サイドで拾ったボールをつないで左山がクロス、これにニア飛び込んだ186cmの長身・山本哲が足を伸ばして方向を変え、ゴールに叩き込み逆転。鍋原はまた右から抜け出してゴールに迫るも左に外してしまうが、三度目の裏取りをきっちり決めて3−1。
 これで勝利をほぼ確定づけた観音は、試合終了間際にも鍋原がカウンターからもう一度DFの裏を取って独走。冷静に決めて4−1とし、自らはハットトリックを達成した。さらに左サイド左山の鮮やかなクロスを山本がこれも見事なヘッドで叩き込んで5−1、前半ジリジリムードも後半吹き飛ばして快勝を飾った。途中出場の二人がハットに2ゴールと大活躍。3点に絡んだ左山の左足も冴えを見せた。
 なかなかハードな戦いで、両チームとも足を攣らせた選手が多かった。観音では小熊、主将の田中、免田といったところがプレイに差し支えるくらい足にきていたが(免田は試合終了近くに交代した)、明日の決勝は大丈夫だろうか。
 牡蠣焼きを食べてから列へ。11月に入ってめっきり涼しくなり、日陰だと肌寒く感じられる。山々もやっとこいい具合に色づき始めていた。
 入場すると、ピッチではフォリアチャレンジ。ホーム側ピッチで試合をしていた大社の選手たちのテクニックに感心する。それから売店へ行って豚汁を買い、食べる。この日は一番近いアウェイということでトリサポさん達がバスを連ねて来襲しており、青いユニも非常に目立っていた。
 試合のほうは、またコイントスで負けて西日を正面に受けるアウェイ側でスタート。立ち上がりからサンフがほとんど一方的に攻める展開。左右からのクロスで次々にチャンスを作り、ガウボン、寿人が次々に決定機を得るが、決めきれない。それでもこのままいけば先制点も近いかと思っていたが、逆に大分がパスカットからのタテパス一本にマグノ・アウベスが小村を振り切って独走、きっちり決めて先制。初のチャンスを確実に得点に結びつけた。
 とはいえサンフペースは変わらず、直後にCKを取るなど攻撃を続けたが、得点は入らない。そして徐々に中盤のミスが増え、カウンターを喰らうようになってきた。ベットが負傷交代して茂原が入ったことで、センターの堅固さがやや損なわれた。彼はいつものクセで右サイドに飛び出し、駒野とのコンビを形成。そのため中央のカズがあまり上がれなくなり、さらに大分がカズをマークすることで、サンフの攻撃から徐々に流動性が奪われてきた。
 ロスタイム、マグノがカウンターからドリブルでPA前キープ。DFが人数をかけて寄せるが、マグノはちょんとバックパス、そこに走り込んだ左WBの梅田が右足一閃。完璧にジャストミートしたボールは、ゴール右上スミへピンポイントで突き刺さる。大分、2−0。
 2点ビハインドとなったが、内容は悪くない。早いうちに1点返せば、こちらのペースになるだろうと思った。
 後半立ち上がりからサンフが攻める。ボールを支配し攻め立てるが、大分もがっちり守ってゴールを許さない。ガウボンは全く競り勝てないし、中盤に下がってきてばかりで前線で役に立っていない。大木をFWにしたほうがまだマシだ。と、俊介がガウボンに代わって出てきた。頼む!
 俊介はハイボールの競り合いにも勝利する。彼はそれほど背が高くないが、バネが強いので意外と競り合いが強い。ユースの時でも、センターFWとしてターゲットになっていたし。ここにきて、プロの競り合いにも対応してきたようだ。はっきり言ってガウボンより高くて強いぞ。これなら何とか・・・と思っていたが、大分は上がり目のところで高松が茂原を振り切って中央突破。高松の手が茂原の肩を押さえていたが、それは取らなかったのか。その前に茂原がファウルしていたが、高松が振り切ったので流したのか。ぱっと見ファウルのように茂原が引き倒されたため、サンフ守備陣の対応が一瞬遅れた。高松はマグノに入れ、マグノが右へ落とす。そこへフリーで走り込んできたボランチのトゥーリオがズバッと蹴り込んで3−0となった。
 ややまずい状況になったサンフは、俊介の創造的なプレイを中心にして攻める。しかしクロス精度を欠いたりでなかなかシュートの形までもっていけない。逆に大分がマグノのカウンター、PAに入ったところでジニーニョがタックルし、こぼれたボールを昭大が抑えてピンチ脱出、と思ったが、何とPKの判定でジニーニョにイエロー。ムチャクチャだ!と思ったが、今日は何から何まで大分のいいように物事が運んでいるので、これも必然か、と思った。PKはマグノが右ポストに当てながらも決めて4−0。これはもう決定的だった。
 それでも寿人はボールを拾ってセンターサークルへと走っていき、何とかしようという心意気を見せていたが、それからはカズもミスパス連発でチームがほぼ切れてしまった状態。龍朗投入も今さらどうにもならなかった。大分はボールカットすると怒涛のカウンターを披露。ボールを持つと、ツートップに中盤が一斉に前線へ殺到。残っているのはスリーバックだけ、というド迫力の「七人カウンター」。ええサッカーしとるのう、と思った。
 そして悪夢を見ているような90分が終わり、スタジアムにトリサポの凱歌が響いた。選手たちは茫然としてゴール裏へ。こっちも茫然。リーグ戦じゃ、ホームで二ヶ月以上まともな試合をやっていない。こういう状況で何とか選手達の力になろうと、前々節も今節もサポーター有志がビラ配りをして「スタジアムへ行こう!」と呼びかけをして、そして一万人を越える人が集まったのに、その前でなんたる無様な試合。今日は確かに不運な面が多かったけど、それでも4失点は取られすぎ。カウンターをきれいに食らいすぎ。不用意なボールの奪われ方をしすぎ。チャンスでのミスが多すぎ。無得点は情けなさすぎ。

 今年アウェイで好調なのは、もともと慎重なサッカーが、アウェイということでさらに徹底されているから。だから1−0や1−1という形で勝点を積むことができていた。でもホームで、こちらがペースを握る戦いになったとき、もうひとつ厳しい攻めができていない。ここぞのミス連発、ゴール前での猛獣のような気迫の欠如、そしてそれ以前に前線に飛び出す選手の少なさ。大分なんかカウンターで7人攻め上がってフィニッシュまで持ち込むのに、こちらはボールをつないでつないでそのあげくミスってカウンター食らう。つなぐにしても、ボールが動くだけで人が動いていない。パス、受ける、止まって辺りを見る、パス、受ける、止まって・・・の繰り返し。走るのは両サイドばかり。それで後半20分から全員のスタミナが切れるんだから、いかにいらんことで体力を消耗しているか。カウンター対処で走りすぎ。
 疲れるにしても、今日の高校生たちは足を攣らせながらも最後まで走っていたのに、こっちは足を攣らせもせずに運動量だけ落とすんだから・・・サンフの選手のこの試合への「覚悟」は確実に大分の選手より劣っていたが、もしかすると高校生にも及ばないかもしれない。
 次は鞠戦。得意なアウェイ戦なので、たぶん勝ってくれるだろう。この試合に関しては、今日みたいな試合運びでもいい。ただ、今日の試合でジニーニョが累積警告出場停止(2試合)となったが、彼抜きで久保を止められるかどうか。
 問題は、帰ってきてから。アウェイなら勝つけどホームでは勝たないチームなんて、まともじゃない。柏戦は絶対に勝て。覚悟のあるところを見せてほしい。これから対戦するチームは、相当の覚悟を持って広島へ乗り込んでくるんだから。今8位だが、すぐ後ろに鞠、瓦斯、大分が迫ってきた。シーズン前に「優勝争い」と言っておいて結局は二桁順位なんてことになったら・・・閻魔様に舌引っこ抜かれてもしょうがないですよ?

10月23日 広島ビッグアーチ 晴
J1リーグ第28節・VSセレッソ大阪

 前節は終盤に勝ち越しながらもその直後のキックオフからあっという間に同点に追いつかれてまたも勝点3を逃し、勝点を40に乗せたものの、どうにもうまくいかない流れ。アウェイのガンバ戦で2−4と敗れて以降、まだ優勝の可能性はあるものの、それまでの勢いと粘りがいまいち見られなくなっている。
 この日も、その流れにはまってしまった。開始早々左CKハンジェのキックをニアのカズがうまく頭で合わせて先制するも、それからは妙に自重してしまってセレッソの攻勢を受ける。守備ラインがえらく後方に下がってしまい、攻撃はほぼカウンターのみ。確かに前節で下田が靱帯断裂の重傷を負い、この試合からさんまがゴールを守っているのだが、それでもこの守備システムでこれだけ防衛ラインを下げたら、両サイド高い位置からのクロスを雨のように食らってしまう。特に右サイド、対面のゼ・カルロスは負傷のため早いうちに徳重に交代していたが、その徳重にもいいようにやられまくっている。駒野どうした?
 それでも中央でしっかりはね返してはいたのだが、前半ロスタイム、桜左CKを中央はね返し、逆サイドのスローインになったとき、ここで集中を切らしてしまい、スローインから古橋にあっさりクロスを上げられてニアの森島がフリーでヘッド、これはさんまが反応して止めたのだが、捕りきれずにこぼしてしまったところを詰めていたジョンに蹴り込まれ、追いつかれる。
 でも勝ち越せばいいだけのこと、後半立ち上がりから攻めに出る。しかしやはり人数が足りない。ツートップの寿人と俊介、その後ろで守備に繋ぎに奔走する大木が奮闘して何とかチャンスを作り出すものの、単発攻撃に終始し押し込むことができない。そのうち大木がスタミナ切れを起こしてくると中盤は壊滅し、前線にまともなボールは供給されなくなってきた。そしてセレッソがペースを握り返し、サイドチェンジから右サイドへ展開。ちょっと外に逸れすぎてファビーニョが一生懸命走って行き、タッチライン際で止める。その間にハンジェが出て行ってこれに対応したが、ファビーニョはこれを外すとゴール前にクロス、ニアでフリーの森島がヘッドで叩き込んで逆転した。
 ファビーニョがボールを追いかけていったちょっとの時間のうちに中央で守備隊形を整えることはできなかったのか。それにまたもむざむざクロスを上げさせてしまうとは。一瞬の気の緩みが確実に失点に結びついてしまう、昨年末と同じような流れ・・・
 あとはセレッソが中盤を掌握して圧倒、ボールを回しまくって試合終了。勢いとチーム状態の差が如実に結果に現れた、という一戦になった。

 湯浅さん言うところの「悪魔のサイクル」にどっぷりとハマった状態。何をやっても裏目に出る。秋風の吹くにつけても裏目裏目。ここで何とかしないとこのままズルズルいってしまう。小野監督、次の一週間で何か手を打ってくれー、と思いながら帰る。

10月1日 広島ビッグアーチ 晴
J1リーグ第26節・VS名古屋グランパスエイト

 前節、アウェイのビッグスワンでようやく何試合ぶりかの白星を挙げ、ギリギリで優勝戦線崖っぷちに片足つま先で残ったサンフ。今日も勝ってしっかり体勢を立て直したいところ。相手は、ルイゾン早くも移籍&ネルシーニョ電撃解任で揺れる名古屋。前節、現在日の出の勢いのセレッソにホームで1−3と粉砕され、モチベーション的にはかなりまずい状況。中田監督代行も試合後のコメントで「監督業は手探り状態」って言ってて、「これはもうだめかもわからんね」な雰囲気が漂いつつある。来週は代表戦やオールスターでお休みなので、全力で当たってこれを粉砕したいところ。
 いい天気。山陽道を走っていくと、前のほうを名古屋ナンバーの車が走っていた。おお、はるばる車でビッグアーチまで?その車は先に行ってしまったので、実際ビッグアーチに行ったのかどうかはわからないけれど。
 12時、ビッグアーチ前駐車場着。快晴だが、秋晴れというにはちょっと暑い。10月だというのに、まだ残暑という感じだ。入場ゲートに行ってみると、もう待ち行列が四列目に入っていたので、並んで荷物置いて、芝生のほうでいろいろ話をしたり。今日ビッグフラッグの展開を行う吉備国際大サッカー部の面々がビッグフラッグを抱えて先に入場、その場にいた人々に拍手で迎えられていた。
 13時が近づいたので列に戻り、入場。
 今日はフォリアチャレンジがないので、場内は静か。グラサポさんがたはA6ゲート(アウェイゴール裏いちばんメイン寄り)の上に集まっているが、土曜日だというのにえらく数が少ない。最近のクラブやチーム状況がアレだし、仕方がないのか。陽射しが強く、日向にじっとしていると汗が出てくるほどなので、かなりの人が裏の売店のほうに避難していた。試合前の行列を見るに、一万人は来そうな感じ。
 鯱のスタッフが出てきて、ピッチにボールを並べ始める。早いな。それからサンフのほうもボールを並べ始め、先に下田とさんまが出てきてスタンドにシャツを投げ、アップを始めた。さんまは昨年のユース在籍時、林卓人がU−23日本代表でチームを離れていた際にベンチ入りをしていたが、プロ入り後ではこれが初のベンチ入りになる。上野はどうしたんだろう。昨日、ユース2年のGK金山くんが2種出場登録されていたし、何かあったんだろうか?それから少し遅れて鯱のGK二人が出てきて、グラサポの中にマスコットボールを投げてからアップを始めた。
 今日は中国電力スポンサードゲームということで、中電のマスコットたちが出てくる。抽象的な形をしているので、著しく機動性に欠ける。ちょっと小突いたらひっくり返りそうで、実戦には不向きだ(何の)。彼らはちびっ子たちと一緒にサンフの選手とハイタッチするようだ。先に名古屋のフィールドプレイヤーが出てきて、マスコットボールをポンポン投げ込んでからアップに入る。そしてサンフの選手が入ってきた。シャツを投げ込んでからアップに入る。一誠と俊介が連れ立ってゴール裏に走ってきて、シャツを投げ込んでいた。
 この日のメンバーは、

サンフ:
GK下田、DF駒野、ジニーニョ、小村、服部、MFハンジェ、カズ、茂原、ベット、FW寿人、俊介。
リザーブ・・・さんま、西河、一誠、纉c、ガウボン。

鯱:
GK楢崎、DF角田、秋田、古賀、MF杉本、中村、クライトン、アン、藤田、中谷、FW中山。
リザーブ・・・川島、山口、吉村、本田、豊田。 
 間は飛ばして試合開始。名古屋がハンドを犯しサンフのFK、ハンジェが素早くセットして蹴り出し、ゴール前に俊介が走り込むがオフサイド。バックラインでボールを回し、ジニーニョが駒野に横パスを出す。と、これが前に出ようとしていた駒野と息が合わず、さらに弱かったので、さっと飛び出してきたアンがこれをカット、そのままタテに突破してセンタリング、こぼれ球をゴール正面中山がトラップ、しかし服部カットしてクリア。危なかった。ジニーニョらしくもない。中央ハンジェから右サイドに開く俊介へパス、俊介が中央へ切り込んでいくところ倒されてFK。PAの右、いい位置。駒野と服部が立ち、駒野がスルーして服部がグラウンダーで中央へグラウンダーのパス、走り込んできたカズがシュート!はDFがカット、クリア。名古屋がカウンターにいこうとするが、フィードは大きすぎて下田のところへ。
 サンフはプレスがよく利いていて、中盤のこぼれをカットして速攻につなげている。俊介が中央でボールをさばいたところへレイトタックルを受け倒れる。中央遠目、カズが茂原に入れ、戻ってきたボールを左へはたくが、服部へのパスはミスになる。そんなにプレッシャーもない場面だったが・・・
 角田がいきなり足を押さえて倒れ、担架で外へ。名古屋はゾーンを低く設定し、サンフが持ったらさっと引いて守備を固める。俊介が右からドリブルで持ち込み寿人とワンツー、リターンはGKキャッチ。右サイドで茂原がルーズボールをカット、右外のハンジェへ。ハンジェのクロスは大きく、ゴールラインを割る。名古屋の攻撃はフィード一本。それも精度がなく下田のもとへ行ってしまうので、特に脅威ではない。
 小村が左サイドへパス。これがまたミス、タッチラインを割って名古屋ボールに、名古屋スローイン、これがファウルスローでまたサンフボールに。なんだか草サッカームードになってきた。
 名古屋のFK、右サイドへ展開。杉本が受ける。服部がマークに付き、杉本はゆるゆるとキープしながら持ち上がってグラウンダーのクロス。しかしこれは精度なく下田正面でキャッチ――と思った瞬間、その鼻先にジニーニョがスライディングで飛び込んできた。ボールはその足に当たって方向が変わり、そのままゴールに吸い込まれる。13分、守る名古屋が先制した。
 場内はしばらくぽかんとしていた。どう見ても下田正面、彼はキャッチ体勢に入っており、飛び込んでくる名古屋の選手もおらず、無理にクリアする必要はまったくなかった。名手ジニーニョともあろう者が、いったいどうしてしまったのか・・・やはり立ち上がりのパスミスでちょっと焦っていたのだろうか。名古屋はここまでほぼ専守防衛ながら、思ってもみないラッキーな先制点を挙げた。
 ベットが右サイドにパスを出す。が駒野追いつけず、ラインを割る。また中盤でのパスミス。最終ラインや中盤で立て続けに起こるパスミスに、「戦え広島!」コールが起こった。なぜプレッシャーのない場面でミスする?ハンジェから右サイドに展開、駒野がキープしてクロス、ファー俊介が走り込むが、GKがその前でキャッチ。名古屋カウンター、右サイドを杉本が駆け上がってシュート、DFに当たって中央にこぼれるところを藤田が拾ってシュート、左に外れる。サンフ、右サイドに展開し駒野が受けクロス、しかしゴール前には誰もいない。ブーイングが起こる。サンフはもう完全におかしくなっていた。
 名古屋のスローイン、クライトンが受けて折り返し藤田飛び込むがDFクリア、こぼれを名古屋が拾って右へスルーパス、は服部がカット。サンフ反撃、右サイドでハンジェ→茂原→駒野とつなぎ、切り込んでクロス。しかし全員ニアにいってしまい、ボールはその上を越えていった。誰かファーにいれば決定機だったのに・・・うまくいかない状況を打開すべく、ハンジェがロングシュートを放った。右に外れるも、この状況ではこうでもしないとチームが乗れない。俊介→寿人→服部と左サイドに展開し、服部のアーリークロスに右から飛び込んだハンジェがダイレクトボレー!GK楢崎セーブ、後逸するもボールはサイドネット。惜しい。右CK、カズのキックはゴール前競り合いでファウルがあり、名古屋のFKに。中谷が倒れ、俊介に主審から注意がいった。ハンジェは後ろや中盤が滅茶苦茶でダメダメな中、ただ一人アグレッシブな守備や正確なパス、そしてシュートでチームを引っ張っている。八面六臂だ。この日、彼は朝鮮学校の生徒たちを招待しており、いつにもまして気合が入っているんだろう。
 名古屋左サイドからクロス、藤田ヘッドですらして正面中村シュートは小村ブロック、クリア。しかしこれをベットがミスパス、名古屋がカットして右へ開き、杉本が受けてスピードでタテに抜けセンタリング、ニアに飛び込んだ中山がヘッド!は右に外れる。サンフは選手の動きがなくなってきた。とにかく息が合わないので、どう動いていいのかわからなくなったのか。ベットが中盤でキープし、左サイドのスペースへスルーパスを出す、しかしこれも服部と合わない。ベットが完全に空回りしている。バックラインのミスも相変わらずで、GKとのコミュニケーションも怪しい。
 服部のアーリークロス、寿人がヘッドでタテに落とすが俊介に合わず。今度は右から駒野がアーリークロス、受けた俊介が倒されてFKゲット。PA少し外中央右、いい位置。左足絶好の位置、俊介か?俊介と駒野が立つ――駒野キックは壁、中央にこぼれるところ走り込んだ服部が左足シュート!しかしアウトにかかりすぎ、わずか左に外れた。
 右サイドで受けた寿人が俊介へ、俊介がドリブルでPAに切り込むがDFがタックルでカット。名古屋、藤田から左に開き中谷クロス、クリアをクライトンが拾ってアン→中谷→中村と回し右サイドへスルーパス、杉本が快速を飛ばしてゴールライン際からダイレクトで折り返すが、ゴールラインを割る。
 サンフ早くも選手交代。ベットに代え一誠。ベット、確かに攻める気持ちには溢れていたが、あれだけ周囲と合わないと交代もいたしかたない。
 服部がキープ、一誠がその前のスペースに流れてくる。服部がタテに出し、一誠がタッチライン際でトラップ、はミスでラインを割ってしまったが、今の動き自体はよい。名古屋のフィード、中山が走る。追走していたジニーニョがクリア、しようとしたが空振り、中山が抜け出しかける。ジニーニョが追いすがって何とかクリア、左へこぼれたボールを服部が追い、前にいる一誠にタッチライン際からパスを出そうとしたが杉本がカット。杉本が右サイドを突破してクロス、これは小村がクリアしてCKに。今日のジニーニョはいったいどうしたんだ。右CK、中村のキックはクリア、左にこぼれたところを中谷が拾ってクロス、中央古賀がヘッドで競り、裏にこぼれたボールに中山が飛び込んでシュート!は中山オフサイド。
 サンフはバックラインでボールを回す時間帯が長い。ツートップはしっかりと引いた名古屋スリーバックに挟まれ(しかも二人とも背が低いのでターゲットになりにくい)、中盤はカチコチに硬直しているので、出しようがないといった状況。それからは双方CKを得て蹴ってゴールにならなかったりし、ロスタイムには名古屋が右からクライトンのクロス、これを下田がキャッチしたところで前半終了。この時にゴール前飛び込んだ杉本が痛んでしばらく倒れていたが、何とか立ち上がって戻っていった。
 名古屋は「専守防衛カウンター」という、このチームにはおよそ似つかわしくない戦術を採ってきていた。藤田や中村も中盤のスペースを埋めることを第一の仕事とし、点を取る形はほとんどない。とにかく我慢を強いるサッカーだが、今の状況ではこれがベストなのか。それでも、ラッキーな先制ゴールとサンフの度を越したあわてっぷりのため、これが見事にはまっている。
 サンフは、この陽気に当てられてうわついていたのか立ち上がりからミスが散見され、オウンゴールで完全に浮き足立ってしまった。それからは連携を失い草サッカーのようなミスを連発、やがて誰も動くに動けなくなってしまった。名古屋は明らかに「現在リフォーム中」の札を立てている状態なのに、それ相手に手も足も出ないとは、いったいどういうことなのか。
 後半開始。サンフが立ち上がりから前へ出てくる。左サイドへ展開、俊介のヒールパスから服部が突破、DFクリアしCK。ハンジェのキックはショートコーナー、服部クロスはクリア、このこぼれを駒野がダイレクトのロングシュート!低い弾道で枠を捉えるが、GK楢崎がキャッチ。カズから右の茂原に開きクロスはGKキャッチ。このフィードに中山が走り、またジニーニョが対応を誤って中山が抜け出す。GKと一対一になるが、下田は素早く間合いを詰めてシュートをブロックし、ゴール方向へこぼれるボールを追ってキャッチした。下田と交錯した中山が痛んで立てず。担架が入るが、何とか立ち上がって歩いてピッチ外へ。
 右サイドスローイン、駒野が入れてカズがリターンし駒野クロス、古賀がクリアしCKに。右CK、俊介のキックはクライトンがクリア、こぼれをハンジェがクロス、GK飛び出す、手に当てて下にこぼすが、ジニーニョ詰めきれず楢崎キャッチ。今度は左からのクロス、こぼれを一誠が拾って一人かわしシュート!はDFに当たりCKに。左CK、カズのキックはショート、俊介が戻してカズが中央ハンジェへ、ハンジェがスルーパス、しかし誰もいない。名古屋クリア、こぼれを拾ってクロス、DFクリア。
 中盤の競り合いで一誠が痛むが、立ち上がる。ハンジェのフィードを俊介が胸トラップ、前を向いてドリブルで切り込みスルーパス、寿人が飛び出してゴールライン際まで持ち込み折り返すが、ゴールラインを割った。駒野から茂原にクサビ、ヒールパスは俊介に合わないが、中央にこぼれたボールを寿人が右足シュート!GKキャッチ。
 名古屋左サイド中谷がドリブルで持ち込み、ハンジェをかわして折り返しニア中山シュート!DFブロック、CKに。右CK、中村のキックはニアでクリア。サンフ、左サイドから一誠のFK、右の駒野に振って駒野クロスは藤田ブロックでスローインに。駒野が入れて茂原がキープ、その背後から中谷が足を払うが、笛はない。ボールはそのままゴールラインを割り、ゴールキックに。
 名古屋のカウンター、中村から右に飛び出すクライトンへ、折り返して藤田、左へ回して中谷が受けドリブルからクロス、駒野がカットしてハンジェに出し、ハンジェがドリブルで持ち上がって右の俊介へ、俊介がドリブルで切り込んでクロス、は中央寿人に合わず。今度は左サイドで服部がカット、そのままドリブルで持ち上がってクロス、はDFに足に当たってGKキャッチ。
 右サイドへ展開し駒野がアーリークロス、これがファーへ抜けていくところへ俊介が走り込みシュート!左に外れる。
 ここでサンフ選手交代、ハンジェに代えガウボン。
 名古屋のフィードをジニーニョがヘッドでクリア、これをガウボンが落とし、俊介がダイレクトでフィード。寿人がセンターバック二枚の間を突破しボールを追う。楢崎が飛び出すが、寿人はその鼻先でトラップしてこれを抜き去ると、無人のゴールへ左足で流し込んだ。
ゴール!
64分、寿人のゴールでサンフ追いつく!寿人はそのままメイン側のコーナーフラッグに走っていって旗をつかみ、胸を張る。そして、ボールがまだゴールの中にあるのに気づくと、全速力でゴールに駆け戻ってボールを拾い上げ、自陣に戻っていった。それまでどっちのチームの選手もボールをほっといたというのもあまりないことだが(普通は点を入れたチームの選手が拾って戻っていくか、GKが「ちくしょー」とばかりにセンターサークルへ蹴り返す。緊迫した試合だと両者がかち合って小競り合いになることもある)。
 名古屋のカウンター、中盤で回して右サイド角田→中村→アンとつないでクロス、は大きい。サンフ、左に展開し服部から俊介へ、俊介ヒールでスルーパス、はクリア。右サイドスローイン、茂原からガウボンへ。ガウボンが戻して茂原が俊介へパス、俊介シュート、クリア、こぼれを拾って中へ入っていった茂原がミドルシュート!わずか上に外れる。
 名古屋、中山に代え豊田。
 右からのクロス、こぼれを拾った一誠がDF二枚の間を縫ってシュート、楢崎キャッチ。茂原から左へ、服部がドリブルでタテに突破しセンタリング、GKキャッチ。次いでフィードを寿人がトラップ、DFに当たって後ろにこぼれるところ、ガウボンが拾いに行くがその前で俊介がさらって最終ラインを突破しGKと一対一、シュート、しかしオフサイドの旗が上がっていた。ボールに反応したガウボンがオフサイドの位置にいたため。名古屋、アンのフィードに杉本が走るが、服部クリアでCKに。中村のキックはDFクリア。
 名古屋、またアンから右サイドの杉本へ、服部がタックルでクリア。名古屋のスローをカットしてフィード、これに寿人が抜け出して、飛び出してきた楢崎の鼻先でループ!ボールがゴール方向に弧を描くが、ワンバウンドしたボールは右に外れた。惜しい。右サイドつないでスルーパス、駒野がPA内へ飛び出してセンタリング、ニアに寿人が飛び込むがわずかに高く、その後ろの楢崎がキャッチ。高さがあってれば決定的だったが。
 俊介が中盤でファウルをもらう。俊介はガウボン投入以後はトップ下に座り、ボールを受けては巧みにキープしてパスをさばいていた。リスタート、茂原から駒野→俊介→駒野、そして俊介にスルーパス、俊介がゴールライン際キープして競り合い、ボールがこぼれてラインを割ったのを見送る。おそらく最後に相手に当たったのを確認してCKにしようと思ったんだろう。ボールを拾い上げてコーナーに行こうとしたが、判定はゴールキックだった。俊介はむっとして審判に抗議、はしなかったが思わずガンを飛ばして注意されていた。闘志がむき出しになっていて、いい。
 クライトンがボールカットして右に開き、杉本に開く。杉本のクロス、こぼれをクライトンが拾うが、サンフがクリア。カズが左サイドをドリブルで持ち上がって服部へ、服部クロス、PA内中央でガウボンがキープするがシュートを撃てずにクリアされる。それを藤田が受けクライトンへ、クライトンが右に開いて杉本クロス、DFクリア、アンが拾って杉本→クライトンとつなぎスルーパス、右のスペースに飛び出した藤田が落として杉本がクロス!はDFがクリア。
 サンフペースが続いていたが、ここにきて名古屋がクライトンの積極的な押し上げで中盤を作るようになってきた。アンが中盤でキープして右に展開、藤田が受けて中村へ、中村から杉本へ。杉本はドリブルで中に切り込むと左足でクロス、DFがクリアの体勢に入ったとき、中央に飛び込んできた藤田がこれをバックヘッドで流した。ボールは微妙にコースを代え、クリアのポジションを取った駒野と入れ替わりに裏へ飛び出した豊田へピタリ。豊田はこれを鮮やかなダイレクトボレーでゴールに突き刺し、77分、劣勢だった名古屋が勝ち越した。ちょっと名古屋が盛り返してきた、と思ったが、そのとたんにゴール決められんでも・・・
 後半30分を回ったところでまた追いかける立場になったサンフ、ガウボンのパスを俊介がスルーパス、茂原が走るがGKキャッチ。名古屋、右サイドでクライトンが受けクロス、中央豊田が飛び込むがGK下田へのファウル。茂原から駒野へ展開しクロス、DFブロックしてCKに。右CK、俊介のキックをニアのカズがヘッドで擦らす、流れるところを一誠が拾うがDFクリア、左サイドにこぼれるところを粘ってスローイン、服部が入れて一誠がキープしファウルをもらってFK。PA左からのFK、駒野のキック!はGKキャッチ。
 ここで名古屋、中谷に代わって本田イン。
 1点リードした名古屋は完全に引いている。茂原が中央をドリブルで上がり一誠へ、一誠は果敢に中央へ切り込むが、ドリブルが大きすぎDFクリア。しかし駒野が拾ってキープするところを本田が倒してファウル、FK。駒野のキック、ファーに流れるが小村がゴールライン際で拾う、しかし疲労のせいか、コントロールを誤ってラインを割ってしまいゴールキックに。
 名古屋選手交代。この試合2ゴールに絡んだ杉本に代わって山口慶。
 茂原がドリブルで中盤を駆け上がり左へ、カズとのワンツーでさらに突破するところ倒されてFKゲット。後半43分。駒野キック――はゴール前に曲がり落ちるが誰にも触らずGKキャッチ。名古屋カウンターはクリア。
 名古屋、左FKを取り、中央へ回してクライトンのミドル、右に外れる。時間がない、名古屋はボールを回しに入った。藤田→クライトン→角田ドリブルで上がる→山口キープ、左へ振る→本田→折り返して藤田→中村→右に振って山口→大外に開く中村→戻して角田→サイドチェンジして本田→クライトン→本田→クライトンとワンツー、本田→中村→右へ回して山口キープ→戻して中村→右へはたいて藤田、藤田折り返して中央豊田へ、ここでようやくクリア。ここにきて鯱サッカーきた。そしてロスタイムへ。
 サンフは攻撃しようとするも、名古屋のボール回しになかなかボールを奪えない。名古屋は最後に右サイドで中村、クライトン、藤田、山口がポンポンボールを回して、クライトンのパスがミスってタッチラインを割ったところで試合終了。
 何とも締まらない試合だった。ブーイングも当然。優勝争いのためにはこれからは負けられないというのに、前半あまりにもひどい崩れ方をし、それが最後まで響いてしまった。名古屋は専守防衛カウンターしかやりようがなかったのに、その思うとおりの試合をさせてしまった。ベストではない相手に合わせ、さらに下を行ってどうする。前節の新潟戦快勝で気が緩んでいたのか、ありえないくらいの浮き足立ちよう。前半13分の失点などまだあわてるような時間じゃないというのに。ガウボン投入直後にガウボン俊介寿人で同点に追いつき采配ピタリ、と思ったら、相手が「このままじゃ何だしちょっと攻めようか」と出てきたとたんに失点。その後相手はもうベタ引きだったから一方的に押し込んでしまえばいいのに、ここでも逆に相手にボールを回されてしまった。何ともちぐはぐな90分。
 名古屋も、これに味をしめて次も同じようにやったらたぶん虐殺されると思うので(相手川崎だし)、今日のことであまり満足しないようにしてほしい。
 とりあえず、プロの世界に負けて得る物はない。強いて挙げるなら、負け犬根性くらいだろう。負けて強くなるチームはない。あと8節ある、やることは勝っていくことだけ。とっとと切り換えて、次、次。一週間空くから、そこでしっかり心身のゲージを満タンにしておいてほしい。こっちには値上げとかないので、気兼ねなく補充せよ。次で、いい流れをつかめるように。

9月18日 広島ビッグアーチ 晴のち雨
J1リーグ第24節・VS浦和レッドダイヤモンズ

 小村が累積警告で出場停止のため、センターバックには西河、
そしてリベロにカズが入る3-5-2で試合に臨んだサンフ、序盤は一進一退の攻防を繰り広げたが、
ラインを高く上げてコンパクトな陣形を保ち、中盤で激しいプレスをかける浦和が次第にボールキープし攻勢に立つ。
田中達也がサイドのスペースを的確に突いてリズムを作り、
そして32分、アレックスのパスに左サイド飛び出した田中達が折り返し、フリーで飛び込んだ永井が合わせて先制。
サンフは、ベットが中盤で鬼キープを見せるものの、カウンター攻撃にまで至らず。
浦和の高いラインの裏を突くパスが不正確で、なかなか決定機に持ち込めない。
しかし43分、ベットの左サイドロングスローにニアのガウボンが闘莉王と競り、
闘莉王の頭に当たってゴール前にこぼれたボールを寿人がヘッドで押し込んで同点に追いつく。
だがその直後の浦和の攻撃、中盤からのクサビを永井にはたかれ、田中達がドリブルで切り込んで折り返し、
ポンテが押し込んでゴール、すぐに勝ち越されてしまった。
サンフの選手は動きがいまいちで、空中戦ではほぼ確実に競り負け、またボールへの寄せも遅く、
コンディションに不安があるようだった。
またフィードボールに本来余らなければいけないカズが競るなど、守備の連携もやや良くなかった。

 後半、サンフは纉cに代えハンジェを投入。
カズをボランチに上げ、右にハンジェ、左にベット、そしてトップ下に茂原を配する4-4-2にして攻撃に出る。
その効果は覿面、まずは左サイドからのクロスに寿人がヘッド、これは都築がスーパーセーブで防ぐ。
しかし49分、右サイドで茂原→ガウボン→ハンジェとつなぎ、ハンジェが倒れながらもゴール前へクロス、
これにうまく裏へ抜け出した寿人が左足ダイレクトで合わせ、再び同点に追いついた。
 それからサンフが主導権を握り、
浦和は闘莉王が負傷交代、さらにアレックスのサイドを駒野・茂原・ハンジェでズタズタに切り裂かれ、危機的状況に。
浦和はたまらず、アレックスを引っ込め平川投入。
逆転も時間の問題と思われたが、ここで痛い失点。
左サイドからのクロス、ファーに流れるもハンジェが拾い、クロスかと思われたがハンジェはマイナスのパスを茂原に。
しかしこれが長谷部への絶好のカウンターパスに。長谷部はこれをカットするとそのままドリブル突破、
右へ展開するとフリーで受けた永井がクロス。これはタイミングが早すぎ、ゴール前を横切る、と思われたボール、
しかし全力で戻ってきていたカズがゴールラインに逃れようとヘッドでクリア――のつもりが、
ボールは自陣ゴール左スミへ飛び込んだ。痛恨のオウンゴール。
 さらにサンフはベットが足を負傷、ほとんど動けなくなる。急遽俊介がスタンバイ。
その間のCK崩れのクロスから坪井、田中達が次々にヘッドを放つが二つともバー、ジニーニョクリアでまたCK。
ここで俊介が交代投入されるが、セットプレイ時の交代で集中が緩んだのかポンテのCKをあっさりとネネに合わされ、
2点のビハインドを負ってしまった。
 しかし、サンフはあきらめない。左サイドスローインから右サイドに展開、受けた駒野が低い弾道のクロスを入れ、
鋭くニアに飛び出した寿人が合わせて方向を変え、ゴールに突き刺してすぐさま1点差とする。
サンフは三枚目のカード・茂木を投入、突如降り出した驟雨を突いて猛攻を仕掛ける。
中盤から積極的にミドルシュート、さらに俊介がファーを巻くような左足シュートを放つが、
GK都築がこれらをことごとくセーブ。
サンフは最後まで攻め続けたが、ゴールを奪えず試合終了。今季初の連敗を喫し、首位との差を詰めることができなかった。

 残り10節で勝点11差。
守備に不安のありまくりなガンバはともかくとして、したたかな鹿島がそうそう星を落とすことはないと思うので、
ここから優勝争いに加わるのはほぼ絶望的になった。ただ、数字上はまだ可能性がある。
それでも、同じく数字上で順位は7位となってしまったので、
これからは順位を上げていくことを目標にしていきたい。3位の浦和とはたったの勝点4差。
とりあえずは3位浮上を目指し、あとは上位2チームが走るかコケるかお立ち合い、というところ。
ここで落ちていってしまったら、これまでの苦労が水の泡。残り10試合、勝ちまくれ。
今日の敗戦で優勝への細い蜘蛛の糸は切れてしまったかもしれないが、
泥中に落下する寸前にその中から蓮華が咲き出でてサンフを受け止め、そのまま上へと伸びていく、ことも、
あるいはあるかもしれない。数字上可能性があるということは、そういうこと。
選手もサポーターも、最後の最後まで上を向いて走っていきたい。ラストスパート、どこまでいけるか。

 今日のハットトリックで通算11ゴール、得点ランキング5位、日本人では大黒に次ぐ2位に躍り出た寿人、
これからもっとゴール量産していってほしい!頼むぞ!20ゴールいけ。


 ・・・・・・ニュースだよ!の丸ごと転載。
無念すぎて、これ以上何か書けといわれても書けない。試合終了後、いたるところで拍手が起こっていたが、拍手したら何か「よく頑張った。もう休め」といっているような気がしたので、とてもできなかった。まだ終わっていない。10試合、全部勝てば勝点66。4勝4分け2敗ペースだと52。勝点55を越えれば、少なくとも賞金ゲットできるだろう。最後まで戦い抜いて上位を勝ち取り、今年、大きな目標を持って戦ったことの証しとしなければならない。

 この晩は一睡もできず、翌日の午前10時過ぎに意識が途絶え、起きたら11時30分過ぎだった。風邪をひいたのか体が重く、頭も回らなかったが、サハラカップおよびサテの練習試合を観に行った。

9月10日 万博競技場 曇
J1リーグ第23節・VSガンバ大阪

 首位ガンバとの勝点差8で迎えた大一番、10時過ぎに家を出る。夏の豊田〜J村遠征で消費していなかった青春18きっぷのラスト1日分を、有効期限最終日の今日消化。福山から普通を乗り継ぎ、相生から新快速で大阪へ。ちょっと外に出て、また大阪駅構内改装してやがる、と思いながらヨドバシカメラ行って携帯の充電器を買い(忘れてきた)、今日の宿を取って(一泊して次の日はぶらぶらして帰ることに)、それから茨木に行き、万博へのシャトルバスに乗る。家を出たときには晴れていたが、今の空は曇天。雨のほうは大丈夫だろうか。
 万博着、アウェイ側ゴール裏へ。中国、関西、関東からのサポーターたちが集まり、かなりの数になっていた。ゴール裏はほとんど紫に染まっている。この雰囲気でいけば勝てる。

サンフのメンバーは、
GK下田、DF駒野、ジニーニョ、小村、服部、MFベット、カズ、浩司、ハンジェ、FWガウボン、寿人。
リザーブは上野、西河、一誠、大木、俊介。

ガンバは、
GK藤ヶ谷、DFシジクレイ、宮本、山口、MF渡辺、遠藤、橋本、家長、FWフェルナンジーニョ、大黒、アラウージョ。
リザーブは松代、二川、森岡、児玉、松波。

 茂原がいない。何でも、かなりの疲労があるために今週はメンバー入りしなかったとのこと。中盤は大丈夫だろうか・・・
 試合開始。いきなりサンフが左サイド攻め込む。そしてCKを得ると、ハンジェのキックにガウボンが跳躍、鮮やかに頭で合わせていきなり先制!ゴール裏がどっと沸く。これはいける!それからも服部・ハンジェが効果的に絡む左サイドからの怒涛の攻撃、またも崩して服部の右足クロス、跳ね返されたボールが左にこぼれるところ、ハンジェが受けてミドルシュート!完璧にコントロールされたボールは藤ヶ谷の上を越えるとクロスバーの下ッ面を叩き、ゴールに飛び込んだ。前半14分で早くも2−0のリード、これでいける!と確信したのだが・・・
 直後、ガンバが左サイドから攻め込む。小村がカットして持ち直したところ、背後からアラウージョがタックルで倒す。ファウルだ!と思ったが、笛は鳴らない。こぼれ球を家長が拾うと、スルーパス。素早く起き上がって走り出していたアラウージョが抜け出しシュート!小村も立ち上がってこれを追いシュートブロックに入っていたのだが、ボールはその足に当たって方向が変わり、ゴールに飛び込んだ。2−1、あっという間に1点差に詰め寄られる。
 これを機にガンバが攻勢に立った。中盤や右サイドでボールを回し、サンフ守備陣が寄ってきたところで一気に左サイドに張る家長に展開、ドリブル勝負を仕掛けさせる。サンフの右サイドには広大なスペースが生まれており、直線的に仕掛けてにゅるりと切り返す、家長の変幻自在官能的ドリブルがその本領を発揮。駒野一人ではとても対応しきれない。さらにフェルナンも飛び込んでくる。右のMFはベットだが、中央寄りでボールを受けて展開する場面が多く、右サイドのフォローはあまりなかったのがそれに拍車をかけた。この形はナビスコで一誠がボロボロにされたのと全く同じパターン。あの時は茂原がサイドのフォローをしっかりとしていたのでかなり助かっていたが・・・それが何度も何度も続いたあと、またも家長がドリブルで突っかけ、しゅるっとフェイントをかけ駒野の背中、PA内に回り込む。反転して止めようとした駒野のプレイはファウル、PKとなった。これを遠藤が決め、26分、ガンバが試合を振り出しに戻した。
 それからもガンバが家長を使って崩しまくる。しかし、サンフも徐々にそれに対応、逆に相手の裏を突くカウンター攻撃を繰り出すようになった。オフサイドにはなっていたが、相手への脅威となるはず。ガンバが押し気味ながらもサンフがかなり持ち直したところで前半終了。追いつかれはしたが、まだまだ試合はわからない。2001年の金沢での戦いでも、遠藤にPKを決められながらその後逆転した。先に点を取ることだ。家長へのケアができれば・・・ベットがもっとその意識を持ってくれるか、それともハンジェと左右入れ替わるか。渡辺はとくに脅威ではないので、そこさえ抑えれば大丈夫なんだが・・・
 と思っていたら、ガンバは選手交代してきた。その渡辺に代わって二川。橋本が右に出るのか?と思ったら、二川はそのまま右サイドに入った。西野監督、ここが勝機と見てさらに攻撃的にきた。慎重居士とばかり思っていたが、やりおる。これからは、それまで無害だったガンバの右サイドもケアしないといけない。そして、その交代が見事に当たった。右サイド二川からのスルーパスに遠藤が飛び出し、中を見てゴールライン際からふわりとセンタリング。ファーにいたアラウージョが飛び込んでヘッドで叩きつけ、下田の脇をワンバウンドでかわしてゴール。51分、ガンバが逆転した。
 サンフもその直後、左サイドに飛び出した浩司がドリブル突破しセンタリング、中央寿人が飛び込む!がわずかに合わず。流れたボールをガウボンが拾うが、ゴールに結びつかず。ああ、と思ったとき、浩司が倒れているのに気づいた。あれ?相手を振り切って上げたはずなのに・・・主審の指示ですぐにメディカルと担架がやってくる。必死で浩司コール。メディカルはピッチに倒れたままの浩司を診断したが、すぐにベンチに向かって×のサインを出した。ほとんど診ていないのに×って・・・靱帯か骨折か・・・大変なことになった。浩司コールの中、浩司は担架で運ばれていった。急遽大木が投入される。
 反撃ムードに冷や水を浴びせられた格好のサンフは、さらにガンバの猛攻を受ける。後半は家長だけでなく、右サイドでボールキープしゲームを組み立てる二川により、サンフの左サイドも火だるまになった。中盤も完全に支配され、遠藤が好き勝手に飛び出してくる。アラウージョとフェルナンジーニョの二人はものすごい機動力でサンフDF陣を撹乱。大黒は中央にいるが、ブラジル人コンビは完全にこの日本代表FWを「有能な囮」としか見なしていないようで、他に出しどころがない以外は徹底的に彼を囮に使い、自分たちだけでボールを回していた。まあ、ある意味ひどく贅沢な攻撃。大黒はストレス溜まるだろうけど。そしてまたもガンバ、右サイドから崩してアラウージョがゲット。ハットトリックを達成し、2−4となった。
 どうしようもない状況になりつつある、しかし、寿人は走り続けていた。追いつけそうにないボールも全力で追う。サンフは西河を入れてスリーバックにし両サイドを上げ、さらに俊介投入。中盤を支配され攻められ続け、ボールもなかなかつなげない中で、何とかゴールをと必死の攻撃を見せる。右サイドでパスを回して折り返し、走り込んだ大木がPA外からダイレクトシュート!枠を捉えたが、GK藤ヶ谷の守備範囲内だった。駒野、服部、そして西河までがオーバーラップしてクロスを上げる。裏を取られて大ピンチもなるが、下田が落ち着いた守備でゴールを許さない。選手たちは2点ビハインドにもかかわらず最後まで戦意を失わなかったが、ゴールは奪えず。そのまま試合終了、2−4で敗れ、首位との勝点差は11に開いてしまった。
 試合後ゴール裏に挨拶に来た選手たちにはブーイングはなく、次の試合への激励の言葉が多かった。残り11節で11差。ぎりぎりのところ。次節はホームで浦和戦。すぐ上にいるチーム、必ず叩いて優勝争いに踏みとどまりたい。
 とはいえ、疲れて立てない。照明も消え始め、「閉めまーすよー」との声にも、その前にメシでも食わせてくれなきゃ立てないよ、という感じ。
 何とか立って、外に出る。千里中央に出て、そこで晩飯を食べ、御堂筋線で宿まで行き、寝・・・と思ったが、目を閉じると万博の光景が瞼の裏に浮かび上がってきて、どうにもこうにも悔しくて眠れなかった。

9月3日 広島ビッグアーチ 曇
J1リーグ第22節・VSジェフユナイテッド市原・千葉

 昼過ぎに家を出てまず給油に行く。高木のハローズが妙に人だかりしているのでよく見ると堀江貴文候補がいた。今日19時から府中市文化センターで一席ぶつらしい。堀江氏の車が出てきて、手を振られた。自分は7区なので関係ないのだが、会釈しといた。
 給油。ああ高い。それから西へ向かう。
 先週のカシマ→広島→等々力の一週間三連戦を2勝1分けの勝点7で切り抜け、今日は千葉をホームに迎える。千葉は水曜日にナビスコ杯・浦和戦を戦っており(巻のハンドゴールとファインゴールほかで3−1の勝利)、さらにその前もアウェイ新潟戦(林の燃焼系アミノ式ばり高速回転オーバーヘッドで1−1ドロー)と、日程的にはきつめ。しかしそれでも走りきりそうなのかオシムの育てた犬たち。どうなるか。
 夜に所用があるので、早めに着いたけど下の有料駐車場へ。両脚が筋肉痛なので、じわじわ歩きながらシャトルバスへ。
 ビッグアーチに上がって行く途中、山陽道の高架のフェンスに「王者へ 戦え広島」の横断幕がかかっていた。選手たちもこれを見て奮い立ってくれるだろう。
 じわじわと歩いてビッグアーチへ。開場時刻の16時をちょっと回ったころだが、列はかなりはけていた。ちょっと少ないか。まあ、今市民球場で巨人戦やってるし。ラジオで最後に聞いたときは1−5だったが、どうなっているやら。カープも投手陣がもうちょっとピリッとしてくれれば、充分Aクラスに入れるのに。あとは新井のホームランに期待。
 列に並んでちょっと待って、入場。
 売店に行くと、新メニューの牛丼があった。400円。具は牛肉と春雨。買って、食べてみる。なかなか美味しい。ちょっとあっさりめなので、もう少し具を入れて、すき焼き丼にしてもいいかなと思う。でも、これはこれで試合前に軽く食べるにはちょうどいい。
 その後、某氏と立ち話をしていると17時20分にさしかかったので、スタンドへ。
 サンフのフィールドプレイヤーは17:25ごろピッチに出てきた。しかし、千葉の選手はまだ姿を現していない。出てきたのは17:35ごろ。相当遅い。今年はいつもこうなのか、それともやはり選手たちに疲れがあるのか。サンフの選手たちの動きはよく、シュート練習でも精度はいい。そのあと、両サイドからクロスを入れるメニューの時、茂原のマイナスのセンタリングが俊介の後頭部を直撃し、二人が笑いあっていた。俊介はPA付近からチョンと中へ持ち込んですかさずループ、という形や、同じような位置から技巧を凝らしたフェイントでPAに侵入、という形を何度も繰り返していた。
 サンフの選手は引き揚げたが、千葉の控え選手はもう少し残っていた。そして両チームの選手が全員引き揚げ、両チームのスターティングイレブン発表。

サンフ:
GK下田、DF駒野、ジニーニョ、小村、服部、MF茂原、カズ、ハンジェ、大木、FWガウボン、寿人。
リザーブは上野、西河、浩司、纉c、俊介。

千葉:
GK立石、DF結城、ストヤノフ、斎藤、MF坂本、阿部、勇人、山岸、ポペスク、羽生、FW巻。
リザーブは櫛野、水本、中島、工藤、林。

 ベットは練習中の怪我でこの試合には出場せず。少々の怪我は一日で治して復帰してくる驚異の男だが、結構深刻なのか?ちょっと心配。
 “Smoke on the Water”が始まるが、なかなか選手が出てこない。サンフの選手は来ているのだが、千葉の選手が控室から出てきていない。18:00になろうとしているのに、まだ出てこない。18時ジャストキックオフなのだが。審判たちが呼びに行き、やっと出てきた。急いでスパイクのチェックを行い、ようやく両チームの選手が勢揃いして入場。18時を3分ほど回ったころ、試合開始。
 千葉のキックオフ。まずサンフ、右サイドで大木がボールカットしてクロス、は寿人と息が合わず。次いで右サイドタッチライン際でガウボンがキープしゴール前へロングスルーパス、左からハンジェが猛然と飛び込んでくるがその前に立石が飛び出してキャッチ。さらに右サイド、駒野から茂原に展開しクロス、は大テンプラ。千葉のフィード、巻が競るが小村へのファウルを取られる。手は使うなよー。サンフのプレスがよく効いている。対して千葉の選手は体が重そうな感じ。
 千葉、ポペスクから右サイド坂本に出し、坂本が切り返してクロス、はGKキャッチ。サンフ序盤は右サイド、駒野と茂原のコンビで崩していく。中盤でのボールキープもサンフがしっかりできており、両サイドへといいパスが供給されていた。
 ジニーニョから右サイドへのフィード、茂原が走るが、ゴールラインを割る。サンフが試合を支配、千葉は受身に入っている。その千葉、右サイドで佐藤勇人が粘ってCKを取る。右CK、ポペスクのキックは小村がクリア、これを受けたハンジェがドリブルで持ち上がるが千葉も体を寄せてカットする。
 右サイド茂原からカズを経由して服部へ。服部が勝負に行き、キープからカズへ戻してカズのクロス、DFに当たるもこぼれをカットした服部がシュート!左に外れる。千葉、右サイドでボールを受けた結城から坂本→ポペスク→結城→坂本→ストヤノフを経由して左の斎藤→山岸から阿部→阿部のサイドチェンジは結城の頭上、タッチラインを割る。千葉は足元でボールをつなぐだけなので、パスを回されてもさほど怖くはない。次いで千葉、阿部からポペスク、ポペスクがタテに出すが服部がヘッドでクリア、スローインに。坂本が入れ、ストヤノフが受けてクロス、ジニーニョがクリア。これをハンジェが拾って左サイドに開く寿人にフィード、寿人から前を走るガウボンへ、ガウボンが持ち上がってキープ、一対一から中へ持ち込んで寿人へ、寿人ダイレクトで落として左から大木が走り込んでさらに落とし、服部のクロス、はテンプラ。うまい具合に速攻ができただけに惜しい。
 15分経過、サンフのペース。
 千葉、阿部からポペスク、ポペスクからタテに送って坂本が持ち込んでクロス、はDFに当たってCKに。ポペスクのCKは中央ファウルでサンフボールに。ポペスクは前めのMFのはずだが、えらく深い位置にいる。右サイドバックかと思うくらいで、坂本が専ら攻撃参加していた。そういう戦術なのかと思ったが、いないと思ったら真ん中にいたりで、どういう役割なのかよくわからない。と、右から坂本のクロス、危険な弾道だったがDFクリア。巻はヘッドの一発があるから気が抜けない。
 サンフがクサビを入れ、ファウルを受けFKゲット。中央右、PAの近く。壁五枚。浩司がいれば直接だろうが、いないので普通にクロスか。と、ボールの周りに茂原とカズが立ち、壁の前に大木。お?この形はまさか・・・茂原がひょいと浮かせてカズがぽんと裏に入れ、大木が走り込む!・・・が届かず、ゴールラインを割る。ツインズ・トリックきたか。しかし最近はこの形も茂原とカズのコンビになってきている。サンフ、さらにダイレクトパスを連ねて攻め入り、カットされるもガウボンが拾って右へスルーパス。しかしそこにいた駒野はオフサイドの位置だったためスルーし、深い位置からの千葉スローインにした。いい判断。
 25分経過。試合前は蒸し暑かったが、この時間になると涼しくなってきた。いい風も吹いている。
 大木の折り返し、寿人が落として茂原のダイレクトシュート!グラウンダーのボールは左に外れたが、茂原にしてはなかなかの精度だった。次いでハンジェから寿人へボールが入り、寿人が落としたボールをガウボンが受けてキープ、右から中へ持ち込みつつマークを外しシュート!ゴール右スミ、立石横っ飛びもその指先をはじいて転がり――ポスト直撃!ゴール正面にはね返ったが、DFがクリア。くっ、惜しい!しかし右CK、DFクリアを茂原がミドルシュート!はいまいち威力がなくGKがキャッチ。でも今年初めてシュートが枠捉えたんじゃないか。
 カズから駒野へ、そしてそのままPAに走り込むカズに駒野がリターンパス、DFクリアしCKに。右CK、クリアを茂原が拾ってつなぐが千葉がクリア、スローインに。千葉のスローイン、競り合いになり千葉がしたところをカットしクロス、残っていた小村がヘッド!しかしストヤノフもしっかり競っており、GKキャッチ。
 服部のカット、ハンジェが受けて左サイドを突破しクロス、ガウボンと寿人を飛ばして、何とファーに回り込んでいた服部がヘッド!はわずかにとどかず。服部、凄い動きだ。サンフは両翼からの攻撃が機能、対する千葉はなかなかシュートにまでもっていけない。結城から山岸へのフィード、山岸走るがボールはゴールラインを割る。運動量が少なく、足元でつなぐかフィードを放って前線を走らせるだけ・・・ジェフサッカーの片鱗すら見られない。体力的に相当厳しいようだ。それを充分わきまえ、あえて守備的にプレイしているようにも思える。攻められながらもゴール前をスリーバックががっちりと固め、最後の突破を許していない。事実、サンフは決定機だったガウボンのシュート以外はまともなシュートがない。
 茂原が相手と交錯し痛むが、立ち上がった。
 30分を回る。千葉、右サイドポペスクがアーリークロス、これをゴール正面巻がピンポイントのヘッドで叩きつける!ワンバウンドしてゴール右スミを襲う、しかし下田が横っ飛びでキャッチした。マーク外すなー。
 ハンジェがボールカット、カズに渡す。駒野に展開し、茂原へ。茂原は上がってきたカズに折り返し、カズがPA内走り込む大木へスルーパス!はDFが足を出してカット。惜しい。しかしPA前だったし、シュート試みてもよかった。千葉、左サイド山岸→勇人とつないで中央に折り返し、オーバーラップしてきたストヤノフがキープして右サイドに展開しポペスクがクロス!は外れ、ゴールキックに。
 大木が右サイドへ流れながらキープして落とし、上がってきた駒野のダイレクトクロスに中央寿人がヘッド!はわずかにボールが高かったため左にそれた。千葉のスローイン、受けたところへ大木が猛然とタックルに行きフィードをクリア、またスローインにした。いいファイト。
 カズから左サイドのスペースに走り込む服部へ展開、受けた服部が切り返しから右足クロス、そこへ寿人が飛び込む!がGK立石がパンチでクリア。千葉右サイド、ポペスクから坂本に出して坂本クロス、ジニーニョクリア。今度は左サイドからクロスを上げ、クリアのこぼれを阿部がダイレクトシュート!一直線にゴールを襲った鋭いミドル、しかし下田がきっちり反応してパンチ!ゴール上へそらした。右CK、ポペスクのキックがファーに飛ぶところ巻が追いかけてヘッドで折り返そうとする、が後ろへ逸れ、タッチラインを割った。
 中盤でカズがカットされる!千葉のカウンター、巻?がドリブルで突進し左へ展開、羽生がサイドを破ってマイナスの折り返し!しかし下田が足に当て、駒野がクリアして危機を脱した。カズは奪われないという信頼感があるため、ここで取られると一気にピンチになってしまう。ここは守備陣がよくフォローした。
 左サイド、ハンジェから服部に展開しクロス、GKキャッチ。さらに左サイド、ハンジェが競ったボールのこぼれを服部がカット、服部からハンジェ→カズ→ハンジェ→カズ→駒野と右に展開しタテパスで茂原を走らせるが、ラインを割る。40分経過。
 右サイドで駒野と山岸がハイボールの競り合い、駒野がこぼれを拾ってドリブル突破、DFがカットしてバックパスしGKクリア、これを大木がカットするが、山岸が倒れたままなのを見ており、外に蹴り出した。担架が出て、山岸はいったん外へ。
 試合再開。サンフがボールをつないでカズから大木へ、大木スルーパスは千葉がカットしカウンター、ポペスクから勇人、スルーパスはサンフがクリア、服部が拾ってハンジェへ、折り返して中央大木→カズ→ジニーニョ→駒野→茂原と右へつなぎ、大木に折り返して大木がまた外に落とし、駒野が走り込んでクロス、はDFクリア。うまくつないだけど、手数がかかると千葉は守備を固めてしまう。
 ロスタイム2分、千葉はフィードを飛ばしてくるがサンフ守備陣はきっちりとクリア、サンフは寿人のヒールパスから茂原がミドルシュート!しかしDFがブロックし、タッチラインを割ったところで前半終了。

 サンフのペース。千葉のチャンスはアーリークロス、こぼれ球ミドルとカズのミスからのカウンターの三本くらいで、崩されたというものではない。サンフは中盤を支配し、ダイレクトパスで両サイドに展開しさかんに攻め立てたが、そのわりにはシュートが少なかった。ラストパスの精度というものもあるけど、やはりガウボンのようにちょっと遠目からでも積極的に狙っていかないと。ボールを支配している時の悪い癖が頭をもたげてきている。
 もっとも、千葉の運動量はまるで別のチームといえるくらい少ないので、これが体力的なものとすれば確実に途中からはガス欠を起こすだろうから、このままでいけば押し切れるだろう、とも思った。
 両チーム交代はなく、後半開始。
 カズから駒野へ。ジニーニョに戻しまた駒野へ。ここで山岸が駒野からボールを奪い素早く前へ、羽生が受けて左サイドでジニーニョと一対一。しかしジニーニョはスパッとボールを奪い取った。さすがジニ!と思ったとき、ジニーニョはすかさず前線へロングフィード!中央ガウボンが走る、結城がその前を走る、GK立石も飛び出してくる、ボールが立石と結城の間に落ちてくる・・・時、結城の後ろからガウボンが長い足をひょいと伸ばした。ボールはその左足つま先に当たると、立石の脇を抜けて転々と転がっていき・・・ゴールに転がり込んだ。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ガウボン、最後まであきらめずボールを追って執念のゲット!泥臭いゴールで後半1分、サンフ先制!
 ガウボンから服部に展開、クロスはDFに当たりCKに。左CK、ハンジェのキックはショートコーナー、服部のクロスはDFクリア。千葉が右サイドに展開、いったん戻したところへ寿人が猛然と襲いかかり、奪ってカウンター。ハンジェが受けて中央へフィード、ガウボンが走り込むがDFがギリギリのところで足を伸ばしてカット。惜しい。
 千葉、勇人から右サイドの坂本へ、クロスはDFがクリア。こぼれを千葉が拾うが、クリア時の接触プレイでサンフゴール前に巻が倒れており、上川主審がプレイを切った。担架で外に出る。
 右サイドで駒野がカット、茂原が受けてスルーパスに駒野がオーバーラップ、ボールを追って走るがストヤノフが素早くカバーリングして体を入れ、ゴールキックにする。後半立ち上がりからもサンフの運動量が上回り、チャンスを量産している。巻、ピッチに戻る。千葉、右サイドからクロス、チェックを受けながらの体勢崩れたやや精度の低いクロス、巻が何とかヘッドで合わせるも下田ががっちりキャッチ。
 茂原と大木がワンツー、クリアされるもハンジェが拾って大木に入れ、大木がシュート!しかし前にいたガウボンがブロックしてしまった。むー。
 ここで千葉、選手交代。ポペスクに代えて工藤を入れた。ポペスクは守備的っぽい(好意的に解釈すれば)動きをしていたが、これで攻撃的にしてくるだろう。
 千葉、結城から工藤に入れ、左へ振るが駒野がカット。茂原とのワンツーから大木にパス、しかし千葉もこれをカットしてカウンター、左に飛び出した羽生が折り返して中央勇人がミドルシュート、は上に外れる。
 千葉、二人目の選手交代。DF結城に代えてFW林丈統イン。ツートップにしてきた。
 4バックなのか?と思ったが、両サイドは高いまま。阿部が右のDFに下がった格好になっている。勇人と羽生のドイスボランチに工藤のトップ下という感じか。
 千葉がボールカット、カウンター。林から左サイドの山岸に展開しクロス、はゴールラインを割った。千葉が前への圧力を強めてきた。サンフ、左サイド服部がドリブルで持ち上がって大木へ入れ、大木が倒されてFKゲット。左サイドからのFK、ハンジェがキック――は主審が笛を吹いてやり直しに。上川さんは小村と斎藤にそれぞれ注意を与えた。競り合いの中でなんかあったようだ。やり直し、ハンジェのキック、ゴール前、GK立石が飛び出して競り合い、ボールは流れてゴールラインを割りゴールキックに。
 千葉がサイドチェンジ、山岸が受けて、左に流れてきた工藤にパス。工藤が切り返してクロスに巻が飛び込んでヘッド!ゴールに突き刺したが、主審はその前に巻のファウルをとってノーゴールとなった。ナビスコのこと(ハンドゴール)が響いているのか、今日のレフェリーさんは巻に対してちょっと厳しめ?助かった。
 千葉、勇人から右へ展開、服部クリア。千葉が中盤でボールを持ち始めた。サンフ、大木から服部、タテに送ってハンジェが走り、クロス。シュータリング気味にゴールへ向かうがゴール上に落ちる。ゴールキック、千葉がつないで左サイド山岸→工藤→山岸→羽生が折り返して林がヒール、受けた巻もヒールで裏に落とし、走り込んだ林がシュート!しかしDFも必死にシュートコースに飛び込み、コースを消された林のシュートは右に外れる。DF、よく飛び込んだ。
 左サイドに飛び出した羽生がキープしてクロス、クリア。右にこぼれたボールを林が拾いクロス、クリア。今度は阿部から林に送り林のクロス、クリア。セカンドボールを拾われている。まずい状況になってきた。そろそろ後半20分にさしかかる。
 ここでサンフ選手交代。大木に代え、浩司。
 千葉右サイドからのクロス、ファーの巻がヘッドで落として中央走り込んだ工藤のシュート!超決定的だったが、わずかに右に外れた。ラッキーとしか言いようがない。飛び込んでくる選手を捕まえきれなくなってきたか。
 サンフのフィード、茂原が受けてハンジェ、カズ、服部、カズとつないで左サイドに開く浩司へ展開、浩司が折り返してカズが受け、ハンジェに回してそこからパスを出すが、千葉がクリア。これを拾って浩司から右の茂原へ、タテに出して駒野が走り込みクロス、ハンジェとDFが競りボールがこぼれるが、DFがクリア。
 ハンジェからジニーニョを経由して右の茂原へ。茂原がPAへ持ち込む、中央へ、撃てるタイミング、撃て撃て撃て、撃たない、何やってんだ早く撃て!と茂原は左にパス、そこへフリーで浩司が走り込んで受けた、GKと一対一、シュート!やっ・・・上に外れ―――!それ外すかよ浩司―――!確かに茂原の引きつけが甘かったからシュートの瞬間には横合いからDFがブロックに来ていたので、それが目に入ってコントロールを狂わせたのかもしれないが・・・そこを決めるのが森崎浩司だったはずだ。某山本のところで変なことを教え込まれて以来、浩司はなかなかトップフォームを取り戻せない。浩司には、山本に言われたことは綺麗さっぱり忘れ去ってほしいんだが・・・ていうか今のは茂原が撃つところだった。ゴール正面、PAライン付近、絶好のシュートポジションだったのに。
 ハンジェがカット、ドリブルで持ち上がってクロス、ファーに流れるがガウボンが拾い、右サイドでつないで駒野のグラウンダーのクロス、クリアされる。
 千葉、阿部からクサビのパス、そこから右サイドつないで競りあい、こぼれを羽生が拾って右へ出し坂本がクロス、はラインを割る。千葉はスリーバックが高いラインを保ち、DFの阿部とストヤノフが交代で中盤に進出、ボランチ的にボールをさばく。羽生と工藤は両サイドにガンガン飛び出し、勇人も中央高い位置でゴールをうかがう。多いときには千葉のフィールドプレイヤー八人がサンフ陣内でボールを回している。選手の運動量も驚いたことにどんどん上がっていき、完全にサンフのそれを上回ってきた。千葉左サイドから山岸のクロス、DFクリアしカウンター、しかしフィードは大きすぎ、タッチラインを割る。千葉のエンドには広大なスペースが広がっているので、いいパスが出ればそれだけで決定機なのだが・・・もうその余裕もないのか。
 後半25分を回る。千葉、横パスのミスでタッチラインを割ってしまい、サンフのスローインに。千葉もきついはず、なんとかはね返したい。20分ごろは一方的に攻められていたが、ここの辺りはなんとか対処できるようになってきた。ここで対空迎撃用に西河を投入してゴール前を固めれば、千葉は攻め手を失うんじゃないか。千葉、羽生から勇人を経由して右サイドの坂本へ、折り返したところへストヤノフが上がってきてボールを受け、キープしてゴール前へパスを入れるが通らず。
 カズがガウボンにボールを入れ、ガウボンは反転するとそのままドリブルで中央突破!PAに迫るが、スリーバックが囲んでタックル、ガウボンが倒れるが笛はない。その外にはフリーで寿人がいたのだが・・・こぼれを千葉が拾ってカウンター、工藤から山岸、工藤に戻してクロス、ゴール前巻がヘッドの体勢に入るが、中央に絞っていた服部がヘッドでクリア!千葉が右サイドでキープしてクロス、DFクリア、左に飛ぶところを寿人が受け、カウンター!ドリブルで突進するがDFがつき、寿人がキープするが後ろから足が入って寿人転倒、ファウルだ、と思ったが笛はなし、一瞬スタジアム全体が止まっていたが千葉がいち早く我に返ってボールを左サイドに展開、山岸がフリーで突っ込みPA前で中央へ折り返す、中央の選手がダイレクトで裏へリターンパス、走り込んだ山岸が受けてここでDFと交錯し・・・ボールがころころと転がってゴール右スミに飛び込んだ。
 スタジアムがしーんとなった。何が起こったのかよくわからなかった。しかし、主審はセンターサークルを指し、副審はハーフウェイラインへ駆け戻っている。後半29分、千葉の同点ゴールだ。後で映像を見たら、羽生のリターンパスをDFがスライディングでクリアしたところ、浮いたボールにちょうど山岸の左脛がバチーンと当たってしまっていた。アンラッキーだが、これもガウボンの先制ゴールと同じく、その場の勢いがそうさせたのだろう。
 千葉が右サイドでカットし左へ展開、山岸が受けて切り込みミドルシュート!右に外れる。
 サンフ選手交代、ガウボンに代えて前田。
 千葉、ストヤノフのフィードから工藤のクロス、ファー林が落として正面巻が飛び込み、倒されるが、笛はない。上川さん、接触プレイに寛容だ。ていうか、やっぱ巻には厳しいんスか?次いで工藤から右サイドに飛び出した羽生に開きクロス、こぼれを拾われてクロスを立て続けに浴びるが、はね返す。千葉が完全に中盤を掌握した。同点ゴールの時間帯さえしのげば何とかなったのだが・・・千葉、左に飛び出す羽生へ展開。阿部とのワンツー、クリア。こぼれを放り込まれるが、クリア。こぼれを拾って茂原から俊介へ、俊介が持ち込んで右足シュート!しかし戻っていたDFがしっかりブロックする。こぼれをハンジェが拾い、駒野へ。茂原を経由して左サイドの浩司へ展開し浩司がダイレクトでクロス!しかしDFがクリア。手数かけすぎだ。攻めてる時はもっと拙速にいってもいいはず。立て続けに手数を出していけば相手もミスするかもしれないんだから。
 千葉、左へ展開。山岸が落として阿部がクロス!クリア、これを千葉が拾って斎藤→ストヤノフと後方でつなぎ右に開いた斎藤へ。斎藤のクロスにPA外から阿部のシュート!上に外れる。一時DFに下がっていた阿部、ここに来て中盤に戻った。2-2-4-2の超攻撃的布陣に。
 後半37分、両チームが選手交代。千葉、山岸に代えて中島イン。サンフ、ハンジェに代えて纉cイン。
 右サイドで俊介がキープし左足クロス、ファーから寿人が走り込むが、わずかに合わず。纉cがボールカットしカウンター、俊介に入れる。俊介は持ち上がるとスルーパス、左から寿人が走り込んでセンタリング、しかしその前にラインを割っていた。千葉、右サイドでボールをつなぐ。坂本→工藤そして折り返して中央で羽生が受けスルーパス、勇人が走り込むがトラップをミスしてゴールラインを割る。
 纉cから左に開いた茂原へ、持ち込んでクロスかシュートかいまいち不明確なボールをゴール前へ、GKキャッチ。千葉、工藤から巻へ、巻が右に開いて坂本が右のスペースに走り込む巻へパス、はラインを割る。千葉、中盤でつないで左サイドから羽生がクロス、中央巻がトラップしてシュート、下田キャッチ。
 サンフ、中盤のリスタートから俊介が持ち込んでファウルをもらい、FKゲット。中央左。ここでロスタイム3分の表示が出た。俊介が立ったが、浩司と代わる。浩司、何とかしろ・・・浩司キック!壁!こぼれを纉cが拾い、切り返してシュート!DFブロック!次いで服部に展開して服部がゴールライン付近からセンタリング、ファー俊介が跳ぶが届かない!千葉はボールを回してキープし、サイドからクロスを入れてくる。サンフもしっかりはね返して反撃を試みるが、千葉も突破を許さず。そのままタイムアップ、1−1のドローで試合終了となった。

 挨拶に来る選手たちを見届けてから、痛む足に鞭打って急ぎスタジアムを出る。くそう千葉、途中からのあの運動量は何だ!前半はネコかぶってたのか、犬なのに!オシムさんに催眠術でもかけられてるんじゃないだろうな。しかし本来のジェフサッカー(後半10分以降)を一年ぶりに眼前で見たけど、やはりすごい。選手が変幻自在に動いてパスを面白いように回していく、この美しさはJ随一。とはいえ、またも1点リードを守りきれなかったので当分の間はムカムカしていた。
 相当あとで鹿島が浦和に追いつかれてドロー、ガンバが勝って首位交代ということを知り、これならまだまだいけそうだ、とひとまず気を取り直した。

7月23日 広島ビッグアーチ 曇
J1リーグ第18節・VS東京ヴェルディ1969

 全34節のそこそこ長丁場も折り返し点を回り、今日から後半戦スタート。こちとら2年前に44節の長丁場を戦っているんだから、これくらい長いなんて言っとれませんわ。でも、J2とは違って、正面から向かってきてこちらを粉砕できるクラブが多いというのがなかなか厳しいところだが。
 激夏!あるいはHOT6中のサンフの成績はここまで1勝2分け2敗。小野監督の目標は勝点12だったようだが、その半分にも達していない。当時ドツボ状態の柏に1−1のドロー、柏はこれでエンジンがかかって快進撃開始。ガンバには圧倒されて試合終了直前についに決壊し1−2。ガンバはそのまま突っ走り。上昇気流に乗れない大分にはロスタイムの劇的ゴールで1−0勝利、川口ヨシカツさん加入で失点が劇的減少した快調磐田には互角の勝負で0−0スコアレスドロー。そして相変わらず出入りの激しい試合してる浦和との対戦では、埼スタというノリがすべての熱狂空間で立合いから思わず引いてしまって防戦一方、そのまま突き出されて0−2。勝てなかったチームにはすべてこの期間の成績で上をいかれてしまっている。順位も2位から6位に落ち、気を緩めるとこのままいつものように中位グループに飲み込まれる危機。今日は、何としても勝たなければならない。
 今日の相手は緑。7月に入って7失点の試合が2回、6失点の試合が1回。さらに前半3−1でリードしながら後半追いつかれてドローというやりきれない試合もあり、まさに地獄絵図のような死のロードが続いている。年初の天皇杯覇者、ゼロックススーパーカップ覇者の面影は全く消えうせていた。というわけでいいボーナスステージになる!と思っていたが、週明けにオジー解雇、ノブリン監督代行就任のニュースが。

サンフ対策キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 サンフはノブリンに勝ったことがない。2003年のJ2では川崎に2分け2敗、昨年2ndステージでは清水に日本平で0−3と叩き潰されている。しっかりと守りを固め、ワシントンと平本でカウンターを仕掛けてくるだろう。ちょっといやな展開だ。でも、崩壊した守備はすぐに立て直せるものではないし、疲労もピークの六連戦のラスト。先制点を取れれば、何とかなるだろう。 
 16時30分過ぎに五日市ICへ到着。今日は広島の夏の風物詩のひとつ・宇品の花火大会があり(帰ってからニュースで見たが、本当に壮観だった)、ちょっと人出は少ないかも、と思っていたが、さすがにビッグアーチ前の駐車場はすでに埋まっている。有料駐車場に停め、一息ついてから車を降り、シャトルバスに乗ってビッグアーチへ。
 空は曇っているが、非常に蒸し暑い。こちらでは雨が降らなかったが、広島市内では豪雨が直撃し、夏の高校野球・広島県大会準々決勝の第四試合、瀬戸内VS三次が降雨ノーゲームになっていた。広島商工会がこの試合で和牛を食わせる!と聞いていたが、さすがにこの時間だともう食い尽くされてしまったようで、見当たらない。
 入場し、メインスタンド側売り場のほうへと行ってみたがやっぱりないので、肉巻き買ってもどってくると、「FOMAでデート」が始まっていた。また盛田か!夏は暑いから水を摂るのが大事!風呂も水だ!と力説している。次はメグさん。なぜか「サンフで猿に似た選手は」という話になり、「ご想像におまかせします」と逃げていた。確かに特定不可n(ry
 芝の状況は、思ったより改善されてはいなかった。砂地だったところがわずかに緑づいているというところで、あまりきれいではない。前(磐田戦)の時のほうがまだマシな感じがした。
 今日は「激夏!」最終日にして初の週末ホームゲームということで、バックスタンドに「激夏」の人文字を作るイベントが。リハーサルを行ったが、まだまだ人が少ないので石橋さんが移動参加呼びかけ。
 選手たちが出てくる。急いで肉巻きを口に突っ込み、水で流し込んでコールに参加。携帯サイトなどですでに発表されている今日のメンバーは以下の通り。

サンフ:
GK下田、DF駒野、ジニーニョ、小村、服部、MF茂原、カズ、ハンジェ、ベット、FWガウボン、寿人。
リザーブ・・・上野、西河、浩司、大木、俊介。

緑:
GK高木、DF米山、戸川、イ・ガンジン、MF山田、戸田、小林慶行、相馬、小林大悟、FWワシントン、平本。
リザーブ・・・水原、林、平野、玉乃、森本。

 ヴェルディも、メンバーだけ見ていればそうそう負けそうなチームには見えないのだが・・・流れを失ったらどんな強いチームでもすぐには流れを引き戻せないということか。あの鞠も、久保が行く前は「ヒィィィィJ2に落ちるゥゥゥゥ!塩を盛れェェェェ! △」状態だったし。上村は今日はベンチ入りせず。ベテランゆえコンディションを考慮したか、それともサンフの攻撃スピードに裏を取られることをノブリンが危惧したのか。
 ゴール裏は、ここは絶対に勝たなければならない試合ということで気合の入ったコールを送る。疲労もピークの選手たちを力づけなければ。対する緑サポの数はかなり少ない。最近の成績のこともあるんだろうけど、それでもここまで来ている彼らは筋金入り、「今日の勝利をオジーに捧げよう」の白い横断幕をゴール裏フェンスに張り、選手たちの奮起を促していた。
 さっき買ったサンフレッチェウォーターをがぶがぶ飲んでいたら少なくなってきたので、もう一本買いに行く。相変わらず蒸し暑い。空は一面曇って薄暗く、すでに照明が入っている。周囲の山々も灰色の雲に包まれていた。
 両チームのスターティングメンバー発表の後、甲冑をまとった武者たちが出てきて選手入場路の両側に立ち、毛利の家紋の入った幟を掲げる。そしてオーロラビジョンでカウントダウンが行われ、バックスタンドB3の人々が「激夏」の人文字をさっと作る。うまくできてそうな感じ。と、法螺貝が吹き鳴らされ、選手たちが入場してきた。この趣向は03年9月23日の新潟戦以来。気合が入る。
 試合開始。立ち上がりから激しい攻め合いとなり、緑も立て続けに決定的シュートを放つ。しかしサンフもガウボンのポストから左サイド飛び出したハンジェがフリーで受け、ゴール前に絶妙クロス。寿人が走り込み、これはGKがキャッチしたものの、完全に崩した。そして8分、今度は寿人のポストから左サイドに展開、再びハンジェが飛び出してボールを受け、ゴール前にグラウンダーのクロス。再び寿人が飛び込んでゴール前混戦となり、左にこぼれたところを緑DFがクリア、しようとしたが、そのインサイドキックはころころとゴールマウスに転がっていき、ネットを揺らした。

オウンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

得点者は寿人と発表されたが、オーロラビジョンのリプレイでは、ハンジェのクロスをニア寿人がヒールで反らし、中央ガウボン飛び込むところDFが何とか足を出しクリアしたが、こぼれたボールをDF(イ)がゴールへとバックパスしていた。よってパーフェクトにオウン。後で訂正されるだろう。立て直しを期す緑にとってはダメージ大な失点。
 直後、緑の左CKがファーに流れるところを平本がフリーでヘッド!しかし右に外れる。ラッキー。緑のシュートは全般的に淡白で、外してもそれほど悔しそうな素振りが見えなかった。
 緑はDFラインからのビルドアップがうまくいかず、平本やワシントンがかなり下がってこないとボールをつなげない。二人が絡めば左サイドの相馬に展開しての突破を見せてくるが、ゴール前をしっかり押さえているので決定機はそうそう与えない。特にジニーニョはワシントンを完璧に抑えている。センターバックの二人はちょっと気合入りすぎなのか、クロスボールに重なる場面があったが、それは個人の責任感が強いゆえ。お見合いするよりはいい。サンフとしては、相手に持たせといてプレスをかけ、ミスしたところを奪ってカウンター、で実に楽ちんな攻撃ができた。この日の中盤はダイヤモンド形で、右に茂原、左にハンジェ。駒野と茂原のコンビはやはり絶妙で、カズと連携して実に小気味よくボールを動かしてゆく。左サイドではハンジェの出来が出色で、動き回ってボールに絡み、的確なパスを出していく。また服部やベットともいい関係を築いていた。右茂原・左ハンジェでいいじゃないかな。
 20分、右CKゲット。ハンジェが向かう。駒野から代わったのか。キック!に誰かがヘディングシュート!GKセーブ、ゴールがこぼれて選手が入り乱れ―――ゴールネットが揺れた。

またキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

寿人が走って飛び出してくる。寿人キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 リプレイでは、ハンジェのCKをベットがヘッド、GKセーブをファーガウボンがシュート、これがGKセーブかポストかではね返ったところを寿人が押し込んだものだった。
 勢いに乗ったサンフ、さらにカウンターから服部のミドル、服部のクロスに寿人、と立て続けにチャンスを作る。そして30分、右サイドでショートパスをつなぐ中、駒野がいきなり速いクロスをトップに当てた。寿人がトラップ、ボールが浮くが、いきなりのスピードアップにあわてた緑DFは二人が競りに行ってしまい、ぶつかってボールがゴール方向にこぼれる。寿人はこれを拾って持ち込み、飛び出してきたGKをかわすと、ボールコントロールしてからスライディングでゴールに流し込んだ。

寿人2点目キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

現在の記録上ではハットトリックだが、1点目は訂正される可能性大だから、ハットを確実にするためにはもう1点必要だ!
 それからもサンフが攻める。左サイドの攻撃が機能するようになったのが大きい。右サイド遠目からのFKゲット。ゴール前にクロスか、と思ったらガウボンがやってきてセットした。直接いくのか?助走から、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!ボールは低いところからグーンと伸びてホップしていき――左に外れ!しかしそのシュートの迫力に場内どよめく。
 そして前半終了。ややノーガードの打ち合いに近いが、サンフのほうが有効なコンビネーションで的確にダウンを奪っている、というところ。このままいけば、もっと点を取って勝てそうだ。
 後半、緑は小林慶行に代え平野イン。
 寿人の1点目がオウンゴールに訂正された。寿人もう一点必要。ベットが中盤上がり目で相手からボールを奪取、ドリブルで持ち上がる。自分でも撃てるタイミングだったが、左に飛び出した寿人へスルーパス!寿人フリーで受ける、左足シュート!しかしボールは左に外れてしまった。浮かせてニアを狙ったつもりがミスったのか。
 緑は左サイドに相馬・平野の二人を立て、ここから突破口を開こうとする。相馬がフリーでボールを受けクロス、中央飛び込んだ平本がヘッド!上に外れるも決定的な場面。サンフは後半になってちょっと攻撃が雑になった。一発で裏を取ろうというのか、無理にダイレクトで放つ不正確なフィードが多くなってくる。PA前でボールを受けたワシントンがドリブルで割って入ってシュート!しかし下田が叩き落とす。
 サンフはベットに代え大木イン、そのままトップ下へ。そしてガウボンに代え浩司イン、大木がトップへ。
 入ってきた浩司、右サイドでボールを受けると持ち込み、茂原とのコンビでサイドを突破すると最後は茂原が折り返しニアにハンジェが飛び込む、これはGKがセーブしDFクリアするも、右サイドでこぼれを拾った駒野がクロス、そしてゴール正面寿人がジャンプ一番ヘッド!はわずかに上!惜しかった。緑も前に出てきて両サイドを突くようになる。サンフは押されてくるとゴール前を守るためにサイドバックが真ん中に絞ってくる。なのでサイドががら空きになってしまい、さらに押し込まれてしまうというのが悪循環パターンだが、これに陥りかけていた。だが、後半30分を回ってくると緑も体力が尽き、動きが落ちてきたために押し返す。そして中盤カットから茂原がスルーパス!大木が抜け出し独走、GK飛び出してくる、大木シュートはGKに当たる!それは決めろ!
 後半40分を回ったところで茂原に代え西河イン。3-5-2となった。西河は今季初出場。今後のことも考え、ここで出しておくのはいいことだ。俊介はもう出まくっているし。
 ロスタイムに途中出場の森本がPA内に切り込みシュート、下田のセーブがもう一度森本に当たるがゴールラインを割る。で、試合終了。前半にリードを奪ってきっちり逃げ切り。後半にとどめのゴールがあればなおよかったが、まずは理想的な展開で勝利、勝点3を加えて「激夏!」を締めくくり、幸先いい後半戦のスタートにした。
 そして対ノブリン初勝利。といっても、あのひどいチーム状態ではいかにノブリンといえども一週間ではいかんともしがたい。でも中断中に守備を整えれば、ワシントン・平本という武器があるので何とかなるだろう、と思った。
 こちらのほうでも結構なゴールの花火が上がった。ヒーローインタビューは寿人。その前にバックスタンドからゴール裏に挨拶に来る選手たちを迎える。大きな拍手とサンフレッチェ・コール。そして今日が誕生日のジニーニョにプレゼントが手渡された。おめでとう!いつも素晴らしいけど、ワシントンを完封した今日の守備はとりわけ極上だった。そして寿人インタビューを聞く・・・があまり場内へ聞こえてこない。ボリューム小さいぞ。帰ってからニュースでしっかり聞こう。
 寿人にマン・オブ・ザ・マッチの目録が渡され、それから寿人がバックスタンドのほうへ走ってくる。ゴール裏ではすでに「ヒ・サ・ト!」の大合唱。サンフではやっぱりまだ浩司が決めた時の盛り上がりが一番大きい、と思うが、寿人はもうそれにも劣らぬ熱狂を自分たちに与えてくれている。これからもよろしくお願いする!
 さて、次は30日のヴィオラ・ダービー、そして北海道キャンプを経てJ再開後の初戦は鹿島戦!アウェイだが、そんなに苦手なアウェイではない。絶対に勝ち、鹿の首か角に縄をかけるのだ。
 坂を下りた交差点のところのジョリーパスタで食べてから帰る。途中小谷SAでサタデースポーツ見て、おおっ前田MVPか!とか、黒田映んなかったぞコラ!とか、ツーリオ元気だなあとか、ファビーニョスゲーとか、ボーズ本山キレキレじゃんとか思う。そして家へ。