むらさきぐま日記2003.ver.2


1勝1分。


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6月7日 広島スタジアム 曇のち晴
VSアビスパ福岡

 山形戦、湘南戦と立て続けにスコアレスドロー。アウェイの山形はともかくホームで湘南に無得点とはなにごとだ。福岡戦で変な試合やりやがったら許さんよ、とか思いつつも5日にサカつく3を恙無く購入。でもやる暇なく6日深夜にやっとクラブ作成開始。ファンタジーサッカーと同じ「フライシュッツ広島」にしよう。フラッグはこれで、ユニはこれで、えーとえーと、気づくといつの間にか朝。寝てもーた。続きをやっつけてやっとクラブ立ち上げ。監督はルター、スカウトは星野、徳山と外人の人。メインスポンサーは「バネのばつぐん」。胸のロゴは「ば つ ぐ ん」だぁ!メンバーは小池さんがいるセット。有能プレイスキッカーがいるのはいいことだ。最初の補強リストからGK新田・DF平塚・MFモルドク、FW根岸を獲得し、平塚を主将に任命。
GK1中之島、DF2塚本、5小島、4平塚、3小池、MF17佐野、8諸岡、19小嶋、6モルドク、FW9福山、10根岸。4−4−2DVで行け!キャンプで創敬大に2−0、プレシーズンに草津に1−1、大宮に2−1、鳥栖に1−0、鹿島に0−4。根岸が5試合3ゴールとエースっぷりを発揮。10番をあげた甲斐があった。しかし柳沢に決められたのにはムカドタマーな感じだった。ところで今回、まだ雑誌も攻略本も関連サイトも見てないんですがこんな感じでええんでっしゃろか。
 とかしているうちに10時を回っていた。家のことをちょっくら片付け、11時30分に家を出る。
 空は曇り気味。現在のサンフの調子と同じといったところか。しかし、今日は晴らしてみせるぞ。

曇りの空も晴れ始め、
穏やかな喜びが現れ出ずる・・・
(第2幕第3場)


ジョージ・フリデリック・ヘンデルのオラトリオ《アタリア》を聴きつつ山陽道を走る。

何という聖なる畏れがわが胸を揺り動かすことか!
ああ!これはまさに聖なる力だ!
誰が主の力を止め得ようか?
彼は来る、彼は来る、そしてわが胸を燃え上がらせる!
(第3幕第1場)


13時20分ごろ広スタ到着。山陽高校前のさいはて駐車場はまだ空いていたが、自分の3台前くらいで塞がってしまい、常世の一歩手前、海辺の観音マリーナ駐車場へ。この時間でやっと山陽高校前が埋まるってことは、今日は5000人くらいだろーか。バスを待って、スタジアムへ。
 オブリさんたちはゴール裏メインスタンド側に固まっていた。フェンス上に座って足をぶらぶらさせている。それはマナーに反する行為です。警官隊出動!今週末にとうかさんがあるわけだが、そこで例年現れる暴徒鎮圧の任に当たる広島県警の精鋭たちのうち、約20人が本日ここへ来ています。理由は書かなくてもみなさんにはお解りと思います。なので何があっても安心ー。同じくとうかさんに関連して、今日は「ゆかた祭り」として浴衣もしくは甚平で来た人には、サンフの誇るイケメンルーキーコンビ・キムタツ&大久保と写真撮影などさまざまな特典が!ということで、浴衣姿の若い女性が多かった。浴衣はいいやね。萌えるこれぞ日本って感じで。通常は「ゆかたでユタカ祭り」になるのだが、当の高橋泰はコンディションが上がらずベンチ入りできず。間の悪いヤツめ。
 そのスタメンは、
GK下田、DF駒野、リカルド、上村、服部、MFサンパイオ、リ・ハンジェ、カズ、FW大木、マルセロ、浩司。前節と同じだ。
リザーブはGK林、DF八田、MF桑原、高木、FW梅田。茂木はU−20のツーロン遠征に行ってしまったので、いない。
 対する福岡は、
GK水谷、DF飛鳥、セルジオ筑前、千代たん、宮本、MF篠田、米田、宮崎、宮原、FW林、ベンチーにょ。
リザーブには川島がいる。最近は、かつてサンフでトムソン監督がやってたようにFW起用されてるようだ。今日も電柱として途中出場あり?いい加減目覚めろ。そういえば宮崎光平は前節ハットトリック。この前の対戦直前にも2ゴール決めてたし、サンフ戦の前に調子が上がるようだな。でも、当のウチとやる時にはどうかにゃー。
 息つく間もなくキックオフ。あーなんか飲み物買っときゃよかったー。
 福岡は前節5−2と快勝したせいか、前からプレスをかけ、攻め合いを仕掛けてきた。が、それはサンフにとって願ってもないことだった。少しでもスペースを与えたらサンフがどのようなサッカーをするのか・・・それが立ち上がりから鮮やかに展開された。サイドを崩して服部がドリブルでPA侵入しファーストシュート!ハム太、やる気だ。そしてそのハム太が浩司とのワンツーからサイド突破し、宮崎を引きずりつつドリブルで福岡守備陣を深く抉ってセンタリング!ニアで大木が潰れ、中央でマルセロの後ろをすり抜けたボールをファーにいたサンパイオが左足で叩き込む!前半7分、久々の前半ゴールで幸先よく先制!
 それからはサンフの独壇場。中盤のサンパイオ、ハンジェ、カズのトリオが自在に動いてボールを走らせ、サイドやスリートップを自在に動かす。特にハンジェの出来が素晴らしく、ぎゅんぎゅん広範囲に動き回ってボールを受け、次々にボールを散らし、時にはサイドチェンジで大胆にゲームを動かす。もちろんプレスも精力的にかけ、守備も忘れてはいない。そしてそのハンジェが、右からの崩しから駒野>マルセロと繋いで受けたボールを一気にPA内へドリブルで運ぶ!完全に抜け出し、シュート!というところで立石飛鳥がどーんとやってハンジェを倒してしまった。あまりにもあからさま。主審の上川はんは当然のようにペナルティスポットを指差し、飛鳥くんにイエロー提示。得点機会阻止でレッドでもいい場面だったが、下位チームにゃあ甘いのか上川。このPK、マルセロがGKの逆を衝いて右スミに蹴り込み2−0。楽勝ムードが漂った。
 最近なかった展開に気が緩んだかここでペースダウンしてしまったサンフ、福岡の右からの崩しから宮崎がドリブルで中へ持ち込み、切り返した所で上村のタックルに足を引っ掛けられて倒れ、ホイッスル。PAやや外、やや右側のポジションからのFKを得た。蹴るのはベンチーにょ。さっきは大きく外してしまっていたが今度はどうか。今回も壁の枚数は少ない。大丈夫か・・・ベンチーニョ、キック!ボールは壁の右を巻いて曲がり落ち、下田のセーブも及ばずゴール右スミに飛び込んだ。2−1!壁少ないっちゅーねん!しかし光平、やりよったな。
 その失点の原因となってしまった上村、直後に不安なプレイを連発してヒヤヒヤさせたが、周囲がうまくカバーしてなんとか凌ぐ。とはいっても基本的にボールを支配しているので、危険は感じない。服部のクロスからファーのマルセロが抜け出し、胸トラップで落として、シュート!決定的だったがボールは左へ外れた。それは決めろー!右からのクロスから大木がヘッド!GK正面!がー、そこ以外なら入ってた!そのうち前半終了。
 先週と今週のハーフタイムプレゼントには目玉商品として便座があったが、当たらず。ちぇっ。
 後半開始。サンフは浩司に代えて高木投入。足の怪我がまだ完治してないのか・・・と、福岡は猛然と前へ出てきた。ボールを持ったらフィードフィードフィード!走れ走れ走れ!ラグビーみたいな突貫攻撃。こんなんボール回してかわしておもむろにカウンター、でいいと思うがサンフはなぜかあたふたしてパスを急いでミスって反撃食らう、というのを延々と繰り返す。なーにーやってんだー。それでもシュートは放つ。ハンジェのロングシュート!GKの上を越えて落ちたボールは惜しくもバー直撃!そして何度かめの福岡の反撃、宮崎がドリブルで一気に右サイドを駆け上がって裏を取ろうとするところリカルドが斜め後ろからのタックルでイエロー!PAすぐ外でのFK。かなり右なので、ベンチーニョも直接は狙えないところ。しかし近いので合わせ易い。ちょいやばい。何とか防げ!キック!壁!やった!しかし上川さんペナルティスポット指差す!PK!壁がハンドか!そんなの不可抗力だろーが!しかしPK。ベンチーニョ、スタンバイ。こんなの決められてたまるか・・・下田・・・頼む!でも・・・なんか・・・何とかなりそうな気がする。沸き起こる下田コール!ホイッスル!ベンチーニョがゆっくりと助走をとり、キック!ボールはグラウンダーで右スミへ一直線―――

キャッチ!!

神キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
完璧な反応を見せた下田がそのシュートを両手でブロック、こぼれかけたボールをしっかりと押さえて立ち上がり、何事もなかったかのように悠然と走りながら辺りを睥睨し、フィード!スタジアム激震!このとき、下田はまさしく現人神だった。そしてこの瞬間、ゲームの帰趨は決した。
 サンフは大木に代え梅田投入。梅田は前線で精力的に動き、確実なキープとポストを見せて攻撃を構築する。高木がヒールで落としたボールを梅田、振り向きざまダイレクトシュート!は上へ外れた。梅田は徐々にコンディションを上げてきた。元気も復帰してきたし、負けてはいられないぞ。高木はちょっと有効な動きが少なかったようだ。守備はよくやってはいたが。サンフ、左サイドから軽快なダイレクトパスを繋いでカズがキープし、高木とのワンツーでさらに高い位置へ上がって行く。そして右に開いたマルセロへパス!マルセロはワントラップすると、そのまま右足一閃!マーカーの股の間を抜けたボールはGKの反応よりも疾く芝の上を駆け、ゴール左スミに突き刺さった。マルセロ、来日初のPKじゃないゴール!やっとこ決めてくれたかい。これから頼むよーん。カズは、ハンジェとサンパイオがガンガン上がっていくせいか自重気味だったが、相手のチャージなどどこ吹く風と余裕のキープを見せながらボールを繋ぐ姿にはため息が出た。あとは鳥栖戦みたいなドリブル見せたり、そこからスルーパスとか放ったりしてくれたらもう言うことはない。
 福岡は川島をFWで投入するスクランブル布陣を敷いたが、すでに力尽きていた選手たちは有効なボールを前線に送ることができず。サンフはサンパイオのヘッドやマルセロのシュートなどでペースを許さず、そのまま押し切って3−1、私としては今季初の2点差以上つけての勝利試合となった。めでたい。 
 試合後、梅田がゴール裏までやってきてフェンス際の面々とハイタッチ!私もタッチ!大きな手だった。関取としてもいけるんじゃあないかなあ、とか思った。これからもがんばれー。そしてブラジル・トリオにコール。最後にヒーローインタビューの下田。吉田安孝さん(注:元サンフ。現在某ローカル局スポーツ番組サカー担当。彼がゴール裏で脱いで応援するとゴールが生まれると評判)が大しゃもじを下田に渡して掲げるように促す。下田はそれを掲げて見せると、そのまま持って帰ってしまった。安孝さんはあわてて返してもらおうと声をかけるが、聞こえないようだ。で、ゴール裏のみんなで「しゃもじ!しゃもじ!」とコールしたが、下田はさらに気づかずに引っ込んでいった。神セーブの後にこのボケかますところがいかにも下田崇らしい。これからもお頼み申し上げます。南無南無(パンパン)。
 冷静に分析すると穴は多いが、まあ3点入ったし何といっても下田のグレートスーパーな神域のセービングも見られたし、もうお腹一杯っすよ。宮崎はこれからもウチ以外の上位叩きに活躍してほしい。
幸せになって帰る。

5月31日 広島ビッグアーチ 雨
VS湘南ベルマーレ

 午前中に何かと面倒な用事があって、10時から強行されたサテライト練習試合は観れず。沢田さんと元気が復帰!でめでたい。
 この日は時期ハズレの台風4号襲来日。私が生まれてこの方こんな時期に台風来た事ないと思いますが。湘者は鬱ゲージが最大に達した時、台風を呼び寄せますか?「ウェザー・リポート」のスタンド使いでもいますか。「女司祭(ラ・パーペッサ)」の人でもいますか。お願いですから晴れの日に試合しましょう。時折激しい雨の叩きつける山陽道を走って、試合開始1時間前にビッグアーチ着。まだ広域公園前の駐車場に停められた。うーん今日はどれくらい来るかな・・・5000人来れば御の字か?雨は小降りだが、止む気配はない。 
 スタンドに上がると、これがけっこう人がいる。ゴール裏B6はいつもどおりヴィオラに染まっているし、バックスタンド自由席も傘でほぼ埋まりかけている。雨ということで、メインスタンドの屋根の下に人が固まっている。うむー、今年は「覚悟完了」な強者が多いッ!売店周辺では、雨を避ける人々が群れを成していた。それに加わり軽く食べて、スタンドへと。
 この日のスタメンは、
GK下田、DF駒野、リカルド、上村、服部、MFハンジェ、サンパイオ、カズ、FW浩司、マルセロ、大木。
リザーブはGK林、DF八田、MF高木、FW茂木、梅田。
浩司はMF登録だったが、もちろんFWの一角だ。
 対する湘南は、サミア解任で4バックに・・・と思ったが実際は3バックみたいだ。
GK小林、DF梅山、チャカ、照井、井原、MF吉野、中里、熊タン、グンチョル、FW高田、坂本。
湘南の守備の要チャカ、復帰。時崎が出場停止だが、はたしてどうか。中里はツーロンで小野監督に使ってもらったことがあるから、やる気まんまんだろうか?
 試合前からスタンドのテンションは高い。ピッチ状況も最悪、というほどではない。さあ、勝ちに行くぞ!
 ・・・・と、思っていたわけだが。
 パス回しすぎ!特にバックライン付近で!そこでショートパス繋いでる隙に相手はとっくに守備陣形整えてるっつーの!
トップ下のカズにFWの浩司まで戻ってきてるし!そこでダイレクトで回したって攻撃時には前線に人がいないから攻められないよ!
 さらにサンパイオはプレイが遅いし大きな展開ができないし最終ラインでミスするし・・・ハンジェは運動量を活かしてボールに絡み、積極的なサイドチェンジやチャレンジパスを繰り出していてよい。が、この二人の組み合わせはちょっとバランスが悪いと思った。サテライトのハンジェ&高木のセンターは、ともに動き回ってフォローし合い、トップチームの3倍のスピードの攻撃を繰り出していたのだが。精度はちょっとあれだけど。それはともかく、動かないサンパイオに動きまくるハンジェのコンビは、センターを時として空けてしまう。ので、カズや浩司が戻ってきてしまうのか。ボールを奪って、よし速攻!という時に、後方に7〜8人残っていることがザラ。なんでそんなにディフェンシブな位置に人がいるんだ。そこでいくら華麗なパス回ししたって永久に点は入らない!ボールを入れても、残っている大木とマルセロはすでにマークを受けていて、しかも彼らはポストはそれほどうまくないし圧倒的なテクニックはないしスピードもないので、ほぼ何もできない。二人とも動きで勝負するタイプだが、スペースもなく周りに誰もいないから、それを活かすこともできない。かくてボールは圧倒的にキープしているものの、まったくシュートが撃てないというわけのわからん展開に。まあ慣れてるけどー、それにしても甲府や大宮ならともかく湘南すよ?GKのキックはどんどん左にそれてラインを割り、スローインのボールをトラップミスしてライン割ったりファウルスローしたり、3本以上パスがつながったら拍手出そうな連携だし、チャカさんずっと怒りっぱなしだし、ゴール前に三人飛び込める展開ならいくらでもゲットできそうなんですが。勝負どころのパスはことごとく失敗、浩司にボールがぜんぜん合わない。
 両サイドはやる気まんまんだが、パスが来ない。開幕当初はサイドを使おうとする意識が高かったと思うけど、今は中央でチンタラ回してるから有効なボールが出てこない。それでも左サイドの服部は連携などで何とかしていたが、駒野はそのフォローがあんまりなくリカルドの長いパスに必死こいて走ってセンタリング、ばっかり。それでも正確に上げるところはさすがなのだけど。
 前半後半通して同じようなペース。湘南が疲れてきた後半はあわや、というシーンも作り出したが、マルセロがPA内で抜け出したところ井原に引き倒されてもホイッスルなし、というように判定にも恵まれず、決定機を作れない。クロスボールはチャカさんが鬼神のような形相ではね返しまくる。そして怒りまくる。今日のMOM決定。あーそうそう審判そろってレベル低すぎ!主審はマルセロへのファウルをことごとくスルー、そして副審、完全にゴールラインを割ったボールをスローイン判定てあーた。オフサイド判定も曖昧だし、あーもーサンフにも湘南にも審判にも全部イライラするー!!この雨の中、屋根のほとんどないビッグアーチに駆けつけた6002人!!もの方々のためにいい試合をしようって気はないのか!
 雨はどんどん激しくなり、試合も動かないまま。サンフはサンパイオに代えて高木、大木に代わって梅田を投入、二人ともまずまずの動きを見せた。高木はドリブル突破でFKをゲットしたり、梅田もポストプレイやタテへの突破など持ち味を見せていた。そして最後の切り札、モギモギ、カームヒアー!!・・・・しかし小野監督動かず。なぜですか。湘南は完全にドロー狙いに入り、そのまま試合終了。大ブーイング。至極当然。
 試合後林と茂木、クールダウンのダッシュ。茂木に「ツーロン頑張れよー!」の声が飛ぶ。茂木はそれにいちいち笑顔で応える。いい人だ。ていうか耳いいですね。
 後半になったらPA近くでの鮮やかなダイレクトパス(5〜6本連続)がつながるようになったけど、そんなもんそうそう繋がるわけない。もっと少ない手数でゴールに迫らにゃいかんだろう。ただでさえ守りに入られてるのに。カズトップ下、という布陣がまったく意味なし。なんていうか、絶対的優勢なことが逆に消極性に繋がっているような気がする。これだけ支配してるんだから変なミスできないなーよーし安全に行っちゃえバックパース、っていう。ボールを支配していれば勝てるわけではない。シュートを撃たなければ永久に勝てない。主審はあれだったけど、シュート6本で勝つ、というのは虫が良すぎる。20本は撃ってしかるべき試合だった。一対一は勝負せい!!故・黒澤明御大は言っておられた、
「悪魔のように細心に、天使のように大胆に」
とッ!!今のおまえらは悪魔!!天使さが足りんのだァァァ!!
悪の道に染まる前に改心せい。
 帰り、いい加減濡れているので暖房かけつつ高速を走っていると眠くなったので高坂PAでひとやすみしようと思って横になったら、気づくと真っ暗20時20分。熟睡しちゃった。急いで家に帰ると、アン・ジョンファンの決勝ゴールキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!悔しい反面いい気分。なぜか。聞かずともわかるはず。ジーコはよやめい。あんさんのサカーじゃあ、世界の列強にはチンチンに翻弄されてジ・エンドよ。アジア予選も難しいかも。日本人は「お約束」とか「キーワード」を重んじる性質、個人の自由に任せるってことはできないっすよ、ほぼ永久に。今のサンフは逆にお約束に縛られすぎて何もできないわけだが。
『ORANGE』でも読んで出直してこい。わっちも来週出直してくる。
  

5月17日 広島ビッグアーチ 晴
VSサガン鳥栖

 「死神13」のスタンド攻撃を受けたかのような悪夢を見、消耗しきった状態で目を覚ます。今週も忙しく、さらに体調も崩してたから、その疲れがどっと出たものか。内容は秘密。ていうか忘れた。今度からはスタンドを出した状態で寝なければ。とりあえずシャワーを浴びて目を覚まさせる。最近こんなんばっかだな。にしても私の夢は毎日毎日フルカラー超リアルなので、24時間起きているも同然。何もせず横たわっている時が一番落ち着く。
 朝食を食べ、一息ついて、二息ついて、ゆっくりして、家を出る。
燃え盛るあの炎、この俺を焼き尽くすような、
奴め、炎を消さぬか、
さもなくばおまえの血で消させてみせるぞ。
 疲れているので、景気付けにジュゼッペ・ヴェルディの歌劇《イル・トロヴァトーレ》を聴きつつ行く。
(戦いだ、戦いだ!準備はできた、
あなたと共に戦い、共に死のう!)
哀れな母上、すぐに参りますぞ、助けることができねば共に死にましょう!
戦いだ、戦いだ!
 トマス・シッパーズ指揮ローマ歌劇場管弦楽団&合唱団盤。マンリーコを歌うフランコ・コレッリの声の伸びは堪らん!「助けることができねば共に死にましょう」というのはこちらも同じだ。マンリーコは結局敗れてとっ捕まって処刑されてアズチェーナが「おまえは自分の弟を殺したのだ、復讐を果たしましたぞおお母上!」だったけど、サンフはそうはいくかー。
 さてちょっと早めにビッグアーチに着いたので、一眠り。やや重い体を引きずって、坂を上って行く。
 補助グラウンドではU−10のサッカー大会が行われていた。ボールにワラワラと群がって激しく奪い合うさまは見ていて微笑ましい。そちらをしばらく見ていると入場口の行列があらかたはけたので、それからスタンドへ。
 週明けの天気予報では「週末は雨」ということだったが、雨は水・木曜日で降り尽くしてしまったらしく、この日はもー快晴。緑色に輝くピッチでは、ここでもジュニアの試合が行われていた。中にはテクニックに物を言わせて延々とボールキープするヤツもいて面白い。先週の前座試合・広島女子U−15VSU−18のゲーム、どんなものだったか観てみたかったけど・・・またやりませんか?
 事前情報ではユースの高萩洋次郎(高荻タカオギじゃなくて高萩タカハギ。まだ間違っている人いるぞ!)が右サイドバックで先発出場とのこと。i-modeで確認。あ、スタメンに入ってる。がんばれ。つーか大久保とか佐田とか何やってんだ。主審は長谷さん。どんなヤツだっけ。昨日の練習では、高萩は中間テスト直前に加え緊急招集のためコンディションが悪く、プレイに冴えがなかったとのこと。だ、大丈夫かな・・・ハギーたんってば代表合宿やクラブでの合宿やトップやサテライトへの出場でただでさえ出席日数が少ないのに、テストの成績まで悪かったら進級できないよ!どうしてくれる大久保に佐田に西嶋!!てめーら給料もらってんだからキリキリ働けー!
 ではスタメンをば。

広島:
GK下田、DF高萩、リカルド、上村、服部、MFカズ、サンパイオ、浩司、FW高橋、マルセロ、大木。
リザーブは林、八田、桑原、ハンジェ、茂木。
鳥栖:
GK藤川、DF鈴木、宮川、カブレリーゾ、中村、MF川崎、矢部、佐藤、大友、FWジェフェルソン、鳴尾。
リザーブはシュナ潤、三好、森、ジー子、壊し屋。
ノリヲはどうしたんだ千疋!(バンバン)
井手口もいねーや。どうしたんだやっぱここでも信頼なくしちゃったのか!
 試合前のアップ、高萩が実にいいシュートをゴールに突き刺していた。J最年少ゴールあるかなー。さて試合開始だ。
 まずは高橋シュート!いい立ち上がりだ。さらに軽快なパス回しからFWへとボールがつながる。シュートにはいけなかったが、この調子なら今日はいけそうだ。川崎戦の敗戦は払拭されそう・・・と、サンパイオに横パスが出る。サンパイオはヒールで自分の反対側へボールを回そうとするが、そこへ佐藤の素早いチェック。奪われる!佐藤はそのままドリブルで持ち上がる、そして左オープンスペースへ走る鳴尾へパス!その時リカルドはラインを上げていたが、上村が下がってしまっていた。そのまま裏へ抜け出した鳴尾はたちまち下田と一対一、飛び出す下田の脇を抜いてゴールに突き刺す!下田の手前でちょとバウンドしてなければセーブできたのにいいいい!サンパイオがボールを奪われるという予想外の事態が引き起こした一瞬のエアポケットで前半3分0−1!
 で、鳥栖は守りに入った。自陣に全員が引いて守る。ゴール前には恥も外聞もなく人の壁を形成してサンフのスリートップを防ぎとめる。これが本場イタリア仕込みのカテナチオですかっ、サガントスさん!!サンフはボールを完全支配、さらに中盤では森崎兄弟&サンパイオのパスワークで完全に崩しているのだが、ゴール前にきっちりと鍵がかけられているのでなかなかPAに入れない。えーいそんな時はミドルだ!でもパスを回す。そして中央のパス回しからカズがPA侵入、ここで倒れる!ちっ、もー少しだったのに。と、ここでカズにイエロー!
なにーなんで今のがシミュレーションだー!普通の競り合いで倒れただけだろーが!
貴様がイエローだ長谷!!

 左サイドの服部がたびたびサイドを切り裂きクロスを上げるが、もう少しのところで合わない。合っても、ワントラップの間に鳥栖の密集方陣隊形に寄せられて撃てない。右サイドからも攻めたいが、高萩はいまいち上がっていけない。さっき自分のサイドが抜かれたから、自重してしまっているのか。えーいもっとミドル撃てー!シュート少ないぞ何やってんの!高萩右サイドキープ>浩司に戻す>大木に入れる>カズに落とす>カズ、中央持ち込んで左足シュート!はDFに当たってCKに。もー少しなんだけど・・・先制されてなきゃこれで完全に1点ものなんだが・・・
 上村、バックパスのボールを保持したままもたつき、ジェフェルソンに奪われる!んぎゃー!しかし下田の飛び出しで事なきを得る。こらーしっかりやれー!
 そんなこんなで、攻め倒したもののゴールのない前半が終了した。えーいサンパイオがミスの後あんだけ頑張ってんだから他の奴らも死に物狂いで動かんか!
 えーと・・・京都稲城凄いことになってるな。福岡逆転されよったか。我慢が足らん!水戸完封勝利。ついてこい。
 後半開始。ほどなく、八田投入。高橋アウト。あれ、今日はいい動きしてたけど。で、スリーバックに・・・じゃない!リカルドが右サイドに開き、高萩がボランチに移り、浩司がFW、カズがトップ下へ!カズトップ下キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!ツーロン式に近づいた。これでさらに高い位置でキープできるようになったサンフがいっそう押し込む。さらに、センターに移って比較的フリーで動き回れるようになった高萩が自在に動き、パスを回し始める。カズ>高萩>カズと繋いで右を上がるリカルドへ開き、その後ろから高萩がウェーブで追い越す、リカルド高萩へパス、高萩は細かなフェイントからDFを抜ききらない態勢のまま左足でクロス!これがゴール前浩司にピタリ!胸で落として、右足シュート!わずかに外れるーーー!
 やや膠着状態に入りかけたとき、ビッグプレイが飛び出した。中盤フリーでボールを受けた高萩、チェックがないのを確認するとちょんとボールを蹴り出しミドルシュート!ミドルというよりロングレンジだったかな、とにかく放たれたシュートはすさまじい勢いでドライブ、ゴールマウス左上隅を捉える、GK藤川ジャンプ、セーブ!というより触っただけだったがボールはかろうじて軌道を変え、そのままの勢いでバーの上を越えていった。惜しい!!しかしこのシュートでサンフには勢いが、鳥栖には「ミドルも撃ってくる!」という警戒が生まれた。何しろこちらには森崎兄弟というミドルレンジから決められるシューターがいる、ゴール前を固めるだけでは守れない。さらに守備に奔走していることで鳥栖の足が止まりかけてきた。このまま攻めればいける!
 浩司がドリブルでPA侵入、DFをフェイントでかわし、タックルをかわし、浮いたボールをジャンピングボレーシュート!サカつくでいう「光りプレイ」ものだったが、このシュートにGK藤川が「光り返し」ーーーッ!スーパーセーブではじき返した。うぬうやるぜ藤川。くっそーノリヲやシュナ潤だったら決まってたのにッ!
 ところで藤川孝幸とは関係あるんですか?
 大木に代わって茂木投入。
 服部が浩司とのコンビでサイドを崩し、クロス!はDFカット。今のは浮かせたほうがよかったよ。再び服部と浩司のコンビ、スルーパスに服部が飛び出し折り返す、カズがボールを受け、右に出る、と見せ掛け一気にタテに切り込んだ。PA侵入、DF中村寄せる、かわそうとボールを押し出す、そこへ中村がぶつかる!カズ転倒!
 これは絶対PKだろ!!主審を見る。主審はゴール方向に走りながらペナルティスポットを指差した、PKだ!!当たり前だ今のを取らんかったら八つ裂きにしてタマちゃんに食わせるっつうの(後で見たら結構微妙だったが)今季初のPKだ。誰が蹴る?カズ?と、背番号10がボールの前に立った。おお、マルセロ蹴る!頼むよ!マルセロコール!助走を取って・・・・キック!ゴール左スミに突き刺さる、ついに同点に追いついた!藤川も素晴らしい読みで跳んでいたが、あのコースに強く蹴られたボールにはノーチャンス。これでもらった!
 ゴールと同時に高萩に代わってハンジェ投入。かき回せ!鳥栖はDF三好投入、勝点1を守りに来た。しかしサンフのパス回しはもはや鳥栖の対応能力を超えていた。マルセロから浩司、浩司シュート!ゴール右スミを襲う、しかし藤川が倒れこみながらまたしてもファインセーブ!鳥栖は「壊し屋」服部投入。こんなヤクザを試合に出すなっつーの。
 バックラインから上村が持ち上がって浩司に入れる。後ろからのチャージ、しかし浩司は中央のカズにはたく、浩司はそのまま倒されるがアドバンテージで笛はなし。カズはダイレクトでマルセロに入れる、マルセロは前を向くとちょんとチップキック気味にスルーパス!これに左外から茂木が走り込んで完全に裏を取りワントラップ、DF、GKの寄せにも動じず冷静にゴール右サイドネット内側にボールを送り込んで逆転キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 もー鮮やかな崩しでした。ゴール前にきっちり走りこんでいた右サイドバックのリカルドにも拍手。で、あとは鳥栖の攻撃をきっちり封じ込んで2−1勝利!敗戦の後、先制されたゲームをきっちりひっくり返した。でも、なんかこれが「お約束の展開」になってきてる。いい加減楽勝してくれー。疲れるー。
 試合後、クワさん一人でクールダウン。今度は頑張ってね。1ゴール1アシストのマルセロはヒーローインタビューの後、バックスタンドからサポーターたちと握手しながら戻っていった。
 げ、川者、湘者を虐殺・・・目覚めたか?
 バス待ちのところでは、珍しく上村が出てきてサインに応じていた。でも去年負傷リハビリ中には結構応じてたな。そのあと、リカルドとサンパイオが来る。わー1メートル目前に世界のセザール・サンパイオがー!在広ブラジル人のみなさんも狂喜乱舞!しまったマジック持ってきとくんだったよー!
 マルセロも加わり、バス待ちはちょっとしたお祭り騒ぎになった。
 帰りの山陽道は故障車(某大手引越し業者)のために大渋滞したが、ちょっと居眠りしてふらついたが、無事に帰還。
でも、スパサカまでは体力がもたなかった。