むらさきぐま日記2002.ユース編


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*Jユースカップ・グループリーグ日程:

9月15日(日・祝) ○1−0 VS大分トリニータ 14:00 吉田サッカー公園
10月6日(日) ○2−0 VSアビスパ福岡 14:00 雁の巣
10月20日(日) ○3−0 VSサガン鳥栖 14:00 吉田サッカー公園
10月27日(日) ○2−0 VS大分トリニータ 14:00 別府
11月4日(月・振休) ○7−1 VSサガン鳥栖 14:00 鳥栖
11月17日(日) ○4−0 VSアビスパ福岡 14:00 吉田サッカー公園



 

12月28日 長居陸上競技場 晴
Jユースカップ・決勝
サンフレッチェ広島FCユース VS ガンバ大阪ユース

 世間様じゃあ仕事納めのところがほとんどだろうが、私はまだまだ終わらない。でもこの日は外せない。さいたまではトップチームが京都と、長居ではユースがガンバとの対戦。こんにゃろーJFA融通利かせて広島・京都を長居、市原・鹿島をさいたまに変更しやがれよ!まったく、一度決めたことは何があっても変更しないお役所仕事だなだから高校選手権岡山県大会決勝でも「誤審でも主審の判定は絶対すから覆りませんし再試合とかもないですよ」とか言っちゃって優勝したチームのFWが耐え切れずに自主退部とかしちゃったじゃんか。そんなに裁定に融通利かせられないなら、判定にビデオ導入するほうがあんたらにはお似合いちゃう?あーん?
 と、愚痴はこれまでとして、私は長居へと向かった。大多数の人はトップの応援に向かうだろうし、それが当然なのだが、ユースを応援する者もいなくてはならんだろう。何といっても決勝戦なんだから。それに、相手がほぼ地元のガンバ。あっちはかなり来るはずだし・・・
 朝にちょっとサイト更新して福山駅に向かい、ひかりで新大阪へ、そこから地下鉄御堂筋線で長居へ。てってっと走って入場し、スタンドに出てきたところでスターティングメンバーが発表された。
広島: 9木村 10馬屋原
>12田村
G大阪: 11片山 9三木
>18江口
20西山
>8吉村
7田坂 8桜井 10寺田
>17河内
15松岡
>13野村
6沖本 13前田和
>22高萩
6長谷川
24高柳
>14三浦
3中野 4寄井 11大野
>19前田俊
5高橋 4丹羽 3山本
>12牧
2西村
1松岡 1木村
 サンフは不動のスタメン。ガンバは、準決勝で左MF家長が報復行為で一発レッド退場のため、決勝は出場停止。しかしFC東京戦でも活躍していた松岡を右に置き、中央には準決勝にも出場した怪我上がりの寺田。左には桜井・・・・充分強い。サンフはなんとか序盤を無失点で切り抜けセットプレイかなにかででも先取点を取れれば・・・でもガンバ、準決勝では家長退場のあとに逆転勝ちっていう離れ業。どないしますのん。10人でも強いって、もうベッカム、やのうて別格の強さ、ちゅうところでんな。でも試合前からこんな弱気ではいけないぞ。勝つんだ勝つんだ・・・
 えーとみなさんは・・・え、3人しか!みんなさいたま行っちゃった!?太鼓もないよう。対するガンバはそこそこの人数。思ったほど来ていない。で、拡声器でコールしている。それはどうか。松下電器からの支給か?右翼みたいだぞ。さてスタンドには吉田から来られた方々も加わった。磐田サポーターの方も加わり、人数ではガンバにも負けなくなる。そしてピッチでアップしていた選手たちも引っ込み、もう一度スタメンがアナウンスされ、審判団とともに選手たちが出てきた。サンフレッチェ・コール!すると、すでに陣取っていたジェフサポーターからもサンフレッチェコール!ありがとう!森山監督がスタンドそばまで来てこちらに挨拶。さあキックオフだ。でも何でホーム側のこっちがアウェイユニで、アウェイ側のガンバがホームユニなんだよ。
 ファーストシュートはガンバ。桜井の左FKからファーで片山がヘッドで合わせたが、右に外れる。さらに桜井が左サイドで二人を引き付けてから、オーバーラップの高橋にパス!高橋センタリングに、ゴール正面三木がヘッドで合わせる!!決定的だったが、運良く左に外れた。しかしこの「高くて早くて強くて巧い」超強力ツートップは、長身選手の少ないサンフにとっては脅威過ぎる。ガンバは長谷川を起点にして三人の攻撃的MFが自在に動き、流れるようなコンビネーションでゴールに迫る。サンフは連戦と遠征の疲れか、プレスにもやや迫力がない。ガンバ、左に展開。桜井がボールを持った。桜井、対面の大野との間合いを計るとさっと中へ向けドリブルを開始した。追いすがる大野を振り切り、左足でシュート!ボールはゴール右サイドネットに突き刺さり、9分、早くもガンバが先制してしまった。
 太鼓がないのを見かねたのか、市原サポーターの方が太鼓を1台持って来られた。拡声器に負けないように、ぜひ使ってくださいとのこと。ありがとうございます!!naokiさんが担いで叩き始める。サンフ反撃、左サイドに展開、木村がボールキープから一気にドリブルで切れ込み折り返す、馬屋原がトラップ、持ち込みシュート!!バー直撃!!だーーーーーーーーー惜しーーーーーーー!!ガンバ、沖本の横パスをカット!松岡から寺田へパス、寺田が滑るようなドリブルからマークを外しシュート!!これはGK松岡正面。さらに右からスローイン。三木が受け、フィジカルを活かしてキープ、外へはたく。ガンバの松岡が受け、タテへ抜けると見せかけ一気に中へ切れ込み、そのまま左足一閃!ボールはニアを襲う、しかしGK松岡の手が届いた・・・・が、ボールは松岡の脇をすり抜けゴールに転がり込んだ。早くも追加点!あああああ何てこった!!さらにガンバが攻める、右から西村>松岡>寺田とつないで寺田が持ち込み片山へ入れ、片山がポストで落として三木シュート!!GKキャッチ。この一連のボール回しはプレスのかけようがないスピード。サンフは西山のシュート!DFに当たる。さらに左サイドから沖本を経由し右の田坂に展開、田坂はDF二人を引き連れタテに突破、センタリング!しかしDFクリア。ガンバ、中盤底の長谷川から左に開いた寺田にスルーパス!寺田、するするっとドリブルで切り込んでくる、左からカバーに来た一誠がクリア!ガンバはラインを高く保つライン4と守備もきっちり行う4人のハーフがサンフの攻撃をサンドイッチにして潰し、素早いパス回しから一気にゴール前に迫る。ホントにプレスをかける暇さえない。松岡・寺田・桜井が目まぐるしくポジションを変えながらダイレクトでさばいていく。そして守備が乱れたところにズバッとツートップへのクサビ!一旦押し込まれたらなすすべがない。サンフのクリアをガンバ右サイドバック西村がロングシュート!GK松岡横っ飛びでキャッチ!ここから展開し、馬屋原にボールが入る、馬屋原はキープして反転、ループシュート!GK木村の頭上を越える、しかし木村は後ろ向きに跳躍すると片手ではたいてゴールライン外へクリア!相変わらず落ち着いてるじゃねーか。沖本のCK、ゴール前に鋭く落ちてくるものの、GK木村が競り合いを制してキャッチ。ガンバ反撃、中央に入ってきた桜井がキープ、そして左に開いた寺田に開く、寺田はワントラップすると簡単にクロスをふわっと入れる、そんな単純な攻撃・・・と思ったときボールはファーの片山へピタリ。胸でワントラップした片山、背負ったサンフDFを全く問題にせず強引に反転、豪快に左足を振り抜く!!ゴール、ガンバ3−0!!うわああああだめだ、寄井以外のDFじゃ片山や三木にとても対抗できない!前半で3点ビハインドは・・・・これは・・・
 サンフのFK、沖本のキックは壁にあたりはね返る、これをガンバが拾って速攻!桜井にボールが入り、桜井クロス!三木が俊足を飛ばして飛び込む、がGK松岡がパンチ、大野がクリアで事なきを得る。カウンターも鋭いんだからもうなんといおうか。サンフはカズと沖本がボールを散らしてはいるのだが、その先がガンバディフェンスの網に引っかかってしまう。リードしていることで、ガンバはもはやリスクを犯して攻めては来ない。余計攻めにくくなってしまっていた。サンフ、沖本から西山へ開き、西山のクロスに馬屋原が飛び込む!が届かず、DF丹羽と交錯してイエローを受けてしまう。その丹羽は一旦外へ出されたものの、すぐに立ち上がってリスタート前にピッチに戻ってくる。が、これはもちろんルール違反。丹羽にイエローカードが出され、またピッチ外に出される。リスタート後、丹羽は主審の許可を得てやっとピッチに復帰した。サンフ、右に開いた木村龍朗にパス!木村、ドリブルで切り込んでシュート!!上に外れるも、シュートを積極的に撃っていくしかない。ガンバ、右から松岡がドリブルで持ち込み、タテに抜けてセンタリング!ゴール前をグラウンダーで横断、三木が走り込むがわずかに届かずボールは流れる。
 中盤のせめぎ合いの中、西山がタックルを受け負傷、44分、吉村と交代する。早速右の龍朗>中央沖本>左吉村と展開し、吉村が一気にドリブルでサイドを切り裂きクロスを上げたが、ラインを割ってしまう。そしてホイッスル、前半を終わって0−3。
 後半開始、サンフは馬屋原に代わりFW12田村。攻撃あるのみ!
 CKゲット。沖本キック!三木がクリア。もう一度CK、沖本!寄井ヘッド!DFに当たる、押し込め!しかしGK木村がパンチでクリア。龍朗がドリブルで切り込み、DFともつれてPA内倒れる!しかし笛はなし!ファウルじゃないんか!?右サイドで競り合い、ボールが出る!田村が抜け出しシュート!GKキャッチ!惜しい!ガンバも反撃、右サイドから切り込みCKをゲットする。桜井のキック!高く舞い上がったボールが曲がり落ちてくる、GK松岡がパンチに行く、がかぶってしまった!!ファーでフリーの片山がやすやすとヘッドで合わせ、ガンバ4点目!片山はそのままコーナーポストに走り、コーナーフラッグを片手で持って目の前のサポーターたちに向かってポーズ。このお調子者め!!
 ここでサンフ、大野に代わって前田俊介投入。一誠が右サイドバックに回り吉村が左サイドバックに下がり、俊介がトップ下に入って前線に田坂・田村・木村の三人が並ぶ。4−3−3となった。失点覚悟の攻撃的布陣に。しかしペースは取り戻せない。ガンバがとにかくボールを回す。ツートップは少々パスがぶれてもボールキープして展開してしまう。呆れるほかないパスワークが続く。だがサンフも中盤の鋭い出足からボールを奪って速攻に転じてきた。沖本が鬼神のような動きでボールを奪い、展開し、またドリブルでゴールに迫る。CKゲット、沖本蹴る!ファー寄井に合わない!ゴールキック。森山ゴリ監督、「前から前から!」とピッチサイドに立ちっぱなしで檄を飛ばす。しかし攻撃するガンバ、左サイドに開いてクロス!ガンバの選手が飛び込む、しかし松岡が飛び出し競り合ってパンチ!しかしやや小さく、ボールの落下点には桜井。ワントラップしてがら空きのゴールに確実に蹴り込み、5点目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!裏を突かれてしまった。
 攻めるサンフ、龍朗が左に開き、中を上がってきた吉村へパス!吉村持ち込んでシュート!CKに。
 ここでサンフはカズ>高萩。
 沖本、キック!ボールはファーの寄井へ、しかしガンバディフェンスが二枚でマークしジャンプすらさせてもらえない。
 ガンバ、三木に代わってFW18江口。
 ガンバ、松岡から右に流れてきた寺田へパス、寺田はタテに切り込み折り返し、江口が受けてシュート!GKキャッチ。反撃、左から龍朗が強引にひとりで切り込む!がDF西村が止める。さらに右から田坂が切り込みクロス!ファーの田村に合わない。ガンバ、FKゲット。桜井がチョンと蹴り上げ、長谷川がぽんと蹴って壁を越し、そこに飛び込ませるトリックプレイもGK松岡がキャッチ。龍朗、中央突破!倒されてFK!ゴール正面、沖本決めろ!キック!・・・しかし落ちない、大きく上へ外す!
 ここでガンバ、寺田に代わってMF17河内イン。
 サンフ、左サイドでスローイン。入れて、田村>吉村とつなぎ吉村クロス、ファー田坂がジャンピングボレー!も右に外れる。1点を取れ!
 ガンバ、松岡に代わりDF13野村、サンフ、一誠に代わりDF14三浦、ガンバ、山本に代わりDF12牧。
 サンフは最後の力を振り絞り、中盤の鋭い出足からインターセプト、一気の速攻でゴールを陥れようとするが、人数の揃っているガンバDF陣をどうしても突破できない。田坂、田村、龍朗、俊介、そして沖本が前線に殺到するが・・・・・・最後までガンバのゴールネットは揺れず、ホイッスル。サンフレッチェ広島FCユース今季最後の試合は、0−5の大差での敗戦となった。
 前線でサンフの選手たちがばったりと倒れる。ガンバの選手たちはしばし喜びを爆発させていたが、その中からDF丹羽が歩いてきて、倒れているサンフの選手に声をかけ立たせた。でも一人立てない。主将の沖本だ。泣いている。チームメイトたちが声をかけて主将を立たせ、両チームが整列。礼。場内から拍手。すぐに表彰式が行われる。敗れたとはいえ、Jユースカップ準優勝、これは立派な成績。最上の結果ではないけれど、それに準ずる戦果なのだ、胸を張っていい!最後に選手たちがスタンドのほうへやってきた。精一杯のサンフレッチェコールをかける。お疲れ様!3年は、卒業しても新しいチームでレギュラー取れるようにがんばれ!1・2年は、この屈辱を胸に、タイトルめざして練習だ!
 太鼓を貸してくれたり、またサンフレッチェコールもしてくれた市原サポーターへ「J・E・F」コールをすると、もういちどサンフレッチェ・コールが返ってきた。ありがとうございました!太鼓を返しに行く。その時に、市原さんにお世話になったときのために、と福山駅で買っておいたにしき堂のもみじ饅頭詰め合わせ(餅入りとか抹茶とかチーズ入りとかりんご入りとかいろいろあるシロモノ。今年3月に柏遠征したときに青田さんへのお土産にしたところ大変好評だったのだ)も差し上げる。次の試合はもとより市原を応援するつもりだったが、もっと気合を入れて応援するぞ。
 市原VS鹿島、市原ゴール裏で応援したものの、ヨンス兄も犬柴さんもハニーもゴールネットを揺らすことができず。力及ばず風の子エウレルの2ゴールで鹿島が勝利。なんて面白くない結果なんだ。柳沢の最高にいやらしくエロいフリーランニングと、わざと外してんのかと思ってしまうほどの決定力のなさは堪能したが。和多田が見たかった・・・主審も、「市原が勝ったら集客や視聴率に関わる、絶対に鹿島に勝たせるように」という圧力がかかっていたか?と勘繰ってしまうような判定の数々。これも世の中か。
 このたび新しくできたというなんばのタワーレコードに行ってみる。タワーらしくセットものが安いが、食指が動くようなものは少なかった。やっぱここらへんだと京都河原町三条の十字屋がイチバンだな。ヘレヴェッヘの新譜、シューベルトのミサ曲変イ長調(5番)&メンデルスゾーンの詩篇42のカップリングは見た瞬間買ったけど。それから地下で飯を食べて、御堂筋線で新大阪へ。構内の書店で『ピルグリム・イェーガー』第2巻を買う。広島行きのひかりに乗り、荷物を上に載せるときに前の座席の人が目に入ったが、何だ同人誌を読んでいるじゃあないか。冬コミ帰りみたいですよロヨラさん。ていうか、何でこういう人たちはみんなああいう「いかにも」な外見なんでしょうね?
 で、『ピルグリム・イェーガー』読みながら帰ったわけですが、ヨアヒムさんもロヨラさんも、「信仰宣言(クレド)」を間違えてます!!
ヨアヒムさん、「アポストーカム」でなくて「アポストリカム」です。ロヨラさん、「ペッカトンルム」「モルトゥオム」「ヴェントゥイ」ではなくて「ペッカトールム」「モルトゥオールム」「ヴェントゥリ」です。まあ二人ともうろ覚えなんでしょうけど。あと、裏表紙の信仰宣言はむっちゃくちゃです!単語の間違い、フレーズ抜けだらけ。1巻のグローリアはまあ許容範囲内ですが、こりゃあちょっと修正せにゃあならんでしょう。ひょっとしてわざと間違えていて、それらの部分が何かの暗号になっているとかの仕掛けでもあるの?とか勘繰っちゃいます。
 まあ面白いからいいや。ローマ略奪まであと6年。どういう風に話が進んでゆくのか楽しみ。
 さあ、来年はどんなチームになるのやら。森山監督、頑張って下さいね!


12月23日 長居第二陸上競技場 晴のち曇
Jユースカップ決勝トーナメント・準々決勝
サンフレッチェ広島FCユース VS 京都パープルサンガユース
ガンバ大阪ユース VS FC東京U−18

 前日、トップチームは松山で横浜えふまりを撃破、天皇杯準々決勝進出を決めた。ユースも続け!相手はディフェンディングチャンピオン・京都ユース。すごく難しいゲームになりそうだが、負けるなよ。
 5時30分起床。早く目が覚めすぎた。でももう一回寝ちゃうと100パーセント寝過ごす。ちょっと寒気がする。風邪引いたかなあ。前日と同じように熱いシャワーをザーザー浴びてなんとか温まり、飯を食べて車で福山駅へ。ヴァーグナーの《ローエングリン》の第3幕・ドイツ軍集結の場面の音楽と、第1幕の白鳥の騎士登場の場面、そしてラストの部分を聴きつつ福山に入り、駅前の駐車場に車を停める。ヴァーグナーは人間的には全くのクズだが、それは彼の力の容量のほとんどが音楽的才能に回されたからだろうな、とつくづく思う。
 さて駅に入って時刻表を見ると、レールスター発車まで4分。あわわ乗ります乗ります。エスカレーターを駆け上り、ドアが閉まる寸前に飛び込む。座席に座って昨日アップできなかったえふまり戦の文面をつらつら考えていると、いつの間にかグーと寝てしまっていた。起きると既に新神戸を過ぎ、終点の新大阪の寸前。あらあら荒馬宗介。新大阪に着き、降りようとすると、サンフのマフラーを巻き、フラッグを携えた方がいらっしゃった。
 一旦郵便局へ行ってお金を下ろし、地下鉄で長居へ。10時ちょっと前に到着。naokiさんたちがすでに来られていた。さっきの方もいらっしゃる。挨拶して、雑談しながら開場を待つ。10時になると、さっそく中へ入り、ホーム側に陣取って横断幕をセット。と、その下から京都ユースの面々が出てきてボール回しを始めた。???あれ、組み合わせ表じゃサンフがホーム側では?確かめに行ったところ、間違いないとのこと。控え室がどっちもこっち側だから、らしい。ほどなく森山ゴリ監督やサンフユースの面々が下から出てきた。京都ユースに服部公太そっくりの髪型の選手がいる。アウェイ側のトラックでは京都のGKたちがアップを行っている。吉田でのサテライト戦で登場、広島者を騒然とさせた容貌・体型・挙動全てが魁偉の怪獣GK・横井基貴が!彼のプレイに大期待だ。
 両チームのスターティングメンバーが発表される。 
広島: 9木村 10馬屋原
>19前田俊
京都: 11森本
>22松田
10桜井
>9田淵
20西山
>8吉村
7田坂
>22高萩
6桑野 8六車
6沖本 13前田和 5東 15永田 17坂口
>7吉田
24高柳 3中野 4寄井 11大野 4六井
>23鳥本
2山領 3大竹口
1松岡 1横井
 サンフはベストメンバー。京都はどうなのかわからないが、まあ強いには変わるまい。トップ昇格決定のMF、「むぐ」こと六車拓也には要注意だ。サンフは、横河戦では立ち上がりが相当悪かったようなので、京都にそこを突かれるとまずい。総合力では京都が上だろうから、少ないチャンスをきっちりと決めていきたいが。
 サンフサイドにはご家族の方など加わり、結構な人数が集まった。スタンドには、今年半ばまでサンフユース監督、それからアビスパ福岡監督を経て現在は福岡強化部担当の中村重和さん、また昨年卒OBの守生(関学)、宮本(大商大)の姿も。京都サイドはと見ればあんまりいない。おかしいな、昨年の決勝にはかなり来てたし、今年のサテライトにもドラム持った人が一人来てたし、誰も来ないはずは・・・こっちもコールするのためらわれるじゃんか。みんな昨日鴨池行って(天皇杯・京都VS福岡。京都がVゴール勝利)、疲れてんのか。と思っていたら、試合開始20分ほど前になるとやってきた。まあほとんど地元だしな。のぼりが3本立つ。景気がいいね。でもドラムやフラッグはないようだった。でもこっちも心おきなくコールできるというもの。
 さて、ピッチではアップも終わり、いよいよ審判団とともに両チームの選手が出てきた。さあ、キックオフだ。
 「S・A・N、F・R・E、C・C・E、サンフレ!」のコールとともにサンフの選手たちが飛び出す。京都サポーターも手拍子とコールを始めた。
 まずはサンフ、木村と西山のパス交換から右の田坂に展開、切り込んで西山にパス、西山切り込もうとするが京都DF陣に奪われる。まずは一進一退の攻防、しかし素晴らしい京都の守備陣がサンフの攻撃を寸断、速攻に転じてくる。ボールを奪われた西山が取り返そうとバックチャージ、イエローをもらう。京都はスリーバックががっちりとゴール前を固め、ボランチの永田が鋭い読みでインターセプトしまくり、六車が中盤を仕切る。サイドに展開されクロスを浴びるが、寄井・中野が何とかはね返す。六車が長身を活かして強引にドリブルで進撃!つえー!沖本が止めに行くが、ファウルになってしまい、イエローカード。もう二人めかよ!さらにそのFKをはね返し右サイドから速攻に転ずるも、京都DF六井がタイミングのよい飛び出しからカット。もつれたところボールを失った大野がタックルに行くも、これがモロに六井に入ってしまった。六井倒れたまま動けない。ホイッスルが吹かれて主審の廣嶋さんが駆けてくる。うわー、まさかレッドか!?幸いにしてイエロー。しかしチーム3枚目だ。ゴリ監督、「あせるなー!!」と声を飛ばす。
 それにしても、京都、強い!!山領・永田・六車のセンターラインがビシッとチームを支えている。守備時の帰陣も素早く、あっという間に守備を固められサンフはなすすべがない。個人技で打開しようとしてもすぐに複数人で囲まれてどうにもならなくなる。そういう状況だからか、サンフのパスも精度を欠く。それを永田にことごとくカットされ速攻を食らってしまう。昨日と同じ展開だ。シュートがまだ無い。GK横井はやることがなく、ノッシノッシとPA内を闊歩する。重量感たっぷり。ゴールキック時の挙動も思い切りGK離れ。こっちでは、
「猪みたいやな」
「いや怪獣」
そして「ゴジラのテーマ」まで口ずさまれる。したのは私だが。しかし横井も、ここでこんなこと言われてるとは夢にも思うまい。
 どうにも押されて手の出なかったサンフだが、中盤でボールカット、大野が田坂にパスを出す。ドリブルで持ち上がった田坂、ルックアップ。中央に木村、ファーに馬屋原がいる。クロスだ!しかしその時、馬屋原が足を滑らせ前のめりにこける。長居第2の芝は変色しほとんどダメになっているので、剥がれやすいし滑りやすくなっていた。しかしすぐに立ち上がり手を上げる。ここは入れるしかない!田坂クロス!ボールは鮮やかな軌跡を描いて馬屋原の元へ!馬屋原、胸でトラップ!しかし立ち上がりかけだったためうまくコントロールできずゴール方向へボールがこぼれる。ダメか!・・・しかしそこへDFと競り合いながら木村が突っ込んだ。木村、ワントラップしてボールを領有、すかさず右足を振り抜く!
ゴーーーーーーーーーーーーーーール!!
シュートはゴール右上スミに突き刺さった!このコースにはGK横井もなすすべなし!圧倒的劣勢の中生まれたゴールに木村、派手に喜びを爆発!サンフの面々も一斉に木村に飛びつく!トップ昇格を決めているエースの一撃で、前半27分、サンフ先制!龍朗コールが沸き起こる。
 このゴールで、サンフに勢いが出てきた。そして京都も、押しながらゴールを奪われてしまったことで「こんなはずは」と攻め急ぎ、攻守のバランスが微妙に崩れた。サンフはPAに度々迫り、FKを得て沖本が次々にゴールを狙う。木村もノッてきたか、個人で打開できるようになってきた。沖本FK、DFに当たって右CK。レフティ・西山のキック!京都クリア、これを中野が拾ってフィード!PA内で馬屋原がトラップしたがハンドをとられる。中盤の底から中央カズ、沖本に入れる、沖本、木村へパス、木村スルー!その先の馬屋原がポスト、壁パス、スルーの後トップスピードに入った木村が浅いラインのウラへ飛び出す、しかしオフサイド!でも凄い中央突破のアイデア!
 前半終了間際、六車がキープ、フェイントから一気に右サイドを突破、クロス!中央合わず。でも六車、上手い。
 最初はどうなることかと思ったけど、なんとか互角に持ち込み、1−0とリードを奪ったまま前半を終了した。でも京都の守備陣からゴールを奪うことが至難の業なのは自明なので、後半はきっちり守ってカウンター、が鉄則だろう。
 後半、京都はFW11森本からFW22松田、前半負傷のDF4六井に代えMF23鳥本に交代。FW松田のフルネームは松田直樹。えふまりの彼と同姓同名。なんてこった(何がだ)。あとサポーターたちもスタンド中央寄りにポジションチェンジ。サンフは西山>吉村。スピードスター投入でカウンター狙いか。
 開始早々、木村がドリブルで中央突破!DF2枚が挟み込んで木村転倒、ホイッスル!PAすぐ外真正面からFK!蹴るのはもちろん沖本。壁が作られる。沖本ゆっくりと助走を取り、キック!!鋭いボールがぐんと落ちる、GK一歩も動けない!しかしわずかに左に外れた!!高さは充分だったのに!京都、オーバーラップした大竹口のクロス!これがゴール方向に流れ、シュータリングに!!GK松岡、パンチでかき出す。左CK、蹴るのは六車!鋭い弾道がゴール向け襲い掛かり、京都がドッと飛び込む!ギャー!でも何とかクリア!後半9分、ボールカットからそのまま自分でいったカズが倒されFK。沖本のキック!壁を全く問題にせず曲がり落ちる!!もGK横井正面!そのパントキックをカット、田坂がドリブルで突っ込み、DFを2枚強引に抜いてシュート!!GKキャッチ。京都反撃、六車がワンツーで右サイド突破、クロスをファーの松田直樹がヘッド!!左に外れる。サンフもすぐに返す、木村がタイトなプレスからボールを奪い、右の田坂へ!田坂、タテに突破してセンタリング!しかしGKキャッチ。
 京都、FW10桜井>FW9田淵。さらにMF17坂口>MF7吉田。
 サンフ、田坂を中心に右から波状攻撃。こぼれ球を拾って次々にゴールに迫るが、京都DF陣も踏ん張ってシュートを撃たせない。ここで前田俊介が呼ばれた。後半24分、馬屋原に代わって投入される。U−16日本代表のレフティ・ドリブラー、試合を動かせるか?
 同じくU−16日本代表の高柳が鋭い出足からインターセプト、そのままタテへスルーパス!これに吉村が反応、一気にドリブルで抜け、センタリング!だが右に流れる。田坂が拾うが、折り返せずゴールキックに。ボールはサンフ陣内へ、しかしすぐ取り返し、右FWの位置にいた俊介へパスが入る。俊介は反転すると一気に中へドリブルで切り込んでゆく、そして引っ掛けられFK!沖本が向かう。右サイド、右利きの沖本は狙えない位置だ。寄井が上がってゆく。馬屋原がいないから、寄井にうまく合わせたい。ゴール前にサンフ、京都の選手が密集する。沖本、助走を取りキック!鋭いボール、しかしやや高い、でも誰か合わせろ!!だがボールは誰にも触らずファーへ流れた。
 だめか・・・!その瞬間、スッと一人の選手がボールの落下点に入ってきた。19番、前田俊介!どう動いたのか、完全に京都ディフェンスを出し抜いてどどどどどフリーでファーに回り込み、ボールをトラップした。目の前にはGK横井とゴールマウスだけ、横井はとっさに反応できない、俊介は左足一閃!!
ゴーーーーーーーーーーール!!ボールはネット上方を破らんばかりに突き上げ、ゴールマウス内で激しくバウンドした。俊介はそのままの勢いでトラックまで走っていって喜び爆発!でも審判がポケットに手を入れて注意にいく!!ひょっとしたらカード出たかもしれないが、こっちも喜んでいてそこまで見ちゃいないしそんなことはどうでもいい。後半30分、俊介のゴールでサンフ2−0と突き放す!
 2点ビハインドの京都、もはや攻めるしかない。2バックで、もうどんどん前線に飛び出していく。そしてそれを六車が縦横無尽に操る。とにかく物凄い運動量!左にいたかと思えば右、今度は真ん中と、ボールのあるところに必ず現れ、確実にさばき、キープし、突破し、クロスを上げる。分身でもしてるのか!六車クロス!GK松岡キャッチ!サンフ反撃、中盤に下がってきた前田俊介、ボールを受けると反転し、浅いディフェンスラインの裏にスルーパス!ゴール方向に向かう回転をかけた絶妙グラウンダーパスで、大外から吉村がスピードを利して一気に追いつき、ゴール向けドリブル、しかしタッチが大きすぎ、猛然と飛び出した横井にストップされる。もったいない!京都反撃、六車キープ、ターン、突破、クロス!!一人で中盤を制圧してる!!何てやつ!!まさに「むぐむぐワールド」ッ!1点取られたらヤバい。なんとしても守りきれ!
 カウンター、木村がスルーパス、中央俊介が抜け出す、シュート!!しかしドシンドシンと飛び出した横井がアンギャーと両手を広げセーブ!!でたァ怪獣セーブ!!こぼれたボールに俊介と京都DF山領が競る、俊介ボールを蹴りに行く、しかし勢い余って山領にシャイニングウィザードォォォ!!入ってしまった。山領悶絶。ファウルは無かった。結局ボールは山領がクリアしラインを割り、サンフのスローイン。木村がキープし切り込んでクロス、とルックアップした瞬間に戻ってきた京都ディフェンスにカットされてしまった。
 後半40分、田坂に代わってこれもU−16日本代表の高萩がイン。ここまできたらあとは守りきっちゃえ!!しかし京都MF5東がクリアボールを左サイドからロングシュートォォォ!!凄いドライブのかかった強烈なシュートがゴール前を横断し、右ポスト直撃ィィィ!!!カーンと甲高い音を発してボールはまた左サイドへと大きく跳ね返っていった。スタンド騒然。やばい、やばいよ!しかしサンフも負けてはいない、反撃、カウンターから沖本スルーパス、木村抜け出す!よし!!しかし、GK横井、再び怪獣セーブ発動!!決定的シュートをバシッと叩き落としてCKへ。もちろんショートコーナー、沖本>木村でキープ!うまくこちらのスローインに持ち込む、またキープしてこっちのスローイン、突如ゴール方向にスローイン、木村トラップしてシュート・・・寸前でGKキャッチ。京都反撃、六車が必死の突破、しかしサンフも人数をかけて守り、行かせない!ロスタイム2分、守る、守る、守って・・・ホイッスル!!
 やったーーーー!!京都を破った!!圧倒的劣勢の中ファーストシュートを決めて互角に持ち込み、追加点を入れて勝利・・・まるで前日のトップチームみたいな戦い方。やっぱり似るんだなあ。 
 両チームの選手挨拶。こちらからは「京都サンガ!!」コール、あちらからは「サーンフレッチェ!!」コールでお互いの健闘をたたえる。いや、すごい戦いでした。京都は掛け値なしに強かったが、少ないチャンスを確実に決めたサンフが勝った。これも勝負のアヤか。先制点は大きいなあ、と改めて思った。戻ってきたサンフの面々にサンフレッチェ・コール、そして得点を決めた龍朗と俊介にコール。
 Mi−Yaさんに電話、試合結果をお伝えする。前田俊介のゴールに大喜びのご様子。あちらでは、浦和レッズユースがPK戦の末勝ち上がり決定!サンフの次の相手は浦和となった。
 自分はもう帰るつもりだったが、Mi−Yaさんに「もう1試合!」とお願いされ、「わ、わかりました」と、後片付けのあと中央付近に移動。次の試合は13時30分、ガンバ大阪ユースとFC東京U−18、東西の強豪対決だ。ガンバのサポーターたちがバックスタンドホーム側中段端にチームフラッグを寝かせ、その隣に陣取る。15人ほどか。また若い女性(っつーか女子高生あたり)も増えてきた。さすがガンバだ。アウェイ側は・・・・さすがに東京からは来ていない。ただ東京のマフラーをした方はいる。
G大阪: 11片山 9三木
>18江口
FC
東京:
11リ・
チュンソン
7柳沢
>9田村
7家長
>17河内
15松岡
>14與
10梶谷
2斎藤
>22福島
23福田
>19染谷
6長谷川
>13野村
8桜井 6鎌田
5高橋 4丹羽 3山本 2西村 18宮崎 5小笠原 4山野 3富田
1木村 阿部
 スターティングメンバー発表。(両チームとも見るのは初めてなので、フォーメーション違ってたらスマソ)ガンバは最初MF10寺田が読み上げられたが、そのすぐあとにMF15松岡に訂正された。なにかアクシデントか?それにしてもガンバ、有名人が多い。なんか聞いたことのある名前ばっかりだ。さすが名門。対する東京は梶山とリ・チュンソンの頑張りがカギか?
 うちの森山ゴリ監督はボックス席で観戦。聞いたところによると、さっきガンバユースの高橋監督(元サンフコーチ)と、「決勝で会おう」とか話していたらしい。さて両チームの選手が出てきた。キックオフだ。
 まずは東京が左からクロスを上げた。中央で柳沢が受けてシュートを放ったが、オフサイドの旗が上がる。ガンバも左から家長がクロス、片山が飛び込むがこれもオフサイド。東京、左からリがドリブルで突っかけるが、DFが止める。さらに梶谷から左を上がるリにパス、リが折り返して梶谷が受けるが、DFが確実に止めた。両チームとも、サイドを使った速い攻めを見せる。パスを多用するガンバに速攻の東京、という感じだが、まずは互角の立ち上がり。しかしガンバの三木と片山のツインタワー、こりゃこわい。高くて強くて速い二人が前線に屹立していたら、それだけでDFには脅威だ。ガンバ、長谷川から片山にクサビのミドルパス!見事に入ったところへファウルを受けFK。右サイドのFK、桜井が向かい、素早くリスタートして左サイドにフリーで待つ高橋にはたく、がやり直しを命じられる。桜井、今度はゆっくり助走とり、キック!低いキックは壁に当たってはね返る、しかし桜井はそれを拾って右に流れて切り込み、クロス!ファーに飛ぶボールに反応したのは片山、逃げるボールを追いかけジャンプ、長身を伸ばしてヘッド!付いていた富田は競り合うことが出来ず、ボールはGKのセーブも及ばずゴールに飛び込んだ。14分、セットプレイの流れからガンバ先制!!
 先制点で意気揚がるガンバ、東京のGKのキックをカットして長谷川が三木にパス、三木シュート!!右に外れる。東京のGK阿部はレフティなのね。さらに三木が高い位置でインターセプト、キープして機をうかがい、突如ターンしてスルーパス!片山が抜け出しシュート!GK足でセーブ!家長、左からドリブルで切り込みクロス!はね返されるももう一度拾い、一人を抜いてクロス!そのテクニックにスタンドから歓声が上がったがこれもDFがクリア。東京はFKをゲット、梶谷のキックが正確に柳沢に入ったが、反転してシュートにはいけず。山本と丹羽のセンターは堅い。ガンバ桜井のFK、左に振って左サイドバックの高橋がクロス!東京、CKに逃げる。そこからスローインになったものの、入れたボールを長谷川>桜井>家長と狭い地帯をダイレクトで切り裂いて家長クロス!ファーで三木がヘッドで落とすも、中央片山に合わず。まーしかし見事なパス回しだこと!さすが関西系、エンターテイナーぞろいだ!その一方で東京は徐々に攻め手を失っていった。
 東京、FKを得る。梶谷のキック、クリアされるが左で宮崎が拾ってクロス入れる!ファーから梶谷が猛然と飛び込むがガンバDFがクリアしてCKに。梶谷キック!中央クリアされるも小さく、PA外へコロコロと転がっていったボールに走り込んだ福田が強烈なミドルシュート!!ゴール右を捉えた、と思ったボールにGK木村が俊敏に反応、パンチではじき出す。もう一度梶谷のCK!これもこぼれて福田の前へ!もう一回ミドル!・・・・・も、これはミスキックとなった。セットプレイしか攻め手のない東京、右からのFK、梶谷が入れる!跳ね返ったボールを自らミドルシュート!右に外れた。ガンバ反撃、右サイドバック西村がハーフウェイ付近から突如アーリークロス。これが桜井に入る。反転した桜井ルックアップ、ドリブルで突っかける。ツートップがラインに入る、どちらに出す?と東京が桜井へのチェックを一瞬遅らせた瞬間、彼はミドルシュートを放った。ちょっぴり当たりそこねなのか、妙な回転のかかった遅いシュートが転がりながらゴール右スミ方向へ向かう。GKが飛びつく、とどかない。でもこれだけ遅いシュートだ、じゃあ外れるのかな、と思ったら、ボールはポストを叩いてゴールに転がり込んだ。観衆も一瞬唖然。あんな遅いシュート何で捕れなかったんだ?とにもかくにも2−0、ガンバ突き放す。
 梶谷、ガンバ片山のハードマークにボールを奪われる!片山、スルーパス!三木が飛び出す!速い速い!「はえー!」と声が上がる。三木、そのまま右から切り込みシュート!GKキャッチ!東京は左サイドからリ>柳沢>福田と右に展開してクロスを入れたが、中央誰にも合わない。ガンバは片山・三木・桜井のトリオが思うさま東京DF陣を翻弄する。ツートップに気をとられると桜井が来る、ケアしようとするとサイドに開かれ家長と松岡が突破してくる・・・と、完全にガンバがペースを握ってしまった。桜井、カットから片山へスルーパス、右を突破する、三木が中央上がってくる、折り返すか、いや自ら持ち込んでシュート!DFが寄せてCK。CKはGKキャッチ。パントキック!しかし即座にカットしフィード。しかし大きすぎる、GK出てきてキャッチ・・・と、近くにいた東京DFが反応し、ヘッドでゴール方向に返してしまった。あーーーーやってもーたっ!ボールはGKの横を抜けてゴール方向に転々、それに反応した桜井が大きく口を開けたゴールマウスにボールを押し込んで37分、3−0!堅守の東京とも思えぬ信じられないミスで、前半から決定的な3点目が入ってしまった。
 東京も反撃、柳沢が左突破してクロス、しかし家長がゴール前まで戻ってクリア。ガンバは完全に余裕モードに入ってしまった。リが右を突破、鎌田へ折り返すも松岡がインターセプト。富田がオーバーラップしてセンタリングも、木村が悠然と宙を舞ってキャッチ。ガンバ、右から松岡がドリドリドリで切れ込んでPA侵入!DFがカットするも、こぼれに三木が詰めてシュート!これはGK阿部が鋭い反応でスーパーセーブ!東京は斎藤が左を突破してゴールに迫るも、ガンバのDF山本が鋭利なタックルでボールを奪ってしまう。しかし攻めるしかない東京、44分、リが梶谷にスルーパス!2列目から飛び出した梶谷が一気にGKをタテにかわしがら空きのゴールにシュート!ゴール!と思った瞬間、ガンバの西村が戻ってきてライン上でクリア!!ゴールを許さない。
 そのまま前半終了、3−0。1点を争う戦いになるかと思ったが、思いがけない大差がついてしまった。堅守速攻のFC東京、いったいどうしてしまったのか?にしてもガンバ強すぎ。ツートップの怖さもさることながら、桜井が縦横無尽に中盤を駆け巡って中盤を支配する。2ゴール1アシストと、今日の全てのゴールにからんでいるし。それにサイドの家長と松岡が個人技でアクセントを加え、長谷川が確実な守りから実に正確な展開を行う。守備陣もきっちりとした守りで(丹羽はなぜかちょっと不安定だったが)東京に決定機をほとんど与えない。GKもさほど仕事がない。スキはない。このまま行ってしまうのか。
 え、市原1−0清水やて!?こ、こっちも波乱含み・・・
 後半、双方とも選手交代はなく開始。それにしても、ガンバの円陣組んでの気合の入れ方はすごいなあ。
 ハーフタイムで目が覚めたFC東京、ホイッスルの瞬間から一気に押し上げてきた。走る走る!そしてガンバのファウルスローで得たスローイン、つないで左サイド斎藤がクロス!これをニアで柳沢がヘッド!ふわっとしたボールがGK木村の上を越える。入るぞ!しかし木村は背走、間合いを計って跳躍!右手を伸ばしてボールをはたき出してしまった。ぬわースーパーセーブッ!さすがに年代別代表GK・・・堅い!ガンバ、桜井>長谷川>高橋と流れるように左へ展開、家長と片山を囮に一気にファーへクロス!三木が合わせるがGKキャッチ。桜井>三木とつないで突破、片山へ折り返すもDFカット。東京、梶谷がリへスルーパス、リが折り返すがGKの前。センターでボールを受けた家長、左サイドへカーブをかけたミドルパス!オーバーラップした高橋の元へピタリ、スタンド沸く。東京、カウンター!梶谷が斎藤にサイドチェンジ、斎藤ヘッドで前へ走る柳沢へパス、柳沢クロス!だがGKへ収まってしまう。ここで足を痛めた風だった柳沢がFW9田村に交代。リがカットからドリブル、田村へ横パスを出すが読まれてカットされる。ガンバは桜井のパスに片山が抜け出し、また家長がドリブルで左を切り裂くなどボールを思うように走らせる。ショートコーナーを桜井>家長>高橋とつないでミドル!上へ外れる。東京左CK、中央丹羽がヘッドでクリア、それを右の福田が拾ってクロス、ファーの斎藤が走り込んで左で合わせたが左に外れる。さらに中盤からスルーパス、田村が走り込むが丹羽がカットする。とはいえ東京はかなりボールが回るようになってきた。
 ガンバ、松岡がドリブル、家長ヘパス。家長、ボールを足に引っ掛けハネ上げるループパス!飛び出した片山がヘッドで折り返し三木が飛び込むがGKキャッチ。東京、梶谷>田村とパスを渡すもカットされる。ガンバの攻めは続く、松岡がドリブルで一人かわしてクロス!三木には合わなかった。
 後半23分、FC東京は福田に代わってMF19染谷。東京、クロスのこぼれを田村がキープ、バックパスにDF小笠原が走り込んで強烈ミドルシュート!!GK木村セーブ!!左CK、中央で東京がドンピシャのヘッド!ボールはゴール右スミへ、しかしまたもライン上にいたガンバDFがクリア!東京ツキがない!ガンバ、家長がまたもトリッキーなループパス!東京DFラインを飛び越すボールに片山が反応、折り返して三木が走り込む!もMF染谷がタックルでカット。東京はDF小笠原から左の斎藤に展開、センタリング!ゴール前にFWが殺到するが、ゴールから逃げていくこのボールにGK木村が果敢に飛び出し、地を蹴って宙を舞いキャッチ!その美しいフォームにスタンドからは感嘆の溜息が漏れる。
 東京、斎藤>MF22福島。ガンバ、家長>MF17河内。
 ガンバ、右の片山から長谷川を経由して一気に左にサイドチェンジ、高橋がズバッとタテに入れ河内が突破してCKゲット。そのパスワークに翳りはない。CKはGKが直接キャッチ、パントキックをリが受けてドリブル、右の染谷に開いてクロスを入れるが、GKキャッチ。うーむ。
 ガンバ、CKを得る。ここで三木>FW18江口。桜井のキックに江口が競るが届かず。江口はその直後、早速ミドルシュートを放った。積極的。松岡>河内と展開してクロスが江口に入るが、GKキャッチ。ここでガンバ、長谷川に代わりMF13野村。後半36分、残り10分を切った。東京、意地の反撃、FW田村が左サイドで二人を相手にキープ、一瞬の切り返しで彼らを置き去りにしクロス!CKに持ち込む。梶谷のキック!こぼれを田村が入れるがGKキャッチ。そしてガンバ反撃、桜井からスルーパス!オフサイドギリギリで飛び出した片山が疾走する、そしてシュート!しかしGK阿部が飛び出してシュートコースを消し、セーブ!
 40分、丹羽へのファウルでリにイエロー。
 43分、東京PA前でガンバが右から横パス、左で江口が受ける。切り込んでシュートか?と、その時左大外から河内がトップスピードで上がってきた。気づいた江口は目の前のDF2人の間を優しく破るスルーパス!これが大外から一気に内側へ切れ込んできた河内にピタリ!河内はゴール方向にチョンと持ち込むと、そのまま角度のないところからシュート!これはGKが詰めて弾いたが、河内はそのはね返りを拾って中へ持ち込みGKを外し、もう一度シュート!東京DF、スライディングでクリアに行く!が蹴り上げたボールは上ゴールネットを下から突き上げた。4−0、ガンバとどめの一撃!
 44分、ガンバ、松岡に代わってMF14與(あたえ)がイン。服部公太アタマのやつだ。ロスタイムは1分。東京、最後の反撃!右からのクロスにファーからリが抜け出し、クロス!もガンバDF3山本がヘッドでクリア、CKに。梶谷キック!が、PA内でファウルがありガンバボールに。ガンバ、桜井のスルーパスに片山が右サイド抜け出し、ドリブルドリブルでゴールラインまで到達、さらにそこからゴールライン際をドリブルでゴール目指す!細かなステップでDFをかわしつつ、ついに出てきたGKをもフェイントでかわしシュート!はDFたちに潰され未遂に。でも180を越える長身でそんな足技見せられてはもうたまりませんよ、相手は。そして、ホイッスル! 
 いや、ガンバは強いッス。どうやって勝てっちゅうねんホンマに・・・とか思いつつ地下鉄で梅田に戻り、タワーレコードでCD買い、第2ビルで楽譜を少々と帰りの切符を買ってあと阪神百貨店に行ってワインを買う。前に三次で買ったのは薄かったから・・・というわけで、サンテミリオンとキャンティ・クラシコを買って帰った。


12月7日 みよし運動公園陸上競技場 雨
高円宮杯全日本ユースU−15選手権・決勝トーナメント
コンサドーレ札幌ユースU−15VSくにびきFC
図南ジュニアユースVS名古屋FC

 どうして三次に行くときは雨が降るんだろう。ていっても2回目だけど。でも連続というのは気が滅入る。しかも寒いし!しかーし!明日は仕事があるから天皇杯2回戦・国士舘大VS国見高を観ることができん!ならば行くしかない。たとえトヨタカップであろうがリーガ・エスパニョーラだろうが、TVで観る試合など、たとえジュニアユースのゲームであろうが生で観るものに及ぶべくもないのだ。
 というわけで冷たい小雨のそぼ降る山道を北上、11時過ぎに三次市に入った。
 ローソンで食べ物を買ってみよし運動公園の駐車場で食べる。11時40分になったので、車を出て陸上競技場へ。1000円のチケットと500円のパンフを買ってスタンドへ。両チームのスタメン発表中だった。
くにびき: 札幌:
10布施 9渋山 9ハーフナー 11川村
18坂根 8平野 10西
7梶谷 6森田 14山口 7長沼
6佐藤
2錦織 3川上 4福場 5永瀬 13大島 4西田 3神谷 2小田桐
1細田 1瀬川
 ハーフナー・マイクって、ディドさんのご子息ですか。187pってあーた、反則でしょうが。GKやれGK!!
 くにびきは、中盤のキーマン平野が怪我から復帰、ベストメンバーが揃ったか。ナショナルトレセンに行ってきた主将・DF川上(180cm)がいかにマイクを抑えられるか、がカギ?トップチームは先週札幌にVゴール負けしたから、そのリベンジ頼むよ!
 札幌は、おなじみロッソネロのホームユニ。くにびきは、白に紫のラインのアウェイユニ。この寒いのに白はちょいきつい?ホイッスル!
 キックオフはくにびき。右に展開しCKゲット。平野のキック!川上とマイクが競る!もう一度CKへ。平野キック!大きくファーへ、そこに回り込む川上、ヘッドで折り返す!DFクリア、これを拾って左へはたく、森田が粘って川上がこれを拾い、センタリング!中央布施がスルー、渋山が受けてシュート!GKセーブ!こぼれる、クリア、しかしくにびきが拾ってシュート!左に外れた。最初の決定機はくにびき。
 札幌も軽快なショートパスワークからサイドに開いて攻める。ずば抜けた長身のハーフナーがいるが、やみくもに放り込んでパワープレイを仕掛けるのではなく、ちゃんと中盤で繋いで展開することが徹底されている。いいチームだ・・・ハーフナーのポスト!やっぱりデカいからきれいに決まるなあ。
 くにびき速攻!中央から簡単に右サイドに開き、スペースに走り込んだ平野がアーリークロス!渋山が俊足を飛ばして抜け出すが、GKが寸前でキャッチ。相変わらずカウンターは鋭い。雨が降っているために下はスリッピーで、転ぶ選手が少なくない。パス回しも大変そうだ・・・くにびきが中盤でカットされる。札幌はトップのハーフナーへ入れる、ハーフナー、ポスト!裏へパス。これにもう一人のFW川村が反応、右からオフサイドギリギリで飛び出し完全に抜け出してトラップ、GKと一対一となると、冷静にコースを狙ってシュート!GK捕れない、ボールはゴール右ポストに当たり・・・内側にはね返ってゴールネットを揺らした。13分、札幌先制!カウンターでやられてしまった。
 くにびき、CKを得る。ここで早くも交代、18坂根に代わって17菊地。DF登録だが中盤の右に入った。これに応じて6森田が左、8平野がトップ下へ移る。CK、川上VSハーフナー!競り合ってこぼれるもゴールならず。札幌、右から速攻!センタリング、ハーフナーがスルーもファーに川村間に合わず、クリア!しかしさらに拾って右へ開き、オーバーラップのDF3神谷がセンタリング、ボールはハーフナーのもとへ、シュート!しかしDFブロック!クリア!フ〜・・・と、くにびきのカウンター炸裂、右から平野が単身ドリブル、一気にゴールライン際まで持っていくと、マークに来た二人のDFに対し、股抜き一発で突破!スタンドどよめく、平野そのままシュート!!GKセーブ!CKへ。右CK、渋山のキック!ニアで錦織(にしこおり、と読むのだ)が反らし、中央川上がヘッド!!しかしGK正面!うぬー。
 くにびき、素早いフィード。クリアを拾った菊地が拾い、持ち込んでシュート!左に外れる。くにびき、先制はされたものの、選手交代以降は完全に互角の展開に持ち込んでいる。エース布施が引っ掛けられFKゲット。30mほど、誰に合わせるか・・・と思っていたらキッカーの梶谷は思いっきりキック!狙った!しかし大きく舞い上がったボールは落ちきらずに上に外れた。さらに左から布施が突破、中央平野へパス、右へスペース、菊地が来る、開け!だが平野はシュートを選択、DFに当たってGKキャッチ。
 札幌反撃、ゴール前に出たボール、GK細田飛び出しクリア、しかしハーフナーが飛び込んできて激突!ハーフナーにイエロー。キミはちょっと動きが大雑把過ぎるね。札幌押し込み、左サイドで競り合い、その最中札幌FW川村の下腹部にボールが命中、川村悶絶。こぼれを拾ったくにびきがカウンター、平野>渋山へ!しかしDFがクリア。ここで札幌、外に出され立てない川村に代わってFW19岡が入る。
 前半30分を回る。くにびき、左サイドバック錦織が2人をかわしてゴールライン際からセンタリング!ニア布施がスルー、渋山がシュート!DFブロック!こぼれ球を菊地がクロス!中央布施がボレーシュートも、飛び込んできたDFに対する危険なプレイでファウル!札幌、ハーフナーめがけフィード!しかしGKが落ち着いて対処。くにびき反撃、布施が中盤からキープして持ち上がり、一気に加速して左に流れながらゴールめがけ突進、DFを引き連れたままPA侵入し左足一閃!ゴールを襲うl強烈な一撃、とっさにGK弾く!CKへ。CKはゴールならず、札幌反撃!左サイドを山口が破ってセンタリング、中央走り込んだハーフナー跳ぶ!やべー!しかしちょっと高くて合わずに流れる、クリア、だが小さく、これをさっき入ってきたFW岡が拾ってシュート!DFブロック!札幌がスパートをかけてきた。山口がスピードで左サイドから一気に突破、フェイントでくにびきDFを翻弄しつつPA侵入、センタリング!しかしコントロールを誤りGKキャッチ。山口、ピッチを叩いて悔しがる。今度は右から岡が突破、センタリング!今度もGKキャッチ。ロスタイムは1分。くにびき、平野が倒されFKゲット。ゴール前に入れるも、ハーフナーがヘッドでクリア!ここで前半終了。
 寒い!自販機で熱いお茶を買う。でもいまいち熱くなかった。でも飲むしかない。さて後半。
 札幌、19岡に代わって11川村が復帰、また左SB13大島に代わって18村松イン。そのまま左SBへ。
 ホイッスル、立ち上がりから前半終了間際の余勢を駆って札幌が攻撃する!しかし徐々にくにびきも押し返してきた。札幌、ボランチの主将・佐藤のスルーパス!ハーフナー飛び出す、しかし左からカバーに戻ってきた錦織がブロック。くにびき、渋山がミドルシュート!GK正面。
 くにびき、DFとGKの呼吸合わず、飛び出してきたGKに気づかずDFがバックパス出したものだから、ボールがGKの脇をすり抜けあわやオウンゴール・・・!幸いにも右に外れたが、札幌のCK。何とか凌ぐ。札幌DF18村松、ユニをつかんでイエロー。札幌FK、キック!しかしホイッスルが吹かれやり直し。しかしゴール前で札幌の選手がヘッドしてしまい、イエロー。ちょっと軽率だったが、主審も厳しい。FK、クリアを左サイドの山口が拾ってそのまま切れ込み、センターを上がってくる川村ヘパス!フリーの川村、シュート!しかし左に外れる!危ねー!後半10分を回った、くにびきが左サイドへ展開。今度はこっちへ平野が流れてきていた。パスを受ける。瞬間、中央渋山が手を上げて走り出した。平野、アーリークロス!ボールはニアのDFの頭上を越え・・・その後ろを上がっていく渋山のもとへピタリ!渋山、流れていくボールをコントロール、飛び出すGKをもかわしてゴールに流し込み、鮮やかにゲット!必殺のカウンターが炸裂して1−1、くにびきが追いついた。
 追いつかれた札幌、本腰入れて攻撃してきた。左サイドの山口が、目覚しいスピードとテクニックでサイドを切り裂きチャンスを作る。それに、スペースへの飛び出しの感覚に優れる川村が絡んで脅威の攻撃を繰り出す。中盤では佐藤と西が自在のリズミカルなパス回しでペースを作る。ハーフナーは、確かに背は高いものの足元がおぼつかなく、相手を背にしてのポストは正確なものの、前を向いて勝負!ということができないため、空中戦以外ではさほど脅威ではない。川上も中盤では彼のマークを外し、ライン統率に集中するようになった。さて札幌、左から流れるような展開で右サイドに開き、FKゲット。PA近く、右。右足の小田桐か左足のハーフナーか。ハーフナーキック!しかしボールはGKの懐に収まった。くにびきは守備の時間が増えたが、粘り強く守って鋭いカウンターを繰り出す。20分、右から菊地がクロス、渋山が競ってこぼれを平野がシュート!左に外れる。
 22分、札幌、川村に代わってまたも岡が登場。
 札幌、さらに前へ出てくる。MF西がどんどん前線でボールに絡む。左CK、こぼれを西がクロス、中央でヘッド!GK細田ジャンプしてキャッチ!さらに西が右へ展開、クロス!中央ハーフナーがダイレクトで合わせるが、当たりそこねでGKキャッチ。くにびきは、スローインのボールをつなげなかったり、ショートレンジのパスをミスしたりでなかなか前へいけず、ツートップへの放り込みが増えてきた。確かに彼らの個人技は突出しているが、マークがピッタリついた状態ではなかなかうまくはいかない。もっとサイドから揺さぶらないと・・・渋山がドリブル突破、クロス!しかしGKキャッチ。試合は1−1のままロスタイムへ。渋山はラインの裏を取るべく走り回るが、単純な放り込みだけでは効果が薄い。札幌、サイドを崩しクロス!中央ハーフナーと岡が飛び込む!ヘッド!GK見送るのみ・・・バー直撃!そのまま上に外れる。ここで後半終了、10分ハーフ・Vゴール方式の延長戦へ。
 いきなり札幌が速攻、ハーフナーのシュート!GK防ぐ、こぼれをもう一度ハーフナー!DFブロック!くにびき反撃、左サイドを錦織と森田で崩し、森田が持ち込む、しかし中央にいた渋山が足をつらせて倒れている!出せない、そのままシュート!右に外れる。渋山、担架で外へ。センターサークル付近でクロスプレイ、札幌・佐藤にイエロー。
 渋山に代わってMF18坂根が戻ってくる。布施のワントップ、その後ろに坂根が入り、平野がサイドに開いた4−5−1に。平野のシュートは外れる。札幌も山口がシュートを撃つが、GK抑える。ゴール正面でハーフナーがボールを受ける、しかし反転できない!クリア。くにびき、布施の突破でスローイン。しかしつなぎをミスって札幌ボールに。もったいない。と思っていたら札幌速攻!あっという間に右の岡にボールが。ドリブルで切り込む、DFをかわす、GK飛び出す、しかし岡はこれをもかわし、素早く反転してシュート!やられたーーー!!しかしわずかに左に外れる!!まだ運がある!ここで前半終了。
 延長後半は大変な戦いとなった。この寒さ、雨の中、滑るピッチのために選手の消耗は激しく、足をつらせて倒れる選手が続出した。平野が、佐藤が、山口が・・・平野はいったん戻ったものの、すぐにまたつらせてしまって渋山が復帰。佐藤はMF8須藤に交代、山口はMF17武田に交代。さてその間、札幌がロングパスからハーフナーがヘッドで落として山口シュート!上へ外れる。さらに右からFK、ハーフナーを狙うが川上がクリア。中盤は空き、カウンターとカウンターの争いとなった。札幌・岡のシュート!右へ外れる。札幌、FK!くにびきはね返す。くにびきは渋山と布施のカウンターに全てをかけるのだが、いかんせんボールが届かない。このままPK戦か・・・の延長後半9分、札幌は左からMF17武田が切り込んでCKゲット。これを防げばPK戦か・・・キック!中央ハーフナーが跳ぶ、DF体を寄せる、しかしボールはそれを飛び越えファーへ、落下点には赤と黒のユニ!ヘッド!ボールが弧を描く、GK反応できず見送る、ボールは・・・ゴール左スミに納まった。
 「やったーっ!」と札幌の選手たちが殊勲の選手に次々に折り重なっていく。ばったりと倒れるくにびきの選手たち。激闘の結末は延長終了間際の札幌Vゴール2−1!
 くにびき、健闘したものの一歩及ばず。もうすこし中盤でボールが繋がっていれば、結果も違っていたかもしれない。ちょっとミスが多かった。札幌は、高いスキルに戦術が備わった好チーム。ハーフナーに足技があったら、もう無敵だろう。
 それにしても、トップチームと同じようにVゴールで散るとは・・・やはりキミたちはトップの弟分だっ!!とか思ってしまった。
 続くは、図南ジュニアユースと名古屋FCの対戦。延長戦のため、ピッチ上でのアップはわずかな時間。スタメン発表も手早いぞ。
図南: 名古屋:
14反町一 10都丸 10小澤 11西尾
8大朏 9丸山 8柳
7高橋 6大河原 7宮里 9中井
6中田
4江森 5小林 3竹内 17堤 5森 2山田 3大塚 4居田
15福山 1森
 名古屋の3番・DF大塚はこの寒いのに半袖。気合はいってるう。それにしても図南のエース・反町一樹、もとい一輝、デカい!ハーフナーはひょろ長いといった感じだったが(187p68s)、反町一輝はズッシリとした存在感がある(178p68s)。なんかやりそうなオーラを漂わせているぞ。
 自分の後ろは名古屋FCの選手の親御さんたちが占拠。矢継ぎ早な会話がかまびすしい。さすが名古屋人だぎゃ!
 図南は白黒の縦縞、名古屋は赤。短いアップが終わり、メンバーが整列、握手。そして14時ジャストにキックオフ!
 図南のキックオフでスタート。ホイッスル!都丸がちょんと触るや、何と反町がいきなりシュートォォォ!!ギューンと伸びるボールはゴールへ一直線!ゴールへ届く頃にはさすがに減速していてGKががっちりキャッチしたが、枠に飛ばしたぞコイツ!!ただ者じゃあないなっ!FWだがかなり自由に動き回る反町、今度は左に流れてボールを受けるやゴール向けドリブル、そして前が空くやすかさずミドルシュートォォォ!!強烈なミドル、GKが懐でがっちりキャッチ!しかしそのパワフルな動きにスタンド騒然ッ!!強いだけでなく、速い!
 名古屋はパスワークで攻める。ファウルを受けFKゲット。8番の柳明基(リュウ・ミョンギ)が蹴る。東海大会MVPの彼、かなり精悍だが、後ろの親御さんがたから発せられる言葉は、
「ミョンちゃ〜ん!!」
えらく可愛らしい響きですね。ではホン・ミョンボもミョンちゃんになりますか?さてキック!鋭いボールがグングン曲がってゴール前に急降下!来たーーーーーーっ!しかし図南DFがヘッドでクリア!しかし正確なキック!今度は図南の番、速攻を仕掛ける!中盤から素早く展開して右の丸山が突破!そしてクロス!ニアの図南FW10都丸はしかしオフサイドの位置!気づいた都丸、プレイに関与しない仕草、ボールはその上を飛び越す、しかしファーには誰も居ない・・・瞬間、そこへ反町が弾丸のように飛び込んできた。トップスピードで地を蹴りトラップ、そしてステップをあわせるや左足一閃!!
ズドム!!
という擬音が轟いたような感覚とともに、ゴールネットにボールが突き刺さった。完全に中学生離れした強烈パワーのシュートに、スタンドたちまち大興奮!!図南が早くも先制!
 しかし名古屋も負けてはいない。10番を付けるFW小澤(こざわ)が左から切れ込み、DF一人を外して強烈シュート!決まった!と思ったが、左ポストをかすめて外れる。惜しいっ!!
 名古屋はパスワークで、図南は速攻で攻める。図南、ゴール前からのこぼれ球をMF6大河原がロングシュート!外れる。名古屋FK、DF3竹内が入れるがゴール前オフサイド。両者とも長身選手が多く、パワフルな攻防。一進一退の激しいバトルとなった。図南、またも中盤からはたいて都丸が右から抜け出し突破、センタリング!中央反町走り込む、しかし合わない、だがファーから小兵・大朏(おおつき)が飛び込み、シュート!!左に外れる。反町も凄いが、都丸のスペースに走り込む感覚もかなりのもの。常に前線に張って裏を狙っており、危険なプレイヤーだ。
 名古屋、それまでのショートパス主体から一転、中央から右のスペースへロングフィード!ツートップの一角、西尾が走る!PA付近へ飛ぶボール、GK飛び出す、エリア外に飛び出し、クリア・・・の前に追いついた西尾が折り返した!両者激突!もつれて倒れる、ボールは転々とゴール正面へ、走り込んだのは名古屋の10番、小澤!無人のゴールに蹴り込んで、前半15分、1−1同点!
 反町、反撃のヘッド!枠を捉えず。ここで先ほど図南GK福山と交錯した西尾がアウト、DF14鈴木がイン。左サイドバックに入り、森がボランチに上がり、ミョンちゃんがFWに上がった。図南FK、競り合いのこぼれ球を都丸が狙う!がGKがっちりキャッチ。またも図南、右からのクロスのクリアをもういっちょ都丸、ダイレクト!上へ外れる。都丸、モリシみたいに神出鬼没。「そこにいる」という感覚抜群。反町はそのフィジカルを活かしてトップに張るかと思えば、これも広範囲に動き回ってボールをさばく。つかまえようがない。名古屋は押されるものの、リュウ・ミョンギの視野の広いパスワークで好機をつかむ。だがシュートまではいけない。
 図南、右サイドの丸山がドリブルで突破、クロス!DFのクリアを反町?が拾ってDFウラへパス!DFに当たって後ろにこぼれたボールを受けたのは都丸、しかしDFラインから取り残された完全なオフサイドポジション。だが、旗は上がらない!主審・副審とも、
「パスが出た瞬間都丸はプレイに関与せず、DFが体に当てたのは意識的にクリアに行こうとしたもの」
と判定したらしく、つまりパスがDFに当たった瞬間オフサイドは消滅、よって旗は上がらず!反転した都丸は当然GKと一対一、シュート!GK至近距離からスーパーセーブ!しかしボールは再び都丸の前へ!DF追いすがる、が都丸は落ち着いてボールをコントロールしゴールに蹴り込んだ!2−1、図南勝ち越し!!
 後ろの親御さん方大ブーイングだ!!某岡山県予選決勝の話題が飛び出すぞ!たしかに微妙なプレイだった!!
 さらに乗ってきた図南、右からのFKゲット。キック!中央走り込んだ反町が反らし、ファーで誰かが合わせる!ゴールネットが揺れる!がオフサイドの旗が上がりゴールならず。だが反町、高い。名古屋も反撃、ミョンちゃんが右からドリブルで突進、DF2人に付かれるが、ヒールからの一人ワンツーで相手の意表をつき突破!しかしカバーに来たDFに止められる。左で粘る小澤、PA左すぐ外ファウルを得てFKゲット!あ、誰のFKか確認するの忘れた、ミョンちゃんか小澤だ、キック!壁を巻いて曲がり落ちるボール、バー直撃ィィィ!!惜しいィィィ!
 反町は中盤から前線を縦横無尽に駆け回る。都丸、いったん消えた上で右サイドに出現!!右のオープンスペースへのフィードに反応し一気に抜け出す!が濡れたピッチに足をとられ転びそうになり抜け出せずDF寄せる、バックパス、そこへ反町がフォローに入る、反町クロス!ファーから大朏が飛び出すもオフサイド・・・だが、ツートップの流動的な動きからよくこれだけの自在な攻撃が繰り出せるもんだ。
 名古屋、FKゲット。正面だ。小澤が向かいかけるが、ミョンちゃんが制する。自分で蹴るようだ。ちょっと距離があるぞ、25mほど・・・・キック!小澤ゴール前に走り込む、あっこの高さは直接っ!!鋭いライナーがグンと曲がって・・・バーをかすめネットの上に落ちる!うーん、またも惜しい!図南おもむろに反撃、反町のポストから右サイド丸山が突破しCKゲット。小さなレフティ・大朏が蹴るが、GKキャッチ。名古屋、小澤にボールを入れて基点を作る。右へ展開し、中井クロス!ファーで小澤がトラップ、しかし着地で足を滑らせシュートにいけず!反撃の図南、反町がスルーパス、都丸抜け出す!また来たーっ!DFが必死で追いつきクリア!しかしそのスローインからCKゲット。大朏が向かう。丸山がすっと寄っていく、ショートコーナー!ボールを受けた丸山、一人を軽快にかわしてタテへ抜け、センタリング!反町飛び込む、危ない!GK寸前でクリア!ふー。名古屋、右からのフィードを正面で小澤がはたくが、ミョンギに繋がらず。図南が速攻で右から都丸!引っ掛けられてFKゲット。狙える位置だ、大朏と丸山の二人が立つ。大朏の左か丸山の右か、位置的には左だろうが・・・大朏の左!上へ外れる、ここで前半終了。
 面白いゲーム!帰らなくてよかったよ。他会場の経過がアナウンスされる。鹿島、9−0で勝利!強すぎ。外に出て熱いうどんを食べる。
 さて後半、双方メンバーチェンジはなし。いきなり反町が右サイドでカット、そのまま強引に持ち込んで左足一閃!上に外れる。またまた都丸がスルーパスから抜け出し、ゴール前ターンしてシュート!ニアを破るかと思われたがGK横っ飛びでセーブ!CKへ。左CK、丸山のボールは反町に合わず、しかしクリアを大朏が拾い丸山へスルーパス!丸山、センタリング!GKキャッチ。名古屋はロングシュート、外れる。ツートップがどんどん動く図南がゲームを支配する。名古屋、宮里の粘りでCKゲットするも、それをはね返してカウンター!また来た都丸、一人を一発でかわして疾走!ゴール前でさらに一人をかわしてシュート!GKセーブ!こぼれ球に大朏が突進!DF必死に寄せる!大朏シュート!ポストをかすめて左に外れた!!助かった!反撃、宮里が左サイドから抜け出しクロス!と、ゴールへ向かっていく。GKとっさに反応、はじき出してCK。森のCKを弾き返し、図南が速攻!反町が突っ込むがDF居田が決死のタックルでカット!
 守勢に回る名古屋だが、徐々にペースをつかんでいく。宮里がミョンギにパス、壁パスで宮里がタテに抜け、CKゲット。キック!ファーで半袖の大塚がヘッド!右に外れる。図南のハンドでFKゲット。蹴るのはミョンギ!キック!低く鋭いボールがゴール前へ、中央小澤が飛び込む!がギリギリで合わず!前線で粘り強くチェイスする小澤の頑張りが名古屋を引っ張る。相手のクリアに飛び込み、危険なプレイでFKを得る。小澤、出血でいったん外へ。ミョンギのFKはDFに当たりCK。得点には繋がらないものの、名古屋が前に出てきた。図南の監督もこのままではまずいと感じたのだろう、さかんに指示と檄を飛ばす。小澤復帰。ミョンギの右クロスに小澤がトラップ、シュート!右に外れる。図南も負けてはいない。フィードを反町がヘッドで反らして都丸が抜け出す!が左サイドバックの鈴木が戻ってきてクリア!
 中盤右サイドのルーズボールを名古屋の中田が拾う。そしてルックアップすると、ゴール前に走る小澤向けアーリークロス!DFが2枚挟み込み追走、小澤はゴールめがけ疾走、もうすぐPAに入る、しかしこの状態ではきつい!と、その時DFたちが揃っていきなり減速した!お互いに相手に任せてしまったのか!?小澤はひとり抜け出しトラップ、予想外のことに動けないGKが中途半端な位置にいるのを見るや、すかさずループシュートを放つ!ボールは見上げるGKの上を越え、大きな弧を描いて・・・ゴールに飛び込んだ。
 ゴール!後半18分、名古屋FC、2−2追いつく!!雄叫びを上げてベンチ方向へ走る小澤、がっくりと崩おれる図南DF。名古屋の応援の方々は一気に熱狂の坩堝に!
 反町のポストから都丸が抜け出す!がオフサイド。焦ってきたのか。図南、右サイドバックの堤に代えMF11登坂投入。だがペースは名古屋に移った。運動量が上がり、ボールを拾いまくる。ミョンギのスルーパスに小澤が反応!GK飛び出しキャッチ!図南、またもや反町の反らしから都丸!ダイレクトシュートは外れる。名古屋もミョンギと小澤のコンビで対抗、ツートップ勝負だ!
 図南のCKはGKパンチでクリア。名古屋は右から中井が切り込んでシュート、GK正面。名古屋が中盤でボールを持つ。左に開き、オープンスペースにフィードを送る。小澤が走る。DFが一人向かってくる。小澤、ワンバウンドした浮き球をヘッド!DFの頭越しにゴール方向へ押し出した。そしてDFを置き去りにしボールの後を追う、ボールは転々とゴール方向へ、GK飛び出しキャッチに行く、小澤全力疾走、GK体を寝かせてスライディング、小澤もスライディングでボールに足を伸ばす、ボールは・・・!小澤の足に!!GKの脇をボールが転がり抜けていく、ボールはゴール方向へ、だがDFが2人戻ってくる、追いかける、スライディングでクリア―――できない!!ボールはそのままゴールに転がり込む・・・つまり、これは、
逆転ゴール!!3−2、後半25分、名古屋FC逆転の一撃ッ!!小澤、執念のハットトリック達成キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!

 残りは10分。名古屋、宮里に代え前半負傷交代したFW11西尾が復帰。一転追う立場になった図南、頼みはやはり反町、ボールを当てて彼のポストから突破口を見出す!反町のポストからのカウンター、しかしDFがクリア!そしてカウンター返し!左サイド小澤が突破、DFに付かれると中央ミョンギへパス、ミョンギは一人かわして右へ流れ、シュート!左へ外れる。図南CKゲット、丸山キック!ニアでDF竹内がヘッド!しかし枠を捉えず!図南、左からMF11登坂が突破するが、対面のDF居田がきっちりと対応。前線では小澤が奮闘、預けてくるボールを必死にキープ!奪われても食い下がる!食い下がる!ほかの選手もプレスをかけてボールを奪う!時間は大詰め34分、小澤がボール取り返して内に切れ込みロングシュート!!上に外れるが、この時間、シュートで終わるのはよいことだ。図南必死の反撃、左から都丸、中の反町へ!反町の壁パス、抜ける都丸、折り返す!そこへフリーの大朏走り込む!がDFがカットしてクリア!取り返そうと大朏が足を伸ばすが、引っ掛けてしまいレイトタックルでイエロー!ロスタイムは1分!名古屋、ミョンギから小澤に入れる!小澤キープしてCKゲット!ショートコーナー、西尾が持ち込んでシュート!上へ外れる。GKキック!反町がジャンプ一番ヘッドで反らす!都丸走る、しかしDFクリア!!こぼれ球を竹内がロングシュート!!GKキャッチ!しっかりと持ち直し、思いっきりフィード、そしてこの瞬間、ホイッスル!!
 素晴らしいゲームだった。寒かったけど、なんか熱くなった。やはりTVのトヨタカップなどよりも興奮するのだ、生のゲームは。明日は札幌VS名古屋か・・・名古屋はグランパスとは関係ないと思うけど、この前のJ1では札幌が勝っていたなあ。どうなることやら・・・
 三次ワイナリーに行ってワインを何本か買い、眠い目をこすりつつ帰っていたが、途中アワーズを買い、ペンウッド卿の壮絶な最期にいっぺんに目が覚めた。僕も臆病だけど、絶対に卑怯者にはならないよ、ペンウッド卿!敬礼。
 あと、イグナティウス・デ・ロヨラさんの特技に感嘆。さすが、のちに聖人に列せられたことはある!
 帰ってピオーネを飲んでみたが、私には合わなかった。薄いぞこれ!寝る!明日仕事だし!


11月17日 吉田サッカー公園 晴
Jユースカップ・グループリーグ
サンフレッチェ広島ユースVSアビスパ福岡U−18

 勝った、勝ったよ!サンフがカシマで鹿島に勝ったよ!ワーイとうかれ気分ででも体の疲労はぜんぜん抜けてねえんでやんの。でも観に行くもんね。今日はもうイチ抜け決定してるから、前の鳥栖戦みたいに1年主体で行ったりするかなーとか思いながら山陽道を突っ走って志和ICで下りる。と思ったら、前のほう、下り線の合流地点で大渋滞になっている。事故のようだ。あーあ、この陽気に当てられたかな?まあボクはここで下りるから関係ないもんね(おい)。さっさと北へと向かう。田んぼの中の道を快適に飛ばしていると、横合いからいきなりハトの大群がアアア!!ブレーキ!数羽がフロントガラスに当たったものの、ダメージはなかったようでそのまま飛び去っていった。ハトも不注意だぞ!日曜日の昼下がりは危険がいっぱいだな。気をつけながらひと山を越える。途中ラーメンを食べて一息つき、山を下ってさらに北上、西に折れてさらに一山越えて吉田着。13時40分、ちょうどいい時間だ。
9木村
>12田村
10馬屋原
>8吉村
7田坂
>19前田俊
22高萩
>20西山
6沖本 13前田和
24高柳 3中野 4寄井 11大野
>28桑田
1松岡
 メンバー表が配られる。レギュラーメンバーだ。前節の鳥栖戦でいい動きを見せたという高萩が西山に代わってスタメンに入っている。サテライトの静岡遠征にも同行して出場、活躍したとのことで、来年沖本が抜けても中盤は心配なさそうだ。
 福岡は、3年生が抜けたメンバー。ただ一人、MF7首藤啓祐が入っている。
 さて、細かいことは省略してキックオフ!
 しばらくは中盤でせめぎあいが続く。福岡は中盤から激しいプレスをしかけ、サンフに自由にボールを持たせない。しかしサンフも沖本&カズを中心にボールを回し、福岡にボールを渡さない。しかしライン際のボール、寄井がアビ選手をガードしながらこれを外に出そうと見送っていたが切れず、福岡に拾われ逆襲を食らうも何とかクリア。セーフティーにね。カズからトップの馬屋原に入れ、馬屋原が逆サイドの田坂にロングパス!田坂はドリブルで持ち込むと沖本に戻し、ズバッと上がっていた馬屋原にスルーパス、馬屋原ポストで裏へパス、木村走り込む・・・惜しくも長すぎGKキャッチ。徐々にリズムが出てきた。松岡のゴールキック、長いパントキックに高萩が競り、落ちたボールを木村がダイレクトシュート!上へ外れる。左サイド田坂がクロス!ファーで高萩が落とす・・・も不正確でGKキャッチ。沖本・大野・高萩のパスワークで右サイドを崩し、沖本がクロス!木村が飛び込むがDFがヘッドでクリア、CKに。沖本の右CK!ニアへ飛ぶ鋭いボールに木村が頭で合わせるが右へ外れる。福岡も反撃、スルーパス!しかし松岡が飛び出してキャッチ。
 攻めるサンフ、沖本FK!GKパンチ!一誠(高柳)のクロス!馬屋原跳ぶ、しかし寸前でGKキャッチ!沖本>カズ>一誠と繋いで左サイド突破、倒されFK。沖本のキックはミス!カウンター食らうもはね返す。左サイドに展開、一誠がクロス!ゴール正面木村がトラップ、しかしちょっと大きすぎ詰められる、キープしてカズに戻す、カズ、左に回す、沖本、馬屋原にスルーパス!馬屋原強引にドリブルで持ち込みシュート!DFに当たってCKに。沖本が左スポットに向かう。キック!鋭いボールがファーに飛ぶ、落下点には紫のユニ!ヘッドで合わせてゴール中央に突き刺す、1−0、サンフ先制!馬屋原、鮮やかなゴール!ひょっとしたら高萩かもしれないけど。
 田坂が三人抜きの豪快なドリブルで左を切り裂きセンタリング、しかし誰もいない。クリアを拾ったカズがミドルシュート!GKキャッチ。スローイン、沖本に戻して沖本鋭いパスを馬屋原に入れる、馬屋原スルー!木村がダイレクトでワンツーパス、馬屋原・・・DFとぶつかって転倒、抜けられず。一誠、左サイドに流れる木村にスルーパス!木村左サイドを突破して切り込み折り返す、誰もいない、しかしこぼれを沖本が拾ってミドルシュート!DFに当たってGKキャッチ。
 福岡はかなりのプレスを仕掛けてきている。そのためにサンフはなかなかゴール前で自由にさせてもらえないのだが、中盤は細かなパス回しと大胆なサイドへの展開で福岡を翻弄、ペースを渡さない。カズのはたきもそうだが、この日の沖本の運動量はハンパではなく、右へいたかと思えば次の瞬間には左にいたりと、どんどんボールに絡んで攻撃にリズムをつけている。福岡が相手ということで気合が入っているぞ(謎)。
 カズのアーリークロス、左サイドで木村がワントラップ、シュート!GK防ぐ、しかしそれを拾って中央へ持ち込みもう一度シュート!GK捕れない、決まっDFクリアーッ!!うわちゃー、決まらんかそれ!集中力あるなあ福岡DF陣!でもCK、沖本キック!DFクリア、しかし田坂が拾ってシュート!浮いてしまい上へ外れる!福岡の攻撃、しかしサンフもラインを高く保ち、前線からプレスを仕掛けてボールを奪い、バックパス。寄井がルックアップ、一気にロングフィード!左サイド木村が反応、ジャンプしてトラップ、一人をかわす、そこへタックルを受けて転倒、ホイッスル、FK!ゴールに近い、直接も狙える位置だ。蹴るのはもちろん沖本。
 キック!ボールはファーの高萩の元へ、シュート!DFが防ぐ、ボールはゴール正面へこぼれ、そこにいたのは寄井!
ゴール!
きっちりとゴールに蹴り込んでサンフ追加点2−0!寄井ガッツポーズ。セットプレイで2点先行、楽な試合となってきた。
 でも森山ゴリ監督の檄は止まない。まだまだ攻めないと!カズ>木村ポスト>高萩抜けるもDFクリア。高萩のキープから木村へパス!右を破って持ち込んだ木村センタリング、しかし合わない。大野がパスミスでカウンターを食らう、しかし大野が自ら食らいついてクリア!ナイスだ。さて福岡もやられっぱなしじゃない。プレスでボールを奪ってからカウンターからゴールを窺う。右サイド、スピードあるMF7首藤が突破してクロス!ファーで長身のFW24増本が跳ぶ!「折り返せ!」中央走り込むFW8田中が叫ぶが、増本はシュートに行って左に外してしまった。さらに右からFKのチャンス。蹴るのは首藤。コイツうまいなあ。キック!中野クリア!反撃、一誠>木村!シュートは決まらず。福岡反撃、左サイドを破ってセンタリング、一誠クリア!中盤での競り合いで田坂が倒れ、いったんゲームが切られたが、すぐに立ち上がる。
 そのうちホイッスル、前半終了。
 後半、攻めるしかない福岡はFW9多久島を投入、前掛かりになる。まず福岡の攻勢、首藤を中心に右から崩しクロス!ニアでクリア。反撃、右サイド高萩がキープ、オーバーラップの大野へパス!センタリング!サンフのツートップが飛び込む、GKキャッチしきれずファンブル、こぼれたボールを田坂が拾ってループシュート!右に外れる。寄井のロングフィード!木村が抜け出し、飛び出すGKの鼻先で足を出して合わせループ!・・・は大きすぎた。
 福岡は前線に人数が増え、またアグレッシブに前への意識が増したためにシュートまで持っていけるようになってきた。またも首藤が右サイドを突破しクロス!松岡キャッチ。
 ここで高萩に代えて西山。そのまま右の攻撃的MFに入る。
 木村がキープ、左の田坂に振ると、田坂は「ニシ!」と叫んでサイドチェンジ!猛然とゴール前に上がってきた西山が胸でトラップ、一人をかわしてシュート、DF防ぐ、こぼれをカズがミドルシュート!GK横っ飛びでセーブ!左CK、沖本キック!ヘッド、GK防ぐ、シュート、DFクリア!中盤でボールを回してフィード!馬屋原が抜け出す、左に流れつつDFをうまくブロックしてボールを支配下におさめると、DFを背負いつつ強引に切り込んでシュート!強烈な一撃はクロスバー下っ面を激しく叩いてワンバウンド而してゴールに飛び込む、ゲットゴール3−0!!よーし、10番はそれくらいやってもらわんと!
 右サイドバックの大野に代わり桑田が入る。桑田は中盤の底に入りカズが右サイドバックに回った。
 木村から馬屋原へスルーパス!しかし大きい。木村はボールに絡んではいるのだが、もう一つ決定的な仕事ができていない。「あーっ!」と空を仰ぐ場面が何度も見られた。
 田坂に代わり前田俊介登場。
 桑田が素早い出足でインターセプト、木村へスルーパス!欲しい場所が合わずDFクリア。ここで「俊介真ん中桑田左!」とゴリ監督から声が飛び、俊介がトップ下、桑田が左MF、沖本のワンボランチ(つまり中盤菱形)となった。
 ちょっち不満の残る出来だったろう木村に代わり、田村イン。
 左に流れた田村が突破しクロス!ニアで馬屋原がスルーし走り込んだ俊介がシュート!左ポスト直撃!右サイド西山がゴール前へパスを入れ、オーバーラップの桑田がヒールで流し、もいっちょ俊介がシュート!右に外れる。「19番捕まえろ!」と福岡GK叫ぶ。
 サンフ、フィード!馬屋原がヘッドで右に落とし、西山がこれを拾って一気に切り込む!折り返す、沖本シュートはDFに当たって左サイドに流れる、これを俊介が拾ってキープ、倒されてFK奪取!福岡DF陣がさかんに声を出す。今日はセットプレイで2点取られている、これ以上はやれない。蹴るのは沖本。長身の馬屋原、そして寄井も上がってきた。どっちに合わせる?キック!低く鋭いボールはニアへ、GK飛び出す、しかしその鼻先で、ダッシュ一番地を蹴った田村が足を投げ出しカンフーキック!田村の足に当たったボールは軌道を変えて跳ね上がり、GKの横をすり抜けそのままゴールに飛び込む!とどめの一撃4−0!!うをー、ベルギー戦の鈴木隆行のゴールを彷彿とさせるじゃん!やはりおまいさんは鈴木隆行二世だよー、クリーンな隆行だよー。 
 ゴリ監督はまだ攻撃の手を緩めない。俊介ドリブル、一転桑田>西山と展開しクロス、馬屋原ポスト!しかし裏に誰も走り込まず。でもいい流れだなあ。さらに中盤から右サイドへフィード、西山が抜け出しクロス、ニアで田村が舞う、が一瞬合わず!
 馬屋原に代わり吉村イン。左FWに入り、西山と田村でスリートップ形成、4−3−3(どっちかというと4−5−1っぽいかな)となる。
 西山が右サイド突破、カズに戻す、カズ、桑田に入れる、桑田、田村へ!田村のトラップが大きくDFクリア。桑田は守備力もあり、展開力もあってさらに攻め上がることもできる。福岡はあきらめない、左サイドから崩してクロス、中央でFW多久島ヘッド!わずかに上へ外れる!惜しい!サンフ反撃、右からクロス、ファーの吉村シュート!GK防ぐ。吉村、高速ドリブルで左から一気に切れ込み俊介にパス!速すぎて合わず。福岡、FW8田中が左からクロス!松岡、ジャンプ一番キャッチ。松岡はスルーパスやフィードボールにも判断のいい飛び出しで対応。キックも安定してるし、成長したなあ。ところで寄井は最近、立居振舞がなんか八田を彷彿とさせる。でも彼もフィードがよくなった。
 中盤の素早いショートパス交換からスルーパス!オフサイドトラップを破って(田村が残っていたが、ボールに関与せず)二列目から西山が飛び出す!そのままサイドを破ってクロス、吉村のシュート!は右に外れる。田村が突破してシュート!GKセーブ、CKへ。右CK、蹴るのは西山。福岡はゴール前をガチガチに固める。キック!DFクリア、もう一度CK、西山キック!GKキャッチ。ロスタイム突入、2分。
 福岡、最後の力を振り絞って反撃!右CK、中央でドンピシャヘッド!しかしバー直撃!跳ね返ったボールをシュート!DFクリア!もう一度シュート!GKキャッチ!そしてパントキック!ここでホイッスル、試合終了!
 ふー、もうちょっと流れの中からの点が欲しかったけど、強烈なプレスをかけてくる相手に対してセットプレイとロングボールで着実にゴールを重ねることが出来たのはよし。沖本はキレてたなあ。プレイスキックの精度だけじゃなく、凄い運動量でボールに絡みまくった。今回だけじゃなく決勝トーナメントでも頼むよー。木村はちょっと調子落とし気味?でもエースだし、本番ではやってくれるはず。
 さあ、ナショナルトレセンのメンバーはしっかり頑張ってきてもらって、次は12月1日、天皇杯1回戦・大分トリニータU−18戦だ!

11月10日 広島広域公園第一球技場 晴
高円宮杯全日本ユース(U−15)選手権・中国地域予選決勝
川鉄ハジャスFC VS くにびきFC

 前日の神戸戦の木村のチキンハーツぶりに、
「OLAPからのビッグベン・エッジ」
を掛けて差し上げたい気まんまん。彼は1万2千余の人々の想いを裏切ったッ!!
ズブの素人監督の彼をここまで引っ張ったフロントの責任も重いッ!!
・・・・とかここに書いてもしょうがないや。
「飢えた心さハングリーハート」
で行こうや、木村。
 ムシャクシャしたのでサカつく2002やって、ロッサ福山は5年目セカンドステージを13勝2分けの無敗優勝。しかも両ステージ制覇の完全優勝だ。ケッ、J1なんざこの程度のレベルよ何でこんなカトンボどもに苦戦せにゃならんのじゃちなみに広島ダービーは0−0のドローでしたッ!!オレグめ〜。
 くそうこんなものじゃ収まらないぞ。じゃ高円宮杯中国予選決勝観に行く!昼から福山で県民文化祭に出て歌わなきゃならないけど!試合は10時からだし!11時30分ころに終わるだろうから!それから高速飛ばして帰ればOK!よし決めた!
 寝る。
 起きる。秋晴れのいい天気だ。メシ食って荷物を積んで家を出る。8時30分過ぎだったので、福山西ICから山陽道に乗って五日市ICへ、そして広域公園へ。ここ最近はぶち寒かったが、今日はいかにも11月な、涼しくてちょっぴりポカポカな、外に出るには究竟の天気。
 広域公園ではジュニア世代の大会が行われており、駐車場は車やバスでいっぱい。第一球技場へ行く途中、どこかのチームの子供たちが勝点計算をしていた。昨日の引き分けのためだろう。日曜日、試合前のちびっこに算数させるなよ、木村。スタンドへ上がると、試合開始まで10分を割っていた。
 ホーム側が岡山県代表・ハジャスFC。準決勝では広島県代表のひとつピジョンFCを破って決勝進出。
 ベンチ入りできなかった選手たちがスタンド最前列に並んでチームフラッグを掲げている。壮観だ。親御さんを始めとする応援の方々の数も多い。ユニは白と黒の縦縞、ユヴェントスでおなじみのビアンコネロだ。胸には“HAJAXS”の文字。大柄な選手が多い。
 アウェイ側が島根県代表・くにびきFC。島根県のチームだがサンフと提携を結んでいて、ユースにもくにびき出身者が少なくない。決勝トーナメント1回戦でサンフレッチェ広島ジュニアユースを破り、準決勝でサンフレッチェびんごジュニアユースをPK戦の末退け、決勝進出している。
 さすがに島根からなので、応援の方々の数はハジャスのそれには劣る。ユニはサンフのものをベースに(サンフよりは青っぽい)、白襟つき・両脇に白の切れ込みというアレンジ。胸には筆記体ローマ字で“Kunibiki”の文字が。ハジャスに比べると全体的に小柄な印象。
くにびき: ハジャス:
9渋山 10布施 13
>10原田
>13
11三島
18
>6
6森田 17 7三宅

>13山田

>2
17
 ハイ、選手名は全然わかりませんが、調べる間もなく試合開始のホイッスル!
 まずはハジャス。FKをゲット、MF9が狙うが、GK正面でキャッチ。さらに中盤からスルーパス!左アウトサイドのMF7がラインの裏にスッと抜け出すが、オフサイド!しかし7番、いつの間にかFWの位置に進出している・・・さらに中盤からスルーパス!またもFWの位置に上がってきていた7番が、今度はラインに引っかからず抜け出した!ドリブル!シュー・・・しかしくにびきDF4がブロック!クリア!右CKへ。ハジャスの9番のCK、ニアでDF2が合わせるがわずかに上!ハジャスがスペースへの飛び出しとダイレクトパス、大きな展開で中盤を支配、そこから打ち出されるスルーパスがくにびきのゴールを脅かす。これは強い!特に左サイドの7番、速くてテクニックあって強くて、いつの間にかスルスルとFWの位置に上がってゴールを窺う。こりゃあくにびき、大変かな・・・と、くにびき、中盤で簡単に繋いで右に展開、FW10に入れる。彼は反転すると、スペースを見つけて左にドリブル、そしてDFの間にそのまま突っ込んで強引にすり抜け、シュート!
ゴール!!
 10番はセンターサークルまで戻ってくると側転>バク転を披露。バク宙にはもう少し鍛錬が必要?押されていたくにびき、前半9分、エース(だろう、10番だし)の個人技で先制1−0!
 先制を許したものの、ペースはハジャス。FKゲット、素早いリスタートから折り返してシュート!くにびきDF3がブロック!CKへ。右CK、中央へ曲がり落ちたボールをダイレクトボレー!GK正面!ハジャスの攻めは速く抜け目ないが、守るくにびきも高い集中力だ。ハジャスのキープレイヤーMF7、粘り強くチェイスしてボールを奪うと一気にDFラインを突き破ってシュート!GKセーブ!くにびきCK、これを弾き返してハジャスの速攻カウンター!右の攻撃的MF9が一気に持ち上がりシュート!DFに当たってGK正面へ。GKフィード、しかしフィジカルに優れ、空中戦に勝ちまくるハジャスはこれを弾き返し、右サイドから素早く裏へ。8番シュート!DFに当たったこぼれがゴール正面7番の前に!一人かわしてシュート、ゴール!!
 15分、ハジャスもすかさず同点に追いついた。それにしても7番怖すぎ。いつの間にかゴール前にいるし。おまえは平岡直起か!!
 ハジャスのミスキックが絶妙のスルーパスに!7番が抜け出し反転・・・もオフサイド。彼はFW13と自在にポジションチェンジし、さらにつかみ所がなくなっていく。くにびき応援席からも、「7番を捕まえー!」とさかんに声が飛ぶ。くにびき、中盤で10番がカット、スペースに走る9番へパス!抜け出してシュート!上へ外れる。
 ここでハジャス、FW13に代えMF10イン。原田という名前らしい。トップ下に入った。7番がFWに上がる。ハジャス左CK、9番直接狙う!GKパンチング!右CKへ。キック!長身FW11ヘッド、しかしくにびきクリア!ボールが左サイドに飛ぶ。これが繋がった。くにびき、DFラインの裏へパス!これに反応したのが9番、スピードでDFを振り切ってシュート!ゴール!2−1!!
 22分、典型的なカウンターからくにびき勝ち越し!
 ハジャスはそれでも攻める。右からクロス、FW11競る、こぼれを7番拾って突っ込む!DFがブロック、こぼれをGKキャッチ。キープ力のある10番を基点に、自在にボールを散らし攻撃する。くにびきは、DFラインで弾き返している状態。ボールを奪うとツートップに合わせて展開したいが、ハジャスのDFは揃いも揃ってデカくて強いため、なかなか自由にさせてもらえない。中盤はハジャスが制圧している。くにびきはそんなに弱くはないと思うが、さすがに昨日のサンフレッチェびんごとの激闘(3−3、PK5−3)のため疲れているのか。
 くにびき反撃、右サイド敵陣深いところでFW9がキープ、MF17にはたいて、クロス!流れて2>6と繋いで切り込みシュート!DFブロックしてCKに。左CK、ファーでMF6がヘッド!サイドネット外側!ハジャス反撃、8番が絶妙のキープから右へ展開、クロス!ニアで7番がつぶれて、ボールはゴール正面11番の前へ、冷静に落として左足一閃!ゴール真ん中に突き刺し、再び追いつく2−2!!
 いったいどう転ぶのかサッパリわからないこのゲーム、35分&ロスタイムを消費しホイッスル。2−2で後半へ。
 後半も立ち上がりからハジャスが攻める。FW7突っ込む!くにびきDF4が何とかカット。くにびき、バックラインからロングボールをFW9向け放つが、DFがカットする。ハジャス、自陣からのFK。長身のFW11が競ってこぼれをMF10がミドルシュート!上へ外れる。さらに攻め、ゴール前で細かく繋いでFW11が意表をつくヒールスルーパス!しかし味方も意表を突かれて誰も反応できず。さらに彼がキープ、倒されてFKをゲット。9番が狙う、と見せかけPA外ゴール正面にいるMF10に流す!ワントラップ、シュート!しかし曲げてきたボールは足にかかりすぎ左に外れた。ハジャスはフィジカルが強く空中戦にも強いので、クリアボールはすべてヘッドではね返して攻撃に結び付けてしまう。さらによく走るしパスも正確で展開力があるからホンマたまらんで。
 くにびき、ハジャスゴール前に迫る。クリア、しかしボールはくにびきFW10の前へ。ドリブルで突っ込み、前が空くや右隅を狙ったシュート!だがGKも反応してキャッチ。ハジャス、ボールキープにもたもたしたくにびきDFからボールを奪い速攻!3対3!FW11がキープ、シュート!DFブロック、拾った左のFW7がキープ、中へ入れる!中央のFW11スルー、ファーのMF10、フリー!飛び出してくるGKを冷静に見切り、シュート!ボールはGKの脇を抜けゴールへと転がり込、ポストォォォォ!!カーンとはね返ってGKキャッチ。このプレイの中でくにびきDF2が負傷、外に出される。後半、まだ試合は動かない。
 くにびき、右サイドドリブル突破、ハジャスは安全にラインに逃げる。ここでくにびきのDF2がDF13と交代した。スローイン、繋いでタテに抜け、センタリング!中央でDF弾き返す、こぼれはくにびきFW10の前へ、ミドルか?いやちょんと前に出したあと一気にPA内のスペース向け突っ込む!一瞬のスピードで一気にPA侵入、DFが寄せる前に左足を一振り、ボールはゴール右スミに突き刺さる、ゴール!くにびき3−2再び勝ち越し!後半16分。残り20分、どうなる?
 ハジャスのFW7が競り合いで頭部を打ち、倒れる。主審、ホイッスル吹いて中断させる。ここでハジャス、MF8>MF6へ交代。7番は復帰。再開後も中盤を譲ることなく攻め立てる。ハジャス、MF10>FW13。前半に交代した13番が帰ってきた。そういうのOKみたい。前線の圧力を増したハジャスが一層攻め立てる。くにびきのバックパスにMF9が詰める!浮き球だったためGK胸でトラップ、しかしその間に9番は目の前、GKはクリアしようと右足を振る、しかしこれがまさかの空振り!9番がGKの背後にそれたボールを奪ってゴールへ、GK、9番をつかもうとする、しかし彼は振り切って無人のゴールにボールを叩き込んだ。3−3、三たびハジャス追いつく!!
 うわーもーどうなるんだー!!時計は後半26分!
 押せ押せのハジャス、くにびきのスルーパスをDF2がインターセプトから速攻!MF7を走らせるがくにびきDFがきっちりカバーで行かせない。くにびき反撃、FW9のキープからMF18>MF17と開いてシュー・・・までは行かせない、ハジャスDFがカット。時計は後半30分を回った、あと5分。ハジャス、ゴールほぼ正面PA少し外よりのFKゲット!狙うは9番、キック!ふわりとしたボールがラインの裏へ飛んだが、ハジャスの選手に競り勝ったGKキャッチ。
 くにびき、守備の要のDF3が足をつらせて倒れる。応急処置をしたが立てない。DF2が再び入ってきて左サイドバックへ、DF13がセンターバックへ移る。後半34分、くにびきCK、ファーのMF6(森田という名前らしい)がヘッド!GKキャッチ。ああ〜延長か?このまま行ったら福山の集合時間に間に合わないイイイ。くにびき、右へ展開、FW9が走る、浮き球を入れる!9番走る、DF追走する、でもボールが大きい、追いつかない、GK出てきた、あっ!DF見えてない、気づいてない!あああ・・・激突ッ!!
 GKとDFが交錯転倒、ボールがゴール正面にこぼれる、そこに走り込んだのは紫、くにびきの10番!ズドンとど真ん中に蹴り込んでゴールゲット!!ハットトリック達成で4−3、くにびき三たび突き放す!くにびき応援席、瞬間沸騰爆発!
 「マイアミの奇跡」の伊東テルのゴールを彷彿とさせる、信じられないようなゴール!時間はすでにロスタイム!!
 ハジャス、総攻撃!くにびき、はね返す!くにびきカウンターからCKゲット。
「ショートでキープ!相手は近寄れないんだから!」
くにびき監督の声が飛ぶ。しかしそのままゴール前に入れてしまう。ゴールならずハジャスが反撃!負傷者がいたから、けっこうロスタイム見てるぞ。くにびきはゴール前を固め、カウンターに徹する。ボールをクリア、キープして倒されFKゲット、9番を走らせロングボールを蹴り込む、9番抜け出しGKと一対一・・・ここでホイッスル、試合終了!中国地域代表は、島根県代表・くにびきFC!!クラブユース選手権中国予選では準決勝でサンフジュニアユースに敗れ出場できなかった雪辱を果たす!
 試合内容からいうと完全にハジャスのものだった。しかしFWの個人技とカウンターのくにびきの前に屈してしまった。この日のくにびきはアイルランド的といえようか。劣勢ながらできることを必死にやろうとし、結果に結びつけた。これだからサッカーはわからない。ハジャスのメンバーが何人も泣いている。この幕切れは悔しすぎる。ワカル。くにびきのみんなは、彼らの無念のぶんも頑張ってほしいぞ。
 それにしても、双方攻守の切り替えが早く、目まぐるしい攻防。見せ場の多いゲームだった。やっぱり、「何やってるかわからんうちに0−0や1−1のドロー」より、こういうサッカーのほうがいいなあ。
 試合後は速攻で車に戻り、高速で福山市へ。で県民文化センターで3曲歌って(合唱)帰る。疲れた。われながらムチャクチャな動きだと思うが、

「僕のようにサンフの好きな男はほかにいないだろうな・・・
僕はサッカーにとりつかれているんだ」
「父もそういっていたわ あなたはサンフと心中するって」
「僕もそう思うよ」
(坂田靖子『トマト』の一節のパクリ改変)


ということで(注:でも私よりサンフの好きな男はいっぱいいますが)、ひとつ。


10月20日 吉田サッカー公園 曇のち雨
Jユースカップ・グループリーグ
サンフレッチェ広島ユースVSサガン鳥栖ユース

 前日はトップチームが引き分けて落ち込み、神戸が負けて少し回復。未明のU−19は茂木が出なくて何だったが坂田が面白かったのでまあよしとしよう。というわけでこの日は吉田にてJユースカップ・グループリーグ。前の大分戦はオペラの練習で(11月2、3日に福山市・県民文化センターふくやま大ホールで本番。《カヴァレリア・ルスティカーナ》やるので、近隣の方で興味のある方はよろしく!遠方の方も歓迎。超獣ベロクロンはたぶん出ないので、お気軽に!)行けなかったので、木村のゴールに期待しながらいつものように山陽道で志和ICまで行き、そこから山ふたつ越えて吉田へ。ここ一週間はえらく疲れたので(土曜も21時まで働いてた!)、サッカー公園の駐車場で一眠り。
 ふと目が覚めると、13時40分。っと、もう始まるな。車を出て、公園内へ。えらく車が多いと思ったら、人工芝グラウンドにてゲートボール大会が行われていた。ご年配の方が溢れている。一種、壮観。
 空は曇り、今にも降り出しそうな雰囲気。天気予報ではそれほど降水確率は高くないはず、だったと思ったけど・・・降るなよー?
 ゴール裏まで歩いてきたとき声をかけられる。この日、関東から足を伸ばして来られたMi−Yaさんだった。ユース世代にかけては幅広い知識とアンテナを備えるユースヤクザ(失礼)で、先日はU−17アジア選手権のためUAEまで足を伸ばされた一級のつわものであらせられます。この日は、広域公園第一球技場で行われる高円宮杯全日本ユース(U−15)選手権・広島県予選決勝と両天秤の末、こちらに来られている。UAEでのゲームについて話を聞いていると、メンバー表が配られた。
 スタメンは天皇杯県予選から不動の4−4−2。前任の中村監督(現アビスパ福岡監督)は4−3−3志向だったが、後継の森山ゴリ監督は4−4−2ベースのようだ。現在トップがそれを志向していることもあるけど、やっぱりサンフが94年1stを制したときのスタイルが好きなのだろうか?当時は右サイドバックで奮闘し、決勝ゴールを決めて上半身裸になってイエロー貰ったり、ステージ優勝を決めるゴールをアシストしたりと獅子奮迅だった。そういえば今のサンフには、ゴリさんや吉田さんとか横内さんのような「お笑いキャラ」がいないなあ。やっぱりああいうのがいないとチームは盛り上がらないんだろうか。そういう意味では、この日ベンチにいるU−16日本代表・前田俊介は得がたい人材のようだ。今のところは、一年先輩である東のドリブル処・FCみやぎバルセロナ出身のレフティ・ドリブラー、西山の控え的存在だが、彼自身も西のドリブル処・奈良の高田FCの出身、負けてはいられない。
 さて、試合開始。
9木村 10馬屋原
>12田村
7田坂
>22高萩
20西山
>19前田
6沖本
>8吉村
13前田
>28桑田
24高柳 3中野 4寄井 11大野
1松岡
 西山が右、田坂が左でスタート。中へ切り込んでいって積極的にゴールを狙おうということだろうか。
 立ち上がりからサンフのペース。激しくプレスをかけて中盤を制圧し、素早くサイドに展開して切り込み、シュートに結びつける。右からのクロスが左に流れ、そこに田坂!ダイレクトだ!しかしトラップして切り込んだ隙にDFがわっと群がってつぶされてしまった。もったいない。
 しかし、中央沖本のスルーパスに右から飛び出した西山が、ドリブルでDFをかわしつつ左足一閃!ゴールに蹴り込んで早くも先制した。さらに右サイドオーバーラップの大野がドリブルで抜け折り返し!西山スルー、木村もスルー、そして中央馬屋原シュート!GKセーブ!沖本ミドルシュート!GKセーブ!馬屋原が「一人ワンツー」でDFラインを突破し、クロス!フリーで飛び込んだ木村がダイレクトシュート!しかしバー直撃!ミートするだけでゴールだったのにー!木村、ゴールに背を向けてボールキープの状態から反転、そのままロングシュート!左に外れる。中盤でフリーで前を向いた沖本がロングシュート!カーブがかかりきらず上に外れる。今度は前田カズがPA外のこぼれ球をミドルシュート!左に外れる。
 コーナーキックも次々訪れる。右からは西山、左からは沖本だ。左CK、こぼれを西山が拾い、ドリブルで持ち込んでシュート!GKセーブ!西山のCK、ファーで馬屋原が完璧にヘッドで合わせる!!ボールはゴールに飛び込み、ゴール内にいたDFがクリア。遅い、インゴールだ!しかし主審はゴールを認めず!!ちょい待て!入ってたぞ!
 鳥栖は、4バックに3人の中盤が引いて守り、攻撃は前線の3人任せ。そういう戦術を採るつもりではないのだろうが、中盤が作れず攻撃され通しのため、自然とゴール前が厚くなってしまう。そのため鳥栖は全く攻撃ができない。バックラインから中盤を省略してロングボールを出すのだが、精度がないのでことごとくサンフが拾ってすぐさま反撃に移る。サンフの攻撃を構築するのは前田カズ(和之)。沖本が前めで攻撃に参加するので、カズが中盤の底でボールを供給するのだが、そのプレイスタイルは、森崎和幸と同じ。森崎カズみたいにキープはしたりしないが、来たボールをワンタッチ、ツータッチでどんどんさばいていく。右へ左へ前へ後ろへ、ボールを自在に走らせ鳥栖の守備陣を奔走させる。これに両サイドの大野&西山、高柳&田坂が絡んでサイドを破りまくる。ただ田坂は少し判断に甘さがあり、なかなか突破ができず。それでもU−16日本代表の高柳一誠が素晴らしい判断で攻守に貢献し、左サイドの攻撃を担っていた。
 期待の木村は、相手が相手だけに妙な余裕を持ってしまったか、つい持ちすぎてコースを消されてしまう、ということが多かった。もうちょっと周りを使ってシンプルにやれば、もう2、3点は行けたかもしれないが・・・もっともこれは木村だけでなく、サンフの攻撃全般に言えたんだけど・・・・そうこうするうちに前半が終わった。攻め倒したにもかかわらず、1−0というイライラする展開。後半、はたしてどう転ぶ?
 後半開始より馬屋原が田村に交代。さらに田坂が右、木村が左に回ってスリートップとなり、一列後ろで西山が右、沖本が左に開き、カズのワンボランチとなった。前線に5人、超攻撃的布陣だ。キックオフ!
 雨が激しくなってきた。なにー、こんなに降るなんて聞いてないぞ!さすがに山の中、天候は一筋縄じゃいかないか・・・Mi−Yaさんの傘に入れてもらうが、半身はずぶ濡れ。しかしこれくらいの雨で試合を観るのは慣れているぞ。ピッチの中も徐々にボールコントロールが思うに任せなくなり、戦況が膠着してきた。とはいっても、サンフが圧倒的にボールを支配しているんだけれど。
 ピッチサイドでアップしていたU−16日本代表カルテットのひとり、前田俊介に声がかかった。西山に代わって投入、右FWに入る。田坂は二列目へ。俊介、利き足の左足にテーピングがあったが、果たして大丈夫か。鳥栖は相変わらず人数をかけて守っている。そこへサンフの5人が殺到してきてしかも下はスリッピー。これではまともにパスを繋いで攻撃できない。前線が詰まってしまってどうにもこうにも、という状況となってきた。左サイドに回った木村と沖本も持ちすぎで鳥栖守備陣を切り裂けない。そのぶん、一誠がどんどんサイドを切り裂いていたが。さていまいち効かなくなってきた田坂に代わってU−16日本代表カルテットのひとり、高萩洋次郎投入。これでU−16日本代表のフィールドプレイヤー三人がそろってピッチに出撃した。もう一人のU−16日本代表・GK佐藤昭大は、松岡に何かない限りは出られないが、こればっかりはしょうがない。
 長身MFの高萩は、その身体に比べて足がかなりほっそりしていて、「日本一ハイソックスが似合うユース選手」とMi−Yaさんに認定されている。確かにそんな感じ。動物でたとえるなら鹿系だね・・・と、入ってきた高萩がボールを持った。前線がゴール向け走る。右サイドの俊介が勢い余ってライン裏へと出てしまった。高萩のスルーパス!俊介が反応、あーオフサイド・・・しかし副審の旗は上がらない、ホイッスルは鳴らない!え、インプレー!?
「オフサイ!オフサイ!」
鳥栖のDFが副審を見てアピール、しかし旗は上がらない。完全に一人抜け出した俊介は冷静にゴールを破って、後半25分、サンフ追加点・・・でも、今のはねえ・・・
 鳥栖守備陣はなおもアピールするが、判定は覆らない。
「いまのはオフサイドじゃろー」「オフサイドオフサイド」「完全に」
ギャラリーの総意もオフサイド。その副審はばつの悪そうな顔でハーフウェイへ戻っていく。キミはあとで反省会だね。
 疑惑のゴールとはいえ、ゴールを決めた俊介の動きが良くなり、右サイドをどんどん破り始める。沖本>吉村。先ほどのゴール以降、サンフに対するオフサイド判定が異常に厳しくなった。意識してるな、彼。でも鳥栖からすれば、「それを取るならさっきの取れ」と言いたいところだろうが。さて、サンフは後半39分、5人目の交代。この試合ボールを走らせ続けたカズに代わって桑田が入る。初めて見る。その桑田はボランチに入り、高萩と二人で中盤のバランスを取る。そしてこの桑田が、右サイド外側から上手くラインの裏に抜け出し、シュート!コースに飛び込んだDFの足に当たったボールは飛びつくGKの手の上を越え、ゴールマウスに吸い込まれる。試合終了間際、とどめの一点となった。
 ホイッスル、試合終了。相手にシュートすら撃たせなかったほど一方的にゲームを支配したのに点が入らずイライラする展開、といういかにもサンフ・ユースらしい展開だった。ふー。今日のキムタツの輝きはいまいちだったけど、彼が抜けたあとの来年のFW(馬屋原のパートナー)はどうするんだろうか。再来年は平繁が、そのまた次の年には横竹が入ってくるから心配要らないので、来年いいFWが入ってくれば。まあでも、プロヴィンチアのクラブとしては、できるだけ傘下のジュニアユースの選手を引き上げてほしい気もするけど。
 試合後は、クラブハウスで温かい飲み物を飲み、Mi−Yaさんが用件を済ませるまで話をしたりなどして、それから帰宅。
さあ次のアウェイ・大分戦が天王山。 ここをものにして、そのまま全勝でグループリーグを突破したい。



9月8日 広島広域公園第一球技場
サッカー全広島選手権 決勝
サンフレッチェ広島ユースVS広島FC

 前日はトップチームが94年以来8年ぶりに鬼門・横浜で勝利、連敗を7で止めてヤター!で、カープのほうも木村カズの一撃&黒田の熱投(松井との対決はどうよ!)で、一年に一度あるかないかのアベック勝利!ユースのほうも、大苦戦だろうなあと仕事をしながら思っていたら、案に相違して3−0の大勝、木村・馬屋原・田坂と役者が揃い踏み。???智将・沖原さん(<広島大監督)がどうしたことか。ゴリさんの采配が凄かったのか。まあ今日の試合を見ればわかるはずだ。決勝はNHKで放送されるが、サカーの試合をTVで観たって面白ないんじゃゴルァ!というわけで、広域公園第一球技場へ。決勝の相手は広島FC。昨年は中国地方地域リーグで優勝を飾り、この全広島選手権でも圧倒的な攻撃力で勝ち上がってきた強敵だ。前日は、昨年の覇者・福山大を破った広島教員を6−2で粉砕している。ともに攻撃型のチーム、激しい戦いになるか、それとも、週末の連戦が社会人主体の広島FCの体力を奪い、一方的になるのか、はたして・・・
スタンドに上がると、ちょうどスターティングメンバー発表だった。
9木村 10馬屋原
>12田村
20西山
>8吉村
7田坂
>2金澤
6沖本 13前田和
14三浦 3中野 4寄井 11大野
1松岡
リザーブはGK21佐久間、DF2金澤、FW12田村、FW8吉村、DF23森脇。
 GK佐久間って、ジュニアユースの正GKじゃんか!通常控えのGK佐藤昭大はU−16日本代表でUAEに行ってるけど、まだ栗崎っていうのがいるはずだが・・・怪我だろうか?他にもU−16日本代表としてDF高柳一誠、MF高萩洋次郎、前田俊介がAFC・U−17アジア選手権に参加していて、この場にいない。今日が第1戦だ。洋次郎と俊介はともかく、一誠は1年ながら堂々の左サイドバックのレギュラーのため、この一番に不在なのはちょっと痛い。この先発メンバーは昨日と同じとのことだった。
 試合開始は13時予定だったが、NHKの放送の関係上(両チームの紹介&スタメン解説で)8分ほど遅れて、キックオフ!
 まずはサンフが中盤のプレスからボールを奪い、木村がシュート!GKキャッチ。サンフは相手が社会人でもひるむことなくライン4を高く保ち、中盤もほとんどフラットにして隙のないプレスを仕掛ける。これに広島FCはたじたじ、ボールを思うように回せない。サンフは右から田坂、左から西山が次々に突破していく。FCはセットプレイから好機をつかむが、ゴールに結びつかない。中盤を圧倒的に支配するサンフは波状攻撃を仕掛けるが、最後のところで止められてしまう。ちょっと膠着気味に。馬屋原が落として田坂がキープ、倒されてFKゲット!蹴るのはもちろん沖本。キック!低いボールがゴール前へ、DFクリア、しかし田坂の正面へ、ワントラップしてボレーシュート!ゴール右のボトルがはね飛ぶ、惜しい!さらにオーバーラップした大野からのクロス、ニアに走り込んだ木村が頭で合わせる!上へ。さらに中盤沖本から左の西山へ、西山持ち込んで木村へ折り返す、木村、一人かわして切り込み右足シュート!GK飛びつく、わずかに左へ!また惜しい!
 直後、ゴールキックのこぼれ球を前田和之が右へはたく。大野が前の田坂へ。前を向いた田坂はドリブルに入る。マークがつくが、構わずスピードで振り切り、クロス!低いボールはゴール前合わずに逆サイドに流れたが、そこには西山がフォローに入っていた。ゴール前の馬屋原と木村が動きなおす、西山、確認するとグラウンダーのパス!ニアの木村の足元に収まる。DFが詰める、ゴールに背を向けていた木村はちょんとバックパス、PAすぐ外正面、そこには沖本、ワントラップすると伝家の宝刀・右足を一振り!鋭いシュートがDFの足に当たって高さが変わり、飛びつくGKの手の上を破ってゴールに突き刺さった。ゴール、サンフ先制!!沖本と木村の二人が並走しつつ喜ぶ。
 ユース双璧の美形の彼らがこうして走るのは大変絵になると思いました。 
 西山のサイドチェンジ、逆サイドで受けた田坂が中へ切り込んでシュート!狙いすぎて上へ外れる。FC、中盤でしつこいプレスを仕掛け、サンフのバックパスがやや乱れたところを逃さず左WBの25藤井が反応、スピードを活かして寄井を振り切り、折り返す!ゴール正面、FW12東、完全フリー、松岡と一対一!松岡、サッと間合いを詰めるとそのまま動かず立ちはだかる、東シュート!
セーブ!
見事に体に当て、コーナーキックに逃れた。スーパーセーブだ!!
 MF29高橋のCKはラインを割りゴールキックに。
キック!FCのクリアをカット、前田カズが右へはたく。田坂は前を向くと、詰めてきたディフェンスをちょーんとかわして右サイドを疾走!ゴール前正面へ走る木村が、次いでニアへ走る馬屋原がばっと手を挙げる。確認した田坂は低いライナークロス!馬屋原のキックは空振り気味の当たりそこね、流れたボールは木村の前へ、走り込みつつ右足ダイレクト!
ゲット!!
シュートがゴール左スミに突き刺さった。2−0、サンフがFCを突き放す!このまま一気に押し切れるか?
 だが4分後。FC、ゴールキックからDFラインで回し、再びロングボール!これが通り、折り返す、FW東シュート、サンフDFに当たってはね返る、そこに先ほどMF20沖本に代わって入ったMF13土井が走り込む!フリーの土井は冷静にトラップしてゴール左スミに流し込み、FCがすぐさま反撃の狼煙、2−1!サンフもこれで目が覚めたかふたたび攻める。沖本のFK、低く鋭いクロスをを木村がダイレクトボレー!!わずかに上!右田坂から木村へ、木村スルーパス!馬屋原抜け出すがオフサイド。右からの大野のアーリークロスにファーの木村が合わせる!GK正面。さらに右サイドを破って沖本が抜け出す、しかしここで倒される!FKゲット、も沖本が傷んでしまい、担架で外へ。FK蹴るのは西山、しかしミスキックでラインを割ってしまう。もったいない。
 中盤の底が抜けてしまったので、木村が中盤に引く。FCはこの機を逃すまいと反撃に出た。FCが押し込む。沖本はまだ帰ってこれない。前半40分過ぎ、やっと沖本復帰。しかしその直後、FCがクロスのクリアボールを再びクロス!FCの右サイドに飛んだボール、コントロールを失いほっといてもラインを割りそうだったが、カウンターを焦ってか三浦が無理にトラップしようとして、ハンド!ホイッスルが鳴った。三浦はその直後にポーンとボールを蹴ってしまい、遅延行為でイエローまでもらってしまった。FCのフリーキックだ。蹴るのは高橋。左足で狙いをつける。助走を取り、キック!グンと曲がったボールがゴール正面へ、それにファーからDF3山口がフリーで抜け出し、GK松岡の前でヘッド!ゴールネットが揺れ、広島FC追いつく!2−2。
 サンフはちょっとボールがつながらなくなった。FCペースになる。しかし、そのまま凌ぎきって前半終了。
 馬屋原がちょっと目立たない。彼にボールが集まればいいのだが、運動量もあまりないのでボールに絡めない。昨日の広島大戦で疲れてしまったのだろうか。運動量とスピードのある田村を投入してもいいのでは・・・前田カズは、シンプルなボールさばきで攻撃にリズムをもたらしている。森崎カズみたいなプレイっぷりだ。上手くなったなあ。いつもは爆発的なドリブル突破を見せる西山は、FCの両WBが完全に引いている状況ではスペースを潰されなかなかうまくいかない。その分は三浦がフォローしているのだが、彼は失点のFKを導いたハンドを犯してしまったように、ちょっと守備では不安だ。フィジカルの強い森脇を入れる手もあるけど、さてどう修正してくる。
 交代は西山>吉村。チーム一のスピードスターの投入だ。サンフからのキックオフ!
 いきなり木村から左サイド吉村へのパス!スペースへ出されたボールめがけ吉村が疾駆!GK飛び出す、しかし吉村は駿足を飛ばして先に追いつきGKの上を破るループシュート!GKの上を越えたボールはワンバウンドし―右へ外れた。だー!!
 追いついて意気揚がるFCは、俊足のFW東を使った速攻を仕掛ける。さらにスーパーサブ・FW33上田を投入した。長身の上田とスピードの東、これで一発を狙う作戦か。こういう状況ではけっこうこわい。広島FCは、確かにここまで勝ち上がってきただけあって攻撃時のコンビネーションが抜群、ワンツーにスルーを組み合わせた鮮やかな攻撃も見せる。
 吉村、左サイドを突破、折り返す、カズシュート!GK正面。さらに馬屋原>木村>吉村とつないで吉村がまたもドリブル突破、スピードについていき損ねたDFが引き倒してイエロー!今度は右サイドの田坂がカウンターで突破、センタリングを吉村が折り返し、カズがミドルシュート!DF3山口が顔面ブロック!
 後半20分、馬屋原>田村。かき回せ!
 FCがカウンター!DF32が左サイドを突破する。しかし大野が体を入れ、それを吹っ飛ばしてボールを奪い返した。強い!大野といえばウイングプレイヤーという印象が強いが、いや守備も強い!吉村>木村>吉村と壁パスでまたまた吉村がサイドを破り、センタリング!DFに当たってCKに。

 中盤での混戦、田村が強引に奪いに行く、FCがキープしようとしたが勢い余って味方同士で激突!田村が奪って持ち上がり、スルーパス!上がった沖本がシュート!GKセーブ、しかしはね返った浮き球に食らいつきもう一度ヘッド!しかしサイドネット外側!さらにカウンター、木村が左サイドから持ち上がったがセンタリングはラインを割る。
 激戦の中、再び田村が体を張る。相手の背後から体を割り込ませる。ボールは奪えなかったが、ボールはコロコロと転がりルーズに。それにいち早く追いついた沖本が左の吉村に振る。吉村はそのまま上がっていった沖本にリターン!沖本、シュート!しかしGKはじき、DFがクリア!ボールはころころと左サイドに転がっていく・・・それに走り込んだのは三浦だった。完全フリーで、持ち込んでいってもいい場面だったが、委細構わずダイレクトでクロス!!高いクロスが飛んでいく。大きすぎるか、いや木村がファーにいる!DFがついているが、その上を越えれば・・・DFのジャンプ及ばず!越えた!フリーになった木村トラップ、ゴール方向へ落とす。DFは着地中で対応できない、GKと一対一!右足アウトサイドでシュート!
ゲットォォォ!!
GKのセーブも及ばず、ボールはゴール右スミに飛び込んだ。3−2、サンフ勝ち越し!!
木村はチームメイトを振り切り一目散に森山ゴリ監督の元へ走っていき、飛びつく!!後続もそれに続き、監督の周りが紫の山になった。苦しい戦いのサンフを救ったのは、やはりエースの一撃!!
 さあ無理せず大事に行こう。でも三浦ハンド。またか、無理するな。GK松岡はボールを足元でキープするなど、可能な限り時間稼ぎ。左スローイン、前がかりのFCの隙を突きするするっと抜け出した木村がボールを受け一人をかわしてPA侵入、角度のないところからシュート!惜しくも右へ外れる。FCは前がかりになって攻め立てるも、サンフが落ち着いた対応できっちりはね返す。サンフはカウンターを見せるが、オフサイドに引っかかり追加点ならず。後半44分、FCの攻撃、FKをファーで折り返して中央走り込むもGK松岡が寸前でキャッチ!
 ロスタイムは3分!キープしろ!
 ロングボールの競り合いで寄井がファウル!PAやや外正面!ギャー!MF29高橋とDF4木村がボールの周りに立つ。松岡が壁を構築。ちょっと低いがしょうがない。ホイッスル、高橋動かない、ボール後方にいた木村が長い助走からキック!!
 強烈なグラウンダーがゴール左を襲う!しかし、ボールはギリギリで枠を外れた。アブねー!!
 ここでサンフ、田坂>金澤。時間稼ぎだ。
 広島FC、DF木村をトップに上げて総攻撃。自陣からのFK!松岡とFCの選手が激突!ホイッスルが鳴ってFCのファウル。しかし松岡起き上がれない。演技か?いや結構きている。まずい、リザーブGKはジュニアユース、ちと無理だ!立て、立つんだ松岡!・・・・・・・
 治療の末、松岡は復帰。よかった。サンフはボールキープ!カウンターのチャンス、しかし木村は左コーナーポストへと逃げる!競り合いの末ファウルをもらいFKゲット!FCの選手を離して再開、さらにボールキープ!キープ、キープ、キープ・・・・そして、ホイッスル!!
サンフレッチェ広島FCユース、優勝!!天皇杯出場決定!!
最初は楽勝かな、と思ったが、さすがに決勝戦は簡単には行かなかった。広島FCも、基本技術と個人技では劣っていたものの、個々の長所と組織力で見応えのある攻撃を見せてくれた。「この厳しい昨今毎日仕事で疲れてるけど、俺たちもやればできるんだぜ若者たちよ」という社会人の意地を存分に見せてくれたということで、拍手だ。
 MVPは、サンフの決勝トーナメント全得点15点のうち10点を叩き出したキムタツこと木村龍朗で決まりだろう。あんさんホンマにスッキリや!トップで見たい。でも正統派美少年の彼が、あのサンフの面々の中でしっかりやっていけるのかどうか、ちと心配だ。佐田聡太郎とは今から仲良くしておいたほうがいい。
 沖本もさすがの役者ぶり。でも地味ながら大野やカズも捨てがたいな。
 さて、これで一昨年に続いて二度目の天皇杯出場。前は長野県代表上田ジェンシャンと戦い、押しまくりながらもセットプレイ一発にやられて悔しい敗戦だったが、こんどこそ攻め勝ちたい。相手はどこだ。会場は竹ヶ端希望。
 試合後は、次の日から練習に合流する小野剛ヘッドコーチが私服でピッチに現れたりしていた。さてトップチームも頑張れよ。



7月14日 広島スタジアム 曇
サッカー全広島選手権 準々決勝
サンフレッチェ広島ユースVSフジタSC

 前日は京都に行っていた。河原町のヴァージンメガストアが閉店のため店じまいセールをやったりなんかしている、ということを知人から聞いたのでさっと行ってみたのだが、目ぼしいものはすでに略奪されたあとだった。私が見回っている最中にも、二匹のハイエナが大きな音を立てながらCDを漁っていた。結局欲しいものはさほどなく、なんか買って帰るかということでヘンデルの《アルミニオ》とかデラー指揮のパーセルとか買ってほぼ向かいのブックファーストに行って書物を買い、河原町三条の十字屋に行ってどっと買い込むと今度は烏丸に向かってその途上でコミックとか買って知人と合流してフランス料理食べてホテルに帰ってKBSで京都VS柏の後半見ながらワインで酔った頭で「韓国人は出てないのか、リーグ戦をなめてるのかなあ」とか思っていると途中出場の中払がDFにPA内で倒されるが笛はなし。「今のPKだろ」と思っていると左サイドで京都のハンド、しかし主審は取らず、ハンドのアピールで足の一瞬止まった柏のスキを見て取った黒部がクロス!ゴール正面どフリーの中払が今度は決めて2−0。バランス取ったってとこか。でも京都はいいサカーしてるなあ。ゲルトさんも頭髪を神に捧げたかいがあるってもんよ・・・寝る。
 7時起床、すぐに飛び起きてチェックアウト、地下鉄東西線>地下鉄烏丸線でJR京都、そこから新幹線でJR福山、駐車場に止めていた自家用車で理髪店に行って散髪、サッパリすると高速に乗って広島へ。これぞ秀吉もビックリの中国逆大返しだッ!でもって14時に広スタ着。行われているのはサッカー全広島選手権・準々決勝。現在広島教員と福山大の試合が行われている。
 たぶん福大が勝ってるんだろうなあと思ったが、どうやら違うらしい。教員のほうが余裕のある(言い換えればぞんざいな)攻めをしている。これは教員がリードしているのだ!そして教員がゴール!福大もすぐに反撃のゴール!でも余裕のあるのは教員のほう。やっぱり教員が勝ってるよ!教員はロスタイム、キープで時間を稼いでタイムアップ。昨年の覇者・福山大がまさかの敗戦。こっちのブロックはいったいどうなるんだ。
 すぐに次に対戦の両チーム・サンフレッチェ広島ユースとフジタSCがピッチに出てきてアップを始める。
9木村
>8吉村
12田村
>10馬屋原
15牛見
20西山 7田坂
>18児玉
29藤井
24高柳 3中野 4寄井 11大野
1松岡
 サンフのGK佐藤昭、MF高萩、MF前田シュンスケのU−16代表トリオはUAE遠征のためにチームを離れている。沖本は負傷のためお休み。前田カズもいないし、馬屋原・吉村はベンチ。中盤の底を預かるのは本職がDFの1年生・藤井。はてさて中盤は大丈夫であろうか。
 サンフは紫、フジタは緑のユニで、フジタからキックオフ!
 まずは右サイドのワンツーから切り込んだ田坂がファーストシュート!これは外れたが、今度はトップ下の牛見から左サイドの西山に展開!小柄な西山は一気にタテへ突破、PAに侵入すると突如中へターン!フジタDFはこの動きについていけず、その足を払ってしまう。宙を舞って転倒する西山、同時にホイッスルが吹かれて主審がペナルティスポットを指した。PK!
 蹴るのはエース・木村龍朗・・・・助走距離を取り、ホイッスルが吹かれる前にダッシュ、ホイッスルの直後にキック―
ゲット!GKの逆を衝いたシュートがゴール右スミに突き刺さり、開始早々サンフ先制!
 オーバーラップした中野がパスカットされカウンターを食らうも、大野が戻ってカバー、事なきを得る。サンフ反撃、ロングボールに抜け出した牛見がGKと一対一、シュート!GKセーブ、右サイドにこぼれたボールを田坂が拾い、キープして中を見るとクロス!ゴール前に飛んだボールに反応したのは木村、ジャンプ一番ヘッドで叩きつける!軌道の変わったボールはゴール左スミに納まった。あ、ゲットだ!!おいおい、まだ開始10分も経ってないぞ!木村、スゲー!!
 2−0と早くもリードを奪ったサンフがペースを握る。西山のシュート!上へ外れる。田坂のドリブルから木村へパス!木村が持ち込みCKゲット。田坂のCK、ニアで木村がヘッド!わずかに上!一誠(高柳)からフィード!木村が二人を背負いつつもボールを収め、強引に切り込んでGKと一対一・・・寸前でクリアされる。右の深いところから田坂がサイドチェンジ!左サイドのスペースに走る西山がドリブル突破、CKゲット。フジタDFのクリアでCKが続き、左から田坂、右から西山がボールを入れるもゴールならず。
 フジタは左からのクロスに20番がオーバーヘッドを見せたが枠を捉えず。
 藤井>木村>西山とダイレクトに展開して、西山、クロス!DFクリアしてCKゲット。コンビネーションがいい。
 またも右から田坂のサイドチェンジ!受けた木村が持ち上がると、狙いすましたスルーパス一閃!!抜け出した田村がトラップ、背後から来るDFをワンタッチでかわしてシュート!
クロスバー直撃!!
うーそー!それは決めたらなあかんで〜!フジタの反撃、11番のシュート!GK松岡の正面。
 田村の背後からのチャージに、フジタの選手が「痛!」と大声。社会人が高校生にどつかれたくらいで声をあげるもんじゃない。
 前半30分を過ぎる。中野が不用意なパスミスを連発してピンチに陥るが何とか防ぐ。左サイドへのクリア、この浮き球を木村がダイレクトヒール!上がってくる西山へパス。持ち上がった西山が田坂へパス、田坂、シュート!枠を捉えず。右に開いた牛見から中の木村へパス、トラップしてシュート!強烈もGK正面。左を上がる西山から中の藤井へ、藤井ダイレクトで左大外を猛然とオーバーラップしてきた一誠へパス!一誠追いつくとクロス!ファーに田坂飛び込んでスライディングシュート!わずかに合わず。木村のミドル!GK正面。
 ロスタイム、先ほどは失態をかましてしまった中野が鋭い飛び出しからインターセプト、そのまま相手の裏へフィード!2列目から一気に飛び出した牛見が走りながらこれをヘッドであわせる・・・がボールは左に外れた。
 そのまま前半終了。
 木村がゲームを仕切っている。フィジカルでも社会人に引けを取らず、ヘッドには競り勝つわ確実にキープできるわ、パスは正確につなぐし決定的なところに出せるしあまつさえゴールも決めちゃうんだから文句のつけようがない。昨年は、「たしかに全般的に上手いけどもうひとつなあ・・・」というところがあったが、今は本当に凄くなった。年代別代表に選ばれても全くおかしくない。目の前でこの出来を見せられて、もし私が監督なら、迷いなくトップに昇格させる。それほどスーパーな活躍だった。おっと、あんまり褒めるのも何だな。ここらでやめとこう。
 パートナーの田村は、決定機を外してしまったものの、前線からの激しいチェックを行い、確実にポストをこなす。と書くとなんだか鈴木隆行みたいだな。牛見はスペースへの飛び出しがいい。キープ力もあって、気の利いたところへパスを散らせる。田坂はずいぶんよくなったが、もうちょっと前のほうで勝負して欲しかった。西山のスピードとキレを兼ね備えたドリブルには感嘆の声が上がっていた。宮崎を思い出す。大野は3年生だけあって、本来ウイングが本領ながら実にわきまえた守備をしている。時々猛然とオーバーラップ。
 ワンボランチの藤井はかなりの長身で、フィジカルでも社会人となんとか渡り合える。展開力はまだまだだが、周囲のフォローがいいので問題ない。寄井・中野・一誠の3−2−1年トリオはやや不安定なのが気がかり。攻撃時には大野が中盤に上がりスリーバック気味となるのだが、そこで真ん中の中野が時々「やっちゃう」のが玉に瑕。でもカバーリングや鋭く飛び出してのインターセプトは見応えがある。寄井は対人は問題ない。フィードがもっと正確ならなおよい。一誠はタイミングのよいオーバーラップがいい。GK松岡はほとんど守備機会なし。全般的に守備は中盤でのプレスがしっかり効いているので、最終ラインでの勝負にはほとんどならない。次もう一点取れれば決まりそうだ。
 
 さて後半。ハーフタイム中に森山ゴリコーチから児玉に声がかかっていたが、その児玉が田坂に代わって登場。木村が左FW、西山が右FWに位置を移し、4−3−3になった。サンフのキックオフ。
 児玉がいきなりレイトタックルでイエロー。おっと・・・しかしほどなく攻勢に出る。右サイドで細かくつなぎ、西山>牛見>木村とつないで左サイドに展開、木村がタテに切り込みシュート!サイドネットの外側を揺らした。右サイドに移ってもドリブルの冴えに翳りのない西山はまたも二人を次々にかわして折り返し、上がってきた児玉にパス、児玉ドリブルでPAに侵入・・・DFがクリア、CKへ。
 フジタ、左FKからヘッドで合わせる!GK松岡キャッチ。
 サンフ、左からサイドを変えるスルーパス!逆サイドで反応した西山が中に切り込みシュート!GKはじく、これに田村が詰めてシュート!上へ外れる!ギャー!鹿島チックな外し方はやめてー!右からのアーリークロスから木村シュート!上へ外れる。中に入ってきた西山が左の木村にはたき、木村が持ち込んでクロス!DFクリアしたがこれを西山が拾ってループパス!2列目から牛見が抜け出したが惜しくもオフサイド。
 なおも攻撃、西山がボールを持って中へ入っていく。それと交差して牛見が右外へ開く。西山はドリブルでなおも中へ切り込み、充分相手をひきつけると牛見へパス!フリーの牛見がクロス、ファーへ飛んだボールに木村が走り込む、しかしちょっと遠い・・・・
 木村が跳躍した。トップスピードで一気にボールの軌道上に入り、ジャンプの頂点でゆっくりとボールを待ち受け、ヘッドで完璧に合わせると、ふわりと着地する。その時にはゴールネットが揺れていた。3−0、木村、華麗なるヘッドでハットトリック達成!
「和製ラウール」
という言葉が脳裏に浮かぶ。
 牛見のパスからまたも西山が突破、後ろからのタックルで倒されFKを得る。相手にはイエロー。右サイドから西山がゴール前に入れるもゴール前でのファウルでフジタボールに。
 後半30分、木村が吉村に交代。戻ってくる木村にスタンドから大きな拍手が送られる。吉村はそのまま左ウイングへ。
 フジタのFK、ゴール前のこぼれ球に詰めたフジタがシュート!松岡が飛び出してブロック!
 田村に代わって「和製クライファート(<勝手に命名)」馬屋原が入る。
 フジタの右CK。ゴールへ向かってくるボールをフジタが正面ドンピシャで合わせる!松岡がとっさに弾いたものの小さく、ゴール前にこぼれたボールを再びフジタがヘッドでプッシュ!これは防げずついに失点、3−1。
 中央児玉から左サイドの吉村へ。吉村は持ち前の快足を飛ばして一気に左サイドを破るとループシュート!上へ外れる。児玉はフィジカルを生かして中盤でポスト役をこなしており、相手を背負いつつも左右にいいボールを供給していた。牛見、児玉ともボランチができるため、その経験を生かして数的不利でもなんとかやっていけている。
 しかし、徐々にディフェンスを外して攻撃を二枚加えたフジタがサンフDF陣を圧迫する。中盤も押し込まれ、危ない場面も増えてきた。大丈夫か・・・・・?その時、稲妻のように飛び出した中野(だっけ)がボールをインターセプト、すぐさまトップの馬屋原にクサビを入れる。ボールを受けた馬屋原はすぐさま左のオープンスペースに絶妙の壁パス!!そのスペースに走ったのは吉村!疾風のように左サイドをブチ破るとPA直前で一人かわして折り返す、そこにはフリーの牛見、ダイレクトでゴールに蹴り込んで4−1!鮮やかな秒殺カウンターで突き放した。
 フジタ、左サイドからFK。壁の右を巻いてゴール前へ、しかし松岡の正面。しかし彼はこれをファンブル、後ろへ反らす!あ!しかし慌てて反転してラインを超える寸前で抑える。・・・・楢崎みたいなことをしてはいけない、いくらヤツが日本代表正剛ルキーパーと雖もなッ!
 左への展開、またも吉村がスピードでサイドを切り裂き、折り返す、馬屋原シュート、ジャストミートせず。
 後半ロスタイムに入ろうかという頃、サンフのカウンター!左からのスルーパスに中央馬屋原が抜け出し、ドリブルで持ち込むとゴール前で一人かわしてゲット、5−1。止めを刺した。フジタもセットプレイでチャンスを掴むもののゴールを奪えず、試合終了。5−1で、サンフユースが準決勝進出を決めた。
 ユースの攻撃力はさらに破壊力を増している。これで沖本が復帰したら・・・そして守備がきちんと組織できたら、今度こそFC東京U−18に一泡吹かせてやれるぞ。それにしても、土日の日中連戦はやはり、社会人にはつらい。はたらくおじさん(orおにいさん)は月月火水木金金のお仕事で疲れてんすから。そりゃあ後半にバテるってもんです。協会も、経費のこともあるんだろうけど、もうちっとそこらへん考えてもいいのでは。
 さて準決勝は9月7日、相手は広島大。強敵だが、勝てない相手ではない。クラブユースと全日本ユースを連取して、その勢いで一気に決めてしまえ!




7月7日 福田運動公園サッカー場 晴
クラブユースサッカー選手権(U−15)中国地区予選
サンフレッチェ広島ジュニアユースVSくにびきFC
サンフレッチェ広島ジュニアユースVSサンフレッチェびんごFC

 笹の葉さらさら〜♪な7月7日、しかしこちとら前日の2000円溝に捨てたようなトップの試合見ていささか気が滅入っていたところ、遅めに起き出してネットにつないで適当に閲覧していると、クラブユースサッカーU−15の中国地区予選についての情報が出ていた。

決勝トーナメント戦7月7日(日)
準決勝(10:00):
サンフレッチェ広島VSくにびきFC
サンフレッチェびんごVSサンフレッチェみろく
決勝(13:00):準決勝の勝者による対戦
福田公園サッカー場


 見事に全部サンフレッチェ関係。サンフレッチェ祭り、いやヨンフレッチェ祭りだ!で福田公園てどこだよ・・・と検索してみたら倉敷市。行けるじゃん。というわけで早速車に乗って家を出た。
 しかし行き当たりばったりで家を出たのでルートのことは全く考えておらず、とりあえず高速に乗って倉敷ICまで行けばいいか、と思っていたけど玉島ICを過ぎたところで、
「玉島で下りたほうが近いじゃんか!!」
と気づいた。しかし後の祭り。結局倉敷まで行って南行、詳しい道を知らないこともあってかなり時間を食ったが、観念してヘンリー・パーセルを聴きつつ福田運動公園にたどり着いた。しかし今度は駐車場がすでに満杯。仕方ないので、他の車に迷惑をかけないところに無理やり止めて降り、案内板を見てサッカー場へと向かった。そろそろ11時になろうかというところなので、もう後半に入っているだろう。
 サッカー場では既に後半が行われていた。手近なピッチを覗いてみると、そこではサンフレッチェびんごとサンフレッチェみろくのゲームが行われていた。びんごがホームの紫(あと、JUKENのロゴのところが「BINGO」に)、みろくがアウェイの白ユニを着けている。周りの声を拾うと、どうやらびんごがリードを奪っている、少なくとも優勢な展開らしい。しかし誰が誰だかわからないな・・・でも、両者ともダイレクトパスの精度がしっかりしていて、確実に前線へつないで好機に結び付けている。いいゲームだ・・・ほどなく給水タイムに。それを見つつ場所を移し、奥のピッチへ。
 奥のピッチで行われているのがサンフレッチェ広島ジュニアユースとくにびきFCのゲーム。くにびきFCは島根のクラブチームだがサンフ系列のクラブで、サンフの紫ユニの両脇に白の切込みが入ったアレンジユニを着ていることからそれがわかる。対するサンフジュニアユースが白のアウェイユニを着けていた。聞いてみると試合はいまだスコアレス、0−0。
 サンフジュニアユース(以下、広島)のトップに10番がいる。彼が平繁だろう。あとはわからないが・・・こういうときはあたりの人に聞いてみるに限る。
GK1佐久間
DF2田中(タカシ)、3槙野、4宮入
MF6免田、5細田、9植野、8中山、7森重(>MF17保手浜)
FW11石田(>MF14左山)、10平繁
 3−5−2、細田のワンボランチに免田と植野の両翼、前に中山と森重の二人の攻撃的MFが並ぶ。そしてフィジカルに強い二人のFWが前線に屹立する。パス回しも速く、一気にゴール前まで運んでいく。しかし屈強のバックを揃えているくにびきディフェンス陣はこれをがっちり受け止め、右サイド、駿足の9番を活かしてカウンター攻撃を仕掛ける。一進一退の攻防。広島はトップの石田を下げて左山を投入、左WBに置いて植野をトップに上げ、さらに森重に代えて保手浜を投入し攻撃する。だがくにびきの厚い守りを崩せない。右から中山が強引極まりないドリブルで攻め上がり、左からは左山がテクニカルなドリブルで切り込む。スローインでは宮入がボールを片手で引っ掴んで登場、威力あるロングスローを繰り出す。さらに左足でのFKでゴールを窺うが、ゴールは遠い。くにびきは素早いカウンターで広島ゴールを襲いヒヤリとする場面もあったが、GK佐久間、そして槙野を中心にしたスリーバックが守りきる。
 西のほうのコートで歓声が起きホイッスルが鳴った。びんごがゴールを決めたようだ。
 そして広島とくにびきのゲームは前後半60分を戦い勝負つかず!10分ハーフ・Vゴール方式の延長戦へと突入した。もう一試合はびんごが勝利(2−0)、一足先に決勝進出と全国大会進出を決めた。
 延長戦は広島ペース。左サイドから中へ切れ込んだ左山がループ気味のシュート!わずか上へ外れる。惜っしい!中盤からのフィードに抜け出した植野がスピードでDFを振り切り、飛び出すGKの脇を抜くシュート!GKに当たったもののゴールに向かうボールを寸前でDFがクリア、Vゴールならず!くにびきも小兵FWの18番、スピードの落ちない右のアタッカンテ・9番のアグレッシブなプレイでゴールに迫る。白熱したゲームは延長後半へとなだれ込んだ。ご家族の方々の応援にも熱が入る!
 平繁がフィジカルの強さを活かして相手DFを撥ね飛ばしゴールに迫るが、ゴール前ではね返される。今度は左サイドからボランチの細田が強引に切り込み、CKゲット。坊主頭の中山が左コーナーへ向かう。キック!鋭いボールがニアへ飛び、競り合ったボールがファーへ流れる。そこにいたのは平繁!狙うか?いやヘッドで折り返す、そして正面にいた白の背番号5がヘッド!・・・・・・ふわっとしたボールがGKの手の上を越え―ゴール右隅のネットを揺らした。
 Vゴール!!みんなが一斉に殊勲のゴールを決めた細田に群がる。GK佐久間も走っていって歓喜の輪に加わる。彼は上背がさほどないのに、よく決めたなあ。戻ってくる広島の一同。その中から背番号3、DFラインを統率する槙野が飛び出してきて応援のご家族の皆さん(私もちゃっかりその中に混ざっていたが)の前に走ってくると、ベッカムがアルゼンチン戦でPKを決めたあとのパフォーマンス!!練習したのか、かなり堂に入っている。しかし!キミが決めたんじゃないやろ(笑)!スリーバックを見事に統率していたから沈着冷静なヤツだと思っていたが、実はお調子者か!でも、若いうちはそれもまたよし!!
 かくて激戦は終了し、広島が決勝進出と全国大会進出を決めた。・・・でも、両者ともいいサッカーだった。こーゆーのを昨日も見たかったんだけどねえ・・・広島のご家族のみなさんより冷たい飲み物をいただいた。見も知らぬ私なんかに、ありがとうございます!決勝ではしっかり応援させていただきますさかいに!
 決勝は13時からということなので、ひとまず車に戻る。空いているところが出来ていたのでそこに車を入れ、許光俊氏の著作をゆるゆると読みつつ時間を使い、またサッカー場へと戻った。
 決勝は西グラウンドであると聞いていたが、そこではいろいろな高校から集められたGKたちへのGK教室が開かれていた。なんだ、では東か?でもそこにもサンフの姿はない。あれ?とりあえず東のコートに戻る。聞いてみると、広島VSくにびきが延長戦となったため、13時30分からの開始とのことだった。さもありなん。しかし広島は10分以上余計に戦ってる分不利だな・・・
 そのうち、両チームの選手がアップを始めた。槙野はユニをぶんぶんと振りまわしている。リバウドか。でもそれやったらイエローもらうぞ。ほかのにしたほうがいい。アガホワのなどどうかな?
 さて戯言はこれまでとして、両チームの選手が整列し出てきた。広島が紫、びんごが白だ。サンフレッチェ広島祭り中国大会決勝、いよいよ始まる。
広島: 11石田 10平繁 びんご:  11
>15
>12
 
  
12小熊
>17保手浜
8中山   
    10 
9植野
>15吉年
5細田 6免田
>14左山
 
>13
 
4宮入
>13田中
(ヤス)
3槙野 2田中
(タカシ)
  
1佐久間
 決勝戦キックオフ!まずは小熊が倒されFKを得る。小熊は小柄だがアグレッシブな動きで、いい。サンフ的にも名前がいい。やや遠い位置だが中山シュージが狙う!これは外れた。中山は今度はドリブルで右サイドから強引に持ち込んでシュート!GK弾く、こぼれを角度のないところから平繁がシュートしたがサイドネット。平繁がドリブルで持ち込んで左に開き、植野が戻して小熊がトラップ、そこにバックチャージ!小熊倒れて立てない、しかし笛なし!おいおいイエローだろ今の!周囲からも一斉に審判に不満の声!広島がプレイを切る。小熊は何とか立ち上がった。
 びんごは卓越したドリブル技術を持つ10番を中心に右サイドから崩す。深くまで攻め込まれることもあったが、中央で何とか弾き返した。
 GK佐久間からのフィード!これがびんごDFラインの裏に飛ぶ。瞬間、平繁がうまく体を入れ替えDFの裏を取った。そして一気に加速、ボールに追いつきドリブルに入る。追い来るDFを振り切り、そして飛び出すGKを一瞬にしてタテにぶっちぎり、無人のゴールにゲット!!エースのゴールで早くも広島先制、1−0!
 びんごの10番、右サイドからドリブル突破、センタリング!!中央で惜しくも合わず左に流れて広島スローインに。今度は中山が右サイドからドリブル、倒されてFKゲット。左足は宮入。ロングスローもあり、強烈な左もある宮入の風貌はどことなくアフリカを感じさせるワイルド系。体もがっちりしていて、精悍でいいっすね。キック!鋭いボールが曲がってニアに落ちてくる。走り込んだ石田が合わせる!も、もひとつ合わずにラインを割ってゴールキックに。ここで水入り、じゃなくって給水タイム。この日は台風一過でとにかく太陽がギラギラと照り付けていて、もう肌は焼ける、というか真っ赤になっている。風が吹いてなければ死ぬでホンマに、という感じ。
 びんごのゴールキックで再開。左から小熊が果敢にドリブル突破してシュート!左に外れた。反撃のびんご、FW11が中盤から一気にドリブルでPA侵入するも飛び出したGK佐久間がうまく間合いを詰めてボールを抑える。中山がまた来たドリブル突破!このこぼれを小熊が狙う!も大きくふかしてしまった。この坊主頭の中山は、外見の通りの突貫小僧っぷりで、ボールを持ったらとにかくドリブル、そしてゴール前に人がいようが自分で狙ってしまうという、藤本主税をさらに「俺化」したような「俺プレイ」連発。チームプレイ的にはどうかという面もあるが、見ていて楽しいので私的にはぜんぜんOKッ!!話によると「熱くなりやすい」らしく、ファウルを受けたりボールが来ないととたんに怒り出すのがまたいい。コーチからは、「シュージにパス出したらコーチングしてやれ!」と声が出るのだが、親御さんがたからは、
「シュージに誰も命令出来んよ(笑)」
そこまで!まさにリトル俺王!?モロ南米系ですね。
 平繁が右サイドで倒されFK。宮入がゴール前に送るがDFクリア。
 びんご、7>13。
 びんご、左サイドからFK。5番がゴール前に入れ、10番が飛び込む!しかしその前で佐久間がキャッチ。
 前半終了間際、宮入のロングスロー!こぼれを拾った植野がそのまま切り込んでセンタリング!・・・これがゴール右スミに飛び込んでしまった。あれ?広島は誰も合わせてないし、植野も喜んでないし・・・オウンゴールか?とにかくゴールが認められ2−0、ここで前半終了。
 延長を戦った広島だが、逆に60分で決着をつけたびんごを押し込んでいる。双方全国大会行きを決めているし、先の試合で疲れていることもあって、まあさっきより緊迫の度はやや低いのだが、それにしても、強い。判断のいい佐久間、時にかなり大胆に動いても破綻のないスリーバック(バランスの田中、パワーの宮入、頭脳の槙野)、細めながら守備テクニックがひどく上手い細田、スピードの植野、突貫の中山、前がアレなのでバランス重視で動く免田(のおかげでちょっと割り食ってる気もしないでもないけど)、その運動量がほほえましい小熊、ポストを確実にこなす長身の石田、フィジカル激強の脅威のエース平繁と、チームが見事に機能している。
 後半開始。びんごはFW11>FW15。広島は宮入に代わってDF13田中(ヤス)、免田に代わってMF14左山、小熊に代わってMF17保手浜。ヤスがDFラインの中央に入って槙野が左に回り、左山は左WBに入って植野が右に回り、小熊の位置に保手浜がそのまま入った。宮入と小熊は負傷のため交代らしい。小熊は開始早々にバックチャージを受けていたから・・・大丈夫だろうか。
 まずは左山がドリブルで左サイドを攻めあがる。しかしびんごDF3が体を入れてボールを奪い、左山がこれに背後からタックルかましてイエローをもらってしまった。びんごの攻撃、右サイドから攻撃を構築するMF10が中へ切れ込み左サイドのMF5にパス!5番はスルーパスを放ったが反応する者がなくゴールキックに。もったいなかった。
 広島、植野に代わってMF15吉年。右の攻撃的MFに入り、中山がアウトサイドに移った。
 自陣深くから中山がクリア!しかしこれが小さく、びんごのMF13がこれを拾って持ち込みシュート!GK佐久間が正面でがっちりと抑える。広島反撃、左サイドを平繁が深く破って左山に戻し、左山がクロス!ファーで長身石田がヘッド!GKキャッチ。
 石田が中盤でボールを受ける。前が空いているのを見た石田はドリブルに入る。長身ながらスピードもある石田は一人をかわし、GKの位置を見て思い切ってミドルシュート!前に出ていたGKはこれを両手でブロックしたが、勢いの衰えないボールはGKの背後に飛び、ふわりと宙を舞ったのちゴールに吸い込まれた。3−0!
 広島がボールを完全支配。前線の二人にボールを当ててサイドに展開(むろん前が空いていればそのまま行ってもOK)、が徹底されていて、とても安定している。左サイドでは左山がびんごの10番にマンマークで自由を与えず、攻撃となると一気に飛び出して平繁とのワンツーでサイド破り!びんごの10番はかなりストレスがたまっているようだ。びんごバックパス、しかし小さく、吉年が飛び出してそれをかっさらう。GK飛び出す、吉年シュート、交錯!ボールはころころと転がってゴールラインを割り、ゴールキックに。
 ここで給水ターイム。
  田中タカシがタテに出し、右アウトサイドの中山が抜け出しドリブル、中央に一人フリーで上がってくる、が中山はそのままシュート!左に外れる。OK!それでこそ中山。槙野がドリブルでオーバーラップ、DFと交錯する前にスルーパス!左山抜け出す、がオフサイド!またも中山がドリブルで抜け出し、ループシュート!上に外れる。
 びんご、FW15>FW12。
 左サイドを制圧した左山、柔軟なドリブルでサイドを自在に切り裂く。タテへ中へ自由自在、シュートレンジまで持っていってしまう。いいなあ。そしてダメ押しの一撃、クロスのこぼれ球を拾った槙野がそのままドリブルで切り込み、DFをかわしてPA侵入、GKの脇を破ってゴール右スミに叩き込み4−0!何かやるかと思ったが、控えめに親指を立てただけだった。ひょっとしてパフォーマンスは禁止されてるのか。
 それからも平繁のドリブル突破などで見せ場を作った広島がそのまま押し切ってホイッスル、4−0で広島が優勝!
 ・・・いやー、楽しかった。残っていたチームがすべてサンフ関係なんで気楽に見られたこともあるけど、やっぱり一対一で果敢に勝負を挑んでいく姿勢がよかった。トップやユースではなかなか個人で突破というのが難しいだけに、こういうサッカーを久しぶりに見て、とてもさわやかな気分になれましたよ。4クラブとも好チームだったし。全国大会に出るのは広島とびんご。でもくにびきの強力な守備陣も全国大会に相応しかった。惜しい・・・
 最後に、広島のご家族のみなさん、飲み物を下さったり、選手の名前を教えてくださったり、いろいろとありがとうございました!紫の若き戦士たちの、Jヴィレッジでの大活躍を祈っています。びんごも頑張れよ!



5月4日 みよし運動公園陸上競技場 雨
もみじカップ
VS徳島市立高

 毎年この時期に行われるもみじカップ、今年もガンバ・ベルマーレ・マリノスユースに国見高、浜名高などのユース年代のチームを呼んで行われている。広島からは皆実とサンフユースが出場。昨日もサンフユースのゲームはあったが場所が府中町の揚倉山だったため行けず(試合終了からビッグアーチまで行くのが骨)。4日は三次で2試合が行われるから、25日に島根・浜山運動公園で行われるアイルランド代表VSサンフのテストマッチを観に行く際の交通の下調べも兼ねて(三次市は島根までの経由地なのだ)行くことにしていた。
 だが朝起きてみると、まっすぐ歩けないほどふらふら。昨日、土砂降りの中を雨具なしで応援したダメージは予想以上に甚大。なんとか朝食を食べて部屋に戻ってみると、弟がウイニングイレブン6をやっていた。私がPS2を買っているのを知って、昨日買ってきたらしい。
 弟がやるのを後ろで声を上げながら見る。結構臨場感あるな。日本代表、インターナショナル杯挑戦中。小野のクロスから鈴木がゴール!
「ありゃあ絶対鈴木じゃにゃあ」「確かに」
外す。
「やっぱり」「これじゃ」
 アレックス、ヘッドでゴール!エディットしたらしい。しかし身長183cm。高すぎやっちゅうねん。あとで178cmに訂正させた。
 やらせてもらう(PS2は私のだが)。こういうのはヘタなので、アイルランド代表でもサウジに勝てない。1戦目は0−0の末PK戦で敗退、2戦めもスコアレスで延長戦突入、やっと相手DFラインの裏に出たフィードにロビー・キーンが反応し、GKの上を越すシュートでゴールデン・ゴール。その後弟と対戦でスペイン・ダービーをやったが、クライファートやルイス・エンリケのシュートは枠を捉えず、逆にジダンとラウールの前にあえなく撃沈。
 そうこうしているうちに12時を回っていた。体力もまあ回復してきたみたいなので、やっと出かけることに。
 出たときは曇り空だったが、上下(注:地名)に向かうころから雨が降り始めた。どんどん強くなってきて、バケツをひっくり返したような大雨になった。天気予報じゃ曇り時々雨ってことだったが・・・試合の方は出来るんだろうか?
 1時間30分ほどして三次着。書店で一息つき、コンビニで道を聞いて、みよし運動公園へ。
 競技場そばのグラウンドでサンフユースの選手たちがアップを行っていた。そして三々五々競技場のほうへ向かう。そろそろ試合開始のようだ。スタンドへ上がると、前の試合がまだ行われていたがじきに終わり、両チームの挨拶が終わるとすぐにサンフと徳島市立の選手たちが出てきた。
 サンフの海外短期留学組が出ている(4月下旬帰国、前の週のU−18中国リーグに出場していた)。レギュラー組で臨むようだ。
9木村 10馬屋原
8吉村
>23森脇
20西山
>7田坂
13前田和
>15牛見
6沖本
24高柳 4寄井 3中野 11大野
1松岡
 ピッチはすでに田んぼ状態。さらにデコボコがあるため広範囲にわたって池ができているところが数箇所あり、とてもまともなサッカーはできそうにない。前の試合をちょっと見たが、もうドリブルもグラウンダーのパスもほとんど無効状態なので、蹴りあいになっていた。ボールがどれくらい滑ったり止まったりするのかは全く予測不能。セットプレイかミスでもない限り得点はできないだろう。体力も通常以上に消耗するだろうし、もうこれは精神力の勝負か?サンフのキックオフから試合開始。
 いきなりセンターサークルからロングシュート!ゴールラインを割る。パスがろくにつなげない以上、これで距離をゲインしておくのも大事だ。ラグビーみたいだが、まあ元は一緒のスポーツだから・・・
 サンフは、最初の並びは4−4−2だったが、木村がやや下がり目で、両サイドの攻撃的MFが馬屋原と同じくらい出てきているため4−3−3とも見えるフォーメーション。左サイドの吉村の位置がやや低く、森山コーチから「吉村もっと上がれ!」と何度も指示が出る。
 「池」にボールが入るとボールは例外なくそこでストップ。両チームの選手が入り混じるが、蹴っても蹴ってもなかなか「池」からボールは出て行かない。思い切って蹴り出しやっと脱出。そのボールの行き先も50/50。横パス・バックパスは厳禁!とにかく前へ蹴り出すか、安全にタッチラインにクリアするしかない。それを競り合い、うまく収まれば相手の裏に放り込んでダッシュ!という展開。
 右サイドでボールを受けた小兵・西山がこれをキープ、反転してドリブルに入った。細かいタッチでDFを強引にかわし、一気に加速してタテへ抜ける!瞬間、後ろから足を払われ転倒。ホイッスルが吹かれ、主審がペナルティスポットを指した。そこはPA内だったのだ。PK奪取!
 蹴るのはキャプテンマークを巻いた沖本。キック!GKの逆を衝き、低いライナーがネットを揺らす。サンフが先制した。
 グラウンダーのパスは全く信用できないので、パスは浮き球しかない。これをいかにコントロールできるか・・・サンフは馬屋原がポスト、木村がその高いテクニックを生かして浮き球のパスを配給、両サイドを走らせる。はっきりいって中盤はボールを蹴り出すだけ、勝負のカギはFWがいかに体を張れるかにかかっている。イングランド帰りの二人は徳島市立DF陣の激しいチェックをかいくぐり、優位にゲームを進めていく。右からは小回りのきく西山&テクニックの大野が、左からはスピードの吉村がサイドを切り裂く。木村のミドルシュート!右に外れる。
 右サイド、流れた馬屋原がボールをキープ。二人のチェックを受けながらも折り返そうとするが、ボールはそこから出ただけでPAにも届かず落ちる。徳島クリア!しかしこれも飛ばず、ピッチに落ちると水しぶきをあげて止まってしまった。そこには沖本がいた。沖本は中を確認するとすぐさまクロス!
 絶妙のカーブがかかったボールがゴール前に飛んでいく。そしてセンターバック二人の間に走り込んだ木村がジャンプ一番、ヘッドで合わせる!ボールは方向を変えるとGKの上を越え、ゴール左スミに飛び込んだ。2−0!このピッチ状況を考えるととても生まれそうになかった、流れの中からの鮮やかなゴール。
 中央でリフティングも交え巧みにキープする木村から左を走る吉村へ!ボールを受けた吉村、一気に前へ蹴り出しDFを振り切ってダッシュ!・・・しかしボールが滑ってラインを割ってしまった。
 徳島は、二列目の動き出しが遅く、FWがやや孤立気味。サンフDF陣は素早く囲い込んでボールを奪う。CK以外ではなかなか攻撃の糸口をつかめない。
 そして前半終了。ハーフタイム中、サンフのリザーブがピッチに出てきてボールを蹴る。下が下なので、ピクシーがかつてやったような「リフティングドリブルからのラストパス!」をやってみていた。ピッチサイドでは各務原高の選手がアップ。掛け声が妙に威勢がいい。
 後半開始早々、サンフがゴール前にいいクロスをあげる。混戦となりクリアされたが、この時西山が蹴り合いで足を負傷。こういう試合は足元がおぼつかないため、確実に大きくクリアするためボールを思いっきり蹴っ飛ばしに行く。そのためこういうことが起こりうるのだが・・・西山交代、田坂が入る。
 馬屋原が強引な突破からCKを得た。これはクリアされたが、すぐにまたCKのチャンス。沖本キック!クリアされたが再び沖本へ。クロス!木村がうまく抜け出しシュート!GKはじく。馬屋原が拾ってさらに切り込みセンタリング!GKの頭を超える、飛び込め・・・DFクリア!小さい、落下点には寄井、シュート!右に外れた。
 木村が中盤で物凄いキープを見せている。とにかく取られない。この雨の中その強さ、これがイングランド仕込みというやつか。
 沖本ミドルシュート!しかしグラウンダーだったため急減速、GKに「拾われて」しまった。
 徳島、中盤でのカットから一気にボールを運んでFW10抜け出すが、高柳が追いついて粘り、クリア。
 サンフ、前田和>牛見。
 中央でボールキープしていた吉村が倒されてFK、沖本が蹴るが上へ外れた。
 徳島FKをクリア、吉村がこれを受ける。右サイドから田坂が猛然と駆け上がる。ロングフィード!オフサイドはない。田坂は一気にPAまで駆け上がって、そのままループシュート!GKは見送るしかなかったが、わずかに上へ外れた。さらに沖本のクロスから田坂が強引にドリブル突破、シュートまで持っていきCK奪取。彼らしいパワフルなドリブルだ。
 吉村に代わって23番。誰だろう。大屋あたりだろうか?(森脇のようです)
 こぼれ球には両チームの選手とも蹴っ飛ばしに行くため、クロスプレイになるとかなりヒヤリとする。
 またもCK。沖本がキック!糸を引くようなボールがゴール前に飛び、走り込んだ寄井がジャンピングヘッド!わずかに上へ外れた。
 田坂、またもドリブル突破!PAに入ると、まとわりつくDFを大きな切り返しで一回、二回とかわし、スタンドを沸かせる。おしくもシュートへは持っていけなかったが・・・
 終盤は、FKではGK以外全員上がるなど捨て身の総攻撃に出た徳島が押し込んだものの、やはり思うようにボールが回らず、サンフもきっちり確実にはね返し続け、ホイッスル。ガマン大会の様相を呈したこのゲームを制した。
 このゲームを見て、「サッカーは格闘技」という言葉を思い出してしまった。ほんとにドツキ合いのような展開で、なんというかしまいには面白くなってしまった。やっているほうはたまらなかっただろうが・・・
 この試合勝ったものの、人の会話を聞く限りではサンフはこれで2勝1敗らしく、得失点差で決勝トーナメント進出は無理みたい、とのことだった。
 外に出てみると、ユースの試合に出なかった組が地元の高校と練習試合を行っていた。ちょっと見てみる。
ピッチ内では桑田とか洋次郎とか藤井とかの名前が呼ばれている。誰が誰だかわからないけど1年生主体のチームだ。レギュラー以外のメンバーなんだから当たり前だけど。コンビネーションやプレイスピード、判断力はレギュラー組に比べるとまだまだだが個人技はさすがで、相手をひょいひょいとかわして突進しループでゴール、という場面が連発。どんどんとサンフがゴールを重ね、結局11−2ぐらいになったようだ。雨のピッチだったとはいえ力の差は歴然・・・
 帰りは、途中猛烈に眠くなってコンビニの駐車場で一眠りしたりして無事帰宅。


4月6日 広島広域公園第一球技場 雨
中国U−18リーグ
VS西京高

 中国地方のユース年代の強化のために行われることとなったU−18リーグ。中国5県から2校ずつ選抜、それに多々良学園とサンフレッチェ広島ユースが加わった全12チームが2つのグループに分かれてリーグ戦を繰り広げる。ホームアンドアウェイかと思ったが一発勝負らしい。よって行われるのは今日と4月下旬、7月だけらしい。試合数が少なくて残念。
 12時ごろ広域公園着。天気予報どおり、雨がポツポツと降り始めている。まあ第一球技場にはいちおう屋根がついているから大丈夫だ。ちなみにビッグアーチでもリーグ戦は行われているが、そちらはなにぶん体が二つないので見ることはできない。
 階段を昇り、坂を登って第一球技場へ。両チームの選手が円陣を組んでいる。これから後半のようだ。入り口の前に黒い車が止まっていたが、ちょうど中から中山元気が出てきて車に乗り込み、出て行った。なぜ彼がいるからというと、今行われているのが、彼の母校・多々良学園のゲームだからだ。相手は同じ山口の鴻城高。
 オレンジ軍団の多々良、後半の口火を切るいきなりのゴール。そしてガンガン攻撃を始める。フィジカルもボールへの寄せも一対一も、全てにおいて多々良が上回り、全く完璧に一方的に鴻城を切り刻んでいく。サイドを面白いように引き裂きクロス、全くマークがつかめないCBを尻目に次々に中央で合わせてゴールを量産していく。多々良のCF10が相手のGKに競り勝ってしまうという笑ってしまうような状況も展開され、結局後半だけで7ゴール。実力の違いをこれでもかと見せつけた。でも、山口鴻城も山口県から選抜されたチーム・・・・山口では、多々良の力がそれだけ隔絶しているということだろうか。これからサンフユースと対戦する山口・西京高校ははたしてどれほどの強さなのか?
 多々良とサンフユースは別ブロックに入っている。よってリーグ戦では当たることはない。先日西日本サッカーフェスティバル決勝で戦ったが、その時は0−1でユースが敗れている。
 サンフユースがアップを開始した。雨は軽く降り続いている程度だが、水はけの悪い第一球技場は早くも水が浮き始めていた。パスサッカーを身上とするサンフには歓迎できないコンディション。さらに、チームの核である木村龍朗と沖本尚之がイングランドに短期留学、U−17代表に選出され先日までヨーロッパユースカップに出場していた馬屋原佳明と吉村修平も大会後彼らに合流、ということで、攻撃の主力がごっそりと抜け落ちたメンバー組みを余儀なくされている。苦しい戦いになりそうだ。田村、大野、田坂、寄井の奮起に期待。あとU−16代表組が欧州遠征から帰ってきているので、彼らの登場も楽しみだ。
 ユースは西京高が引き揚げた後もアップを続け、試合開始(13時30分)10分前を切ったところでやっと引き揚げていった。
 さて、試合開始。
前半: 後半:  
13西山 7田村 6大野   
   13西山
>2金澤
7田村 6大野
14前田(和)    14前田(和)
3三浦 5児玉 8田坂    8田坂
15高柳 4寄井    19高萩
17中野    18森脇 17中野 4寄井 15高柳
16松岡    1佐藤(昭)
 サンフは、トップチームとは違って3バックでスタート。最初はトップと同じ4バックをやっていたそうだが、最近はこれを試しているらしい。中野を中央に、右に寄井、左にジュニアユースから昇格した高柳がいる。川本は怪我で出場できないようだ。大野と西山が両サイドに大きく張り出し3トップとなっていて、3−4−3といった感じになっていた。
 まずサンフがPA左外でFKを得る。沖本がいないので誰が蹴るかと思ったら、右サイドから8番がたったっと走っていく。田坂だった。直接狙ったキックは外れる。また同じようなところからFKのチャンス。再び田坂が狙うが、今度は西京DFがCKに逃げた。田坂はさらにCKを蹴るが、得点には結びつかず。
 サンフはボールは概ね支配しているものの、主力を欠く(特に中盤の要・沖本)ことによる連携の悪さに足元の悪さが加わってなかなか上手く展開できない。児玉は主に守備で奮闘しているものの、田森や沖本のようにワイドな展開をするにはまだまだ経験が足りないといったところか。両サイドもいまいち機能しない。ただし、西京にペースは握られることはない。
 左サイド三浦が切り込んでセンタリング!田村がキープ、反転してシュート!GKキャッチ。小柄ながら鋭い突破を見せる西山、左サイドキープから倒されまたもFKゲット。三たび田坂!GKセーブ!惜しい。右CK、西山が左足でキック!弾き返されるもキープしてバックパス、タテに入れて2列目から飛び出す!もオフサイドの判定。

 全体としてうまくいかない。ボールを支配しているのに、チャンスは中盤で奪ってのカウンターからばっかりというのはどういうことだ・・・時間が過ぎていく。と、高柳一誠が右サイドに張り出してきた。4バックにシフトチェンジ、田坂が前へポジションを移す。MFとDFをこなせる一誠はタイミングのいい攻め上がりで攻撃の基点となり、徐々にリズムが生まれてきた。一誠、自らドリブルで持ち込み、中に切れ込んで左足シュート!わずかに上へ外れる。いい感じになってきた。
 ただ守備が薄くなったのも事実で、西京の10番に寄井が裏を取られてそのまま突破され、中野がギリギリで追いついてカバーリング、という場面も。寄井はヘッドは無類に強いが、裏を取られる場面がちょくちょく見られた。中野は、寄井に比べると体格は劣るがポジショニングがよく、カバーリングがうまい。あと、「おれはいつ何時も落ち着いてるぜーっ!」と言わんばかりの飄々とした仕草(ボール持ってないときも!)が見てて面白い。ビッグアーチでの試合を終えて観に来ていた立正大淞南高の面々にもウケている。中央から右サイドのオープンスペースへパス!ここに一誠走り込み、中途半端に飛び出したGKの頭上を越すループシュート!ボールはふわりと弧を描き・・・・・蹴ったときにインサイドにかかりすぎていたらしく左に曲がり、そのままゴール左をかすめてラインを割った。くーーーーー!
 しかし、それからほどなく、左サイドにポジションを移していた大野がスルーパス!抜け出した田村(公式記録では前田でした。スマソ)がシュート、GKキャッチ!・・・しかし捕りそこね、ボールはころころとゴールに転がり込んだ。サンフ先制!
 これで西京は前に出てきた。45分ハーフのため、前半終了の頃にはサンフは守備にアップアップな感じになっていたが、なんとか凌いで1−0で前半終了。
 ハーフタイムが終わり、ピッチに選手が出てきた。GKがU−16代表の佐藤昭大(のっぽ)に代わり、さらにボランチ児玉に代わって同じくU−16代表の高萩(これものっぽ)、左SB三浦に代わってサンフレッチェびんごから昇格の森脇(これもガタイがいい)が入っている。彼はびんごでは10番を背負ったエースFWだったはずだが、DFもやれるようだ。新1年生トリオ登場で、後半開始。サンフは前半途中からを引き継ぎ4−3−3。田坂はやや上がり目のボランチといったところか。
 西京、カウンターでサンフの右サイドを破りセンタリング、8番中央で合わせる!GK佐藤セーブ、しかし10番がこぼれをシュート!ミートせず宇宙開発に。助かった。
 サンフ反撃、森脇から鮮やかなサイドチェンジ!ここからダイレクトパスを4、5本電光石火につないで中央走り込む田村にパス!前は空いている!行け!だが田村はトラップをミス、ボールは大きく前へ出てしまい、DFにクリアされてしまった。何やってんの!とブライトさん入っちゃった。直後に中盤の底・高萩からDFラインの裏へロングボール!左サイド西山が飛び出し、シュート!右に外れる。攻撃がダイナミックになってきた。
 ここで西山に代わって背番号2がイン、そのまま左FWに入った。金澤だ。昨年は右サイドバックをやり、今年も右サイドをやっていたらしいが、もともとFWのプレイヤー、違和感はない。ディフェンスの練習をやりこんだのか、キープ力があって前線の基点となる。田村はポスト役というより飛び出すタイプのため、ポストはやや苦手のようだ。後ろから上がってくる森脇もフィジカル強そうで、迫力のあるオーバーラップをたびたび見せる。高萩洋次郎はのっぽのボランチで、キープ力があり、来るボールをポンポンと回す。ただ時々持ちすぎて詰められたりパスをカットされたりがあり、彼からピンチを迎えたことがあった。ここは経験だろうか。とはいえ強引なオーバーラップも見せることもあり、京都ユースの六車をちょっと想起させる。ボールによく絡むので、いつもピッチ上には「洋次郎!」の声が飛んでいた。

 西京再びカウンター!8番完全抜け出しシュート!GK佐藤スーパーセーブ!ボールはバーに当たってゴール後方に飛びCKに。反撃の高萩ミドルシュート!CKとなる。さらに高萩、ドリブルで持ち込むとボールを足に引っ掛けループパス!DFの頭を超えたもののやや大きくGKキャッチ。サンフはなおも攻め、波状攻撃から田坂のミドルシュート!DFに当たってCKとなる。
 田坂のキック!速いボールがゴール前に飛ぶ。GK、ニアに飛び出すが、ボールは伸びてその頭上を越えてしまった。ボールはゴール正面に曲がり落ちていく、そこには・・・疾風のように走り込んだヴィオラの18番!豪快にダイレクトボレー、ゴールに突き刺し2−0!ナイスゴール森脇!
 さらに試合再開から西京バックパス、田村が猛然とチェイスしてGKにまで戻させ、GKに突進!GKあわてて蹴るも田村の体に当たりはね返る。ボールはわずかに左に外れた。田村がガクッと膝を曲げる。いや、ナイスなチャレンジでした。西京もパスカットからもう一丁カウンター、シュート!だがまたも佐藤セーブ。クリアボールを拾って森脇がそのままドリブル突破、CKを得る。高柳キック!はGKキャッチ。かなり積極的な高萩はまたもドリブルシュート!左に外れる。
 中盤の底でパスを回し、突如前線にスルーパス一閃!田村が飛び出した。今度こそ決めろ!田村はPA内右側で受けると一人を外してシュート!GK飛びついてセーブ!ボールはころころと転がり・・・ゴールに入った。3−0!安全圏に入る。これで気が楽になったか、残り時間は息を吹き返したようにチェイスしまくり、そのままホイッスル。苦しい戦いだったが、終わってみれば快勝のスコアとなった。

 これで馬屋原、木村、沖本、吉村が加われば相当のチームになりそうだ。しかしディフェンス陣がまだ不安を抱えているっぽい。早く修正できれば。田坂は、昨年はボールを持ったらとにかくドリブル、だったのがかなり自重してパスを考えるようになっている。それはそれでいいのだけれど、個人的にはちょっとつまんない気も。前田はもともとサイドのプレイヤーだけど、中をやっていた。正確なクロスを持ち味とする彼としては結構窮屈そうだが、勉強してくれたまい。