むらさきぐま日記2002.その他


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  9月1日 吉田サッカー公園 晴
Jサテライトリーグ・VS京都パープルサンガ

 前日、トップチームは浦和を押し込みながらも自滅して逆転負け。どうにもこうにも泥沼から抜け出せない。この危地を救う人物は現れるのか?と吉田サッカー公園へ。この日はサテライトの京都戦。ベンチを外れた久保や鳴尾は出るのか、はたまたユースのキムタツくんが見られるかも・・・
 志和ICの辺りはまだ小降りだったが、吉田に着く頃には晴れになり、サッカー公園では太陽が緑の芝を鮮やかに照らし出していた。前日出なかった久保目当てだろうか、いつもよりギャラリーは多い。B6上下の方の姿も多かった。
30木村
>19田村
26茂木
>13沖本
29西村
7浩司
>25須田
14山形
23ハンジェ
28佐田 18八田 22河野 24西嶋
21林
 メンバーを見ると、久保、鳴尾、桑原、中村らの名前はない。桑原が出ると信じていたheyさんは残念そう。
4−4−2で、このたびU−23北朝鮮代表に選出されたハンジェのワンボランチ。佐田は本来右サイドバックだが、中村がいないので最近は左に回されている。ツートップは茂木とユースの木村。サブにもユースのMF沖本とFW田村がいる。ハンジェと浩司は怪我のため今週の練習は別メニューだったが、どうだろう。
 京都は、U−21代表候補GK上野、元湘南でパラグアイ代表DFサナブリア、「甲府のファンタジスタ」美尾、ユースのMF六車、ユースより昇格のDF松本、FW小原など、なかなか面白い布陣。
 キックオフ!あっ!京都サイドで一人太鼓を叩いてコールしてる!!
 まずはサンフが左サイドから崩す。佐田、浩司、西村に茂木と木村が絡み素早いパス交換から何度もサイドを突き崩した。クロスは中央で合わなかったり京都DFがはじき返したり。サナブリアはでかい。
 京都は浩司に二人のマークを常につけてきた。浩司が封じられ、ハンジェも怪我上がりのためか彼らしくないミスパスを連発し、次第に前へボールが出なくなってきた。京都はトップチームと同じく、中盤の波状プレスでボールを奪ってサイドに展開、クロスを徹底。サンフは河野がヘッドでこれらを迎撃する。八田は速攻を受けたときのポジショニングがいささか甘く、ボールコントロールもちょっぴり心もとない。つま先でトラップするのはやめれ。林のゴールキック!茂木が受けようとしたが、副審の旗が上がった。オフサイド。笛が鳴る。茂木はきょとんとしている。林が怒鳴った。
「何でゴールキックでオフサイド!?」
スローインと同じく、ゴールキックを蹴った時点でのオフサイドは適用されないルール。副審大チョンボ。主審はボールを林に投げ返す。野球と比べるとルールは圧倒的に少ないんだから、ちゃんと覚えとかな。京都はルーキー・小原が危険な動きでサンフをたびたび脅かす。
 さて、悪い方向に向かいかけた流れを変えたのが木村だった。右サイドからの速攻で京都を崩し、サナブリアがセーフティーにクリア。京都陣内深い位置でのスローインとなった。近くにいた山形がスローインしようとしたが、コーチからの指示で西嶋にチェンジ。西嶋がターゲットを探し、スロー!走り込んだ西村がジャンプしてバックヘッド!ボールはニアの木村の下へ。
 木村、胸でトラップ。次いで左足でちょんとリフティング、頭越しに自分の背後に回すや素早く反転してDFを一瞬のうちにかわし、落ちてくるボールを左でダイレクトボレー!
ゴーーール!!
ボールはゴール左スミに突き刺さる!「レオナルドのあのゴール」を彷彿とさせる華麗なるゴールでサンフ先制!木村龍朗、その容貌に違わぬ華麗なるプレイ、シビれるゥゥゥ!!来年はトップチームでその勇姿を見られることを信じている。
 この先制点でサンフが乗った。ハンジェが徐々に本領発揮、自在にパスを散らして中盤を構築。両サイドの上がりを引き出してチャンスを作りはじめた。そして、そのままの流れで前半終了。
 ハーフタイム、
「茂木は本当に色白だなあ」
と思った。
 後半もサンフが攻める。ハーフタイム中の指示も効いたか、中盤のプレスから素早く前線に送り、前線の茂木、木村、西村を走らせる。特に茂木が凄かった。スピードで突破する、きっちりキープしてポストする、運動量もある、彼一人に京都DF陣が一気に混乱に陥った。そして素早い右への展開から山形がキープ。中盤が空いていることを見て取った山形は一気に中へ切れ込んだ。急いで山形のチェックに行く京都、しかし瞬間、茂木がDFのマークをスッと外した。山形、茂木向けパス!
 茂木、ボールを受けるや浩司に落として一瞬で反転、浩司ダイレクトでリターンパス!前を向いた茂木はDFラインを一気に突き破った。一直線にゴールへ迫る。その右うしろからDFが体をねじ込みに来た。茂木はそれに気づくやドリブルしながら体でブロック!DFは逆に吹っ飛ばされてしまった。ゴール裏がどよめく。強い!!茂木はそのままスピードを落とさずドリブル、GK上野と一対一、ちょんちょんと細かいタッチで間合いを測り、右足一閃!ズバッと上野の股間をボールが抜け、ゴールど真ん中に飛び込む。ゴーーーール、2−0!!!
 凄い凄い凄い!!ゴール裏が大歓声を上げる。茂木コールが沸き起こる。スピード、フィジカル、テクニック、そして冷静さ・・・ストライカーのエッセンスがすべて詰まった、これぞストライカーのゴール!!
 茂木は止まらない。さらに中盤からのスルーパスに飛び出しゴールに突進、サナブリアが背後から襲い掛かる、しかし茂木はこれも体を入れてブロック!!さすがに巨躯のサナブリアには吹っ飛ばされてしまったが、当然バックチャージでサナブリアにイエロー!このFKは充分直接で狙える距離だったが、浩司のトリックプレイ失敗でゴールならず。さらに左に流れてボールを受ける。マークが二人来る。勝負!茂木は次の瞬間、その二人の間を突破した。そして間髪入れずシュート!上野はとっさに手に当ててCKに。またもや密集の中をドリブルで抜けてシュート!上野弾いてCKに。ここで茂木が額を押さえた。見ると、まぶたがざっくりと切れて流血していた。サナブリアがビックリした表情になる。どうやら彼との接触で切ってしまったらしい。茂木は治療に出たが、ほどなく沖本と交代した。しかし、鳥肌の立つような存在感だった。
 さてユースの木村に交代して入った、これもユース(2年)の田村は投入早々クロスをヘッドで合わせたがクリアしてしまいゴールならず。浩司に代わって入った須田は、サナブリアをドリブルでかわすなどスピードとテクを見せる。左MFに入った沖本はさすがに連携に難があってうまく活躍はできなかったようだ。
 京都のGK上野はさかんに声を出す。よく通るいい声だ。関西人?らしく的確なツッコミを味方に飛ばす。いちいちもっともなことを言うので面白い。でも指示はちょっとあいまい。
「もうちょっとライン上げて!」
もうちょっとってどれくらいですか。彼の言葉を聞いていると、彼ってばかなりの心配性なんじゃないかと思ってしまう。詳しくは、京都の東城陽でご確認のこと。
 京都は素早いパス交換から右に展開、大槻のクロスにファーで小原がヘッドで合わせて1点を返し、さらに捨て身の総攻撃に出るが、サンフはしっかり守りきって2−1、勝利を飾った。それにしても終了間際に出てきた京都のGKは誰だろう。えらく小さくてずんぐりしているし、歩く姿はノッシノッシと怪獣みたいだし、かなり年季の入った顔だし・・・まさかユースじゃないよね?え、ユース!!
 選手挨拶。ゴール裏からは大きな拍手。茂木に「今度の試合頼むぞ!」と声が飛ぶ。茂木は律儀に手を上げてはにかんだ。本当にいいやつだなあ。京都側でも、90分間声を出し続けたひとりのサポの前に選手が並んで挨拶。敵ながら天晴れ!
 さて選手たちがクールダウンに入る。ユースの面々はテントなどの片付け。サナブリアは茂木に謝りに来る。
 「おまえはファーストタッチで決めるチャンスじゃったのになあ」
ユース新監督の森山ゴリさんがシュート練習をする田村に笑いながら声をかけていた。
 サンフレッチェ広島に茂木弘人という類稀な才能を持ったFWがいる。このことをはっきりと認識した一日だった。彼の成長を間近で見ることができる広島の人間は、幸せだ。
 あなたがたによく言っておくが、茂木から目を離してはならない。


7月6日 福山市竹ヶ端運動公園陸上競技場 曇
プレシーズンマッチ・VSヴィッセル神戸

 ワールドカップも終わり、いよいよJリーグが戻ってきた。前日から川崎VS鳥栖を皮切りにJ2が一足早く再開、うらやましい。
 この日は福山の竹ヶ端で神戸とのプレシーズンマッチ。いつもはガラガラの竹ヶ端なので、軽い気持ちでローソンに行ってみると、
全席売り切れ。
・・・今までゴール裏やバックスタンドに人が入ったの見たことないんですが・・・早速しかるべきところに電話をかけて確認してみると、当日券も売っているとのことで一安心、福山へ向かった。朝方ものすごい土砂降りだったが、もう上がっている。降りそうにはないが、蒸しそうだ。
 河口堰そばの竹ヶ端運動公園に着いてみると、もう結構な人出になっている。この日は午前中からサテライトが福山大とテストマッチを行い(非公開。サテライトなのに?)、それからサンフの選手、コーチ陣による少年サッカー教室というスケジュールになっていて、着いたときにはちょうどサッカー教室が終わったところだった。当日券自由席を買って、生まれて初めて(というほど大げさではないが)ゴール裏芝生席に入る。いつものゴール裏のみなさんに挨拶。ほとんどの方がW杯観戦しておられて、その写真を見ながらうらやましがる。ベッカムCK連続写真にはちょっと感動。
 朝の雨で湿度高く蒸し暑かったが、海からの風でやや和らぐ。そのうちサンフと神戸のメンバーが出てきた。登録選手発表。神戸にはカズや岡野に城がしっかり来てる。サンフには鳴尾や茂木の名前がない。サテライトのほうに出たか。その代わり井手口の名前が呼ばれた。背番号は34。来たばかりだが、首脳陣の評価は高いようだ。また、服部もピッチに元気な姿をあらわした。
 スタメン発表。
サンフは、GK下田、DF川島、トゥーリオ、ビロング、MF駒野、井手口、ミロ、沢田、藤本、FW大木、久保。
下田が骨折から復活。井手口とミロが中盤のセンターで沢田が左という布陣。結局3−5−2か。
リザーブは、GK尾崎、DF中村、服部、MFカズ、松下、FW高橋、梅田。
神戸はGKセクシー、DFバウル、シジクレイ、北本、MF当庭、佐伯、岡野、平野、モッティ、FW薮田、カズゥ。
スリートップはやめて、昨年までの「がっちり守ってカウンター」3−5−2に回帰したようだ。
リザーブは、GK岩丸、MF菅原、吉村、三浦泰、山口、ダニエル、FW城。
主審は片山氏。恩氏や辺見にくらべ、いまいちインパクトに欠けることは否めない。
 アナウンスの女の人、ディフェンダーのことを「ディフェンス」と言うのはやめてクワさい。中盤の選手はちゃんと「ミッドフィールダー」って言ってたのに。
 さあキックオフ!!
「S.A.N、F.R.E、C.C.E、サンフレ!!」
のコールが響く。うひょー、Jが戻ってきたよ。
 立ち上がりは双方様子見気味だったが、サンフが押し込んでくる。中盤に入った井手口はなかなかいい動きでボールに絡み、藤本がタイミングよくスペースに飛び出したり、ドリブルしたり、パスを散らしたりする。再開一週間前のこの試合に出るとは、どうやらオランダのNACブレダとの交渉はダメだったのだろうか(次節出場停止のカズは先発していない)。向こうは金がないらしいし・・・しかしその藤本が中盤を活性化させ、両サイドの駒野と沢田のオーバーラップを促す。久保と大木もなかなかの動きで攻撃に参加(やや精彩を欠いていたが)、次々にチャンスを作り出す。久保のループシュート!掛川がセクシーセーブ!!神戸も望月がヘッド!下田キャッチ!もひとつヘッド!ポスト叩く、カズゥがつめてシュート!大外し!カズゥは一ヶ月のお休みで体力回復か、福山の皆さんに大サービスのまたぎフェイント連発ゥ!!ゴール裏からは笑いが漏れるが、それに見事に引っかかってしまう川島はどうか。この日の川島はどうも動きが鈍重でいけない。トゥーリオはめきめきと成長しているのが傍目からもわかって頼もしい。ビロングは相変わらず挙動不審な守備っぷり。また、グーンと曲がるアウトサイドのキックで沢田にロングパスを通したりしてワールドクラスの実力をほんのちょっぴり披露。ミロは怒らなくなったのかおとなしい。単にこの湿度に溺れそうでそれどころじゃないのだろうけど。沢田はさすがの動きのよさだが、やはり左利きではないので決定機につなげていけないのが残念。駒野はガンガンオーバーラップを仕掛けている。井手口がフリーになりミドル!右に大きく外れる。キミはやはり自陣ゴールへのほうが好きかね?
 いい感じだなーと思っていると、30分過ぎに早々と藤本が交代で高橋が入った。あれ?さっき削られて倒れてたから大事をとったのか?高橋はそのままトップ下に。練習で試していた「高橋トップ下」作戦だ。機能するのか・・・?
 結果から言うと、ここから雲行きが怪しくなった。中盤でボールに絡みまくっていた藤本が消えたことで、中盤でボールが落ち着かなくなる。闇雲に前へ出してカットされてカウンター、が繰り返され両サイドが引いてしまい、さらにボールが来ないために高橋まで引いてしまってFWが孤立してしまった。大木に代わってソル・ギヒョン梅田が投入されたが、今年はMFもやっている梅田のこと、ピンチになるとつい引いてしまって彼までディフェンスに。かくてアズーリでもやらない「9−0−1」に。さらに集中力が切れたのかディフェンスが馬鹿げたミスを連発。お見合い、ミスパス・・・相手が神戸でなければ2点は失っていただろう。薮田のミドル、バー直撃ッ!!ポストも味方☆
 0−0で後半へ。
 後半開始。鈍かった川島に代わってカズが入りセントラルMFの位置に。井手口がストッパーに下がる。そして沢田に代わって、お待たせ服部公太。カズが入ったから中盤は大丈夫だろう、と思ったのだが・・・
 立ち上がり、サンフゴール前の混戦から、サンフの誰かがハンド。ホイッスル。PA内。つまりPK。おいおい。
 蹴るのはカズゥ。キック!下田は方向の読みは当たったが止められずゴール!神戸が先制した。
 サンフの中盤が全く機能しない。動きに連動性が全くなく、常に個々が孤立してしまっている。守備も同様で、局面局面で常に一人で守っている状態。簡単なワンツーでいとも簡単にブチ抜かれてしまうので、サンフの選手はゴール前に張り付いた状態のまま動けない。攻撃に移っても前には久保くらいしかいないので速攻ができない。これではカズとしてもパスの出しようがない。そもそもカズにまともにボールが入らない。
 つまり簡単に言うと、後半はもっぱらサンフ側のエンドで試合が行われていたということだ。ハーフコートで神戸の攻撃練習、サンフの守備練習。その神戸の攻撃もミス連発で、どうしようもなくつまらない試合となってきた。魅せるのは岡野の快足のみ。
 ミロ>松下。しかし状況は変わらない。サンフの選手は足が止まってしまっている。・・・・あ、もうバテたのか!?別府キャンプはまたキツくて、みんなまだその疲れを残してるって聞いたけど・・・!
 服部の絶妙のふわりとしたクロス!しかしシジクレイがヘッドでクリア。CK、蹴るのは松下。いいキックを連発するも、セットプレイは今季からきしのサンフはゴールに結び付けられない。ていうか後半シュートがないぞ。やっとこ後半30分を回ってから梅田のヘッド!カズのミドル!シュートが出てきたがいかにも単発。足が止まった状態ではどうしようもない。神戸のほうも佐伯が決定機を外し、ついに出てきたホーも決めきれず得点力不足は相変わらず。ていうかいつものサンフVS神戸の状況じゃん。終了間際に神戸も足が止まってきたことで反撃の余地が生まれ、左サイドから松下のアーリークロス!これがDFを飛び越えその裏にいた久保に渡る!久保は持ち込んで右足一閃!!・・・ボールはコロコロとゴール左に外れていった。この日はチームの不出来もあったが、どうも集中力が欠けていたようだ。そしてほどなくタイムアップ。0−1という、いかにもこの2チームの対戦らしいスコアで試合が終了した。
 うーん、金とってこんなにつまらんサカーしたらあかんよ。練習だし、疲れもあったし、ひょっとして少年サカー教室でお疲れだったかもしれんし・・・でも!そのチビッ子達が見ている前であれはいかん。お手本になっとらへんがな。練習でもマジでやらんかい!カーン様が見たらさぞお怒りになることでしょう!!
 この日の感想としては、

「一筆啓上J2見えた」

主税がいないとマジで落ちるかも。
とにかく、私たちを一発で現実に引き戻してくれたことからすると、その点では意義深い一戦だったと言えよう。
 帰ってからサンフのオフィシャルHPを見ると、7−3でサテライトが福山大に勝っていた。中山2ゴール、新加入の鳴尾(背番号は13)も2ゴール、そして茂木がハットトリックと、ストライカー揃い踏み。
 FC東京戦では誰か頼むよ。


5月25日 島根県立浜山運動公園競技場 晴
練習試合・VSアイルランド代表

われらは兵士、
その命エール(アイルランド)に捧げし者。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
砲声と銃声の轟く中、
われら歌わん、兵士の歌を。
(アイルランド国歌「兵士の歌」より)

 久保が代表を外れちゃったんで日本代表に対する思い入れが小泉首相の支持率と同じように急降下、つまんねーよ代表戦それじゃあサンフと愛蘭の練習試合絶対観に行かな、そやなほないこか、というわけで、今日は中国山地を越え、神話の里・八雲立つ出雲へ。しかしアイルランドも主将のロイ・キーンが監督を始め首脳と衝突、代表を外れ帰国と、こちらも萎えるニュースが。こっちはアイルランド首相がなんとか事態収拾に動いているらしいので何とかなるかもしれないが・・・でもこの日の試合にはもちろん出場しないので、興味も2割減のことよ。
 9時ちょっと前に家を出る。ちょっと遅かったか。急ぐ。府中から上下に向かい、そこから三良坂に出て三次へ、あとは54号線に乗り、三刀屋から川沿いに出雲市内へ入る・・・簡単に書くとこうだが、3時間はかかったので結構疲れた。途中眠くなったりしたし、すっ飛ばしたし。どこかでネズミ捕りしてたらどうしよう。それはひとまず置いてローソンで一休みし、マップルの出雲市周辺のところを開く。試合開始まではまだあるし、どこかを見ていこう。といっても、出雲へ来たらあそこしかない、というわけで出雲大社へ向かった。
 「八雲立つ」というのが出雲の枕詞だが、この日の出雲は快晴で、雲はほとんどない。かなり暑くなりそうだ。
 9号線を西へ。途中、サッカー観戦用の浜山運動公園行きシャトルバス駐車場があったが、まあ出雲大社の方にもあるかな・・・とパス。出雲大社方面へ左折、田園地帯を行く。と、前方に照明塔が。浜山運動公園が見えてきた。小高い丘の上にあって緑に囲まれており、遠目には博多の森を思わせる。交差点にはパトカーが止まっており、警官が多数出動して運動公園方面を封鎖していた。そこを過ぎ、山々のせまる島根ワイナリーそばの三叉路を左折、大社方面へ走っていくと、右手に駐車場が見えてきた。バスも止まっている。あ、サッカー観戦用駐車場、あった。
 早速そこ(みせん公園駐車場)に車を止め、歩いて出雲大社へ。風は熱かったが、大社に近づくと、それはいきなり清冽なものに変わった。
此の葦原中国は、命の随(まにま)に既に献らむ。唯、僕(あ)が住所(すみか)をば、天つ神の御子の天津日継(あまつひつぎ)知らしめすとだる天の御巣(みす)如(な)して、底つ石根(いはね)に宮柱ふとしり、高天原(たかまのはら)に氷木(ひぎ)たかしりて治め賜わば、僕(あ)は百(もも)足らず八十(やそ)くまでに隠りて侍(さもら)ひなむ。(古事記・上巻)
 出雲大社は大国主神(別名:大穴牟遅神、大物主神、国作大己貴命、葦原醜男、八千戈神、大国玉神、顕国玉神など)を祀る、悠久の歴史を誇る大社(おおやしろ)。かつての大社は、文献どおり数十メートルの柱の上に建てられた、見る者の度肝を抜く壮大な建築物だったと、心御柱の発掘を受けて推定されている。
 入り口には鳥居があるが、これらはそう古いものではない。とはいえ天下の大社の入り口ゆえ、頭を垂れ、目を閉じて下をくぐった。別に意味はないのだが。両側に巨大な松が立ち並ぶ(かなり古いらしく、大きなつっかい棒で支えてあるものがある)参道を歩いていく。左右に何個かモニュメントが置いてあったが、なんだかそれがいかにも世俗的っていうか、神域らしからぬ雰囲気を発していて個人的にはやや興ざめ。
 中に入る。とりあえずお参り。白衣に赤袴の巫女さんが歩いている。大社の巫女さんともなれば霊験もあらたかに違いない(何のだ)。それはともかく、おみくじを引いてみる。第十一番、だった。
 
何か買っとこうということで、小物は絶対になくすので破魔矢を買い、一通り廻って引き返す。天候のせいかかなり明るく開放的な雰囲気だったが、神社というのは寺とは違ってこういったものかもしれない。いつか伊勢にも行ってみよう。途中割子そばを食べて駐車場へ戻る。矢を車の中に置き、バスの往復券(500円)と今日の試合のパンフレット(500円)を買ってバスを待つ。パンフレットを開いてみたが、ほとんどが広告でげんなりした。してやられた。
 次々と車がやってくる。しかし駐車場は既に一杯になっていて、スタッフの人が地図を開いていろいろと説明していた。私の隣の車は広島ナンバー。けっこう広島から来た人も多そうだ。シャトルバスが来たので、早速乗りこむ。ここで乗ったのはわずかだったが、次に止まった駐車場では行列ができており、たちまち一杯になった。出雲市内のほうに引き返し、浜山運動公園に。田園地帯の中、小高い丘の上にある。辺りは普段は静かだろうが、今日ばかりは人の波でごった返していた。
 バスを降り、バックスタンド&ゴール裏側入り口に向かう。シャトルバスはかなりの方面から来ているらしく、停留所は10くらいはあった。金かけてるなあ。左手に本日の試合がおこなわれる競技場、右手に野球場がある。
 スタンド入り口付近はまだ舗装されているものの、そこから先は砂利。露店が並んでおり、背後の松林とあいまってなんだか縁日みたいな雰囲気だ。ローソン出張所もある。
 いろいろとアイルランド関係の物を売っていたが、とりあえずスタンドへ。
 改装中らしい競技場はまだ未完成で、トラックのラインはまだ入っていない。バックスタンドもおそらく椅子が入るのだろうが、まだない。ただ中央のグラウンドの芝は目にも鮮やかな緑で、クローバーの緑がシンボルカラーのアイルランドを迎えるには相応しいといえる。スプリンクラーで放水がおこなわれており、その霧状の飛沫が風に乗りバックスタンドに飛んできていて気持ちいい。今回はもちろんホームがアイルランドでアウェイ側がサンフだが、アウェイは結構紫色している。12番フラッグを配布したらしく、子供たちがそれを打ち振っていた。サンチェ君やフレッチェさんも来ているじゃないか!この日仕事のない人たちはみんな来たらしく、ゴール裏にはいつもの方々がそろっている。
 挨拶したあと売店に引き返し、いろいろ物色。結局アール・グレイを一箱買った。アイリッシュコーヒーをクリームに混ぜたシュークリーム「アイリッシュー」やドラ焼き「アイルランどら」などというものも売っており、縁日的雰囲気爆発。
 戻ってくると、アイルランド代表(除くロイ・キーン)の面々がゆっくりとピッチに姿をあらわしてきた。昨日サイパンから出雲入りしていきなり試合というのも大変だ。ホーム側ゴール裏の緑の塊がアイルランド・コール。こちらもそれに応じてアイルランド・コールを返す。遅れて尾崎と林のGKコンビを先頭にサンフの面々が出てくる。
 そして早くもスターティングメンバー発表。
サンフ: 20大木
>9高橋
10久保
>26茂木
愛蘭:  9ダフ
>13コノリー
 
  10キーン
>19モリソン
 
11藤本
>15松下
   
30中村
>22河野
   8カズ 3沢田    5駒野   11キルベイン
>17クイン
8ホランド 12キンセラ    7マカティア
>21リード
   
6トゥーリオ 31ビロング 2川島   3ハート
>20オブライ
エン
  5ストーン
トン
15ダン
>14ブリーン
   18ケリー
33尾崎
>21林
  1ギヴン
>16キーリー
 
そして主審、恩氏孝夫。
来ました!神話の里に今、降・臨!
 恩氏、中国地方初見参ッ!!生恩氏だよ、どうしよう、面白くしてくれるじゃねェか全くこの野郎<誰だよ。
ロイ・キーン不在を補う絶妙の存在。今日は何をやってくれるのか。ミロがいないのが惜しい。もしロイ・キーンがいたら、彼の判定に怒って殴りかかるんじゃないか。重ね重ね惜しい。
サンフのリザーブは、GK林、DF河野、MF松下、FW高橋、茂木。
愛蘭は残り全員(ロイ・キーン除く)。
 サンフは怪我人を除くベストメンバーを先発、アイルランドもナイアル・クインがいないもののほぼベストの布陣を敷いてきた(ロイ・キーン除く)。
 両チームのアップが終わると、地元舞踏団体の余興があり(ときめいてハットトリックじゃないよ、念のため)、しばらくマターリとした雰囲気に支配されたあと、再び両チームが出てきた。サンフは毛利元就の三本の矢を胸に刻んだヴァイオレット・カラーのホームユニで、アイルランドは聖パトリックの三つ葉のクローバーを胸に刻んだ緑のユニ。三位一体つながりの両者の対戦、はたしてどうなる?
 ホイッスル!キックオフ!
アイルランド強えーーーーーーー!
ロイ・キーン不在は関係なし!かえってそのために他のメンバーはすでに背水の陣状態なのか、開始からガンガン攻勢に出てきた。左からはイアン・ハート、キルベインが、右からはケリー、マカティアがどんどんオーバーラップ、それに縦横無尽に飛び出すツートップのダフとロビー・キーンが絡み、常に三人一組でサイドを崩す。こちらはサイドの駒野・中村にセンターバックの川島・トゥーリオのそれぞれ2人で対処するしかなく常に数的不利な状況で、いともやすやすとセンタリングを上げられていた。ただ中央でしっかりはね返しているので、とりあえず得点は入る気はしない。愛蘭は確かにロングボール主体なのだが、それがやけに正確なので(オープンスペース、味方は追いつけるが相手DFは絶対に追いつけない絶妙のところに出してくる)、冗長な印象は全くない。
 サンフはといえば、開始早々に川島がヤバすぎるバックパスミスでCKになっちゃったりとあたふた。愛蘭の中盤でのプレッシャーに全くボールがつながらず、次々にインターセプトされ反撃される。大木と久保は動きが悪く、藤本はよく絡むものの展開ができない。そのかわり(ていうかそのため、か)守備陣が奮闘する。トゥーリオはこの日も分身してるんじゃないかと思うくらいの働きっぷりでクロスボールをはね返しまくり、ビロングも闘志を全面に出している。川島はなんかミスが目立つが早い出足を生かしてそこそこやっていた。駒野はキルベインとの一対一を制してボールを奪ったりなど、ツーロンのU−21国際大会でたくましくなったところを見せる。ツーロンといえばカズもそうで、フィジカルに勝る愛蘭にガチンコ勝負を挑み見事に勝利したり、ブチかまして向こうを倒してファウルなど、稲本を彷彿とさせるファイトっぷり。
 右からのクロスにオーバーラップしたハートのヘッド!外れる。
 ゴール正面で藤本がボール処理を誤りハンド!FK!ギャー!愛蘭のFKはもちろんイアン・ハート。壁は4枚。少なくない?大丈夫?でもちょっとわくわく。ハート、助走から左足一閃!低く強烈なボールは壁の久保に弾き返された。
 
さて、最初は愛蘭がボール支配率70パーはあるんじゃないかと思うくらい攻め立てていたが、20分を過ぎた頃になるとさすがにペースダウンしてきた。サンフはなるべくバックラインでショートパスをつないで落ち着かせ、カズにボールを集めて打開を図る。カズから左に開いた中村へ、中村は再び中へ入れて走り込んだ沢田がミドルシュート!わずかに上へ外れた。さらに中央でショートパスをつないで久保が左の一撃!GKが身を倒してセーブ。いい感じになってきた。カズ・沢田のコンビで崩して大木シュート!左へ外れる。
 愛蘭がロングボール!サンフの左サイドの裏へ出る。マカティアが追う。ビロングがカバーに行く。ややボールが長すぎ、ライン際での勝負になった。マカティアはセンタリングに行く、ビロングはタックルに行き・・・ボールがラインを割ったあとビロングがそのボールにタックル、その足に引っかかってマカティアがいやな感じで転倒した。そしてそのまま動かなくなる。
 愛蘭ベンチが色めきたった。担架が出るが、ドクターはすぐに選手交代の要請をする。ロイ・キーンを追い出した硬骨漢・マッカーシー監督は激怒して飛び出してきた。選手たちもビロングに詰め寄る。そのときゴール裏からでは、カメラマンや看板のせいでビロングがまともにマカティアーの足にいったとしか見えなかったため、
「そりゃやばいよ」
「そこまでせんでも・・・」
「アイルランドとカメルーンは同組の初戦じゃろ・・・何か言われても仕方ないで・・・」
と不安の声多数。しかし、主審も副審もファウルをとらずその後ゴールキックになったことを見ると、正当なタックルだったんだろう(多分。主審がアレなんで実際はどうかわからんが)。トゥーリオはビロングを叱責。ビロングはなにやら弁解していた。
 マカティアーがピッチ外に出た状況の中でゴールキック。ボールが左サイドに展開され、中村がボールを受けた。二人がマークにくる。中村は細かいステップで二人をかわすと、なおも追ってくる二人の間を通して折り返し、藤本へ。藤本はボールを受けると反転し、すぐさまファーへふわりとしたクロス。そしてその先で、久保竜彦が飛翔していた。ストーントンがチェックに行くが、既に手遅れだった。
 打点の高いヘッドが炸裂、ボールはゴール右隅に突き刺さった。押されていたサンフがまさかの先制!相手が一人少なかったこともあるが、サッカーではこういうことはよくあることだぜ。久保のゴールにアウェイ側沸騰!どーですかトルシエさん!
 これで愛蘭は再び攻勢に出てきた。マカティアに代わって、負傷のケネディに代わり招集されていたスティーヴン・リードが入る。そして41分、そのリードの左CK、ニアでキルベインが潰れたもののボールはそのままファーへ流れ、そこでフリーになっていたロビー・キーンが身を投げ出してダイビング・ヘッド!1−1の同点に追いつく。浜山が大歓声に包まれた。あいかわらずセットプレイに弱いなあ。そのまま前半が終了した。
 最初はどうなることかと思ったが、徐々に形ができてきた。特に沢田とカズのコンビが秀逸で、二人のコミュニケーションから両サイドに展開というパターンが安定してきたので、かなり攻撃の形が作れるようになってきている。
 後半、愛蘭はバックラインを二人交代。ハートはオブライエンと代わり、彼が右に入ってケリーが左にまわった。もう引っ込みますかい、ハート様。サンフはツートップを高橋と茂木に換装。しっかり勉強しろよ。場内アナウンスでなぜか茂木が須田と間違われた。今日の登録選手くらいチェックしとけよ。相当あとに訂正されたが。
 後半も基本的に愛蘭ペース。CKからヘッド!外れる。ストーントンからロングボール、キルベインがファーに振ってダフのシュート!決定的だったが左に外れた。
 サンフも攻めた。好調の沢田&カズからサイドに展開、スピードのある高橋と茂木が前線で走り回ってクサビとなり、ダイレクトパスをまわしてゴールに迫る。高橋はヘッドの競り合いで勝利することもあり、相変わらずの強さをみせた。茂木も相手を背負ってボールキープしたり、またセットプレイからヘッドでゴールを狙うが決まらず。
 1−1のまま推移する中、キルベインに代わってナイアル・クイン!193p、脅威のハイ・タワー見参だ。さらにGKもギヴンからキーリーに交代。さらに同時にサンフも尾崎に代わって林。勉強しろよ。サンフはさらに藤本に代わって松下。ボランチに入り、カズが前に出た。愛蘭もトップで走り回ったダフに代わってコノリー。
 愛蘭、左から大きなサイドチェンジ!そして右でこれを受け、クロス!ファーで待ち構えるのはクイン!ヘッドで合わせたが、しかし左に外してしまった。しかしこのパターンは恐ろしい・・・と思っていた後半32分、左サイドから今度はショートパスをつないであっという間に右サイドに展開し、キンセラが再びクロス、ファーのクインへ!193pの長身が宙を舞った。誰も競れない。林が反応する、しかしクインはもう一度中へ折り返した。そこにはフリーで飛び込んできたロビー・キーン、またもきっちり押し込んで逆転!
 ロビーはこのゴールの後すぐにモリソンと交代。直後に同じような展開からまたもクインへ。結構高いボールだったがクインは跳躍するとこれを胸でトラップ、足でワンコントロールして強烈なシュート!林が何とか弾いたがそれを押し込まれてゴールネットが揺れた。ゴール・・・と思いきやこれはオフサイドで認められず。フ〜・・・(<湯浅風)
 サンフは最後の一人・河野が中村と代わって投入される。世界を実感せよ。
 後半は、前半マカティアが負傷退場したこともあってか、荒れていた。駒野、茂木、沢田が巧妙なラフプレイで倒れる。トゥーリオは熱くなった愛蘭の選手(モリソンだったかな)に突き飛ばされ一触即発の状態に。親善試合には程遠いが、これがサカーというものよ、出雲のしょくん。
 サンチェ君やフレッチェさんは試合中もトラックそばに出ずっぱり。しかし、サンチェ君の様子がおかしくなってきた。うなだれた状態でぴくりとも動かない。今日は暑いし、大丈夫だろうか?そのうち、よたよたと奥のほうに消えていった。一休みしとけ。そのうち戻ってきたが、妙に足取りが重い・・・無理すんなよ。

 左からのクロスのルーズボールを松下が拾った。前は空いている。
「撃てー!!」
ゴール裏から一斉に声が上がった。松下十八番のミドル!ゴール左上を襲う、GK届かず!しかしボールはバーをかすめて上に外れた。惜しい!
 後半40分を過ぎると、双方バテてしまいペースがガクリと落ちてしまった。このまま終わりそうな雰囲気・・・恩氏はんは、愛蘭人はカードでは制御できないと思ったのかそれとも瀋陽領事館の人みたいに外人にビビってしまったのかついにカードを出さずじまい。つまんない!と思っていたら愛蘭のパスを鮮やかにインターセプト!そしてキープ!なんとか足から引き剥がそうと妙なステップでしばし一人ダンス!やっと足から離れたがサンフボールに。これからゴールが決まっていたら、相当熱くなっていた愛蘭の面々にブチ殺されただろうことは想像に難くないが、彼にとって幸いなことにそうはならなかった。ちっ。でも最後にいいものを見させてもらったよ。
 そのままホイッスル、アイルランド代表がサンフを2−1で下した。 
 それにしても、欧州の一国の代表の技は凄い。あれだけのパスの速さと精度はJでは見られない。攻撃に入ったとき、チーム全体がスイッチでも入ったように一気に加速し、波のように相手ゴールに向かう迫力は凄まじかった。特にロビー・キーンの個人技といったら・・・あのジャックナイフのような鋭いターンや、飛んでくるロングボールを正確に次のプレイにつなげる絶妙トラップなんか卒倒しそうなくらい素晴らしい。コンディションを上げて、W杯を迎えてほしい。サンフもよくやった。これくらいのファイトを見せてくれたら、勝てるし満足いくゲームができる・・・と思う。
 うしろの方にセレソンのレプリカユニを着た一群がいたが、試合後挨拶に来たイレブンのうちトゥーリオに声をかけていたので、彼の知人なんだろう。サンチェ君とフレッチェさんも挨拶にきた。暑い中お疲れ様。しかしサンチェ君、帰る途中にベンチにつまづき大きくよろめく。だ、大丈夫か?
 さて試合が終わったらもうミーハーモード突入。トラックをランニングしてきたロビー・キーンに「ロビ〜!!」とか呼びかけたりなんかして。するとホーム側ゴール裏の観客がどっと中になだれ込んできた。警備員出動!レプリカユニを着たアイルランド人トリオ、手足の長い大きなカエルのぬいぐるみをかざしてトラック一周。なんでカエルなんだよ。結局警備員にこっちのゴール裏に上げられた。でまた一通り気勢を上げて戻っていった。伯剌西爾人のみなさんもお帰り。ブラジル・コールで送る。あちらもサンフレッチェコールでお返し。
 で最後に、出てくるアイルランドの選手を待ち構え、サインをいただく。私はナイアル・クイン様のをいただきました。あねご様ご夫妻は、イアン・ハート様が今しがたの試合で使ったパンツをゲット。ハート様の汗がたっぷり染み込んだ逸品です。
 その他各人とも何がしかの戦利品をゲットし、嬉々として家路についたのでした。それにしても、試合後のアイルランド選手の出で立ちは白いシャツに白いパンツで肩にはスポーツバックを担いでいて、なんだかテニスプレイヤーみたいだった。
 あと、ビロングは愛蘭のコーチに謝ってました。でもその人は出て行くサンフのバスをじーっと見つめてました。愛蘭VSカメルーンはいきなり遺恨試合になるかもしれません。
 帰りは途中三次で中華を食べ、暗く、あと少なからず眠いために安全のためそのまま184号線で御調まで行き、そこから府中にターンして無事帰宅。



5月12日 広島ビッグアーチ 晴
ナビスコカップ・VS鹿島アントラーズ

 前節アウェイで2ゴールを奪い名古屋に逆転勝利、1勝2分け2敗の勝点5になり、同日鹿島が浦和に敗れて2勝3敗、勝点6のままということで、この一戦に勝てば、サンフが逆転で決勝トーナメント進出を決めることになった。ゴールデンウィーク時は雨ばかりだったが、この日は快晴。久しぶりの勝利で、主力抜きながらメンバーの意気も揚がっているだろう。期待しつつ、早めに家を出る。
 そごうなどでちょっと買い物をし、それから軽く昼食を食べてビッグアーチへ。試合開始1時間30分前だが、いまいち人の出足は鈍いようだ。確かにこちらは久保、カズ、駒野、茂木が代表や年代別代表で抜け、鹿島も柳沢・鈴木・小笠原・ナカタコの代表勢を欠くが、この日はカープの試合は広島では行われないので、もうちょっと来てもよさそうだが・・・もっと駅や紙屋町などの繁華街に広告をしたほうがいいのではないか?V−POINTにだけでは認知度が上がらないぞ。広告宣伝費をケチってはいけないと思うけどね。
 それはさておき、服部が前日の練習にも一部参加したらしい。もうすぐ復帰できそうだ。しかし桑原が右膝の負傷で来週にも手術とのこと。今日のボランチは誰だ?
 メンバー発表。
GK下田、DF八田、川島、ビロング、トゥーリオ、MF中村、沢田、松下、浩司、FW高橋、大木。
リザーブはGK尾崎、DF河野、MF山形、ミロ、FW中山。
実際は八田が右WBに入る3−5−2だろう。沢田と松下のドイスボランチで、トップ下には浩司。ここ2試合連続ゴールの高橋にも期待。
対する鹿島は、GK高嵜、DF名良橋、秋田、ファビアーノ、内田、MF熊谷、本田、アウグスト、野沢、FW平瀬、本山。
4−3−1−2、最近失点が多いだけにしっかり守って速攻、というコンセプトか。
 試合開始!まずは双方にらみ合いとなるが、ドリブルで中に切れ込んだ中村がロングシュート!わずかにゴール右へと外れたが、これで試合が動き始める。サンフはフラット3が「おいおい、そんなに上がって大丈夫か」と思うくらいの高いラインを保ち、中盤でプレスを仕掛けてボールを奪い、速攻を仕掛ける。時にはハーフウェイライン付近でオフサイドを取ることもあった。守備時でも中央をきっちりと固め、鹿島に決定機を与えない。特に左CBのトゥーリオはクロスボールを至近距離からヘッドでクリアしたり、DFラインにさかんに声をかけてラインをコントロールするなど奮闘。ビロングとのコミュニケーションも問題なさそうで、いろいろと話し合っている。ボランチの沢田・松下も精力的な動きでボールを追う。これほど動いている松下を見たのは初めてだ。しかし、彼からのパスがいまいち不正確。ロングボールはさすがにうまいのだが、ショート・ミドルパスの精度が悪く、いまいちリズムを創れない。FKもちょっと彼の本領とはかけ離れていた。沢田はたびたびインターセプトをして攻め上がるが、ややパスの判断が悪く、その間に守備を固められてしまう。・・・あれ、沢田が前?浩司がうしろ????
 鹿島は、右から名良橋、左から内田&アウグストで攻める。やはり右サイドはたびたび破られた。八田のポジションがどうも悪く、フォローの意識も希薄、では攻めているのかというとそうでもなく、ボールを受けると、それから考え始めたようにゆるゆる歩き出すのでスピードが上がらない。パスも出せない。つまりぜんぜんダメな出来で、川島がそのつど右サイドに出張ってカバーしていた。その関係で中村まで中央に絞って守備しなければならないため、サイドを使ったカウンターができない。前線の大木はポストプレイがまったくできず、敵にポンポンはたいていた。もっと大事に扱え!!高橋は前線で広範囲に動き回っているが、なかなかゴール前で勝負できない。
 ミロが出てきた。交代は浩司。怪我か!?トップ下に入る。ミロは始めのうちはボールに絡んでいたが、徐々に消えてきた。前に張りすぎ・・・案の定中盤が空いてきてそこを使われ、自在にパスを展開され両サイドからクロスを入れられる。だがトゥーリオがきっちりクリア、ドリブルで来る敵には川島やこの日は見違えるように好調のビロングがストップをかける。今までのは替え玉だったんか!?というくらいいいDFだ。まさにぬりかべ、立っているだけで相手をストップできる。しばらく鹿島の攻勢にさらされたが、それをはね返し続ける。
 前半終了間際には右から強いクロスを入れられ、下田捕りきれずボールは中央へ。あ、ヤバ・・・!しかしゴール前にはビロング。助かった、クリアだ!しかしビロングたん、これを腹でプッシュ、下田に戻した。下田も少々面食らったがこれをキャッチ、ピンチを脱した。
・・・・・・
いやまあ、オモシロなプレイだったけど、本山でも突っ込んできたらどうするつもりだったんだ。もう、こんなシリアスな状況でもエンタテイメントを忘れない人だなあ。そして前半終了。
 まあ、いい感じだ。1点勝負になりそう・・・八田は早く代えた方がいいな。一回ゴール前の沢田にいいクロス入れたけど、それだけじゃあ・・・名古屋が浦和を2−0でリード、の報。この試合に勝って、広島のゲームがドローに終われば名古屋が大逆転の決勝トーナメント進出を果たす。ゆえに鹿島は必ず勝たないといけない状況となった。
 後半開始。ミロの突破からFKを得る。松下のキックはクリアされる。しかし波状攻撃を仕掛け、入って来たボールを高橋が後ろに流し、回り込んだ松下が左足シュート!GKセーブ。また同じくセットプレイから高橋>トゥーリオの壁パスから高橋が抜け出すが、GKが飛び出してキャッチ。なんとか崩したい・・・
 しかし、中盤で激しく競り合う沢田が相次いで倒れる。浦和戦では負傷退場し、名古屋戦でもフル出場、かなり体にきていると思うが、代えない。いや、浦和戦で彼が抜けた後一気に守備が崩壊し3失点したことを考えると代えられない。沢田の出足がやや鈍ったことと、ミロが前線に張ってスリートップ気味になったことでまた中盤が空いてしまった。ここを使われ、鹿島の素早いパスからサイドを崩される。しかしスリーバックが集中力の高いプレイで得点を許さない。ミドルパスに抜け出し突破した平瀬をビロングが猛然と追走、恐れをなした平瀬が思わず逃げてしまってボールはラインを割ってゴールキックに、という凄い場面も。ビロングはショルダーチャージで相手を浮かせてボールを奪う、という荒業も披露。うーん、やる!トゥーリオはまるで二人いるように錯覚するほど動き回っている。川島は右サイドのケアに奮闘。ていうか八田、守らないし攻めないし、ルーズボールも追わずチンタラ走ってやがるし、さっさと引っ込め!と思っていると河野が出てきた。当然のように八田と交代。
「八田さっさと帰れ!」
という言葉が飛ぶ。全くもってその通りだ。河野はそのまま右WBへ。浦和戦では途中出場でイエロー2枚もらって退場、という最悪のデビューとなっただけに、雪辱を期したい。でも勝たなければならない状況下にあっては、山形という選択肢もあったと思うが・・・スリーバックなんだし。
 河野、ゴール前の守備で果敢に体を張り、顔面を蹴り飛ばされ流血。ピッチ外で止血作業。元気に戻ってくる。
 鹿島はイエロー1枚もらった熊谷に代え、U−21招集を拒否してチームにとどめた青木を投入。さらに中村幸聖、とどめに長谷川インで何としても勝ちにきた。ボランチの青木・アウグストもガンガン上がってくる。サンフは最後のカードを切る。大木>中山元気。しかし、中盤で劣勢となっているため、攻撃は機能しなくなってきた。押し込まれてきた。危険なシュートを次々と撃たれる。そして後半40分、一瞬の隙、右からのパスがゴール前に走り込んだアウグストにピタリ!ビロングと川島の間、フリー!
 アウグストの左足が一閃し、ゴール右スミにボールが躍った。鹿島先制・・・
 時間稼ぎに入る鹿島。これを奪って反撃するサンフ、FKやCKを獲るものの生かすことが出来ず無念のホイッスル。
河野は、最後に軽快な動きからタックルをちょんとかわしてパスをはたくなど判断の速さを見せていた。少なくとも八田よりは断然良かった。
 んー、サテライトならあれくらいのゲームでも「よくやった〜」てなもんだが、トップチームではダメですよ。これでここ6試合連続、ホームで流れの中からのゴールなし。名古屋戦でのPKも言っちゃえば誤審だから、単純に「ゼロ」といってもいい。ホームを何だと思ってるんだ。久保と藤本がいないと何もできないか。カズがいないと中盤が作れないか。個人に頼らず、チーム一丸で勝利をもぎ取ってほしかった。それにしても、昨年あれだけ点とったのに、もう攻撃の仕方忘れちゃったのか。ニワトリじゃあるまいし・・・
かすかな希望は、新・邪悪DF三人衆結成の予感と、服部の復帰か。
ま、それ後回しで、とりあえずノルウェー戦だね。



5月3日 広島ビッグアーチ 雨
ナビスコカップ・VS浦和レッドダイヤモンズ

 ここ最近点が取れないサンフ(名古屋戦はラッキーPK)。さらにこの日から久保に加えカズと駒野がU−21で抜けてしまいさらに戦力ダウン。前の日に、
梅田 中山
藤本
中村 浩司 桑原 沢田
トゥーリオ 八田
ビロング
下田
点をとるならこんなふうにツインタワーにして放り込みまくってこぼれを狙うしかあるまいよ、と思いつつ寝る。
 起きてみたがどうも体調が悪く、朝食をとった後横になって、ちょっと『サカつく2002』をやる。ロッサ福山は2年目でJ2制覇、J1昇格を決めていたが、プレシーズンマッチも快調だったのでJ1開幕戦だけやってみる。相手は横浜FM。いきなり絶好機を作られるがが外す。するとヘルミニオと森山がうまいことゴールを重ねて2−0で勝ってしまった。MF新谷やFW沖などJ1レベルの人材も獲ったし、エディットは広島の誇るストッパー、本郷剛!残留争いなんかしないぞ。
 でも次の相手は磐田・・・ここらでやめとこう。家を出る。高速に乗ったが、じきに渋滞し始めた。イライラが募る。ちょっと坂道になったくらいで20q/hも減速するんじゃない!11時30分過ぎにビッグアーチ前駐車場に到着。いそいで第一球技場へ向かう。
 途中でdgさんにお会いして、一緒に第一へ。ピッチではもみじカップ・グループリーグA組、皆実高VS国見高が行われていた。
 今年からライン4にしたのか?皆実が、屈強な国見攻撃陣(守備陣も輪をかけて屈強だけど)を封じてゆく。攻撃はさすがにフィジカルに勝る国見の前に弾き返されるが、拮抗した展開のまま後半へ。後半、左サイドのMF8のサイドアタックが機能し始めた皆実が、彼からのセンタリングのこぼれを叩き込んでゴール、さらにカウンターから右サイドへサイドチェンジ、ドリブル突破からもう一度左へ振り、これを受けたプレイヤーがタテに抜けてDFをかわしゴールに蹴り込んだ。2−0?で皆実が勝利。
 国見は負け?はしたものの、FW23がえらく武闘派なプレイヤーで楽しかった。
 dgさんはここでビッグアーチへ。私は次のガンバ大阪ユースVS浜名高を見てゆくことにする。ガンバユースは名門の誉れも高いチームだし、浜名もユース代表FW矢野(今はU−19招集でいないが)を擁する静岡のチーム、面白そうだ。
 両チーム、アップを終え、14時少し前に試合開始。最初はガンバが押し込むか、と思ったがさにあらず。シンプルでスピーディ、組織化された浜名高がガンバを攻め立てる。4−4−2ドイスボランチの浜名は、素早いプレスからボールを奪うとダイレクトパスをつないで一気に前線まで持っていき、両サイドを走らせ(主に右)裏を狙う、というパターンを繰り返す。サイドアタッカーが俊足なので脅威充分だ。
 浜名が中盤の底でボールカット、素早くタテへつないで左からセンターのFWへパス、これを彼はスルー、右サイドから飛び出したプレイヤーがこれを受けてオープンスペースを独走、そのままドリブルシュートを決めて先制。さらに右サイドでガンバのボールホルダーを二人で囲い込んでボール奪取、そのまま前のオープンスペースへボールを蹴り出し突進、ゴールライン際で追いつきセンタリング!中央FW10が潰れ、ファーに走り込んだMF6が押し込んで2−0!
 ガンバは個人技にパス能力は高いものの、浜名のプレスの前に形が作れず、FW18のポストも有効とならない。MF10からのドンピシャのクロスもヘッドしそこないゴールならず。前半はそのまま2−0で終わった。ここで席を立ってビッグアーチへ。
 ビッグアーチに向かう途中、登録選手の発表が聞こえた。梅田、八田、松下、元気の名前がコールされる。そうそう、書記長もやっと冷静さを取り戻したようだな<えらそう。昼を食べていないので売店で食べまくってスタンドへ。
 サンフのメンバーは、
GK下田、DF沢田、川島、ビロング、トゥーリオ、MF中村、桑原、浩司、藤本、FW高橋、大木。
実際には沢田が右WBに入る3−5−2になるんだろう。リーグでの浦和戦ではメロメロだった川島にもういっちょチャンスを与えたな。
リザーブはGK尾崎、DF八田、MF松下、FW梅田、中山。
対する浦和は、アリソンがいないほかはほぼベストの布陣。まあエメツトとゲットゴーラーがいれば他が誰であれそれで浦和、という気がするが・・・それはさておき試合開始だ。
 立ち上がりからサンフがボールを支配する。ボールへの寄せも速く、FWもさかんに戻ってきてボールに絡む。ただ・・・名古屋戦でシッチャカメッチャカだった連携はまだまだで、誰もいないところにボールが行って、???ということが多い。とはいえ、右の沢田、左の中村のサイドアタックは前節よりずっと改善されている。やはり沢田は右のスペシャリストだ。中村も鹿島で鍛えた足技を駆使してチャンスを演出する。サイドチェンジも試み、なかなかいい働きだ。惜しい場面もあったが、決定機まではなかなかいかない。桑原ミドルシュート!もわずか右に外れてペットボトルを吹っ飛ばした。ナビスコでは精度が高まる彼の足。
 高橋はサテライトでの活躍そのままに、広範囲に動き回ってボールを捌き、また中盤でのヘッドの競り合いに勝ちまくる。さすがに強い!藤本も精力的な動きだが、周りとイマイチ合わない。これは出し手が彼の動きについていけないため、かな?それくらい動いている。大木も高橋と藤本のおかげで前節と違いフリーになれるので、ボールをしっかりつないでいる。ただ・・・やはり浩司がイマイチだ。たしかにボールを失わないよう確実に捌いているのだが、ボランチとはいえ彼が攻撃に行かないとゴール前での人数が足りない。サイドをえぐってもゴール前にFWの片方と藤本、くらいではなかなか決定機にならない。もっと藤本やFWを追い越すリスクチャレンジをしてほしいのだが・・・やはりエメツトが気になるのか?
 さて問題のエメツトですが、エメルソンは沢田にバックチャージかましてイエロー。Boooo。それはともかく、生エメは初めてなんだが、エメ、とにかく速い!しかも高速で正確な足技を繰り出し変幻自在だから始末が悪い。ビロングも軽くちぎられ危機に陥るが、トゥーリオらDF陣が体を張り、下田も好セーブで得点を許さない。トゥットの高速ドリブルもなんとか封じ込め、ここらへんは3バックの効用といったところか。彼ら二人をなんとかかんとか押さえ込んでいるうちに、あっというまに前半終了。点はとられそうにないが、点も入りそうにない、0−0ドローが頭にちらつく前半戦だった。
 雨が激しくなってくる。天気予報見てなかった・・・また体調が悪化する・・・が、今はそういうことを言っている場合ではない。B4入り口のところに国見の小嶺総監督がいらっしゃった。お楽しみ抽選券を見ておられた。ちなみに景品は藤原紀香ビッグタオル。当たったかどうかは知らない。
 両チームとも選手交代はなく、後半開始!雨が激しくなったせいでピッチが異様にスリッピーになり、転倒する選手続出。浩司なんてFK時に滑ってずっこけてしまいピンチを招きかけたほどだ。そのせいで両チームとも慎重になり、いっそう手堅い試合展開になる。すなわちさらにゴールの気配がなくなってきた。浦和はエメツトがドリブルで突っ込んでいけば一応の形は作ったといえる(?)のだが、彼らのようなFWのいないサンフはやや不利だ。それでも両サイドの抉りから何度かチャンスを掴み、沢田のセンタリングを大木がニアで合わせたシーンは最大の決定機だったが、ボールはポストに当たってはね返った。
 さらにひどくなる雨の中、高橋>梅田。トップに当ててポストから攻撃を構築しようとする。しかしやはり人数が足りない。相手の裏を取れる足の速いFWがいれば・・・大木>中山でツインタワーとなるが、ここらになるとまともにボールが入らなくなる。藤本がボールを持ってひとり奮闘する場面が増えてきた。浩司上がって来い!・・・でも来ない。これなら浩司じゃなくてロングパスのある松下の方が良くないか。しかし3人目の交代は沢田>八田。引き分けでOK、という書記長の意思表示か?それから何度か浦和にセットプレイを与えピンチを招いたが、今度はきっちり(結構危なかった気もするが)はねかえし、ホイッスル。0−0ドローとなった。
 これで浦和は2勝1分の勝点7、鹿島が名古屋を破って2勝1敗の勝点6で続き、サンフが2分1敗の勝点2、名古屋が1分2敗の勝点1。正直勝ち抜けは厳しくなった。ここはもう割り切って、松下を使ってみるのも手かもしれない。3−5−2でサイドアタックさせるなら、彼の精度の高い足からチャンスが生まれるのでは・・・駒場ではちょっとアレかもしれないが、名古屋戦ではアリではないかと。
 今日みたいに、相手で怖いのは2人だけ、という状況下で3バックにボランチがべったり守ってたらそりゃあ0点に抑えて当然。1点も取れないのも当然。今日のゲームが必要最低限のパフォーマンスだろう。この日の内容で満足してもらっては困る。あとはこれに攻撃へのリスクチャレンジの姿勢が加わらなければ、サッカーとはいえない。仮にも「アグレッシブ&ハーモニー」を掲げているのならば。いったい何試合、みんなにまともなゴールを見せていないことか。
 トムソン時代に逆行、ではいけない(あのときのように、最後には負け、でなはく引き分けに持ち込めるようになったのはちょっとした進歩だけど)。これをベースに、次は攻めるべし。と、お頼み申す。
 駒場には、須田か西村をジョーカーとして連れて行きませんか。


4月30日 広島スタジアム 雨
ナビスコカップ・VS名古屋グランパスエイト

ナビスコカップに当たってガジ書記長がどう考えたか、類推してみる。

*久保がいない。
*ほかのFWははっきり言って彼と比べ物にならない。
*よって、今までのメンバー、やり方ではとても得点できまい。
*では、それを補うべく、なるべく多くのチャンスを作り出せる戦術・フォーメーションにしなければ。

で、スリーバックにして両サイドを高くし、中盤を厚くして素早いパス交換からゴールに迫り、あとはチームでもっともテクニックのある藤本、ミロに任せる、といったプランを立てたんじゃないかな・・・と思う。でも鹿島戦では機能しなかった。そこで、ホームでは本職のFW大木を入れ、そしてパスの回りを重視して森崎兄弟を中盤の底に、またバランスを取るために左には沢田を入れた、んだろう。
 しかし、それも全く機能しなかった。名古屋のプレスの前にあたふたし、森崎兄弟から前にボールは行かない、両サイドは出たまんま、そのカバーに森崎兄弟が入って変則の5バック状態になり、ロングボールを入れても前線にはちっともボールが落ち着かず、入っても次の瞬間にはパスミスで相手ボール。ドリブルで突っ込んでもゾーンプレスの餌食。3、4人にあっという間に囲まれてジ・エンドだ。だいたい、名古屋はベルデニック直伝のゾーンプレスを行っているため、ボールに集まるのが常。よって片側のサイドにフィールドプレイヤーが全員集まってしまうということもざらだ。でもサンフはそんな戦術を採っていないにもかかわらず、お付き合いして固まる。小学生のサッカーじゃないんだから・・・よってボールを持ってもみんな密集の只中、出しどころがない。いいカウンターのタイミングでも誰も走っていない。ボールへの寄せもない、ボールホルダーへのフォローもない、ないない尽くし。何がやりたかったんだ?どういうサッカーをしたかったんだ?頭で考えて戦っていたのか?それよりも、果たして戦う気持ちを持ってピッチに入ってきたのか?

「土曜日に試合したばかりで疲れてるし、お客も少ないし雨降ってるし、怪我しない程度で適当にやっとくか」

というメンタリティだったと決め付けられてもしょうがない出来・・・

 だいたい楢崎もウリダもウェズレイもマルセロ・ラモスもいない名古屋の前に手も足も出ないってどういうこった。彼らが帰ってくるリーグ戦ではどういうことになるか・・・考えるのも恐ろしい。まあこちらも久保が帰ってきてるから、彼に頼ればいいけど。本当に久保がいないと何もできないんだな・・・彼は代表に馴染んできて、高いレベルのサッカーに開眼しかけてるんだから、そんなインテリジェンスのないコトばっかりやってたら、しまいにゃ愛想をつかされるぞ。久保は小笠原との相性が抜群みたいだから、「鹿島に行きたい」とかな。
 辺見さんの明らかなミスジャッジによるPKで得た1点。神さまも、さすがにこの窮状を憐れんでプレゼントをくれたのだ。でも、すぐにつまらないイエロー2枚でミロ退場。おかげで茂木が出れなくなってしまった。・・・何で勝っているチームのFWがイエローもらって退場するんだ。そしてロスタイムにFKから失点。昨年、久保のハットトリックを台無しにしたFC東京戦を思い出した。あの日も雨だった。人様からの憐れみも拒絶する・・・しまいには誰にも助けてもらえなくなるよ。
 内容はどうであれ勝ちさえすれば、勝点3という収穫となった。それすらできなかったこの試合は、全く価値がない。攻撃では全く形が作れず、守備は、主力のいない名古屋攻撃陣を止めたくらいでは評価の対象とならない。むしろ何度もくだらないミスから自らピンチを招いたのには頭を抱えた。セットプレイに弱いのはチーム全体の問題。あそこで1点を守りきれないとは(しかも新卒のペーペーに決められてやがる!)、昨年の金沢での死闘は、もう彼らの頭からはきれいさっぱり消えてしまっているようだね。経験の蓄積ということができないのか。
 0−0のままのほうがまだマシだった。
 ま、サンフもダメ、名古屋もダメで、展開的にはスコアレスドローが妥当な流れだったから、ドローで両者勝点1は落ち着くところに落ち着いたというところなのだが・・・
 トップがその程度なら、むしろサテライトを見たいな。そっちのほうがみんなのモチベーションが高そうだし、こっちも応援したいって気になるよ。この日の出来じゃあ、金をとるに値しない。詐欺だ。プロの名に相応しいサッカーをしていなかったんだから。
 浦和戦ではサッカーをやれよ。疲れている奴は申告してサテライトの若手と代われ。たとえ下手くそでもいい、その時は運動量と気合でカバーして、戦え。数日で状況が好転するなんて期待はしないから、内容は求めない。ただ勝利を。
 元ユース代表のGK本田くん、いい味出していてよかったです。あんまりカッカせずがんばれよ。
いつもの形態をとってないのは、まあとにかく書くことないからです。



4月14日 吉田サッカー公園 晴
Jサテライトリーグ・VSアビスパ福岡

 前日のえふまり戦がぐうの音も出ない完敗だった(といっても客観的に見ればどっちもどっちの凡戦だったのだが)ので、今日は気分転換に大阪や京都に行って本やCD買いこんでくるかなあと思っていたのだが、ろくな夢を見なかったこともあったのかよく眠れず、目が覚めても疲れて起き上がれずそのままうつらうつら、最終的に起きたのは10時前だった。未明にアップしていたえふまり戦の日記の細部を修正し、食事を摂ると12時を過ぎる。・・・・・・では吉田に行くことにしようか。
 前日の帰りに聴いていたヘンデルの《ユダス・マカベウス》の2枚目CDが突っ込んだままになっていた。替えようとしたが、聴こうとしていたモンテヴェルディの《ウリッセの帰郷》を持ってくるのをど忘れしており、仕方なく、ユダス・マカベウスを聴きつつ行く。この作品は、表彰式のBGMとして超有名な合唱「見よ、勇者は帰る」を含んでいる。来週はわれらがサンフは勇者となれるだろうか・・・志和ICで下りて吉田へ。長らく工事通行止めだったサッカー公園への入り口が通れるようになっている。やっと終わったか。道はまだちゃんと舗装していないものの問題なく通れる。これで15時ジャストに公園着。眠かったので途中のコンビニで車を止めたときに買っていた焼プリンを食べて奥のコートへ。
27中山 9高橋
29西村
>33高木
14山形
>25須田
15松下 23ハンジェ
30中村 18八田 6トゥーリオ
>22河野
24西嶋
>28佐田
21林
 茂木はいないようだ。きのうちょっとだけしか出てないから出てるかな〜と思ったのに。かなり残念。
 福岡は、神戸に移籍したとたん福岡にレンタルされてしまった鏑木がGK、右サイドバックにはU−19代表の立石飛鳥。センターバックはJ1での実績もある河口、にょ如水館出身の加藤、そして左には元サンフの宮崎。中盤は大塚・長友・岩本・二宮で、トップは山田と太田。ユニバー金メダリストの太田は195p。ジャンボ上村よりも高いぞ。八田よりも頭一つくらいデカい。凄いな!太田は八田にも競り勝つ。八田がサテライトレベルでヘッドで競り負けるのはちょっと記憶がない。ゴール前の競り合いでトゥーリオとその太田がもつれて倒れる。その時太田がトゥーリオを蹴っ飛ばした。ファウルがなかったのでトゥーリオ激昂、主審に向かって、「今度はこっちが蹴ってもいいね!?」とまくし立てる。サテライトでかっかしてどうする、トゥーリオ。GK林からも、「トゥーリオ落ち着いて!」と声をかけられる。
 その中、右サイドバックの西嶋が横パス、これをかっさらわれて一気に中央へ。トゥーリオが上がっていたのでゴール前には八田のみ。1対2、これではどうしようもない。たちまち林と一対一、落ち着いて決められて先制を許してしまった。西嶋がさかんに悔しがる。
 もともとトップ下タイプということもあって守備は苦手な西嶋のサイドは徹底的に狙われた。突破力のある二宮と宮崎がガンガン上がってきてサイドを破り、クロスを上げる。トゥーリオが何度も釣り出されて中央が薄くなり危機を迎えたが、中村が必死でフォローに入ったりして事なきをえる。
 トゥーリオと太田がまたもヘッドの競り合い!トゥーリオ競り勝ち、太田悶絶して倒れる。あ、報復した。主審さっきの事も考慮したか見逃す。
 サンフの攻撃は、中盤の底から素早くサイドに展開、両サイドバックとサイドMF、そして高橋が連携してサイドを破ってクロス、というパターン。特にルーキー西村のテクニックは出色で、軽やかなボール捌きで相手のチェックをひらりひらりとかわす。中村とのコンビでサイドを破り、クロス!高橋シュート!ジャストミートせずGKキャッチ。逆サイドでも山形がいい動きを見せている。フィジカルも強くなったし、この調子を維持すればトップでも使えるかもしれない。高橋はよくボールに絡むのだが、そこから決定的な仕事ができない。Jで通算二ケタの得点をあげているFWとしてはもっとやってほしいのだけど・・・中山はポストで頑張っている。二人を引き連れてもポストをこなしており、こういうのを見ていればチャンスを与えたくなるのもわかる。ドイスボランチは、最近ハンジェの調子が悪いようで、キックも不正確。そのぶん松下が汗をかいていた。もっとかけ。彼は、プレイスキックで上から曲がり落ちるキックを蹴るようになっていた。以前は低い弾道で矢のようにターゲットを捉えるようなキックだったが・・・芸風を変えたのだろうか。
 宮崎は、プレイ後にいちいち独り言を言うのがユーモラス。「あ、小さい!」「大きかった〜!」(<クロスやプレイスキック)とか。地元に近いところに来て明るくなった?でもさっさとトップチームに入れよ。
 前半はそのまま0−1で折り返した。
 後半開始早々、左サイドスローインから西村へ。西村は巧みなフェイントで一人をかわして突破、中央の高橋へ入れる。高橋は右サイドオーバーラップしてきた西嶋にはたき、ダッシュ。西嶋アーリークロス、鮮やかな弾道がファーに走り込んだ高橋へ!高橋ヘッドで折り返し、そこには中山!・・・しかしオフサイド。でも流れるようないい攻撃だった。福岡反撃、サイドからグラウンダーのパスが中央へ、太田正面で受ける、センターバック2人の間、フリー!シュート!林ファインセーブ!おいおい、そのでかいのは捕まえとけ!
 トゥーリオに代えて河野投入。トゥーリオはもうちょっと怒りっぽいのを改善してほしい。カルシウム摂って。
 中村がクロス!ファーで山形がヘッドで落としてそこにはオーバーラップした松下!二人に囲まれながらもシュート!やった・・・と思ったが、ボールはわずかに右へ外れてしまった。おまえは昨日の林健太郎かっつーの!(注:東京V対神戸で、林はゴール前、GKのこぼれ球をシュート、ゴールがら空きなのに思いっきり外してしまった)
 ハンジェから西嶋へパス、またもアーリークロス!中央で中山が潰れてファーに走り込んだ西村がダイレクトシュート!も宇宙開発。
 福岡は山田に代わって新田大介。サンフは活躍の西村に代わって強化指定選手、高校生ながらU−19代表のMF高木を投入した。
 右サイドFKのチャンス。松下のキックは大きく曲がり落ちて高橋の頭へ!しかしヘッドはGK正面。
 高木は奮闘、パスを回すが、さすがに毎日みんなと練習しているわけではないのでコンビネーションはいまいちだった。対面の同じU−19代表の立石との勝負は年長・立石の優勢勝ち?
 山形>須田、西嶋>佐田と、前育コンビが入ってきた。松下を入れると前育トリオか。
 両チームとも激しく動き回っていたので双方疲れてきた。足が止まり始める。木村ヘッドからも「足を止めるなー!」と声が出るが、いかんともしがたい。後半はサンフがほぼ一方的にボールを支配したものの、最後の崩しが有効でなく決定機を迎えられない。中盤がボックス型のため、中山がサイドに流れてキープしちゃうと真ん中に誰もいないのだ。だれか入って来れればいいのだが、その体力がもうないか?
 ハンジェの左からの折り返し、中央高橋に合わない、しかし背後にいた須田がシュート!外れてしまう。ロスタイム2分に突入。このままか・・・?しかし須田が強引な突破からFKゲット。PAやや外正面、絶好の位置だ。ハンジェと松下がボールの両側に立つ。どちらが蹴る・・・?ハンジェがダッシュ、蹴る、と見せかけそのまま走り込む、松下蹴ろうとするが立ち止まる。そして仕切り直し。ハンジェは戻らない。松下が蹴る。ゆっくりと下がり、助走を取ってキック!ふわっと浮き上がったボールが壁を越えるとくくっと向きを変えて急降下し、ふぁさっ、とゴール左スミのネットを揺らした。
 ゴール!観客大歓声!私も飛び上がる。ロスタイム、直接FKで同点に追いつく!
 これでサンフが息を吹き返し、残り時間を押し込んでホイッスル。試合内容はもうちょっと詰めが甘かったが、最後のFKが見られただけでも来たかいがあった。松下もその足があるんだから、もう少し守備力が上がれば・・・今日みたいに背後からのタックルでイエローっていうのはナシな。中村はテクニックがあり突破力もあって決して悪くない。使ってもいいと思うんだけど・・・?
 それにしても、週末はスンスケに始まり松下で締める・・・書記長ことガジエフは・・・恐ろしいほどのヤリ手であった・・・
 宮崎は松下と一緒に記念写真をお願いされていた。まだ広島での人気は健在?



3月24日 吉田サッカー公園 晴
Jサテライトリーグ・VSガンバ大阪

 昨日帰る前に公園内の店でうどんを食べて帰ったのだが、途中でふと気づいた。
「お金払ったっけ?」
そこで、今日も吉田に来てしまった。店の人に聞いてみると、
「覚えてにゃあよ、昨日のこと」
 うどんを食べて、昨日の分も払おうとしたが、いいよと言われたので今回の分だけ払った。
今日も天気はいいが肌寒く、風は強い。NaclさんらB6付近の方々の姿も多数。
27中山
>25佐田
9高橋
14山形 29西村
15松下 23ハンジェ
30中村 18八田 22河野 24西嶋
33尾崎
 ユースメンバーはいない。たしかベルマーレユースとの練習試合に行ってるんだっけ?須田は高校選抜、茂木はU−19でともに欧州遠征に行っている。そのためリザーブはGK加藤、DF佐田のみ。昨日のテストマッチに出た山形や中山も出ている。お疲れ様・・・
対するガンバは森岡、橋本、大黒らを軸としたなかなかのメンバー。GKは独特のヒゲをもつ阿江。
 試合開始。まずガンバの中山がボールをキャッチしたGK尾崎に突っ込んでいった。危ない!しかし尾崎はさすがベテラン、身をひねるや肘を中山のみぞおちに叩き込み、中山悶絶。年季の差というヤツか。尾崎は大きな声で後方から指示を出す。下田も最低これくらいは声を出してほしいのだが。
 さて、拮抗した展開から徐々にガンバが押し始めた。サンフの左サイドをたびたび突き崩して攻め込む。そしてガンバ、左サイドからのサイドチェンジ、右で受けてタテに突破、これは八田がついていったがバックパス、受けたプレイヤーはすかさず中へ!八田が出て行き空いていたスペースへガンバのほうのFW中山が飛び出す。オフサイドはない!フリーで受けた中山はあっという間にGK尾崎と一対一、冷静にゴール左に放り込んでガンバが先制した。
 ガンバ再び右から侵入。八田が向かうがかわされ転倒。上手くやり過ごしたMF田村はそのままタテに突破してセンタリング、またも中山が合わせる!がミートせずに右に外れる。また田村が右を破りセンタリング、ファーでもう一丁中山がヘッド、尾崎ファインセーブ!中山は左サイドでキープすると、チェックが甘いのを見るや単身ドリブルで切り込みシュート!GKセーブ。
 ガンバ一方的な展開。素早いプレスからショートパスをリズミカルにつなぎ、サイドチェンジを織り交ぜて攻め立てる。去年うちがやってたような攻撃だ。うちはといえば、パスがつながらず、個人技でゴリゴリ押すだけで、プレスの網に次々引っかかっていく。守備では左サイドの連携がまるでなっていなくて、面白いように切り裂かれていた。変なところでトップの真似をするな。高橋と松下がさっぱりで、山形の運動量と西村の個人技が頼り、というありさまだった。松下のFKも宇宙開発。そのうち前半終了。
 後半。ガンバがプレス疲れしてきたのでこちらもやっとボールがつながるようになる。西村がプレスからボールを奪ってミドルシュート!外れる。左から上手く崩して松下がセンタリング!も合わず。もう一度左サイド崩して中村クロス、ファーで中山が落として中央高橋ダイビングヘッド!・・・もGK正面。ハンジェが倒されFKのチャンス、中村狙う!・・・も外れる。
 チャンスを生かせない。そのうちガンバが盛り返してきた。FW中山(ガンバの)が八田をかわして突破、シュート!バー直撃!
・・・なんだかつまんなくなってきたよ。点が取れそうにない。そこでお子様とボールを蹴って遊び始める。うちの中山が負傷しアウト、佐田が入って右サイドバックに、西嶋が右攻撃的MFに上がり、西村がトップ下に入って4−5−1になった。しかし戦況は好転せず、試合終了間際のFK、GK以外全員上がる、ハンジェのキックに河野が落としてシュートを狙う!も阻まれ、試合終了。
 トップで使えそうなのはいないねえ・・・
しかし高橋に松下、このまま終わるつもりじゃないよな?今日の出来はあんまりだったけど・・・


3月23日 吉田サッカー公園 晴
テストマッチ・VS愛媛FC

 結局今週はサカつくをやる暇がほとんどなかった。それでもあと数節を残してロッサ福山は3位に浮上。でも上の仙台と京都との勝点差は20以上。ともにすでにJ1昇格を決めている状態なので、これ以上上に行くことは出来ない。あとはこれを死守するだけだが、山形や新潟がピタリと背後につけている。
 早めに行くかな、と12時ごろ家を出ようとしたら、BS1で日韓サッカーの歴史についての特集再放送。ノーさんが出てきた。思わず見る。サンフ時代のゴール集なんかも放映されて、懐かしいなと思っていると12時30分を回ってしまった。いかんまた遅れる。
 志和ICからの山越えの途中、大型トラックがはちあわせて渋滞したり、お前は自転車かと言いたいくらいのスットロい車にイライラしながら、吉田に到着は14時15分。いそいで奥のほうのコートへ。
前半:
20大木
>14山形
16梅田
11藤本 31ミロ
3沢田 7浩司 8カズ 5駒野
31ビロング 2川島
1下田
 大木のクロスから梅田がヘッド、いいシュートだったがGKがセーブ。愛媛FCのGKユニはうちのとそっくりの黄色いものだった。
愛媛FCのフォーメーションは、細かいところは違っているかもしれないが、
GK1島津、DF4小原、5大西、2星野、6川井、MF15伊藤、32青野、24中谷、34上岡、FW11友近、22吉田幸。
吉田幸は、昨年までうちに在籍していた吉田幸生だ。テストマッチでもゴールを次々に挙げ、ほぼレギュラーの座を獲得しているみたい。
愛媛FCのメンバーは今年は大卒を多く入れて大幅に入れ替わっていた。J2昇格に本腰入れるおつもりか。ではオフィシャルHPにももっと力を入れるべし。
 ショートコーナーで浩司がチョンと藤本へ、藤本、浩司へ戻す。浩司は回りこむと中央へ走る藤本へパス、藤本シュート!もGKキャッチ。藤本はこの日もコマネズミのように動く動く。どこが本来のポジションかわからない。今週はガジ書記長地獄のしごきがあったはずだが、あんまり無理したら死ぬよ。
 浩司のパスから大木シュート、決まらず。中盤を支配されて劣勢の愛媛も、プレイングマネージャー・大西がミドルシュートで反撃するもやはりペースはサンフで、左サイド藤本が破ってセンタリング、ファーで梅田が落として大木!も左に外れる。どれか決めろよ!カズがサイドチェンジ、ライン際で駒野がヘッドで落として大木とワンツー、そのまま強引にドリブル突破してセンタリング!これはGKキャッチもいい展開だった。ミロのドリブルからスルーパス、梅田飛び出すがオフサイド。
 まあゴールは決まらないけどいい感じじゃん?と思っていると久しぶりに愛媛の攻撃。中央の吉田幸にボールが入った。サチはマークを受けながらもボールをキープし、パシッと右にはたいた。そこには青野が走り込む。どフリーだ。おいおい!青野は余裕を持って中を見ると強いクロス!ファーに飛んだボールに中谷がドンピシャで合わせて、愛媛FCが先制した。
 これでちょっと怪しくなってきた。攻め急ぎか、中盤でボールがつながらなくなってくる。ミロと浩司がそろって消える感じで、カズと藤本だけで支えているような感じになっていた。大木も最近の通りボールが落ち着かない。ミロから右に開いた梅田、梅田中央にリターンして走り込んだ大木シュート!また外した!ここで大木に代わって山形が入り、4−5−1となった。山形が左サイドに入り藤本がトップ下へ。だが山形も、先制点で意気あがる愛媛FCのタイトなプレスに苦しみ活躍できない。たいした決定機もなくそのまま前半が終了。
 この日の吉田は寒い上に強風。朝方は雪が降ったらしい。自販機で暖かい飲み物を買ってきたが、飲もうとしたときにはすでにぬるくなっていた。強風のせいでボールも流れまくるし、コンディションがきついっちゃあきついのだが、それにしても1点も取れないとは。
 自販機から帰ってくる途中、駐車場に停まっていた黒い車を見ると、なんと中にサングラスかけたクワ様が。来週から復帰だそうで、鹿島戦は頼みますよ、マジで。
 さて後半。
後半:
27中山
11藤本
31ミロ
>20大木
16梅田
6トゥーリオ 7浩司 3沢田 5駒野
31ビロング
>8カズ
2川島
1下田
 中山が入って1トップとなり、梅田が右に回る。左サイドバックにトゥーリオが入り、沢田がボランチに入ってカズはお休みに。
 愛媛のほうは、今年福山大より加入の長身FW岩永(天皇杯予選では大暴れ。本選愛媛FC戦でも、よほどのインパクトを残したみたい)をサチに代えて投入してきた。
 後半が始まってしばらくして、左サイド高い位置でボールを持った浩司がその外から上がっていくミロに絶妙のスルーパス。ミロは中央に折り返し、走り込んだ藤本が鮮やかに蹴りこんで1−1同点に追いついた。ふう、やっと同点か。
 試合再開。愛媛はボールを回し、右サイドに開くとポーンとターゲットの岩永向け蹴りこんできた。そんなの届くかい、クリア・・・と思ったら、あっさり通ってしまった。岩永はそのままフィジカルに物を言わせタテに突破、PAに侵入、ゴールライン際まで切り込むとセンタリング!ファーに抜けたボールに飛び込んだのはまたしても中谷!スライディングシュートがきれいに決まって1−2、あっという間に取り返してしまった。カウンターを食らったわけでもないのにたった二人にやられて・・・ディフェンス陣、何やってたんですかァ?藤本のあきれたような怒声が飛んできた。確かにひどい失点だった。
 この試合は選手交代フリーらしく、愛媛FCはひょいひょいと選手を入れ替えていく。バスケットボールみたいだな。それによって生み出される、尽きることのない激しいプレスにサンフはたじたじ。ボールホルダーには常に二人がチェックに行き、パスを出してもまたそこへプレス・・・カズがいなくなり、浩司がその役を担わないといけないのだが、浩司は上がったまま。沢田は、守備はいいのだがパスを出せない。よって中盤が構築できなくなっていった。左サイドでは全くボールが落ち着かないので、自然と右、それもキープ力のある梅田に集まってくるのだが、愛媛もそれは承知でわっと群がって潰しに来る。
 ピッチサイドでは、前半でお役御免となった吉田幸たちが談笑しながらランニングしていく。
 サンフが二人いっぺんに交代してきた。カズと大木が再びインらしい。大木はともかくカズが入れば支配率が上がるよ・・・と、アウトはミロとビロング。
「(フォーメーション)どうなるの!?」
とトゥーリオが声を上げる。監督からの指示を受けたカズがきょとんとした顔になる。・・・でもトゥーリオをセンターに回して沢田を左に戻してカズがボランチだろ・・・と思っていたら、カズはそのままビロングのいたところに入った。
カズがセンターバックぅ!????
大木はトップに入り、浩司が左に回って4−4−2に戻る。
 愛媛FCは、友近に代えて、サチと同じく昨季サンフ在籍の寺内良太投入。182pの岩永と、ものすごいデコボコ2トップだ。
 試合展開だが、サンフがやや持ち直した。カズは、川島が岩永を見るために自身はフィジカルでは自分に劣る寺内を見ればいい、という面はあったにせよ、最終ラインから的確なビルドアップで沢田の負担を軽減させる。時には中盤に上がってパスを散らす(そのときはトゥーリオがカバーに入る)など、まるっきりリベロの動き。バレージでも目指すのか?そして右サイドから久しぶりにつながってきたボールを浩司がラインの裏に浮き球で放り込む。これに反応したのが左SBのトゥーリオ。一気に追いつき、そのまま強烈にゴールに叩き込んで2−2、ようやく同点に追いついた。
 カズは驚いたことに結構無難にCBをこなしていく。とはいえ、やはり彼は中盤やや上がり目がベストポジション。この位置からゲームを操るのはやや無理がある。浩司は2点に絡んではいるものの、その他の時間の大半は消えていた。もっと絡まなきゃあ・・・藤本みたいに!大木だが・・・疲れているのか、それとも久保がいないと並以下のプレイヤーなのか・・・愛媛の岩永のほうがいい働きしてる。寺内はセットプレイで潰されたりするのはあいかわらずだが、岩永とワンツーかましたりして軽快な動きを見せていた。もう岩永を応援するよ。福山出身だしね。
 そうこうしているうちに試合終了。2−2、拮抗したゲームは終了した。
感想といえば、「カズのセンターバックは凄いネタでした、書記長ッ!」くらいしかない。
 あと・・・・茂木と須田を呼び戻さんかね?ヨーロッパ遠征なんてどうでもいいでしょ?


3月17日 吉田サッカー公園 晴
Jサテライトリーグ・VSセレッソ大阪

 朝起きてからサカつく2002の続き。J2も第3クールに入るとロッサのみんなもようやくフィットしてきたようで、京都に0−0ドローの後快進撃に入り、結局引き分けを挟んで負けなし。第4クール初戦の京都には0−4で粉砕されたものの、再び連勝に入り、順位もついに8位にまで上がってきた。途中加入の五島とノルウェー人がみんなと衝突しまくっているみたいだが、来年までは我慢してほしい。
 12時になったので家を出る。いつものように三原久井ICで山陽道に乗り、途中小谷SAでコロッケとオニオンリング食べ、志和ICで降りて下の道を山越えで吉田へ。サッカー公園へ入る道はまだ工事中で通行禁止となっていたので、また迂回路を大回りして、14時ジャストにサッカー公園着。試合は奥のほうのコートで始まっていた。
 黒いジャージ着た高校生の一団がゴール裏に座っている。どこのだろう。ギャラリーは結構多い。歩いていくと、あねご様ご夫妻に遭遇、隣に座って観戦となった。
27中山
>26茂木
9高橋
14山形 29西村
>25須田
15松下
>28佐田
23ハンジェ
30中村 18八田 6トゥーリオ
>24西嶋
22河野
21林
 セレッソのほうは、2トップがハジと布部。あと米山とか中井とか川崎健太郎とか越智とか森とか鈴木悟とか多田とか。
 サンフのベンチを見ると、茂木がいる。15日に韓国でU−19代表の試合をやって、昨日帰ってきたのか。すぐにサテライトとは忙しい。この後は19日からまたU−19代表の欧州遠征ということでさらに忙しい。ユース組のフィールドプレイヤーは今日はいなかった。ご亭主様によれば、さっきの黒いジャージは多々良学園のメンバーらしく、これより前にユース対多々良でゲーム済みのためなのかもしれない。ほかのリザーブは、西嶋、須田、佐田。
 試合は、ボールを支配し攻め込むサンフ対奪って素早く展開しゴールを窺うセレッソ、という展開。サンフは、右サイドの西村ヒデキの突破を起点にチャンスを作り出す。彼は、さすがにルーキーゆえ軽いのだが、前を向いてのドリブル突破はシャープ。さらにクロスも結構うまい。
 右に流れた高橋がボールを持ってドリブルで切り込み、センタリング!中山が合わせたが、GK多田がキャッチした。
 守備のほうは、さかんに声を飛ばしてラインを統率するトゥーリオを中心に、時折ミスはあるものの概ね危なげなく守っている。トゥーリオは空中戦で活躍、飛んでくるクロスを次々にはね返す。河野は、相手選手の前に果敢に頭を出してヘッドでクリア、など気迫の守備を披露。八田は、一対一は強いものの一回裏を取られて相手を引き倒しイエローをもらった。パスミスも相変わらずで、そこらへんはまだまだといったところ。中村は、攻撃が右サイドからということと、また山形が頻繁に中央に絞るため、守備のケアが主になっていた。GK林は大きな声でコーチング。飛び出しの判断もよくキャッチも確実。キックも、昨日の下田と比べれば極上の弾道を描いて飛んでいく。いいね。さすがU−21代表!
 セットプレイからのチャンス、いったんははじき返されるものの、中盤でトゥーリオが奪い返し、彼はそのまま猛然とドリブルで上がっていった。そしてやや遠い距離から右足一閃!強烈なシュートはセレッソDFの頭に当たると方向を変え、反応しかけたGKの逆を衝いてゴールに飛び込んだ。1−0先制!オウンゴール?いやトゥーリオのシュートは最初からゴールを狙い、最初から枠に行っていたから彼のゴールだろう。
 ボランチの松下とハンジェがやや調子が悪く有効なボールが出てこないこともあり攻撃はやや単調だったが、見違えるように動くようになっていた山形がさかんにボールにさわりリズムを掴もうとする。かなり藤本の域に近づいてきたか?高橋もMFかと思うくらい中盤に絡む。もう少し前線で体を張ってもいいと思うが・・・その分中山がDF2人を引き連れ必死でポスト役をこなしていた。彼もかなりうまくなってきた。
 そのうち前半終了。
 西嶋に声がかかった。誰に代えるのか。昨日出たトゥーリオか、それとも河野か中村か・・・トゥーリオだ。ということは河野がセンターに入って西嶋が右SBに入ることになる。しかし西嶋も生粋の中盤の選手(FWもできるが)なのに、大変だ。
 後半開始!早々、サンフが押し込む。中山にボールが入り、彼が素早く右サイドにはたく。そこに走り込んだ西村がこれをキープし、ゴール前にクロス!そしてポスト後ゴールめがけ走り込んでいた中山がこれを受け、シュート!ファーを襲ったボールは飛びついたGK多田の手に弾かれたが、ボールはファーからPAに侵入してきていた高橋の前へ。高橋はこれを楽々と押し込み、サンフが2−0と突き放した。高橋は先日の練習中ビロングに潰されて京都戦のベンチ入りを逃したが、これでアピールとなるか?
 サンフはなおも攻め立て、山形のヘッドが飛び出すが、ジャストミートせずにこれはゴールならず。
 だが、セレッソも黙ってはおらず、中盤のボール奪取から一気にワンツーでサンフの右サイドを切り裂き、突破してそのままゴールを挙げた。2−1。
 佐田に声がかかった。彼は右SBだから、西嶋を中盤に上げるんだろう。中盤の誰に代わるか・・・松下だった。佐田が右SBに入り、西嶋が松下のいた左ボランチに移る。西嶋のサイドチェンジから中山がダイレクトシュート!引っかかりすぎ中央に折り返されたボールに高橋が無理やり頭で合わせるが枠を捉えず。やはり西嶋は中盤のほうが生き生きとしている。ボールタッチがよく、球をはたく判断がいい。逆サイドへのロングボールも正確だ。
 さらにサンフは茂木・須田を投入。切れのある突破を見せていた西村に代わって入った須田は、持ち味であるスピードを生かして一気にサイドを切り裂く。そしてクロス、高橋ヘッド!しかし左に外れた。流れの中で中に絞っていた中村がボールを奪って一気に中央からドリブルで持ち上がり、左に開く茂木へパス、茂木シュート!だが上へ外れる。だがペースはサンフになる。
 またも左サイドからサイドチェンジ!オープンスペースに須田が飛び出しこれをトラップ、そのままタテへ突進。二人追いすがるが、須田は素晴らしいスピードでこれをブッちぎると、そのままセンタリング!ニアに山形飛び込む、しかし合わず、中央高橋ヘッド!も届かない、ダメか・・・・・・と、ファーにもう一人いた。ワントラップして右足の一撃!豪快にネットが揺れる、3−1!
MOGYYYYYYY!
茂木の強烈な一撃ィィィ!帰ってきたばかりなのに、タフなやつだな〜。それにしても、見事なサイドチェンジから鮮やかな突破と折り返し、そしてきっちりゴール前に3人詰めていた、素晴らしい一連の攻撃でした。
 茂木は中山に代わって入ったこともありポスト担当でもあったが、サイドに流れてボールを受けた時、そこで2人に背後からつかれてしまった。フォローに誰か・・・と思った瞬間、茂木は「貧弱、貧弱ゥ!」とばかりに素早く反転すると強引に体をねじ込み、なんとこの2人の間を抜けて突破!そしてセンタリング!これは後が続かずGKに取られたが、このプレイにはどよめきが上がった。やっぱり凄い、彼は!U−19なんて行かなくても・・・
 そのまま試合終了、3−1でサンフが快勝。昨日は消化不良で結果以外はなんともはやだったが、今日の茂木のゴールで帳消し。早くトップに上がって来い!そしてここ最近倦怠期な大木に再び危機感を与えるのだ。



1月12日 吉田サッカー公園 晴
トレーニング、紅白戦

仕事始めから一週間、いいかげん疲れてきたころにいい具合に三連休。土曜日にはビッグアーチで練習があるから、リードライナーでゆっくり高速で寝ながら行ってみようか・・・と思っていたら、吉田サッカー公園に変更になってしまった。車でないと行けへんやんか、もう。
前日に録画していたバルサVSサラゴサの試合を見て(なんか去年も同じようなこと書いたような気もするが)、10時前に家を出た。これだと着くのは早くても11時40分ごろになるが・・・まあ疲れているし眠いので、ゆるゆると行くことにする。でも山陽道で途中ネズミ捕りやってた。その時はたまたまスピードが出ていたから、どうだったか楽しみだ。
12時ちょっと前にサッカー公園に着。晴れていて、結構暖かい。奥のほうのコートでシュート練習が行われていた。ゴール前の壁パスからゴールを狙うやつだ。
紫: 白:
10久保 20大木 26茂木 27中山
9高橋
32浩司 11藤本 31高木 14山形
3沢田 8カズ 4桑原 5駒野 15松下
23ハンジェ 16梅田
19上村 2川島 18八田 22河野
13加藤 33尾崎
松下のシュートは相変わらず地を這うような美しい弾道を描いてゴールに突き刺さる。八田が結構シュート上手かったりした。初めて見るモギモギこと茂木は、いかにも素朴な顔立ちで、頬が赤かった。31番は頭の黒い、見慣れない顔だ。「タカギ!」という声が飛んでいたので、強化指定選手、香川西の高木だろう。32番がいたが、これは浩司だった。まだ7番は見せないおつもりか。沢田は頭を短く刈り込み、ほとんどボーズになっている。久保もそうだ。対して駒野はずーっと髪を伸ばし続けていたようだ。
服部は周囲をランニングしていた。まだゲームは無理か?トゥーリオはまだ帰ってきていないみたいだ。西村・須田・佐田もまだ合流していない。

さて、紅白戦が始まった。どうやら2本目らしい。
トップチームと言っても遜色ないホームユニ側が攻め立てる。さすがにJリーグ時ほどの運動量はないが、けっこうみんな動いている。藤本・浩司が盛んにポジションチェンジ、桑原が広範囲にプレスをかけ、カズが攻撃を構築する。DF陣も堅く、上村・川島のコンビが茂木・中山をストップする。しかし茂木はさすがにU−17世界大会を経験しただけあり物怖じせず、上村のマークを受けても委細かまわずドリブル突破を仕掛けて抜き去る(倒されてFKゲット)など、身体能力の高さを見せる。大木・久保のコンビも軽快にパスを回していた。藤本のパスがちょーっと不正確だったが、まあこの時期だし、しょうがあるまい。とはいえ、右サイドに流れた藤本、ドリブルでオーバーラップしてきた駒野のボールを受けると、すぐさま駒野の前のスペースにリターンパス!マーカーを振り切った駒野、ゴール前に鋭いクロス!中央に走り込んでいたのは大木、その頭にピタリ!!GKのセーブも及ばずボールはゴールマウスに飛び込んだ。

白組は、松下の鮮やかなサイドチェンジから攻撃を組み立てるが、やはり相手が悪いかうまく攻められず、最後に中山のパスを受けた茂木がシュートを放ったものの外れる。ここで2本目終了。メンバーを組替える。
紫: 白:
10久保 9高橋 27中山 20大木
26茂木
11藤本 8カズ 31高木 14山形
5駒野 23ハンジェ 15松下 16梅田 4桑原
30中村 24西嶋
19上村 18八田 2川島 22河野
21林 1下田
何人かユニ着替え。高橋が紫の9番を着けてピッチに出て行く。それに向かって、ピッチサイドにいた私服の若者が、
「その番号似合わね〜!」
と笑う。誰だ、と思ったら、宮崎だった。あ、まだ福岡へは行ってなかったのか・・・よく見れば、吉田の姿もあった。
シュート練習、今度は左右からクロスを入れ、中央で合わせるパターンに。白組の右からのクロスはなぜか桑原が担当していたが、そのクロスの質について詳しくコメントすることは差し控えることにしよう。
山形がシュートをミスって高く打ち上げ、、ボールはネットを越えて外の道路へ。
「やっべ〜!!」
山形あわてて叫ぶ。
さてさて!3本目開始。川島が入り、桑原が中盤の底に入って守備が安定した白組がいい展開を見せる。右サイドつないで山形のシュート!しかし大きく外れる。高木くんはまだ高校生だが、八田などを相手にしても、上手いボールタッチで巧みにキープし、パスをつなぐ。なかなかいい選手だ、さすが元U−17日本代表。中山のポストプレイも結構上達している。そして左サイドバックの中村、さすがに鹿島育ちだけあってテクニックがあり、ボールを奪われることがない。パスも正確につないでくる。いい補強したな〜、と思った。
さて試合は、紫が押し返す。キープ力と展開力があるドイスボランチが前に控えているせいか、上村が積極的にオーバーラップをかけてきた。上村のサイドチェンジから右に開いたカズが受け、タテに切り込んでセンタリング、高橋シュート!しかし下田セーブ、CKへ。
藤本の左CK、ゴール前で八田が合わせたが、右に外れた。
今度は左サイドを軽快なパス回しで崩し、駒野が抜け出す。久保がダッシュ!しかしDFを追い越してしまった。あー、今出したらオフサイド・・・しかし駒野クロス、久保に渡る。久保、ワントラップして左足を振りぬき豪快にゴールネットを揺らした!・・・でもオフサイド。線審(もちろんサンフのスタッフさんがされています)の旗が揚がっている。すると久保、彼に向かって一言、
「アホ!」
「アホ」って言われても・・・完全にオフサイドだったじゃん(笑)。周囲のみんなも笑う。線審、観客に向かって、
「いまのオフサイドじゃったよね・・・」
みんな、「うんうん」とうなずく。悪いが、久保の負け。それにしても久保、結構声出すね。

八田がとにかくヘッドの競り合いに勝ちまくっていた。周りから感嘆の声があがる。

再び左サイドから。ハンジェが粘ってボールキープし、上村に戻す。え、上村!?またもボランチの位置へとあがってきている。そして再びサイドチェンジ!っていうかアーリークロスだ!ボールはファーサイドへ。これに反応したのが久保、中に絞っていた中村の外からラインの裏に飛び出し、トラップ。今度はオフサイドじゃない。久保はGKの動きを見切ってゴール左隅に蹴り込み、ゴール!
中村は、「今のオフサイドじゃなかったですか?」と今の線審さんに聞いていたが、今のは久保の勝ちです。あの飛び出しは彼ならでは。

またも左サイド、久保がポストプレイで高橋に壁パス!抜け出した高橋がシュート!しかしまたもセーブされる。うーん、決めとかないと茂木に抜かれちゃうぞ。
藤本の左CK、ショートコーナーから松下がダイレクトシュート!上へ外れた。
このまま紫組かな・・・と思っていた3本目終了間際、左サイドで中村がボールを受けた。タテは切られていたが、中が空いていた。中村はそちらへ切り込んでいく。前へ・・・誰もプレスに行かない。松下かハンジェが行かないと・・・しかしぽっかりと中盤に穴があいてしまっていた。中村はそのままロングシュート!これがジャストミート、鮮やかな弾道を描いたボールが豪快にゴール左上隅に突き刺さった!スゲー!
ここで3本目終了。
「あー、今のゴールめっちゃムカツク!!何でおまえが〜!」
藤本が冗談気味に叫びながら戻ってきた。
4本目の前にストレッチを行う。ストレッチ中、上村が中村にいろいろ話し掛けていた。宮崎は桑原や大木らと談笑。
紫: 白:
16梅田 10久保 26茂木 27中山
11藤本 14山形 31高木 9高橋
30中村 3沢田 8カズ 5駒野 32浩司 15松下
23ハンジェ     24西嶋
19上村 18八田 2川島 22河野
33尾崎 13加藤
さすがに連続4本目になってくると運動量が落ちてきて、時々動きが止まってボールホルダーが立ち止まったり、というところもあったが、あいかわらず藤本は元気で、ガンガン動き回る。止めきれない白組がつい深いファウルをしてしまい、藤本が、
「痛ーーーーーーーーーーー!」
と叫んでひっくり返るシーンもあった。
久保がボールを受けてキープ、その背後から藤本が上がってくる。
「ヒール、ヒールで後ろ!」
藤本が声をあげる。マーク2人につかれた久保には藤本の姿はよく見えなかったはずだが、彼はそのとおりヒールで藤本にパシッとボールを通してしまった。うーん、すごい。
しかし4本目先制したのは白組。左サイド、ハンジェから右にポジションを変えていた浩司にサイドチェンジパス。浩司はそのまま持ち込むと中を見て利き足と逆の右足でクロス!ボールはマークに来た上村に当たって軌道が変わり、GK尾崎の逆をついた。とっさに反応するがキャッチできない。はじいた、とその瞬間背番号26がボールとGKの間に自らの体をねじ込み、ボールをワントラップして完全に支配下に置くと、がら空きのゴールに流し込んだ。茂木のゴール!うむ、素早い詰めだった!いいよ、彼!
反撃の紫組は、カズのクロスから梅田ヘッド!しかしGKセーブ。さらに久保のパスから上村が左サイドを破ってセンタリング!ファーの梅田に合ったが、上へ外してしまう。今年はやっぱり右サイドバックか?
と思っていると、中盤でカズが素早い飛び出しからパスカット、そのまま持ち上がってスルーパス一閃!久保が抜け出す。飛び出すGKを冷静に見極め、ループシュート!うおー!・・・しかし、今朝見たリバウドのループと同じように、バーに当たってしまった。惜しい。
そのまま4本目終了。
その後、腕立てや、低い椅子に片足で立ってそのまま片足一本で屈伸、などといったキツそうなストレッチ体操を30分ほどやり、練習終了。ガジガジ書記長、もとい監督は、一部始終をじーっと見ているだけだった。何を考えているのやら・・・遠目には「老けたトムソン」という体型だったが。ストレッチ風景は、なんか「ソ連式」みたいで凄かったです。どこがソ連なのかは説明できませんが、その、なんというか、フィーリングが。
みんなが引き上げたあと、加藤と桑原が談笑しながらランニングして引き上げていった。その後、今日はランニングのみだった服部が出てきてボールを使った練習をひとしきり行っていた。早く復帰してくれよ。
ここまで見て車の中で横になっていたらそのまま爆睡、起きたら1時間ほど経っていた。
それから広島へ行って、本買って帰った。ちょっと読みながら帰る。
いやー、複線ドリフト最高!やっぱり阪急は最速だよね!(<何買ってんだ)