むらさきぐま日記2001.ユース編


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  12月16日 吉田サッカー公園 晴
Jユースカップ・決勝トーナメント1回戦
VS大分トリニータ
この日はトップチームは天皇杯4回戦・清水戦だが、さすがに日本平は遠い。で、吉田にやってきた。
行く途中にオレンジジュースを飲んでちょいと願掛けをする。
吉田は快晴だが、道端や山並みは雪で白くなっており、結構寒い。
試合開始10分ほど前に到着。サッカー公園内の駐車場は一杯になっていた。人工芝グラウンドでもサッカーが行われており、人の数も結構多い。
2面あるピッチの、クラブハウス側の芝は黄色くなっている。奥のほうは張り替えられてきれいな緑になっているので、そちらで行うようだ。
てくてく歩いていくと、広島側のベンチのネット裏に吉田安孝さんがいてビックリ。今日は日本平に行かなかったのか?
前半:    後半:
9木村 10馬屋原 11大野    10馬屋原 9木村
   25吉村 11大野
>17田村
7対馬    19前田 15田坂
8田森 6沖本    6沖本
  
2宮本 5川端 18寄井 3守生    5川端 18寄井 2宮本
1古川    1古川
CBに寄井が入り、みーも(宮本)が左に回っている。
大分のほうは3−5−2。監督は、かつて大分で活躍していたファンボ・ガン(皇甫官)氏だ。
真鍋さんにいただいたメンバー表では、大分のほうにはサンフレッチェみろくの里出身の選手が2人いた。
「立ち上がりからガンガン行くぞ!」
と森山コーチが檄を飛ばす。
さて試合開始。立ち上がりは一進一退だったが、徐々にサンフがボールを支配し始める。だが最後のツメが甘くなかなかシュートにいけない。
しばらくイライラする展開が続いたが、ファーストシュートはサンフ。左サイドでボールを受けた沖本がヒールで上がってくる対馬に出す。対馬は内側に切れ込んで右サイドに待つ木村へ。木村はボールを受けると素早く反転、マーカーを外してシュート!これは上へ外れた。
これで調子が出てきたか、続いて右SB守生が突破、クロス。いったんはね返されたが、こぼれ球を対馬がすかさずクロス、ファーで待つ木村がトラップして落とし、そこに走り込んだ沖本がシュート!わずかに右に外れる。
さらに左サイドを宮本と大野で崩し、宮本が切り込んでクロス!ファーの対馬に合わず。
いい感じになってきた・・・と思ったとき、中盤でボールを受けた大分の主将・金聖吉がいきなりブン、と左足を振り抜いた。ジャストミートしたボールは鋭いライナーでサンフゴールへ。前に出ていた古川がとっさに飛びつくも及ばず、ボールはワンバウンドするとゴールに飛び込んだ。大分は大喜び、広島は口あんぐり。
大分、ファーストシュートで先制、0−1。
サンフもすかさず反撃、FKを得る。蹴るのはもちろん沖本。素晴らしいスピードと弾道のキックが大分ゴール前を襲う。大分GKパンチするも小さく、混戦に。押し込め!しかし屈強なDFをそろえる大分がクリアした。田森のスルーパスから抜け出した木村シュート!しかし飛び出したGKが身体で防ぐ。
ボールを支配し攻めるサンフに守ってカウンターの大分、といつもの試合展開になってきた。大分が両サイドまで下がってきっちり守っているせいもあるが、どうも連携がイマイチで、FWに有効なボールが入らない。田坂と前田がアップをはじめた。
前半はそのまま0−1で終わった。まあ、シュートは撃たせてないし、ペースは握っているし、このままいけばなんとかなりそうだが、うまくいかないときはさっぱり点が取れないのがユース。どうなるか・・・と思っていたら、後半アタマから田坂・前田そして吉村の1年生トリオを一気に投入するらしい(交代は5人まで)。思い切ったことを・・・で誰と代えるのか?
ボランチの田森、トップ下の対馬、そして左足をアイシングしてテーピングされた守生が下がり、3バックで両サイドがかなり上がった変則3−5−2になった。前半ほとんど攻められていなかったといえ、えらく前がかりだ。
真鍋さんによると、トップチームも0−1でリードされているらしい。げー。
後半開始早々、左サイドの吉村が俊足を生かしたタテへの突破で立て続けにチャンスを得る。だが、投入された田坂と前田のポジショニングがどうも悪く、ボールがうまく回らない。そのうち攻撃が中へ中へと偏り、大分にはね返されてカウンター、という場面が増えてくる。中盤でパスがつながらないのでサイドにもいいボールが供給されない。バックラインからのフィードも雑だ。大野と吉村は守備に忙殺されポジションがズルズルと下がってくる。
久しぶりに攻撃参加した吉村が前を向いてボールを受け、一気に切り込んでシュート!ボールはゴール左のボトルをはね飛ばして転がっていった。
ここで大野に代わりFW田村。馬屋原と2トップになって木村がやや下がり、サイドに田坂が出てきた。ドリブルの得意な田坂は上手いステップから2人ほどはかわしていくのだが、ここで持ちすぎて次につなげることができない。どうにも崩せない状態で残り時間は10分となった。
左CKをゲット。沖本が向かう。木村がファーに立つが、大分は誰もマークに行かない。ファンボ監督が怒鳴る。
「9番フリーだ、つけ!」
沖本キック!ボールは鮮やかなカーブを描いて正確に木村の前に落ちてくる。木村は冷静に右足でミート!しかしその前に間一髪大分DFが飛び込み、ヘッドで方向を変える。ボールはサイドネットの外側に突き刺さった。惜しい!しかし今度は右からのCKだ。沖本が走ってくる。ボールをセットし、冷静に助走をとり、キック!
これも素晴らしい弾道でボールがファーに飛んだ。そしてこれに紫のユニが白のユニと競り合いながら一斉に飛び込み・・・ボールはゴール右隅に転々と転がり込んだ。1−1、同点!スコアラーは馬屋原か、田村か?
それにしてもここ一番では沖本の右足だ。大分のベンチでも彼の正確無比のプレイスキックに驚きの声が上がる。
サンフが押し返す。大分は必死で守ってカウンターに持ち込む。沖本のクロスに木村ヘッド!しかしGKセーブ。試合終了間際、大分はGKを交代。PK対策か?ロスタイム、中盤からのフィードに馬屋原が抜け出す、落ちてくるボールをダイレクトでシュート!だが引っかかりすぎて大きく左へ外してしまう。さらに同じような展開からまたも馬屋原が抜け出し、PAに侵入!しかし大分DFがイチかバチかの背後からのタックル!馬屋原転倒、しかし笛は鳴らず!GKがクリアしたところで試合終了のホイッスルが鳴った。90分を終了して1−1、ここからは延長無しのPK戦に入る。
両チームのキャプテンがコイントス、サンフが先攻となった。主将のバッチャンこと川端がPKスポットに向かう。対するは大分GK西川。まだ15歳だ。
川端キック!ゴールネットが揺れた。まずはサンフが○。古川がゴールマウスに向かう。蹴るのは、ゴールを決めた大分の18番、主将・金聖吉。178cmの古川が両手を広げる。彼は小さいが、ボールに対する反応は素晴らしい。何とかしてくれるはずだ・・・

セーブ!!

ほぼド真ん中に蹴り込まれたボールを、体を残していた古川が両手でブロック、ボールはポンポンとPKスポットのほうに転がっていった。辺りから一斉に歓声が上がる。

サンフの2人目はみーも。彼も小さいが、パワーはほかにひけをとらない。
ゴール!凄まじい弾丸シュートが左隅に突き刺さった。あれは捕れない。2−0。

大分の2人目はFW小手川。
ゴール!冷静にゴール左隅に突き刺し、2−1。

サンフの3人目は、同点ゴールをアシストした沖本。プレイスキックの精度は同年代屈指だろう。
なんと失敗!ボールはゴールはるか上に飛び、ネットに跳ね返った。まるでアメリカW杯のロベルト・バッジョのような外し方だった。コースを狙いすぎたか・・・
これで2−1のまま。

大分の3人目は途中出場で左サイドの仕掛人となった尾崎。
ゴール!古川は逆を突かれてその場から動けず。2−2、イーブンとなった。

サンフの4人目はU−16代表のポストプレイヤー、馬屋原。先ほどはチャンスを外してしまったが・・・
ゴール!冷静にスミに叩き込み、3−2。

大分の4人目はDF江頭。サンフレッチェみろくの里出身だ。まあだからといって外してはくれないだろうが。
・・・・・・セーブ!!!
読みがドンピシャ!右に跳んだ古川、ややコースは甘かったがゴール上方を狙った強烈なシュートを左手一本で弾いた!ボールはバーを越える。
隣にいた吉田さんも思わず大コーフンのスーパーセーブだっ!3−2のまま!

サンフの5人目は、快速ドリブラー吉村。これを決めればサンフの勝ち抜けが決まる。
・・・・・・ゴール!正確にコントロールされたボールがネットを揺らし、PK戦4−2、サンフユースが2回戦進出を決めた。
いやー、古川ブラボー!おお、ブラボー!!凄い反応だった。FC東京戦での屈辱を見事に晴らしたな!次の相手はその東京、会場が夢の島と向こうのホーム状態だが、今度こそ負けるなよ!
森山コーチは交代選手らを集めて反省会。大分側はみんなで写真を撮っていた。
トップチームは?
「0−4です」
ヘコ〜。
ユース、おまえたちだけでも神戸ウイング目指して頑張れ。決勝は絶対に観に行くぞ。
うどんを食べて帰った。


10月7日 吉田サッカー公園 晴
Jユースカップ・グループリーグ
VSセレッソ大阪

トップチームは先週福岡に圧勝、しかしアウェイで私は仕事があって行けなかったのでここ2週間サッカーを生で見ていない。で吉田サッカー公園へ。
この前より涼しくなっているので、とても気持ちのいい秋の日だ。
着いてみると、
「見せろ浪速のど根性」
とかいう横断幕がネットに付けられていた。セレッソサポーターが5人ほどやってきている。
前半:  後半:
9木村 10馬屋原 11大野   9木村 10馬屋原
>12秦
11大野
7対馬   7対馬
>25吉村
15田坂
6沖本 15田坂   6沖本
8田森
>3守生
  5川端 3守生
5川端 18寄井 2宮本   2宮本 18寄井
1古川   1古川
ここ最近採用している3−4−3だ。メンバー表を見ていたら6番が沖本、7番が対馬。そうだったんか。大会ごとに田森と彼らで6、7、8番を持ち回りするのは紛らわしいのでやめてくれー、という感じだが、なぜか?
試合開始・・・なのだが、サンフはボールが回らない。3バックが引き気味で3トップが前線に張り付いているので、中盤に4人がダイヤモンド型に散らばって孤立している。それでもボランチの田森がしっかりボールを散らしてくれればいいのだが、彼はどうもコンディションが悪く、トラップさえ思うに任せない。対馬がフォローに戻ってくるほどなので、ますます中盤が薄くなる。セレッソは前線から激しいプレスをかけてくるので、連携の薄いサンフはバックラインに戻してロングボール、の一辺倒になってしまった。セレッソもそれを拾ってすかさずロングボール、なので試合は蹴り合いの様相を呈し始めた。つまらん。
唯一面白いのは、セレッソのGKがとにかくキックがひどいので(しまいにはDFにゴールキックをやってもらっていた)、そのボールの軌跡を見ることだった。
それでも30分過ぎからは、沖本がほとんどトップ下にポジションを移しボールをさばき始めたので、パスがボチボチ回り始めた。でも全体的には中盤でインターセプトされ、サイドを突破されてカウンター、を何度も食らっていた。
サンフのチャンスといえば、右サイドからボールをつないで左サイドの木村がシュート、同じく木村がドリブルで持ち込んでのシュート、前線でボールカットした対馬が馬屋原とのワンツーでゴールに迫った(DFが体を入れて防いだ)くらい。サンフの調子がいい時はショートパスを小気味よくつなぎ、ダイナミックなサイドチェンジも織り交ぜ一気に攻め上がるのだが、最近はショートパスレンジに人がいないので、ボールがつながらない。全く別のチームになってしまっている。
前半は0−0で終了した。
後半、サンフは出来の悪かった田森に代わって守生が入り右サイドへ。川端が左サイドに張り出す4バックとなり、沖本が中盤の底に回ってその前に対馬と田坂が並ぶ4−3−3に変えてきた。つまりは本来のフォーメーションに戻ったわけだが、これが早速功を奏した。
中盤右から田坂がドリブルを開始した。右を守生が駆け上がっていく。そちらへ出すか、と思ったら田坂はそのままドリブルで中へ切れ込んでいった。得意のドリブルで一気にPA付近まで迫り、前がつまったと見るや右の大野へパス、大野が戻してそこに守生!ダイレクトであげられたクロスが中央の馬屋原を飛び越しファーの木村へピタリ。トラップした木村はドリブルで切れ込んで右足一閃!ゴール左隅に突き刺してサンフが鮮やかに先制した。
セレッソのFKのチャンス。位置的には先日のセネガル戦を彷彿とさせる位置だった。そしてキックも同じく右上隅へ!ギャー!しかしGK古川が鋭く反応してセーブ、ボールはバーに当たって跳ね返った。これをクリアして危機を脱する。古川素敵。
中盤底に正確なボールコントロールを誇る沖本が入ったことによって中盤でのボール回しが活性化した。特に右サイドの大野・田坂・守生のトリオが小気味よい連携と個人技でサイドを崩していく。田坂のトリッキーなドリブル突破には辺りから感嘆の声が何度も上がっていた。
沖本の右CKに中央で木村がダイレクトボレー!しかし上へ外れる。
ピッチサイドでは前田と吉村がアップしていたが、ここで対馬に代え吉村。吉村は左FWに入り、木村が対馬のいた位置に下がった。
中盤からの浮き球パスに反応した吉村が抜け出し、ヘッドでボールを浮かせてGKを抜き、無人のゴールへちょんと流し込みゴール・・・しかし寸前で戻ってきたDFにクリアされた。きっちり蹴っておけば・・・
疲れてきた馬屋原に代わって秦が入る。サンフは先制したものの追加点が取れない。ペースは握っているしこのままいけるか?と思っていた後半40分。木村が中央からミドルシュートを放ったあとだった。あそこはパスでも良かったろうよ、まあ久しぶりのシュートだったし・・・と思っていると、セレッソの「ウッチー」ことMF10内村が右サイドを破ってドリブル、DFがつききれない、内村センタリング!ゴール前は2対2、しかしファーに飛んだボールに競り勝ったのはセレッソ。ヘッドであわせたボールはバーに当たってゴールに飛び込み、1−1の同点に。ありゃ〜。セレッソの選手は喜ぶことなく一気に自陣に戻って布陣する。逆転を目指すようだ。サンフは意気消沈している。
それでもロスタイムに攻勢をかけたのはサンフ。FKのチャンスを得ると素早いリスタート、スルーパスを放ってこれに反応した吉村が抜け出す。GKと1対1、今度は決めろ!しかしシュートはややGK正面を衝き、彼の鋭い反応の前にはじき出された。かくて試合終了、痛すぎる引き分けとなった。
それにしても、(後半はまあまあだったが)良かったころとはまったく別物の平凡なチームになってしまった。なんか寂しい感じがする。
3年は進路のことで集中できない、なんてことはないだろうな。
でも、ここまで無敗は立派だ。グループ1位に立ったし(京都が名古屋に敗れた)、悪いなりにも頑張ってグループリーグ突破を果たしてほしい。




9月16日 吉田サッカー公園 晴
Jユースカップ・グループリーグ
VS京都パープルサンガ

前日のトップチームの醜態に、
「おいよォ、てめえよォ、そんなんじゃだめづらぜ」
とか思いつつ寝て、今朝起きて朝食をとって横になっていたらうとうとしてしまって、起きたら12時30分。
「オーノーだズラ」
とか思いながら車で出る。
吉田サッカー公園に着いたのは14時20分過ぎ。もちろん試合はすでに始まっている。やや暑いものの、秋晴れの空が広がっている。
ちょうど京都のCKのチャンスだった。これをはね返す。ネット裏に急ぐ。森保さんがベンチに座って観戦していた。
メンバー:(京都のメンバーは背番号が全日本ユースと同じと仮定して、また京都オフィシャルサイトより)
広島:    京都:
9木村 10馬屋原
>17田村
>25吉村
11大野    9小原
>12田淵
10桜井
  
6対馬
>15田坂
7沖本    8村尾 11橋爪
>13森本
8田森    6小寺
>22永田
5菅野
>14六車
4本田 3守生   
5川端
>18寄井
2宮本    2東 3林田 7松本 19山領
1古川    1土屋
遅れて来たので、登録選手一覧は手に入らなかったが、背番号は全日本ユースのときと同じようだ。
京都ペースだ。京都はクラブユース3位、全日本ユースでも3位と、ここまでサンフ・ユースと互角の成績を残している。堅守に定評があり、全日本ユースでは超攻撃型チーム・静岡学園を1−0と完封している。よって拮抗した展開になることは予想していたが・・・
京都の中盤での寄せが速い。中盤で奪うと、オーバーラップしていることが多い守生の裏のスペースに左サイドバックの2番が走り込み、彼からのクロスに2トップの9番・10番が飛び込む、というパターンでヒヤリとする場面が続いた。サンフは、中盤の選手がきっちりマークされていることもあるが、出しどころに苦しみボールが回らず、いつものような華麗なパスワークが見られない。バックラインで宮本がボールを持つと、どこに出せばいいんだ、としばらく立ち尽くしている。選手の動きにも精彩がない。天皇杯予選決勝での敗戦がまだ堪えているのか?大野と木村がさかんにポジションチェンジしてなんとか局面を打開しようとしていた。
そしてそれが実る。木村が右サイドから突破し、倒されてFKを得る。蹴るのはもちろん沖本。絶妙な弾道で鋭く打ち出されたボールはファーに入った川端の頭にピタリ。鮮やかなセットプレイで1−0、先制した。
これでようやく勢いが出てきた。徐々に押し込み始め、素早いサイド攻撃が出るようになる。そのうち、前半が終了した。
京都は後半からFWを代えてきた(9>12)。サンフも後半途中から馬屋原に代えて田村を投入、木村との2トップになり、大野が右サイドやや引き気味となる。
中盤で田村がボールを奪い、右へ展開、大野が持ち込んでセンタリング、田村がダイレクトで合わせたがジャストミートせずわずかに左に外れる。再び速攻から対馬が田村とワンツー、シュート!上へ外れる。
しかし全体的なペースは京都。中盤で奪っての速攻が冴える。後半は、DF2のオーバーラップが封じられたということでFW10が主に本田のサイドを抉って次々センタリングを上げていく。彼のセンタリングを1人スルー、背後から走り込んだ選手がジャストミート!ゴール右隅に突き刺さる、やられた!だが古川が横っ飛びでミラクルセーブ!
サンフも反撃。中央で沖本がボールを持つ。右サイドで大野が走り出す。彼をマークしていたDFがつられて下がる。瞬間、中央の田村がダッシュ!同時に沖本から絶妙のスルーパス、一気に京都最終ラインを切り裂いた。センターバックたちはオフサイドだ!と副審を見たが、その先には大野につられて下がってしまっていたサイドバックの姿が。田村、GKと1対1!沖本は、やったぜ、と悠然と歩き始めた。左足のシュート!GK取れない!ネットが揺れた、ゴール!・・・え、サイドネット!?うーそー!1対1でかよ!
後半20分過ぎ、京都ロングパス!1人抜け出す、宮本追う!GK古川が飛び出す、しかし一旦立ち止まってしまった。宮本に任せたのか、しかし京都の選手は彼を振り切ってしまった。古川は再び飛び出すが及ばず、交錯しながら撃たれたシュートはころころと転がっていき、ゴール左隅に転がり込んだ。1−1。おーのー、なんてこったい。スコアラーは12番、後半より出場の田淵。
京都のボランチ・MF5が負傷、長身のMF14が入る。彼がU−17および18候補の六車らしい。でかくて強いぞ。後半30分ごろ、サンフも決定機を2度外した途中出場の田村をなんと交代させ、吉村投入。彼が右FWに入り(通常は左FWなのだが)、大野が左に回り、木村がセンターに移る。さらに精彩を欠いていた対馬に代わり田坂。
しかしボールは回らない。不用意なパスを中盤で次々にカットされ逆襲を食らう。35分、突破する京都の選手を後ろから倒してしまいサンフにイエローカードが出る。もっともこのプレイを流されていたらGKと1対1の局面を作られていたので、これでOKだ。FKは古川の正面。
川端が足を引きずり始めた。ここで川端>寄井。
田坂が左サイドで相手と交錯しながらもボールを奪って突破、センタリング!左サイドに跳ね返ってきたボールを本田がロングシュート!ポスト直撃!右にこぼれたボールを折り返し、ゴール前は大混戦に。しかし京都がクリア。これがサンフの最後のチャンスだった。
運動量が落ちたサンフは京都をどうしても押し返せず、試合終了間際にも中央でボールを奪われドリブルで一気にGKと1対1。今度は古川が素晴らしい飛び出しでセーブ!ロスタイムはどちらも疲れたかミスが多く、そのまま試合終了。1−1のドローとなった。
森保さんはちびっこたちのサイン攻めにあっていた。
今日のユースは良くなかった。相手のディフェンスが良かったとはいえ、今年見た中でもっとも出来は良くなかった。これからモチベーションを高めていきたい。
それにしても、名古屋、京都、神戸・・・このグループは実は最激戦区ではないのか?




9月8日 広島広域公園第一球技場 曇
天皇杯県予選(全広島サッカー大会)準決勝
VS広島朝鮮高
朝起きた。尋常じゃなく体がだるい。今週は雨がちで気温が下がったせいで風邪気味だったので、一気に疲れが出てきたようだ。10時ごろまでぐったりして、それから起き出して支度すると、11時過ぎに家を出た。この時間なら、準決勝第1試合の福山大VS広島大を観ることができるだろう。
・・・と思ったのだが、車内で聴くCDの音楽が上の空。山陽道に乗ったら気分が悪くなってきた。小谷SAで昼食をとった後、車の中でしばらく眠る。13時40分まで寝たおかげで、やや持ち直した。グラズノフの交響詩《ステンカ・ラージン》と組曲《中世より》を聴きつつ五日市ICへ。
広域公園に着く。第一球技場へ行くために階段を上るが・・・体が重い・・・やっとの思いで上りきると、可能な限り急いでスタンドへ。補助競技場ではU−10のサッカー大会が行われていた。
福大−広大は後半30分過ぎ。1−1のタイスコアだった。福大はアズーリばりの襟なしの青ユニ、広大はまんま鹿島アントラーズ仕様のユニ。イタリアVS鹿島だ!双方拮抗した試合展開となっている。手近なところに座ったら、周囲に次々に人が集まり始めた。
さて、福大が右サイドを崩し、クリアボールを拾ってディフェンスライン裏に浮き球を放り込む。これに反応したのが福大の1トップFW8。飛び出すGKにチップキックシュート、これが決まって2−1勝ち越し!
ここで、後ろから少年がひょいと顔を出し、席をまたぎつつ前のほうにいた人に挨拶をする。よく見たらリ・ハンジェだった。となるとここら辺に集まっている人は広島朝鮮高サポーターらしい。ハンジェはしばらくその人たちと談笑していた。ハンジェ、サンフ・ユースについていわく、
「ユースはうまいです。でも、怖れるほどのことはないですよ・・・」
今日は広島朝鮮高(以下、朝高)を応援するようだ。まあそりゃそうだ、母校なんだから。
そのとき、PA内中央、福大FW8にボールが出た。彼はボールキープしつつGKをかわし左外へパス。ここに走り込んだMF17が無人のゴールに蹴りこんで3−1と突き放した。
ハンジェは友人と後ろのほうに上がって行った。私も席を移すことにした。ハーフウェイラインのへんまで行って腰をかける。
福大はそのままかっちり守ってそのままホイッスル、決勝進出を決めた。さあ、次はユースの出番だ。試合終了は14時50分少し前だが、試合開始は15時。両チームの選手がばっと出てきてアップをはじめる。それにしても朝高のプレイヤーはみんなガタイがいい。大学生みたいだ。何を食えばそうなる?やはりキムチのおかげなのか。
そのうち両チームの選手は引っ込み、すぐに着替えて出てきた。朝高は控え選手もみんな揃って輪を作り、気合を入れる。ユニは青地に赤の2本だすき。
9木村 10馬屋原
>15田坂
17大野
8対馬
7沖本 19前田
>13田村
6田森
5川端 2守生
>18寄井
3宮本
1古川
試合開始。ユースはなんと3バックだ。3人が朝高の1トップFW14を取り囲んでいる。また沖本が左サイドハーフに開き、中盤がダイヤモンドの、いわばアヤックススタイルの3−4−3になっていた。基本スタイルの4−3−3を崩すとはいかに?やはり明日の決勝、フィジカルに優れる福大対策を視野に入れているのだろうか?
右サイドに流れた田森から、彼のスペースを埋めるべく中央に入ってきた沖本へパス、沖本がダイレクトでタテに入れ、対馬が受けて反転したところを倒されてFKゲット。沖本が蹴るが、上へ外れた。このトリオの連携は今日もいいようだ。
朝高もドリブル突破からスローインのチャンス。ここでDFラインから15番が上がってきた。ロングスローか。
朝高はGK1、DF3、15、2、9、MF6、12、8、7、11、FW14といったところ。
ロングスロー!神戸・和多田ばりの威力のあるボールが一気にゴール前へ飛んだ。スタンドがどよめく。ユース、何とかクリア。この15番はその後も度々ロングスローでユースのゴールを脅かした。
とはいえ、ボールを支配するのはユース。11分、前田の低いセンタリングを中央対馬がダイレクトシュートも当たりそこねてGKキャッチ。1年の前田は組織的な中盤の中でいまいち機能しておらず、周りから「遅い!」と叱咤されていた。
そして16分、左サイドを破って持ち込んだ沖本がフォローに来た対馬にバックパス、対馬がこれをクロス!これに、回り込んでファーサイドからフリーで侵入した木村がヘッドで合わせ、ユースが先制した。
22分、対馬がノールックのスルーパス、抜け出した前田がシュート、GK正面キャッチ。この時間帯は左サイドの沖本にボールが次々に集まり、そこからユースが自在に攻撃を組み立てていった。
守生がオーバーラップ、外に開く前田へ、前田クロス、木村シュートは上へ外れる。
28分、左サイド切り込んだ木村バックパス、沖本が鋭いクロスを入れる。中央馬屋原、ファー前田に合わず。
33分、PA外でボールキープした沖本、GKの上を破る狙いのミドルシュート、しかしGKジャンプしてキャッチ。
朝高も直後、左サイド小兵のMF7のドリブル突破からFW14へ。しかし宮本がうまく体を入れて突破させない。
39分、朝高が左CKを得る。キックは大きかったが、右にいたMF7が追いついて再びクロス。ファーのMF8が受け、一人かわしてシュート!しかしバー直撃!
そしてその直後、右サイドで大野>対馬>前田とパスが軽快につながり、タテに抜けた前田がセンタリング!これをファーで木村が受けた。木村は飛び出すGKをものともせず、右アウトサイドでボールをゴールに放り込んだ。2−0。
朝高も反撃、ボランチのMF12から前線サイドに流れるMF11へ。彼が落としたボールを小兵ながら優れた動きを見せるMF7がシュート!しかしGK古川がキャッチした。さらにロスタイム、またもMF12からFW14へ。外にはたいて、走り込んだMF7がタテへ抜けて折り返し再びFW14へ。しかし宮本が粘り強くまとわりついてボールを奪い取った。そして前半終了。
ハーフタイム、控え選手がピッチに出てきた。田村と田坂が森山コーチに指示を受けているので、後半からの投入があるようだ。
さて後半、ピッチサイドに13番が出てきた。田村だ。前田が出てきていないので、彼と交代のようだ。FWが4人となったが、どうなるのだろうか・・・
ピッチに散らばった感じでは3−5−2になっていた。馬屋原と田村の2トップ、トップ下には対馬、左右のかなり高い位置に木村と大野、ドイスボランチに沖本と田森。3バックは前半のまま。
後半開始早々は朝高が押し込んだが、田村のドリブルシュート(わずか左に外れる)を機にまた押し込み始める。沖本からのパスを馬屋原がポスト、再び田村がチョンと浮かせてシュート、GKの上を越えたがDFがクリア。
朝高はカウンターからMF7、後半から入ったFW13のスピードに活路を見出そうとする。守備では再三攻め込まれるものの、最終ラインのDF3が強く、ここではねかえしている。
14分、ユースのFK。沖本がゴール前へ送り、守生がヘッドで合わせたが左に外れた。
その直後、ボールを奪ったユースが素早く左へ展開、木村に渡る。木村は勝負を仕掛け、ゴールライン際から中へ切り込もうとしたが、PAに入ったところで一旦DF3にはねかえされる。しかし粘り強くボールキープ。田森がフォローに向かった。当然戻す、と思ったとき木村はマイナスのグラウンダーで中央に折り返した。そこには沖本が走り込んでいた。トラップした沖本はそのままドリブルでPAに侵入する。一人DFが向かったが、沖本は軽やかなステップでそれをかわすとたちまちGKと1対1、そのまま左足でゴール右隅に叩き込んだ。3−0。
朝高のすばしっこいMF7が負傷して一旦外に出されたが、2分後に戻ってくると早速オーバーラップしてくるボランチ6にパス。彼はそのままシュートしたが、古川が機敏な反応でセーブした。ユースもすぐさま反撃、川端がタイミングの良い飛び出しでインターセプト、そのままドリブルで一気にシュートレンジまで持ち上がり、シュート!しかし力んだが、思いっきりシュートミスしてしまった。ボールはあさっての方向へ。
26分、朝高のMF7から右サイドの8番へ。彼はそのまま走り出した7番へスルーパス、7番は完全に抜け出して古川と1対1となった。シュート!しかし古川がまたも素晴らしい反応でセーブ!
ここでCFの馬屋原に代わって田坂が入る。そのままCFの位置に入った。彼はサイドで使われたりセンターで使われたり、なかなか忙しいみたいだ。さらに守生に代わって長身DFの寄井が入った。彼が3バックの中央に入り、宮本が右に回る。
36分、再び川端が左サイドでインターセプト、ゴール前に走り出した2トップを確認するやアーリークロス!これにファーサイドの田村が追いつき、GKをかわしてゴールに流し込み、ダメを押した。
30分をすぎるとさすがに両チームとも疲れが見えてきたようだったが、朝高は1点でも返そうと必死の反撃を見せる。そして44分、ゴール正面PK少し外、やや遠い位置からFKのチャンスを得る。DFも皆前線に上がり、キッカーの後ろにはGKだけとなった。
9番のキック!直接狙った!勢いのあるボールが曲がり落ちてゴール左上を襲う、枠を捉えている、決まった!?
しかしまたも、GK古川が宙を舞ってパンチング!得点を許さなかった。そして3分のロスタイムをボールキープし、ホイッスル。ユースが決勝へと駒を進めることとなった。
でも両チームともいい戦いぶりだった。朝高もリードを奪われながら最後まで諦めることなく攻め続けた。その姿勢は見事。試合後には惜しみない拍手が送られていた。
これで気分が良くなったようだ。トップチームもやってくれるはず、とビッグアーチへと向かった・・・けどね!(未来警察ウラシマンのオープニング風に)


8月26日 愛媛県総合運動公園陸上競技場 晴
JFL後期第5節:
愛媛FC VS 大塚製薬
および
高円宮杯第12回全日本ユース(U−18)サッカー選手権大会・2回戦:
サンフレッチェ広島ユースVS高松商業高校

前日、合唱の練習から帰ってきて結果を見たら1−2、しかもO田ケツのスットコジャッジぶりに頭にきて、日本の呪術の本を取り出してちょっくらO田を呪い(ウソ。でも本があるのは本当なので、私の恨みはかわないように)、寝よう、と思ったら雨音が。何ィ!?
起きてみたら小雨模様だった。ウェザー・アイで見てみると愛媛県の午後からの降水確率は60%・・・え〜、やめようかな・・・
しかし、これくらい天気なら、暑くなくかえって観戦には適しているともいえよう。スタンドには屋根もついているだろうし、支障はないのではあるまいか。ならば、行くほうを採りたい。
最近『クラシック批評こてんぱん』を読んだ影響で宇野功芳ちっくな思考をしてしまったが、とにかく行くことにハラは決まった。
フェリーで行くのはお金がかかるので、クルマでしまなみ街道経由だ。ここを通るのは一昨年のナビスコ・横浜戦と松山に住む同級生の結婚式に行って以来三度目になる。ということで途中の景色には目もくれずガンガン飛ばしてたちまち今治へ。ここから海沿いの国道196号線に入って松山へ向かう。
四国に入ると、空はだんだん晴れてきた。もう雨の心配はないようだ。天気予報ははずれ。何とかしてはやく新しい「ひまわり」を打ち上げねば・・・
北条市を経て松山市に入ったが、まだ11時過ぎ。ちと早すぎた様だ。
ならしょうがない。松山へ来たんだから道後温泉に入っていくかあ、と東へ向かう。道後温泉の前を過ぎて少し山を登り、寺の前の有料駐車場に車を止め、てくてくと歩いて温泉へ。途中のコンビニでタオルを買う。
松山の空には太陽がぎらぎら輝いていた。歩くうちに顔に汗がにじむ。
「道後プリンスホテル」の前を通った。入り口のところに宿泊団体の札が掛かっていたが、なんとそこに、
「サンフレッチェユース様」
の文字が。なんだ、こんなところに泊まってんのか。じゃ毎日道後の湯につかって一日の疲れを癒しているというわけか?そうならすこぶるぜいたくだな。
さらに下りていくと、案内所の裏の駐車場にサンチェ君がペイントされた紫色のサンフレ・バスが。まだ出発していないということは、みんなホテルでくつろいでるんだろうか。それとも近くでなんかやってるのか?
それはともかく、道後温泉到着。入るのは大学の時演奏会で松山に来たとき以来二度目だ。昼前だが、さすがに名湯だけあってお客は列をなしている。入浴のみの神の湯階下300円を買って入り、体を洗ってからざんぶと湯につかる。ああ、ええ気持ちや〜・・・
いかん。本来の目的を忘れては。名残惜しいが湯から上がり、衣服を身に着けて出る。商店街でうどんを食べて引き返し、車に戻る。・・・しかしこのままどこかで一眠りしてそのまま帰りたい気もしてきた。道後温泉、恐るべし。しかしそのような誘惑に負けず、私は南へ向かった。エライ。
気づくと、前を走る車も福山ナンバーだった。こやつらもユースを観に来たのか?
道は混んでいる。車線をこまめに変えながら進んでいくうちにその車は後ろへ消えてしまった。
この混みようでは試合開始には間に合わないな。でも、混雑は福山に比べればマシだが・・・福山程度の市でアレだけの渋滞が起こるっていうのは絶対間違っているね、と関係ないことを思っているうちに、左手の丘の上に競技場が見えてきた。信号を左折し、運動公園へ。
駐車場料金は300円固定。敷地内には動物園もある。動物園前を過ぎ、競技場までやってきたが、駐車場は一杯で、さらに進んで丘を下りた東駐車場へ止めることになった。いそいで急坂を登る。といってもツインタワー奥の駐車場からビッグアーチに向かうよりははるかに楽だけど。
競技場前に来た時、いきなり、
「ゴール!」
のアナウンス。24濱岡の名が叫ばれた。ということは、愛媛FC先制か?急いでチケットを買い、入る。
愛媛FC:    大塚製薬:
22石本
>7二神
11友近   16大島 23平岩
>3藤原
8黒田
>25児玉
  19岡本
24濱岡 14兵頭
>5大西
14大場 7吉成 15筒井 17上田
30伊藤 13行友 20石川
2川井 17星野 3谷口 4小原 25谷池
1島津 22山口
ホームの愛媛FCが先制、1−0とリードしている。さらにカウンターからGKと1対1のチャンスを得るが、GKがクリアした。セットプレイでも正確なキックをする伊藤から次々にチャンスが生まれる。ヴォルティス徳島こと大塚製薬もやや分が悪いか?
もとサンフの行友と石川がセンターバックをつとめている。二人はサンフのサテライトで、ともに本来のポジションでないリベロをやらされた挙句放り出された共通点をもつが、そのときの経験は無駄になってはいないようだ。まあしかし、この二人が揃ってDFやるなんて、私としてはちょっと恐い気もするのだが、前のほうで元ガンバ大阪の吉成(主将)が的確なつぶしを行っていることもあり、なんとか無難に守っている。ほかにまともなDFはいないのか?私なら石川はボランチかトップ下、行友はサイドで使うぞ。ここの監督は最後尾からのビルドアップを重視しているのかもしれないが。二人はパス能力が高いので、ここからゲームを組み立てることができる。特に石川は中距離のパスが正確なので、中盤やトップにビシビシくさびのパスを通していく。
その中、大塚製薬(以下、徳島)が追いつく。左サイドFK、筒井のキックは低くニアへ飛ぶ。これに飛び込んだFW平岩がヒールで合わせる。かすっただけだったが、ボールはファーへと進路を変え、GKの逆をついてゴールに飛び込んだ。1−1。
これで徳島が勢いづいた。行友からトップの大島(元神戸)へパス、キープからオーバーラップした大場へパス、大場シュート、GKキャッチ。
筒井がインターセプトからドリブルで持ち上がりスルーパス、平岩がシュート、左に外れる。
岡本スルーパスからまた平岩シュート、GKファインセーブで防ぐ・・・
そのまま前半は1−1で終了した。
後半7分、徳島、左からのCK。筒井のキックがゴール前に飛んだ。愛媛はクリアできず、混戦となる。徳島の平岩がゴールに背を向けてキープし、愛媛DFのプレッシャーに耐えながらフリーの選手を探す。そこに、ファーサイドから戻ってきた石川が見えた。平岩、石川へバックパス。位置はPAやや外、正面右。石川は小さく助走を取ってぶん、と右足を振った。
バチッ!!という弾けるような音がして、次の瞬間にはゴール右隅にボールが突き刺さっていた。敵のゴールとはいえ、すさまじいミドルシュートにスタンドが騒然とする。広島から来た組はどっと歓声。徳島、2−1逆転!
これでペースが徳島に移った。愛媛もカウンターから友近ポスト、石本シュートを放つがGKのファインセーブに遭い得点できず。
ここで愛媛、プレイングマネージャーの大西がついに入ってきた。大西がセンターバックに入り、センターバック谷口が右サイド中盤に張り出す。左サイドには途中出場の児玉が回り、川井が中盤へ。濱岡がさらに高い位置へと上がった。
これが当たり、愛媛が盛り返す。大西は最後尾から正確なフィードを左右に散らし、徳島DF陣を揺さぶる。さらにFWを交代し、攻め立てた。
徳島のリベロ谷池(元神戸)が頭を負傷し流血、一旦ピッチの外に出たことによりさらに愛媛が攻勢に。谷池は頭をぐるぐる巻きにして復帰、なんとかその間は守りきった。FW平岩に代わって藤原。背番号3からわかるとおりDF登録の選手なので守りを固めるのかと思ったら、そのままFWに入った。川島みたいなやつだな・・・
中盤底で濱岡がボールを受けた。前を向くと一気に中央をドリブルで持ち上がる。そしてGKをちらりと見、前に出すぎているのを見るとすかさずロング・ループシュート!GK山口が慌てて戻るが触れない。ゴールか・・・しかしボールはバーに当たって跳ね返る。助かった、と思う間もなく落下点には愛媛FW友近が!思い切り蹴りこんで2−2、同点!
時間は残り少ない。徳島はリベロ谷池がオーバーラップして総攻撃に出る。愛媛も逆転を目指して反撃する。
41分、石川のミドルシュートがDFに当たり、あわやオウンゴールになるところGKがセーブ。愛媛も鋭いサイド攻撃からゴール前に迫るがゴールできない。ペースは愛媛ながらこのまま行くか、と思ったロスタイム、徳島がFKを得た。蹴るのは筒井。直接狙うには遠い。ゴール前の誰かに合わせるだろう。
キック!予想に反して低いボールがゴール前へ。密集の中から頭をぐるぐる巻きにしていた背番号25が足を出した。その足に当たってボールの軌道が変わり、ボールはゴールに突き刺さった。3−2、徳島再び勝ち越し!
そして後はコーナーへ逃げての時間稼ぎ、ホイッスル。徳島がアウェイで難しい試合を制した。
この日の観客数は600人台。結構のどかな雰囲気だった。愛媛FCのサポーターズクラブ?は、人数は揃っていて整然と並んでいたが、応援自体は統一がなくわいわい騒ぐ、という感じ。大塚製薬側はアウェイゆえ人数は少ないものの、広島では藤本主税の応援でおなじみのスタイル、鳴り物入りで「オレオレオレオレ〜、ヴォルティスとっくしっま〜♪」をベースににぎやかな応援を繰り広げていた。場内アナウンスのお兄さんは妙な気合が入っていてオモシロかった。
ハーフタイムに流れる音楽をリクエストできるみたいだったが、それゆえか、とてもサッカーの試合にはそぐわないイカレた曲がかかっていたことを付け加えておこう。
全日本ユースの試合を見るにはまたチケットを買わなければいけないということで一旦外へ出されたので車に戻り、一眠り。気づくと後ろのほうに改造車が何台か置いてあった。さまざまなペインティングが施されていたが、その中に、『ONE PIECE』のルフィとかナミさんとかを描いたものがあってたまげた。彼らはなんか集まって車の撮影かなんかやるみたいだ。サンフレバスもいつの間にか駐車場に止まっている。
そんなこんなで16時が過ぎたので競技場へ戻る。
なんと、ユースの試合に1000円とるか。阿漕な・・・
入ると、サンフがホーム側、高松商がアウェイ側のトラックでアップを行っていた。メインスタンドアウェイ側の最前列には大太鼓が置かれている。うむ、高校生らしい応援スタイルだ。真ん中には中学生らしい団体が『ろくでなしBLUES』をみんなで回し読みしている。なぜ今更。年齢的にはリアルタイムで読んだことがないのか。夏目漱石の『坊ちゃん』でもわかるとおり、松山の人間はなかなかつかみ所がないようだ。
そのうち、両チームのスターティングメンバーが発表された。
広島ユース:    高松商:
9木村 10馬屋原
>12秦
 11大野
>17田村
  11樋本 7夏田
>20小川
6対馬  
7沖本   16久米(毅)
8田森   13亀井 14渡辺
>8河田
4本田
>25吉村
3守生   10満重
5川端 2宮本   3久米(敦) 5金崎 2西森 4帰来
1古川   1内海
背番号は大会によって違うので慣れるのに時間がかかる。
リザーブは9人登録可能で、この日はGK16松岡、FW12秦、DF13川本、DF14三浦、FW17田村、DF18寄井、MF20牛見、DF23柿田、FW25吉村。
それからはちょっと省略して、キックオフ。
サンフ・ユースは、最初のうちはややもたもたしていたが、次第に主導権を握ってゆく。馬屋原のポスト、沖本&田森のサイドへの散らし、右の守生&大野の、左の本田&木村の突破、対馬の仕掛け・・・7分、右SB守生から馬屋原へクサビ、馬屋原が対馬に落とし、対馬が左の木村へ展開、木村が切り込んでシュート!これは右に外れたが、流れるようなパスワークが出てきた。さらに中盤・田森と沖本のパス交換から一気に馬屋原へクサビ、これを右へ展開、守生クロス(DF防ぎCKへ)、10分には再び木村がシュート!乗ってきた。沖本は右から飛んできたボールをダイレクトヒールでバックラインに戻すなど小粋なプレイを見せる。
15分、木村のクロスを大野が受けるがDFがCKに逃れる。このCK、沖本のキックを木村がヘッドで合わせたがGKキャッチ。
サンフのピンチもGK古川が確実なセーブで防ぐ。彼の声は本当にドスが利いてよく通る。最後尾からの指示も的確だ。
20分、比較的ポストプレイばかりだった馬屋原が前を向いてドリブル、一気にPAまで迫った。素早く戻った高松商DF陣が馬屋原に襲い掛かり、彼の足元からボールを奪うが、これに前線の木村、対馬が素早くプレスをかけた。前へ出せない、と判断した10満重?はくるりと振り向きGK内海にバックパス。しかしGKはこれを感じていなかった。力のないボールがGKの前のスペースへ転がっていく。これに、プレスをかけていた対馬がそのまま食らいついた。GKは慌てて飛び出すが時すでに遅し。対馬が冷静にゴールにパス、サンフが先制した。
これで完全なサンフペースになった。中盤のパスはことごとく田森がカット、空中戦も制し、彼の手により中盤は制圧された。沖本のトリッキーなパスから木村が突破、シュート!しかし上へふかす。
中盤の浮き球を田森がダイレクトで中央にいた大野へ、大野左にいた対馬にはたき対馬シュート、GKセーブ。
左CK、沖本の鋭く曲がるボールがGKの上を越えて落ちファーの川端へ、川端わずかに届かず。
高松商もFK崩れから渡辺が絶妙なクロスを上げたがオフサイド。
木村が左サイドから斜めにドリブル突破、ゴールに迫るがGK寸前でDFたちにストップされる。ここからのフィードボールをカット、再び攻撃に転じてCKを取る。
高松商はパスもつながらず、サンフに自在に動かれ、タコ殴り状態になってきた。FWにボールが回らない。かろうじて右SB帰来が木村・本田のタテへの突破を封じ込めているのが目立つくらいだ。この中、高松商は窮余の一策。1点ビハインドの前半からFWを下げ、なんと20番、ボランチの小川を投入してきた。これは苦しい。だがサンフのペースは変わらず、「広島サーカス」のような前半が終了した。

基礎技術に差がある。トラップ一つでも、サンフはぴたりと足元に止めるが、高松商はどうしても大きくなってしまい、その瞬間にディフェンスに詰められ、上手く体を入れられボールを奪われてしまうのだ。またサンフはパス・アンド・ゴーが徹底されているので、狭い場所でも目まぐるしくダイレクトパスが回る。前線で馬屋原が安定したポストを見せているのも大きい。たとえるなら(大物すぎるが)クライファートのような柔軟なポストワーク。田森の守備力と判断のよさは攻撃型チームにあって本当に助かる。前半は守生のオーバーラップが効いていた。もともとCBだけあって1対1が強い上にスピードもあるので手がつけられない。
しかし・・・あれだけ攻めたのなら3、4点取っていないとおかしい。あまりにもシュート精度が低かった。サイドからいいクロスが上がらなかったのも良くなかった。また、ドリブルが結構通用するとはいえあまりにも持ちすぎ。高松商は守備はしっかりしているので戻りは早く、ドリブル突破してもPA付近までくると3人にチェックされてプレイの幅を大幅に限定され、苦し紛れにシュート、となっている。両サイドとトップ下に藤本が3人いる、という感じか。もっとワンツーや一旦サイドに開いてのクロスなどしなければ・・・
後半開始。サンフは、良い突破は見せたが有効なクロスは上げられなかった大野に代え田村投入、木村がやや下がって4−4−2のような布陣になった。さらに後半5分、DF帰来をなかなか破れなかった左SB本田に代わり吉村。FWの吉村だが、そのまま左SBに入った。高松商もその対面のMF渡辺に代え河田を投入。
10分、対馬がミドルシュート、GKキャッチ。12分、右サイド守生の突破からクロス、対馬が狙うがDFに当たってCK。それからCKが続き、3度目のCKをファーで川端が折り返し、中央フリーの対馬がヘッド!決定的な場面だったが、GK内海が素晴らしい反応を見せてセーブした。内海は、キック精度は悪すぎるがセービングは凄い。前川タイプだ。
17分、右サイド守生がクリアミス、一気にカウンターを食らい、シュートを撃たれる!ボールはわずかに左に外れた。
後半、サンフは連戦の疲れか、前半の飛ばしすぎでバテてきたのか、選手間の距離が空き始め、また安易なロングパスが増えてきた。そのボールをカットすることで高松商がボール支配率を上げてくる。次第に田森だけでは中盤が持たなくなり、沖本も下がってくる。よって前線との距離が開く。FWも、田村がどうも上手くキープできない。日没とともにだんだんあやしい気配になってきた。監督からもショートパスをつないでキープしろとの指示が出る。対馬のクロスから馬屋原が折り返し、田村がシュート!だが内海が再びスーパーセーブで弾き返した。勢いは高松商へ・・・
そして、左SBに入っていた吉村がプレッシャーを受けバックパス、これが弱すぎ、あっという間に高松商にさらわれ最終ラインを破られ、たちまちGKと1対1。
シュート!
やられた!と思った瞬間、GK古川が宙を舞い、完全に枠を捉えていた強烈なシュートをパンチングではじき出した。スーパーセーブ!
これで吉村は萎縮してしまったか、上がらなくなってしまった。守備でも中途半端に。慣れないポジションゆえか・・・守生も運動量が落ちてきたので、サイド攻撃も沈静化した。30分、そして誰と代わったのか見ていなかったが、投入されていたFW福田が倒されFKを与える。このFKはゴール左ポストをかすめてヒヤリ。
サンフも34分、田村がPA外ゴール正面やや右で倒されFK。狙うは沖本。壁の間を狙ったボールはしかし跳ね返される。ここでバテて動けなくなっていた馬屋原に代わってスーパーサブ・秦が投入された。
36分、久しぶりに上がった守生からのクロスを秦がヘッドで落とし対馬が走りこむ!しかし内海が一瞬早くキャッチした。
39分、レイトタックルで木村にイエローが出る。このころになると出足は完全に高松商が上回っていた。さすがに高校のクラブはスタミナ抜群だ。速攻でどんどん切り崩していく。前半は堅守を誇ったサンフ守備陣も、かぶったりするなど慌てる局面が増えてきた。古川が必死でコーチングし、さらに果敢な飛び出しでピンチを防ぐ。41分、沖本のパスから対馬がシュートを撃つがGKキャッチ。これは単発だった。
そして44分、速攻で押し込まれ、クロスをヘッドで跳ね返したもののこれが小さく、落下点に高松商MF・河田が走り込み、ダイレクトでシュート!急激なドライブがかかったボールがゴール左を襲う。古川飛びつくが届かない、やられた!
しかしボールはギリギリで左に外れた。助かった・・・そしてロスタイムに入る。2分だ。
秦がスペースに走り、ボールをキープしてコーナーへ逃げ時間稼ぎに入る。何とかこのまま・・・と思っていたらボールを奪われ一気にカウンターを食らう。ゴール前へパス!DF2人がそれに同時に向かってかぶってしまいぶつかる。ボールがこぼれ、そこに高松商の選手が猛然と駆け込む!やばい!!
しかしGK古川が素晴らしい判断で飛び出し、寸前でキャッチ。古川は大きくフィード、秦がキープしたところでホイッスル!長い長い45分余が終わり、サンフが1−0、何とか逃げ切った。

しかし後半は苦しかった・・・さすが四国一のチーム、前半あれだけ押し込まれながらチーム一丸で耐え忍び、後半押し返した粘りは素晴らしかった。惜しむらくは運がなかったか。サンフは、相手がどこであれとりあえず中盤は支配できるので、あとはもーちょっとシュートとゴール前での崩しを練習したほうがいい・・・といってもこれは春先の国見戦から変わらない課題だが。この点、三山がいないのは痛い。取れるときには取っておかないと。今日は古川の活躍に救われた。
そういえば1−0という緊迫したゲームを体験したのは久しぶりだ。春の札幌戦以来だ。今年は出入りの激しいサカーをやってるもんだ、と改めて実感。
それにしても、今日はユースは勝ったし、石川のゴールは見たしで、なかなか収穫はあったといえよう。
帰りに「きときと寿司」で食べ、すっ飛ばして帰った。



7月21日 吉田サッカー公園 晴
テストマッチ・VSベルマーレユース

本日はビッグアーチで浦和戦。その前に12時からユースのテストマッチが吉田である。で、吉田サッカー公園にやってきました。
また暑い。30度は軽くあるだろう。12時少し前に着いたら、両チームの選手たちがアップの真っ最中だった。
ベルマーレユースの面々はビブスを着けている。背中には「でじこ」が描かれているか?・・・ない。つまらん、減点1。
メンバー: 15吉村
>7大野
23馬屋原 10田村
>9木村
8対馬
11田森
>21前田
6沖本
12宮本 4守生
>13田坂
5川端 24川本
22松岡
例によってメンバー名の正確性は保証しないので、違ったらだれか指摘してくれれば非常にうれしいです。
天皇杯予選と背番号が違う・・・が、天皇杯には天皇杯用の背番号が当てられているんだろう。こちらが多分デフォルトの背番号。
この結果、5月3日の対国見戦のメンバー追記。
GKは22番ひとり。サブはいない。古川ではないので、松岡らしい。アップを見た感じは不安定だったが、試合が始まってみると一方的なサンフのペースで、ほとんどベルマーレ側のピッチで試合が展開されていくので守備機会がない。
中央、ポストプレイからのダイレクトパスの交換から右サイド守生へ一気に展開、守生のクロスをファーサイドに走りこんだ選手(吉村?)がシュート!惜しくもサイドネット。今度は左サイドバックの宮本が一気にドリブルで切り込んでそのままシュート!GK押さえ切れずファンブルしたがすぐキャッチ。
二人のボランチ、田森と沖本が正確なボールコントロールで次々にサイドへ展開するので、ベルマーレは翻弄されて守勢一方。攻撃しようとしても、コンパクトに圧縮されたサンフ中盤の激しいプレスに次々に引っかかって前へいけない。前半途中の給水ターイムまでシュートは撃てずじまいだった。
守生のクロスに中央、U−16日本選抜の馬屋原がヘッド!だがボールは右へそれる。ベルマーレもカウンターから2番がGK松岡と1対1、シュートを放つが、松岡が見事にパンチングで防いだ。更に再びカウンターからベルマーレの10番がシュート、だが松岡がキャッチ。
サンフの中盤でのダイレクトプレイは素晴らしいが、3トップの1年生たちのプレイがやや淡白で、肝心のシュートになかなか行けない。右FWの田村は運動量が少ない、左の吉村はクロスかドリブルかの判断がいまいち、馬屋原は無難にポストプレイをこなしてはいるが、強引なシュートも見てみたい。そう思っているうち、前半終了。
後半、ベルマーレはヘタにこねくり回すことをやめ、シンプルにサイドに開いてドリブル>クロス、という作戦を採ってきた。こうしてみると、ベルマーレの面々はけっこう個人技がある。フリーでボールを持たせるとガンガンドリブル突破をかけてくるので、サンフが押し込まれてきた。そしてCKを与える。このキックをあっさりニアで合わされてしまい、1点を先制されてしまった。押していたのに。
ここで田森に代わって15番。誰だろう。彼のへんにボールが行ったとき、誰かが「前田」と呼んでいたので、前田くんか。ベルマーレの選手の名前かもしれんが、まあいい。でも15番?吉村も15番だろう。15番が2人いるぞ?ええんか・・・と、ベルマーレの攻撃。右からのクロスに中央で合わされたが、松岡がセーブした。
押されてるなあ、と思ったら、ベルマーレのGKがミスキック。これをカットし、23番の馬屋原へ。馬屋原はトラップすると振り向きざま右足で強烈なシュート!ミドルレンジから地を這うようなシュートがゴールを襲い、ボールは飛びつくGKの脇の下を破ってネットを揺らした。1−1同点!
10田村に代わって9木村。
対馬から馬屋原へスルーパス、馬屋原シュート!だが今度はGKが防いだ。またセットプレイのこぼれを沖本がクロス、ゴール前混戦になり、川端がシュートを放つがGKがまたもセーブ。まあまあいいGKではないの。
15吉村>7大野。大野は左サイド突破からシュートを放ったが、GKセーブ。4守生に代わって13番。なかなか存在感のあるやつだ。田坂、って声がしたが、彼の名前だろうか。同点ゴールからサンフがペースを握り返したが、しかし点が入らない・・・
えてしてこういうときは相手に入ってしまうものだが、そのセオリーどおりに、ベルマーレ右サイドからの(単純な)アーリークロスから、PA内で相手を倒してしまいPKを与えてしまう。これを決められて1−2、勝ち越された。残りは10分あるかないか。これまでか?
サンフに21番の選手がいる。いつの間に入った?ひょっとして重複していた15番のユニを21番に替えたか?
それはともかく、ここからサンフが攻撃のテンポを上げた。トップ下の対馬がドリブル勝負を仕掛けてくる。3トップもどんどんゴール前に殺到する。そして中央から対馬と馬屋原のワンツー、PA侵入した対馬がシュート!GKがはじいたが、そのボールの行く手には大野!きっちり押し込んで2−2同点に追いつく。
そして試合終了間際、中央でのボールキープから左サイドの大野へパス!縦に抜けた大野がグラウンダーのクロス、これをニアで21番(前田?)が合わせ、逆転ゴール!
あとは時間を消費し、タイムアップ。3−2でサンフ・ユースが勝利した。
しばらく選手たちのストレッチなどをボーっと見(背番号2はどうやら金沢のようだ)、それから広島へ向かう。

7月14日 吉田サッカー公園 晴
天皇杯県予選(全広島サッカー選手権)
VS広島教員団

快晴。凄まじく快晴。こんな日の真昼間からサッカーやりますか。しかも14、15日の連続で。サッカーっていうよりガマン大会の様相を呈しそうな感じだが、まあ決まっていることは仕方がない。今日は、全広島サッカー選手権こと天皇杯広島県予選決勝トーナメント1回戦、サンフレッチェ広島ユースと広島教員団の試合。
今まで乗っていた車がいいかげん古くなって一部壊れたということもあり、先日買い換えたのだが、納車までもうしばらくかかるので、ということでもらった代車のアトレーをすっ飛ばして13時ジャストに吉田サッカー公園に到着。この日は人工芝グラウンドのほうではジュニアのサッカー大会かなにかが行われていて、結構な盛況となっていた。
メンバー:
9木村
>20吉村
13田村
>11秦
17大野
8対馬
>19前田
6田森 7沖本
3宮本 2守生
5川端 18寄井
1古川
メンバー名はGK古川や他のメンバーの声から類推。
序盤から運動量とパス回しに優れるサンフが攻勢をかける。特に中盤の底から長短のパスにドリブルを織り交ぜて自在のゲームメイクをする沖本の出来が秀逸で、彼を経由すれば確実にサンフのチャンスにつながっていく。CK、FKも沖本が蹴り、その低い弾道のキックが敵ゴールをさかんに脅かす。教員側はGKも含めてそのボールに反応できないので、誰かがうまく合わせればそれで1点、なのだが、サンフ側もそのボールにもうひとつ合わせきれず、ヘッドは逸れるか、そのままファーへ抜けていく。ちともったいない。
押し気味の中、サンフが先制。右からの展開から、ボールが左へと回る。これを受けた沖本(?)が、ゴール正面にビシッとグラウンダーのパス。これを受けた田村が反転して左足でゴール左上に豪快に叩き込んだ。
しかし教員も負けてはおらず、サンフの左サイドから中央にボールを入れ、混戦の浮き球をダイレクトボレーシュート!いい具合にドライブのかかったボールはGK古川の手の上を越えて落ち、ゴールネットを揺らす。1−1、同点に追いついた。
それからは試合は膠着状態に陥り、そのまま前半45分を終了。
後半開始。サンフがスタートからラッシュをかけて教員を押し込む。後半は目の前が教員ゴールなのだが、GKの背番号25がなぜか手書き。何でなんだよ、と思っているうちにも右サイドから田村へクロスが!しかしハンド。しかしめげずにもう一度右から崩してクロス!中央に走り込んだサンフの選手がヘッド!GKセーブ、しかし浮いたボールに田村が反応し、ヘッドで押し込んでゴール!追加点を挙げた。
2ゴールの田村(去年はいなかったから、1年生だろう)に代わって11番、秦が入ってくる。すると「代わった所にボールが来る」という格言どおりに(そりゃ野球のだろう)、ゴール正面からの沖本のループシュート、これは打ちそこないでGK正面だったが、なぜかGKこれをファンブル、ボールは詰めてきていた秦の前へ。きっちり押し込み、投入いきなりゴールを決めた。3−1。
左サイドを再三崩していた木村に代わり、20番の吉村。1年生の選手が入ってきた。なかなかタテへ抜けるスピードが速い。
後半に入ってから、前半は自重していた「みーも」こと宮本がオーバーラップするようになった。鋭いドリブルでタテへ内へ、教員ディフェンスを翻弄する。そしてタテへ抜けて中へクロス!ニアで身を沈ませながら秦がヘッドで反らせる!これがGKの右へ抜けてゴール中央に転がり込み、4−1。さらに突き放した。
ここでトップ下の対馬に代わって19番前田イン。これでやや攻撃が沈静化したが、途中出場の吉村が左サイドから鮮やかなループシュートを決め、もっと突き放した。5−1。
教員側も社会人としての意地がある。檄を飛ばしつつ反撃、ついに左からの展開からグラウンダーのクロス、これにファーの選手がスライディングで合わせて1点を返した。これで教員側も勢いづいて盛り返す。サンフは大量リードに安心したか、それとも45分ハーフの長丁場にスタミナが切れてきたか、ミスが目立つようになった。まずいかな・・・しかし、右サイド大野が突破してクロス、GKがクリアしたが小さく、ボールはまた吉村の前に。ワントラップして思い切り叩き込み、6−2。教員も負けずに、再び左サイドから突破してクロス、これが大きかったがファーの選手が拾って折り返し、これをまたファーの選手がヘッド!ぶんぶん振られたサンフDF陣は対応できず、ゴール。6−3となった。
乱戦模様のこの試合を締めくくったのはサンフ。中央でこぼれ球を拾った沖本がシュート、と見せかけてゴール前の秦へパス(シュートミスがたまたまいっただけかもしれないが、まあこういうことにしとこう)。秦が上手く反転してゴール左隅に流し込み、途中出場でハットトリック達成!7−3となり、あとはボールを支配してタイムアップ、サンフ・ユースが勝利した。
カウンターを食らったときの守備に難を見せたが、この暑さの中なかなかの出来だろう。沖本は2年生だが完全に攻撃の核となっている。上手い。
三山が出てなかったようだけど、彼はどうしているのだろうか。
続く試合はフジタVS福山大学。前半から素早いサイド攻撃を仕掛ける福山大学がFKから長身のFW8のヘッドで先制、さらに右サイドからのクロスを中央で合わせて追加点。前半途中で2−0となったところで帰路についた。
家に帰ってしばらくすると空が曇り、やがて雷雨が降り出した。明日は大丈夫か?



5月3日 広島広域公園第一球技場 晴時々雨
U−17日本代表VS広島皆実高
国見高VSサンフレッチェ広島ユース

FC東京戦の前にサンフ・ユースやU−17や国見を見ときたかったので早めにやってきました、広域公園。
9時半すぎだが、結構物好きが多く第一球技場へ集まっている。どこかのクラブからそろって来ているのだろう、子供が多い。口々に国見の名を発しているので、三冠王者を見たいらしい。スタンド中央には学生服の一団。おそらく皆実の面々か。
まずは緑に黒の縦縞・皆実と青に白のU−17日本代表のゲーム。後ろの子供がU−17を指して、
「全日本だ」
と言っている。全日本という、なんかノスタルジックな響きがする言葉をちびっこが発したのには少し可笑しかった。時々小雨が降ったが、観戦には影響はない。
さて、ゲームは皆実のフラット3とU−17の攻撃の対決となった。皆実の攻撃は展開が少し雑で、U−17のディフェンスにあっさり引っかかってしまう。U−17も中盤のプレスと3バックのラインコントロールとになかなか攻め手を見出せない。戦線は膠着したまま30分を回った。パンフレットには試合時間は60分と規定されていたが・・・35分を回ってもまだ続いている。どうやらここでは40分ハーフらしい。と思っていた矢先、中盤でU−17のCB(背番号5)がボールをインターセプトした。そしてそのままドリブルで切り込んでゆく。そしてチェックがないのを見るや一気にPA内に切り込み、シュート。これが決まってU−17が先制し、前半終了。
後半早々、U−17は同じようなドリブル突破から平林(名古屋ユース)が追加点を奪うが、皆実も小林のドリブル突破からPKを誘い、これを自分で決めて1点差に迫る。だがU−17もGKの処理しそこなったボールをエース阿部(桐蔭学園)がキープし、これが倒されてこちらもPK。阿部が決めて3−1と突き放す。さらに左からのクロスからまたも阿部がゴールを決めて4−1。U−17はほとんど先発をそっくり入れ替え(選手交代はフリー)、余裕の試合運びでそのまま勝利した。
続くは国見−広島ユース。ユースも当然4−3−3の布陣を敷く。しかし背番号が昨年までと違うし誰が誰だか。GKはとりあえず古川、5番がキャプテンマークを巻いてるから川端、12番は「みーも」って呼ばれてるから宮本。あとがわからない。ボランチに11番が入るが、昨年だと三山だがまさかそんなわけはないだろう。たぶん昨年のリベロからポジションを上げた田森か。6番はたぶん沖本、以下4番は守生、14番本田、9番対馬、3トップは三山、秦、木村だろう、と勝手に見当をつけて観ることにした。
13田村 23馬屋原 9木村
8対馬
11田森 6沖本
14 4守生
5川端 12宮本
16古川
(7月21日のユーステストマッチによって選手名追記。そこそこ合ってたな。このころから馬屋原はレギュラーだったのか。
14番は誰だろうか・・・本田か、三浦か・・・)
対する国見は、・・・冬のメンバーなんざ覚えていない。そこからどう入れ替わっているかもわからない。GKの徳重はのっぽでがっちりして手足が長くて、シジマールをやや彷彿とさせる。ベリンツォーナ国際ユース大会に高校選抜の一員として出場し、最優秀GKに選ばれたそうだが、確かに風格がある佇まいだ。
試合開始。開始早々、国見は右サイドのMF6・スキンヘッドの片山がものすごいフェイントでDFを外してセンタリングを上げ、スタンドを沸かせる。
国見がCKを得た。低く速いボールがゴール前に飛び、GK古川の前に両チームの選手が折り重なるように突っ込む。そしてどうなったかわからないがボールがゴールネットを揺らし、国見がごくあっさりと先制した。アナウンスではFW13亀ヶ渕(鼓)のゴール。しかしアナウンス、声が小さい!
サンフが反撃に出た。ショートパスをダイレクトにつなぎ、時折大胆なサイドチェンジを見せて国見ゴールに迫る。とにかく全員がパス&ムーブを徹底していて、流れるようにボールが動く。運動量も多いので、中盤でのこぼれ球も拾いまくる。ドリブル突破など個人技でも国見を圧倒し、国見は次第にカウンター一本に賭けるしか攻め手がなくなってしまった。だがサンフもゴール前、PA付近からの仕掛けにアイデアをやや欠き、ボールを支配しながら決定的場面をなかなか作り出せない。前半は0−1で折り返した。それにしても両チームともDFラインと前線の間がコンパクトに圧縮され、その中で激しくせめぎ合うので見ていて楽しい。
後半もサンフペースは変わらず。国見は遠征疲れでコンディションが良くないのか、一向に動きが良くならない。戦術的にもフィジカル的にもサンフが国見を押し込み続ける。そして、左サイドで得たFKのチャンス。6番(沖本?)がボールをセット。壁は2枚。
「いいのかね、低いボールで壁を巻いてゴール前へ蹴れるじゃん」
と思っていると、そのとおりのボールが壁の右を巻いてゴール前へ飛んだ。GKの飛び出せない絶妙の位置だ。両チームの選手がどっと殺到する。曲がり落ちてワンバウンドしたボールは誰にも触らなかったが、そのままサイドネットに突き刺さった。1−1、同点!
国見は完全にカウンター一本になった。サンフがミスしない限りボールにまともに触ることすらできない。サンフは縦横無尽にボールを展開して攻め立てるが、後一歩が崩しきれず(9番はちょっと持ちすぎ。余裕のないときの藤本みたいだ)、そのままタイムアップ。1−1のドローに終わった。しかし布陣をコンパクトに保ち、その中で激しく動き回りながら行われるパス回しは華麗の一言。面白いようにパスが回るというのはまさにこのことだ。まるでチーム全体がひとつの生き物のような感じだった。
さて、ビッグアーチへ。