バジル氏の優雅な生活・登場人物1


まずは主人公・・・

名前 どんな人? 備考
バジル・
ウォーレン卿
シリーズの主人公。英国社交界一のスキャンダル・メーカー。愛した女性は数知れず、中には人妻も含まれるとか。しかし、人の悩みをほっておけない性格で、特に恋愛関係の問題はおまかせ、鮮やかに解決してみせる。 *好きな女性はすれ違っただけでも覚えている。

*ピアノの腕前は、「チャイコフスキーをバロックで弾けるのはおまえくらいのもんだぜ」(ホイットマン卿談)と言われるほど(の苦手)。

*「多額の借金を女にカタがわりさせ、おまけにサディスト」という噂が一部にある。(レディ・ビクトリアはこれを信じていた)

*なぜかカメと縁がある。

*何かを誓う時は、アモール(ローマ神話の愛の神)とビーナス(同じく愛の女神)に誓う。(「信用できん」・・・ウォールワース)

バジル氏の優雅な生活を支える方々。

名前 どんな人? 備考
ルイ バジルの召使いの少年。フランスで人買いに売られ、イングランドへ送られたが、バジルに助けられ、彼のもとで働く事となる。利発で好奇心が強く、あっという間に英語をマスター。バジルのそばになくてはならない存在になる。 *姓はラトゥール。しかし父母はすでにこの世にない。
アダムス バジルの館の執事。主人がああなので、苦労が絶えなさそう。 *7歳の時から館に仕えている。
ミセス・
ヨハナー
バジルの館の女中頭。
レイノルズ 召使い。結構力があるらしい。 *ルイを洗おうとし、暴れられてぼろぼろになる。
ホルボーン バジルがルイを助けた時の馬丁。
ロバート ホルボーンの次の次の馬丁。美形で、館のメイドたちの憧れの的。 *以前はハミルトン公爵家に仕えていた。

*字が読めない。

*ハンナに想いを寄せる。
マリィ メイドの一人。 *バジルの館に来たばかりのルイに食事のおかわりを持ってくる。
マルタ メイドの一人。 *寸劇の仮装中のバジルを見て驚き逃げ出す。
ハンナ メイドの一人。ルイに甘えられる、優しい性格。ヨークシャー出身。 *馬丁のロバートに想いを寄せる。
ライラ メイドの一人。
メイ メイドの一人。

バジル・ウォーレン卿の仲間たち。(シリーズに2度以上登場)

名前 どんな人? 備考
ウォールワース卿 バジルの友人で、議員。正義感が人一倍強く、理想はやたらと高いが、現実との乖離が激しくいつも空回り。父からはぼんくら呼ばわりされ、バジルからはたびたびからかわれる。熱くなりやすく、すぐ大声をあげるので、ルイは彼の事がちょっと苦手である。 *詩は退屈だと思っている。朗読会では居眠りしてしまった。

*ブルー・チェシャーチーズが大好き。

*何とか父親に自分の力を認めてもらいたい、と心の底で思っている。(「ファザコンだな」・・・ある議員談)

*性急なところは父上とそっくり。(バジル談)
ジョイス・G・セルリー卿 アロウェイの町の議員。釣りや詩、自動車制作までやってのける多才な人物。バジルやウォールワース総監らと親しい。 *ウォールワースと正反対の男。(バジル談)

*義姉(兄の妻)はバジルと親しい(ていうか、浮気相手だ)。

*1892年のクリスマス・チャリティー行事で、ネルソン提督像前での寸劇を提案。(バジルは象の足、ウォールワースは花売りの少女役)
ウォールワース総監 ウォールワースの父で、スコットランドヤード総監。釣りが大好き。(とくに鱒)厳格で頑固。息子を「不肖」「ろくでなし」と呼んではばからない。 *「白カボチャ」「ドアホウ」「ヌケサク」「バカ」「ミミズにでも生まれ変わったらどうだ」と息子の事を呼ぶ。(ひでー)
ハリー・
ネクローファー
貧乏画家。彼の絵はなかなか売れないのだが、バジルは「彼は幸せな絵を描くよ」と評する。
往々にして災難に巻き込まれる運命にある。
彼の姓の「ネクローファー」とは、「死体を担う者」の意味(クリストファー=羅クリストフォルスが「キリストを担う者」という意味を持つのと同じ)。短編「ハリーの災難」で、彼は死体をしょって運ぶはめになるため、この名がつけられたそうだ。
*カーリントン卿の依頼で聖人画をよく描く。(聖マリア・マグダレーナ、聖セバスティアヌスなど)

*彫刻の才能もあるらしい。

*「芸術的衝動」に駆られると、行動に見境がなくなる。
レイチェル ハリーのモデルをつとめる女性。 *カーリントン卿の浮気相手。
リリア・
ローズ・キャバリス
キャバリス卿の2番目の娘。
ハリーの妻となる。
*財布の紐は固い。
アーサー・
ミドルトン
詐欺師。人をだますのが大好きで、やる事はせこいが性格はえげつない。ハリーの家に住み込みでモデルをつとめている。美形で、女装をしても様になる。もちろん、詐欺のために女装するのだが、その格好でハリーのモデルにされた事もあった。ちなみに題は「マリア・マグダレーナ」。 *「ウイスキー蔵に出資しませんか?」ネタで金を騙し取るのが得意。(「あんたまだそのネタ使ってんの!?」・・・ジェニファ談)
ビクトリア・
ランバイン
「変人ビクトリア」と呼ばれるレディ。発掘や探索など、フィールドワークが大好きで、化石や頭蓋骨を掘り出しては喜ぶお方。女性はおまかせのバジルも彼女の前ではたじたじ。エジプトでの武勇談は、バジルも語りたがらなかったほど。 *父がヴィクトリア女王陛下から下賜されたナイフを持って昆虫採集に出かける。

*野外では裸足で動き回るのが好き。

*社交界に出ない。

*願い骨(ウィッシュ・ボーン)は不敗。

*強運の持ち主。

*「ナマコの生態」という本を読んでいた。
ジェニファ・
クーパー
イーストエンド、サザックの「山鹿亭」で働く女性。ウォールワースと出会う以前は悪事もかなりやったらしく、監獄へ入った事もあるという。 *人買いの手から逃れる途中のルイに出会った事がある。炭鉱で働く少年を勧誘する役にならないかと持ち掛けるが、「ヘンゼルとグレーテル」に出てくる魔女呼ばわりされてしまう。

*それが更正のきっかけになったかどうかは不明。それからルイと会った事はないようだ。

*アーサー・ミドルトンとは旧知。

*スリ横丁で男をぶん殴った時の目つきには往時の面影が・・・?
オーソン卿 バジルと親しい医者。 *クラブに行く時も医療カバンを手放さない。
サザビー卿 野原の中にぽつんと存在する聖アントワーヌ館の主人。
ラフな髪型からもうかがえるが、性格も趣味も奇矯な人物。
バジルは、マーガレット叔母上の来訪から逃げ出した時はよくここに来る。
*館の呼び鈴に鐘楼を使っている。
*針の無い柱時計を使っている。
*オーディンという名の盲目の犬(帽子が好き)を飼っている。
*男には手が早いらしい。
*バジルの館へ、手紙を鳥にくわえさせて届けた。