ギルガメシュとは


紀元前2600年頃、シュメールの都市国家ウルクを治めていた実在の王。シュメール語読みではビルガメシュ(「老人が若者である」の意)。ギルガメシュとは、古バビロニア語以降の読み方。

「シュメール王名表」では、彼はリラの子とされ、ルガルバンダ、ドゥムジの後を継いでウルクを126年間統治した。子の名前はウル・ヌンガル(異本ではウル・ルガル)となっている。他の資料では、彼はニップール市のエンリル神殿ドゥ・ヌムンブラを建て、またキシュの町を攻略したことがあるらしい。

ギルガメシュの神格化は早いうちから行われていた。
シュルッパク(ファアラ遺跡)で出土した、紀元前2450年頃(シュメール初期王朝期末)の神名一覧表には、すでに彼の名前が見られる。新シュメール時代のウル第三王朝では、供儀・供物を捧げられる対象であった。
この叙事詩では、彼はルガルバンダとニンスンの間の子で、「彼の三分の二は神、三分の一は人間」と、半神半人として描かれている。この叙事詩のエピソードの多くは紀元前30世紀末にはシュメール語により成立していたと思われ、これらが纏められて紀元前20世紀代はじめの古バビロニア時代に、アッカド語によって叙事詩として成立したと考えられている。


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