ゲルト・エンゲルス少佐演説。


諸君 私は京都が好きだ
諸君 私は仙台が好きだ
諸君 私はJ1が大好きだ

カウンターが好きだ
サイドアタックが好きだ
ゾーンプレスが好きだ
オフサイドが好きだ
セットプレイが好きだ
中盤省略が好きだ
イエローカードが好きだ
レッドカードが好きだ
ペナルティキックが好きだ

京都で 仙台で
磐田で 鹿島で
市原で 名古屋で
柏で 広島で
吹田で 神戸で 

この日本で行われるありとあらゆるJ1リーグ戦が大好きだ

戦列をならべた中盤のダイレクトパスが敵陣を吹き飛ばすのが好きだ
空中高く放り上げられたクロスが強烈ヘッドでゴールに叩き込まれた時など心がおどる

司令塔の操るキラーパスが敵DFラインを撃破するのが好きだ
あわてて飛び出してきたGKを鼻先でかわして無人のゴールに流し込んだ時など胸がすくような気持ちだった

足並みをそろえたFWのコンビが敵の戦列を蹂躙するのが好きだ
恐慌状態の新人が既に戦意を失った敵に何度も何度も突っかけていく様など感動すら覚える

敗北主義の敵たちから次々に追加点を奪い吊るし上げていく様などはもうたまらない
落胆した敵たちが罵声とともに金切り声を上げるサポーターにばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ

哀れな下部のクラブが雑多な小者たちで健気にも勝ちあがってきたのを
純正レギュラーの11人で木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える

磐田の無敵軍団に滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだったゴールが蹂躙されディフェンスが抜かれ崩されていく様はとてもとても悲しいものだ

広島のスリートップに押し潰されて殲滅されるのが好きだ
藤本主税に追いまわされ目の前で阿波踊りを披露されるのは屈辱の極みだ

諸君 私はフットボールを地獄のようなフットボールを望んでいる
諸君 私に付き従う京仙戦友諸君
君たちは一体何を望んでいる?

磐田のごとき更なるフットボールを望むか?
情け容赦のない鹿島の様なフットボールを望むか?
ハードワークの限りを尽くしハードアタックで相手を殺す福岡のようなフットボールを望むか?

『フットボール! フットボール! フットボール!』

よろしい ならばフットボールだ

我々は渾身の力をこめて今まさに振りおろさんとする握り拳だ
だがこの暗い闇の底で一年もの間堪え続けてきた我々にただのフットボールではもはや足りない!!

大フットボールを!!
一心不乱の大フットボールを!!

我らはわずかに二チーム 70人に満たぬ敗残兵に過ぎない
だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している
ならば我らは諸君と私で総力7万と1人のフットボール集団となる

我々を忘却の彼方へと追いやり眠りこけている連中を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり降ろし眼を開けさせ思い出させよう
連中にJ2降格の味を思い出させてやる
連中に我々のスポンサーの商品を知らしめてやる

天と地のはざまには奴らの戦術では思いもよらない事があることを思い出させてやる
70人の京セラとカニトップの戦闘団で
J1を燃やし尽くしてやる

「千年都市指揮官より全空中艦隊へ」
目標J2降格ライン上空!!

第二次ハールミッテル(毛生え薬)作戦 状況を開始せよ

征くぞ 諸君