アルスラーン戦記

 否、単独でコンテンツ上げたって良い程なんですが……一応、昔コミケはアル戦で出ていましたし。何つーか、波の様に「アル戦萌えパワー」が定期的に来る様です。

 ハマったきっかけは、沙羅姉貴がTAS名悠理先輩からアル戦を借りていて、「読んでみる?」と更に読ませて貰ったことから。丁度、その頃自分らの回りでじわじわと田中芳樹ブームが巻き起こりつつある頃で、まぁ巻き込まれた訳です。当時RPG系ゲーム同人で、元よりファンタジー世界が好きだった自分に、アル戦からの導入は大正解だった模様。あっさりハマりました。先輩のを全巻まとめて読んだ(つーか、7巻迄完結した頃だったんですけど)後、どうしてもあの興奮が忘れられず、月のお小遣いが少ないのにもかかわらず、自前でこつこつと全巻揃えました。で、ボロボロにしつつ何度も読んでいます。というか、何故か精神的にキツい時期にアル戦熱は再フィーバーするのか判らないけど、精神的に何時も救われている気がする。
 真面目な読みものでありながら、人間性が判ってくると、所々噴き出してしまい様な展開が結構多くて、特に6巻と9巻はマジモンで笑いまくった記憶があります。9巻の時は、読んでた場所が電車の中だったもんで、「ぶっ」と噴き出して注目を浴び、後は笑いを堪えるのが精一杯……今でも読んでて笑える。

 好きなキャラは当然アルスラーン殿下(陛下)ですが、結局16翼将みんな好きだし、大体どの主要キャラに人間味があって気に入ってるので何とも……まぁ、確実に嫌いなのの筆頭はボダンとアンドラゴラス3世だけど。イノケンティス7世は散り様が何か、やられたって感じで、嫌悪というよりは、ボードワンやギスカール同様「厄介なやつ」的な認識しかない。

 文庫は当然、中村地里先生のあすかコミック版も全巻、カセットブックも1〜7巻迄持ってます。映画も全部見ましたけど、流石に「王都炎上」の時はバイトの出来ない学生時代でお小遣いがなかったんで、ビデオ迄買えず、現在に至ったままです。DVDで買いなおすかなぁ………作画もチト酷かったし、価格も他のより高かったんで、手が出せなかったんですけど…CDもコンプしてますが、1作目のCDは聞きすぎたのか、当時のディスクマンの環境が悪かったのか、中央に傷が付いてしまい、5曲目がばちばち跳ねるようになってしまいました(泣)2作目は、谷村由美の歌を確認したいから、とダイ姉に貸して、返して貰った記憶が希薄……未だに不明です。返して貰った気はするんだけど、ものがない…。3&4とベスト版は健在。結局、ヤフオクで2枚落札しました。今度はMDにBUとっとかねば。都留典博さんの曲が、アルスラーンの世界観にマッチしてて、サントラは今でもお気に入り…自分の個人サークルの『霧幻水晶』もアル戦の曲『霧幻平原』から貰ったんです。因み、この曲は「王都炎上」の最初、アトロパテネ平原でシーンでかかってる曲…聞くだけで未だに台詞も出て来る自分が欝。

 アニメ版のキャラデザが好き。あれで神村幸子先生のファンになった。文庫の天野喜孝画伯のイメージで頭の中に固定されてしまっている中、神村先生のデザインは違和感なし文句なし。神村先生のアルスラーン関係の画集が出ないのか…と何度も思った程。「ブレインロード」も神村先生目当てで買ったもんだ…(つーか、リューはどう見ても殿下だ)。今でも、神村先生の絵の影響は自分にかなり残ってると思う(けど、どうかな?)。なんで、神村先生デザインのグラーゼをとっても見たかったさ……。デザインで気に入ってるのは、殿下は勿論の事、ギーヴ、初作のダリューン、「征馬孤影」のファランギースとエラム。アルフリードは「征馬孤影」の格好で、頭にきちんと水色の布巻いてて欲しかったなぁ……。あとジムサとめーめ(メルレイン)のデザインも好き。ジャスワントは挿絵がなかったんで、おお、こんな感じか…と思ったんですけど。ラジェンドラもいいなぁ。ラジェンドラのデザインは、田中芳樹先生のイメージまんまだったそうな。

 カセットブックを先に聞いて、映画を見て、だったんですが、カセットブックのキャスティングは、個人的に殿下役に関俊彦さんってのが、元気有りすぎかなー、と思ったりしました。2巻3巻と聞くうちに慣れてきて、定着してきまして、その後、アニメの「風の大陸」でティーエ役になった時、ああ、静な関さんかぁ…というのが想像出来手実際よかったんで、それもいいかな、と。アニメの山口勝平さんの方みたいに、ちょっと可愛らしい声の方がいいかなー、とか思てったんですけど、流石は役者さんだなぁ。ダリューンは鈴置洋孝さんの声も、井上一彦さんの声も、ダリューンって感じでどっちもOK。只、井上さんの方が柔らかいかなぁ?カセットブックのダリューンは。6、7巻と声が鈴置さんから田中秀一さんに変わったんですけどね。何か一瞬ダリューンの台詞に聞こえなくって、焦る、何時も…悪いって訳じゃないんですが、大塚ナルサスvs鈴置ダリューンの漫才が妙にハマってたんで、どうしても…。ナルサスに関しては、大塚忠夫さんと故・塩沢兼人さんとで全然違いますね。大塚さんの豪快なナルサス(と評したのは沙羅姉貴だ)もナルサスって感じだけど、故・塩沢さんのナルサスも好きで……なんつーかカセットブックは「動」のナルサス、アニメは「静」のナルサスって感じです。文庫で見ると、声は大塚さんを想像しちゃいますが、神村先生の絵を見ると故・塩沢さんの方で想像してしまいます。
 エラムの佐々木望さん、ギーヴの矢尾一樹さん、ファランギースの勝生真沙子さんは、まさしくまんま。こっちはカセットブックもアニメもキャスティングが一緒で、そういった違和感は皆無です。つーか、ギーヴ、本当にまんま…。矢尾さんの声で「おれでよければ、おれなりに」ってすごく想像ついたし、勝生さんの声で「私を呼んだか?」「ただの美女というのならともかく、絶世の美女といえばそうは居らぬゆえ…」……まさしく〜〜!ってカンジでした。そうや、カセットブックのエステルが折笠愛さんですけど、今聞くと、エステルがカトルに聞こえちゃいます(駄目すぎ)

 声やデザイン、アニメーションに関しては不満はないんですが、映画で何か不満というと、短く省略しすぎという部分でしょうね。銀英伝位、じっくりやって欲しかったよ……ダリューンはアバンストラッシュかますし、ジャスワントは気が付いたらいるって登場だし。否、もう、映画に関しては、同時上映の方にだけ(2作目は富士見文庫じゃない方)に力入れ過ぎて他はおまけかい、としか思えんかったな。客も殆どそれ目当てだったし……パンフ買った時は間違えて渡されて、激荒したよ(イタイとは思うが、本当に厭だったんだ、映画館でのあの扱い…)。ビデオも、後2冊分出ないままになってしまって寂しい…今出すとしてもナルサスの声はどうするんだ、と言うことで無理だろうけど…。そういや、アニメ化して8巻が出て、カセットブックの8巻も出たけど、思い切りキャスティングをアニメに合わされたのはかなりショックです…大塚ナルサス……

 あすかDXのコミック版の方は…漫画を描いている中村地里先生本人が田中芳樹FANであり、好きで描いている上、原作も熟読しているだけに、アレンジがいい。「きゃー、こんなトコもちゃんと描いてくれてる〜」ってカンジで、細かい処迄行き届いているというのか、そんな処が好き。殆ど初版で買ってたんだけど、一時お小遣いが足りずに『王都奪還』だけ2〜3冊か買うのが遅くなったんですが、12巻だけ間違えてダブりました。けど、気にしてない……このマンガをきっかけに中村先生の他の漫画も読むようになりました。『白銀の魔狼』シリーズ、今でも好きです。そういや、このシリーズの中の『ソールとテュール』で、酒場でソールとテュールが絡む時、モブシーンでダリューンとナルサスが飲んでました。既にアル戦コミックを描き出してた後だから、やってもモウマンタイだったんだろうなぁ…とはいえ、それよりずっと前のキメイラシリーズでも猫の名前に帝国戦艦の名前ついてたり、学校の名前が「青竜学園」だったりと、芳樹先生をにおわすワードは幾つも合ったけどね。(個人的に新しい創竜伝ジャケ担当したあれはマジモノで絵が苦手なんで、やめて欲しかったけど…今でも認めたくないです「天野よりいい」といい放った後輩をマジもんでどついた程)

 好きさ余ってか内輪向けパロディTAS版アル戦も書きまして、内輪に見せて回し読みしてもらったんですけど、原作を読んでいない人はそれなりに「面白い〜」と言ってもらえたんで良かった。ついでに、原作を読んでいない人に判りにくいところもきちんと解説作ったりもしてたなぁ。沙羅姉貴とか、原作知ってる人は「そうくるか(笑」という反応だったり、自分が役になったキャラに感情移入してたり。後輩のTAS名・剣くんがギスカール役だったんだけど、彼が8巻を読んだ時、「俺って苦労してるなぁ…」としみじみ漏らしたのを人伝いに聞きましたわ。因みに自分はダリューン……単に、学生時代に真っ黒な自転車に乗っていたことと、殿下役に選んだのがこうづきちゃんだったから。内輪ネタだけど、当初自分を殿下役にしようとしたら、余りに自分と殿下がかけ離れてて洒落にもなりそうもなかったのと、TAS的な笑いをとるならこうづきちゃんの方が……という事で。そうなると、結構16翼将役はさかさか決まったものです。当時、部活内で原稿取りだった自分を揶揄して、冗談で「戦士の中の戦士(マルダーンフ・マルダーン)」を「原稿取りの中の原稿取り(マルダーンフ・マルダーン)」というパロディにしたら、身内に「そのまんまや!」と大ウケ。以来、内輪では「原稿取り」の事を「マルダーン」と呼ぶようになった訳です…。感動のルクナバート取得シーンも、TASになれば只のギャグだし…、簡単に人死にをさせる訳にもいかなくて、殴ったとかぼけたとかいうネタも多用しましたわ。この角度のずれた萌えパワーはすさまじかった…

好きな台詞のこととかも語りたいんですが、長くなったので、それはまた次回で〜〜


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