僕の弟

 もう、2年前に逝ってしまった僕の弟こと、スピッツ系雑種のチャッピー(享年13歳)が、何時も居た僕の部屋の隣の玄関で丸くなってます。で、僕が「お散歩いこうか」って誘うと、首を縦に振って一緒に行ってくれます。何時も興奮してだかだかっと先走りしてしまっていたのに、僕の歩調で歩いてるんですよ。色々、最近の近況やご飯の話とか、何だか友達と喋るみたいに彼と散歩をします。それから家に帰ってきて、彼は何時もの様に縁の下でお昼寝。僕は部屋に戻って机に向かいます。
 ふと、部屋から出ると彼が肩の辺りに大怪我をしています。びっくりして「大丈夫?」と聞いたら「大丈夫だよ、すぐ治るから」と答えてくれました……
……と、此処までは去年見た弟の夢です。

 そして、僕は家にいました。母に「チャッピーをお風呂に入れてあげて」と頼まれます。僕は友達が来る事になっているのに、何で僕に頼むのかなぁ…でも、誰も手が空かないので、僕は弟をだっこして風呂場に向かいます。洗い場には弟用にもう大きなたらいが用意してあって、中に弟を入れて素早く浴室のドアを閉めました。チャッピー、お風呂大嫌いなんです。こうしないと、家の中を逃げまわっちゃうから。でも、僕は首輪を外すのを忘れ浴室から「かーさん!首輪外すから、とって!」と呼び、渡すのでした。そしてシャワーでお湯をかけてあげて(弟はスピッツ系の雑種なので、毛並みはふさふさです)シャンプーで洗ってあげます。すると、普段は毛ででぶでぶに見える弟はのも凄く小さくなってしまうんです。でもって、たらいから逃げようとしてお風呂場でうんちしちゃって…それを慌てて洗い流すのですけど、そうこうしているうちに僕の友達が来て、その一人がチャッピー洗いを手伝いに来てくれました。最後殆どやってくれて、自分で水飛沫をあげさせて、外に出してタオルで拭いてまたぶるぶると水飛沫をあげさせて…そこである程度までタオルや新聞や、自分でぶるぶるさせて乾かします。最後、何時も散歩させて乾かしてあげるんですが、それをその洗いを手伝ってくれた友達が申し出て連れて入ってくれるんです。
……そしてこの夢は此処で目が覚めました。これは最近見た夢です。

 最初の夢、これは弟がいなくなって、初めての春のお彼岸の日でした。そして2度目の夢は…何と、今年の弟の命日から7日後の話でした。それから…夢に出てきた友達というのが、現実に僕の友達ではない、見覚えの無い人だったのですけど…その容姿、格好、雰囲気……何だか、亡くなった僕の祖父の若い頃に似ているんです。
 この夢の話を両親&姉にした処「きっとチャッピーが逢いに来たんだよ」と、何時もの玄関にお線香を立ててあげる様に言われ、そうしました。
 何だか…この話だけしんみりしてしまいましたね。



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