日浦には、映画の「トトロの森」があるといつも感じます。それは、僕が子ども時代に遊んだ自然がそのまま残っているからです。私は、松山市の中心部に住んでいます。僕が子どものころは、蛍もいました。そして、めだかやどんこ、タニシやシジミ、カタツムリなどがどこにでもいました。でも、今は何一つ残っていません。私たちが子どもたちに残せなかったのです。
いま、私のまん中の女の子は日浦小学校に通っています。大きい学校がうるさく感じてなじめず、不登校になりました。それがわかるまで、3ヶ月かかりました。子どもの気持ちをわかってやれませんでした。でも、今は日浦の自然環境の中で、のびのびと育っています。「今日、学校でサルをみたんよ。」と娘が言います。いまでも松山市に、そんな学校があるのです。
娘の不登校からいろいろなことを学びました。その子の個性を伸ばしてやるには、適切な環境が必要です。小さな学校から出発しないとやれない子もいます。私は、子どもの気持ちをくめず、毎日毎日泣いて嫌がる子どもを学校に通わせました。今思うと、子どもにとってすごくむごいことをしたと思います。
今、娘が意欲的に日浦の敬老会や音楽会に積極的に出演して、伊予漫才などをしています。日浦の環境だからこそ、娘の潜在能力が開花したと思います。今の娘にとって、日浦小学校は無くてはならない存在です。
その、日浦小・中学校が少子化の波にのまれようとしています。児童・生徒数の激減です。こんなすばらしい学校を、松山市から無くしていいのでしょうか。いま、無くなると永遠に失われてしまいます。一旦なくなったものは、どんなに努力しても取り返すことはできません。今、日浦の保育園・小学校・中学校を無くせば、将来取り戻すことなど不可能です。
この日浦の教育環境を一度でいいから見てください。私も不登校の子どもを持った親の一人として、何とか日浦の児童・生徒の確保に協力したくてこの文章を書いています。
大規模校・小規模校にはそれぞれの良さがあります。そして今、日浦地区の人々は小・中学校存続のために児童・生徒を受け入れることを望んでいます。(現段階では最終的に教育委員会の了承が必要です。)子どもの気持ちがつかめず悩んでいる方や、大自然の中で少人数だからこそできるいろいろな行事への参加、これは本当に魅力的です。子どもをこんな環境で育てたい方にぜひ日浦小中学校に来てもらいたいです。一日だけでもいい、学校の状況を見てください。そして、日浦の自然を感じてください。僕自身、日浦の自然と学校の存続をしていくことが、親としての使命だと痛切に感じています。学校、日浦地区の人が協力してくれます。
日浦小学校PTA会員
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