(プレイステーション) 「ときめきの放課後」は、「ときめきメモリアル」の登場人物を生かしたクイズゲームです。 基本的な流れは「ときめきメモリアル」に準じ、高校生活3年間を通じて意中の女の子から告白を受けるのが目的です。 しかし、作中の1ヶ月が3問程度のクイズで置き換えられ、クイズ終了後に毎月1つイベントが発生するという形で簡略化されています。 制作は(株)KCE東京、リリースはコナミ(株)。 担当は企画。 本当ならプログラムもやるはずだったんです。 が、シナリオを書いて、仕様書を書いて、イベント演出をして、挙げ句にテーマ曲の作詞や公式サイトのコンテンツ作成までやって…。 気づいたら、プログラムをやる前に作品ができあがってしまいました。(笑) …なんて軽く書いてみましたけど、実際にはかなりの難産でしたね。 大幅な内容変更もありましたし…。 もちろん私も苦労しましたけど、周りのスタッフ、特にプロジェクトリーダーの小倉さん(「ときめきメモリアル」のキャラデザを担当された方です)は、私など及びもつかないほどの大変な苦労をなさったと思います。 そんなスタッフを支えたのは、「あの」ときめきメモリアルの名前を借りる以上、無様なものは作れないという、意地やこだわりでした…なんて書くと、格好つけすぎですかね。(笑) ま、その辺の事情を物語るエピソードとしては、小売店などで無料配布された「コナミマガジン」という冊子のインタビューに答えて当時の私が吹いた(笑)記事があったりします。 「『ときめきメモリアル』のキャラゲーってことで、企画としては安直だろう、と。でも、作りは安直なものにはしないぞ」なんて話をしていたことが紹介されています。 (余談ですが、このときの冊子に載せるため、写真を撮りました。私の身代わりとして、小倉さんと一緒に写っているのは、眼鏡をかけたコアラのぬいぐるみだったりします。(笑)) これを作っていたときのことは、一生忘れないでしょうね。 ショッキングなできごとも多かったですし。 シナリオを書いている最中、よほど疲労が顔に出ていたのか、電車のなかで中年のご婦人に席を譲られてしまったこととか、女性スタッフの1人に、「三浦さんって女に甘いですよね」と言われたこととか…。(笑) まぁ、その辺はさすがに冗談ですけど、苦労した分、思い出深い作品であることには間違いありません。 感想も賛否取り混ぜてたくさんいただきました。 「メモリカードアクセスが重い」「イベントがあっさりしすぎている」などの批判は…、ごめんなさい。 としか言いようがないですね。 ですが、嬉しい感想をくださった方も本当に大勢いらっしゃいました。 当時いただいた感想は、今でも私の宝物です。 初めてチームで中心的な立場に立って制作に携わった作品だけに、思い入れはひとしおです。 当時、全力以上のものを注ぎこんだつもりでした。 ただ、今になってみると、なにも知らないなりに考えて作ってはいますが、もっと良い作品にできたはずだ、と反省点ばかりが浮かんできます。 |