(セガサターン) 内容的には、プレイステーション版に若干のプラスαがされていますが、ほぼ同一のものです。 制作は(株)KCE東京、リリースはコナミ(株)。 担当は、プログラム(使用言語はC)と企画。 プログラムの担当は、プレイステーション版で担当したところをベースに、若干の出入りがありました。 サターン版のリリースはプレイステーション版に比べるとだいぶ遅くなり、サターンのユーザーさんからは「まだか〜」などの不満が多く聞かれていたため、とにかく早期にリリースすることが目標だったように思います。 このため、プログラムソースもなるべく手を加えず、そのまま使えるものはなるべくそのまま使うようにしました。 幸い、優秀なプログラマ(私を除く(笑))が揃っていたため、その時点で考えられる限り早くリリースできたと思います。 かなりハードだったのでしょう、メインの方はプロジェクト終了と同時に寝こんでしまわれました。 企画のほうでは、後発ですから、なんらかの追加を施すべきだろうということになっていました。 そこで、オリジナルでシナリオを担当されたIGAさんが、「自分から告白」という仕様を発案されます。 …が、私はこれにはノータッチ。 IGAさんが参加されているのですから、私の出る幕じゃないですし。 その代わり、プレイステーション版の反省点を踏まえて、いろいろと改善提案をしました。 ついでと言ってはなんですが、ブレイクの兆しが見えていた館林の出番を増やすことも提案。 これは、ゲーム的に「イベントで女の子キャラが出なかったときの救済措置を徹底する」という意味合いのつもりだったんですが、スタッフは誰もそうは取らなかったようです。 日頃の行いが悪かったのでしょうね。(笑) これに関しては、後に「こんな感じで」と提出したものが、ほぼそのままシナリオになってしまっていて、少々戸惑いました。 スタッフロールの追加シナリオ欄に名前が挙がってしまっているのを見たときにも、「本当にいいんだろうか?」と我がことながら釈然としない思いを感じたのを覚えています。 「釈然としない」と言っても、不満だったわけでは、もちろん、ありません。 オリジナルのシナリオを書かれたIGAさんと並記されてしまうのが、ものすごく恐縮だった…というと、当時感じた思いに近いでしょうか。 「パワーメモリーより安いスペシャル版(パワーメモリーがソフトに同梱されていました)」と揶揄されるなど、プレイステーション版に比べると少しばかり不遇ですけど…。 私は、総合的に見ればサターン版が一番優れていると今でも思っています。 |