33回忌の朝は雪の朝でした。 今年の北海道はそれほどまとまった雪は降らず、早来も少ないだろうと予想していたのですが前夜からの雪。それも湿った雪で、いつもは自宅から30分あまりで着く早来も、途中で国道の除雪にぶつかり50分ほどかかってしまいました。 早来に着いて吉田牧場へのいつもの道を入ろうとすると車が通った跡がありません。例年の状態だと道路は開いているはずと予想して車を突っ込みましたが、深い雪に車のおなかをこすり、やわらかい雪にタイヤを取られて、そのまま進むと動けなくなりそうなので断念し、現在牧場主をされている吉田(晴)さん側から入りました。 まずはお墓へと急ぎました。 この季節は雪景色のお墓ですが、雪が降ったばかりのお墓は記憶にありません。写真も白トビに見えますが、降雪直後の曇りの日はコントラストがなくなります。 テンポイントの墓前には人参が供えてありました。 私がお墓に向かう途中にすれ違った牧場の若い方が供えたのでしょう。まだ前の場長がお元気だった頃、牧場には馬産の勉強に沢山の若い人たちが来て、みんな強い馬作りに燃えていたことを思い出しました。みんな若かった。みんな夢が沢山あった。そんなことを考えながら供台に写りこんだ柏の古木の枝に見とれていました。 若いころは夢があるから明日が来るのが楽しみだった。 今は・・・、年の数字は増えたけど、昔とおんなじだけ夢を見よう。そんなことを考えた今年の3月5日でした。 うん、うつむいていたって春は来ない。 |