美しく、強く、気高くて

時々、ふっとテンポイントを想う時がある。
その日、壮行レースになるはずの京都競馬場に行くはずだった。
雪がちらつき芯から底冷えのする冷たい日でした。
予定を変更してテレビで観戦・・。
ぐっと頭を引き締めて冷たい粉雪の中を力強く駆ける姿・・・。
その時、その姿を崇高なほどに美しいと想った。
悲劇がそのあとに・・・。泣いている自分がいました。
その数奇な生い立ちと宿命・・。その宿命に携わった多くの人たちの想い、
ネヴァー・セイ・ダイの偉大な血統・・・。
あれから随分と時が経ち、強い馬が出、いろいろなドラマがありました・・・が。
テンポイントを想う時、今も目頭が熱くなります。
これほどまでに気品のある流星・・。天空をその流星が駆け抜けていきました。
テンポイント程、愛せる馬はその後もありません。
今もたくさん、テンポイントを大切に想う人がいて嬉しく、ジンときます。
馬頭観音をどこかで見かけたらいつもテンポイントを思い出します。